今回のHumans at TikTokは「#TikTokでニュース」を立ち上げた、今井佑を紹介します。「#TikTokでニュース」とは、TikTokが国内外の大手メディアと連携し、正確で信頼できるニュースを配信するサービスです。
プロフィール:今井佑
2002年慶應義塾大学総合政策学部卒業後、株式会社NTTドコモ入社。その後、東京大学大学院学際情報学府を経て、2008年株式会社日本経済新聞社に入社、日経電子版の立ち上げメンバーとして従事し、日経IDなど新事業領域拡大にも貢献する。2016年スマートニュース株式会社に入社、メディア事業開発マネージャとしてメディアパートナー数の拡大や収益化プログラムの策定に取り組む。2019年ByteDance株式会社に入社、Head of News ContentとしてTikTokにおけるニュース配信事業を立ち上げ、主導している。
多くのキャリアを積んできていますが、なぜ転職したのですか?
大手企業とスタートアップを通じてメディア業界に関わってきましたが、日本国内や英語圏に限った展開でした。TikTokはグローバルでプロダクトとサービスを展開し、多くのユーザーに受け入れられています。情報流通の最先端を走るアルゴリズムとプラットフォームを持ち、常に新しいクリエイティブが生まれていることも魅力に感じました。
会社が短期間でここまで大きくなったのは、コアコンピタンスとしてレコメンドが重要だということを見極め、世界中で再現性のあるグロース戦略を取っているためだと思います。今後もさらなる成長が期待できると考え、身を置くことにしました。
「#TikTokでニュース」を立ち上げた経緯を教えてください
ニュースコンテンツのパフォーマンスが今後上がっていくという社内予測があり、コンテンツの多様性を確保し、TikTokのユーザー層を拡大するためにも、力を入れて取り組んでいくべきだという結論に至りました。私はメディア業界での経験や人脈が役に立つと考え、プロジェクトに手を挙げ、主導することになりました。加えて、TikTokのレコメンドアルゴリズムにニュースを組み合わせると、どういった結果が出てくるのか非常に興味がありました。
スタート段階では、伝統と実績のある大手メディア企業12社に参加いただき、正確で信頼できる多様なニュースを配信しています。
ニュースが配信されることで、どのような変化が期待できますか?
UGC(※1)、エンタメのショートムービーのイメージの強いTikTokに、なぜニュースと思われる方も多いでしょう。社内ですら荒唐無稽だと考える人がいました。しかしTikTokは動画であれば何でも、広く深く流通しうるプラットフォームです。ニュースも必ず見られるという確信を持って取り組みをはじめました。
十年一日のように若者のニュース離れが叫ばれてきましたが、動画でニュースというのは解決策の一つだと考えています。TikTokは若年層の支持を獲得しているプラットフォームです。そこにPGC(※2)、ニュースを、強力なレコメンドアルゴリズムでしっかりと届けることで、まずは習慣的に見てもらえる状態を作りたい。最終的には、ニュースは「役に立つ」、つまりニュースは「摂取することで知識が増えたり行動や態度が変わったりする」というイメージを持ち、積極的に活用してもらえれば理想的ですね。
※1 UGCは、User Generated Contentの略で、「一般ユーザーによって作られたコンテンツ」です。
※2 PGCは、Professional Generated Contentの略で、「プロによって作られたコンテンツ」です。