自転車乗りの会社、自転車創業です。インタビュー企画第4弾は、大企業より転職し仲間入りした田村に、転職の裏側を徹底インタビューしたいと思います。よろしくお願いします。
早速ですが、前職ではどのような仕事をしていましたか?
【田村】大学院修了後、大手自動車メーカーで技術者として電池の開発に携わりました。環境規制などにより、各メーカーが開発に凌ぎを削っている熱い分野です。研究が川上、量産が川下とすれば、私の業務は川中といったところでした。
大手企業に就職したのち、なぜ自転車創業への転職の道を選んだのですか?
【田村】“やりたいこと”ができそう、”働く環境”が魅力的、と感じたのが大きな理由です。
前職は新卒で入社した会社だったのですが、学生時代、”大企業至上主義”者だった私は、何の疑問もなく、就活時にこじつけた熱意のまま働いていました。
しかしながら、そんな気持ちで長持ちするはずもなく。来るべくして来た悩み、つまり、本当にこれがやりたいことなのか、人生を通して達成させたいことなのか、という疑問がグルグルと頭を駆け巡り始めました。まぁこれって大抵の人が社会人1,2年で感じる”あるある”なんですけど、私の場合、スルーできなかったんです。
では、何がしたいのか、できるのか。単純すぎかもしれませんが、好きだった自転車を軸に考えることにしました。そんな時、ご縁で弊社の創業パーティーに参加させていただく機会がありました。日本の古き良き企業にはない、自由でオープンな社風がかなり魅力的に映ったことを今でも覚えています。
今振り返ると、その帰り道には、自分の中では決まっていたような気がします。あと、自分を歓迎してくれる雰囲気があったことも単純に嬉しかったですね。
前職では、”巨人の肩の上に乗っている”感覚がずっとありました。なんというか属している組織の先人達や先輩方がすごいのであって、自分ではない、という…。それはただ自分の実力不足で無力感があっただけなのですが、自分の存在価値の確認への欲求が高まっていたのかもしれません。
入社してからの仕事内容、前職との違いを教えてください。
【田村】仕事内容に関して、成熟した会社と決定的に異なる点は、カバーしなければならない業務の幅が広いこと。ある程度の規模がある会社だと、人事は人事部に任せればいいし、マーケティングはマーケティング部に任せばいい。だけど、それらを(ある程度)自分でやらないといけません。これは、分業体制が整っていないとも言えますし、ある見方をすれば、事業を行なっていく上で必要な知見を幅広く養うことができるとも言えます。
事業戦略や予算管理など、でかい会社だと40歳くらいにならないとできない業務もできますよ。効率化のためにも分業は進めたいですけどね笑。
後編に続く。