北海道

【社員インタビュー #1】自社製品の生みの親が、無から創り出した、苦難の24年を語ります

北都システム編集部, 波方純也

プロダクト事業部　事業部長

北都システム編集部

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波方純也

北都システム株式会社 / プロダクト事業部　事業部長

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on 2022/07/01

今回は、事業部長・波方にスポットをあてました！
入社のプロセス、自社製品に関わるきっかけ、事業部内の話、今後の展望について語ってもらいました。

プロローグ

波方純也46歳、プロダクト事業部事業部長小樽市出身。
北都システム株式会社の創業から4年後の1998年にプログラマーとして新卒で入社する。

90年代半ばはISDN回線が一般家庭に普及し始めWindows95の登場など、これからはIT環境が社会インフラの中心になると確信を得て、IT関連の企業を中心に就職活動に臨む・・・とは言っても

学生時代はパソコンの操作は初心者レベル。言語・プログラミングの知識はゼロ！パソコンを購入してプログラミングの勉強でもすれば良いものを、愛車RX-7のエンジンチューンに時間とお金を掛けドライビングテクニックに磨きをかける日々を送る。未経験で入社してから約25年、知識・経験なしのプログラマーから50名のスタッフを率いる事業部長に・・・北都システムの懐の深さを物語るストーリーの始まりです。

未経験からの入社ですが大変ではありませんでしたか？

私は完全にやる気だけの新卒でした。確かに知識や経験がなく大変でしたが、学ぶ意欲と前向きな気持ちがあったので、先輩や同僚がサポートしてくれました。

開発については数名でチームを編成し、仕事を進めますので、メンバー間の進捗が遅れないようにチームワークも重要になります。必然的にコミュニケーションもうまれテクニカルな問題解決やスキルアップは早かったと思います。

自社プロダクトも数多くリリースされていますが、開発のきっかけをお聞かせください。

創業時から受託開発案件や大手メーカーのパートナーとして協働していますが、入社して4年目にプログラマー同士の作業工程における「トラブル解決方法」「スキルについての質問」など、課題解決方法を共有する社内ツールを有志メンバーで開発し活用していました。

そしてタイミングよく大庭会長（当時社長）から「当社だからこそのサービスを世の中に提供するために北都システムを立ち上げた」との創業の思いを聞く機会があり、いろいろと思考し意を決し、このソフトをブラッシュアップし北都システムブランドで販売する役割を担いたいと当時の上司に談判しました。

その結果、紆余曲折の末2005年に初の自社開発ソフト、情報共有・ノウハウ活用ナレッジマネジメントシステム「HOT Knowledge」をリリースすることができました。

大手メーカー傘下ではなく独立系メーカーであることと、チャレンジに理解を示してくれた懐の深い会社のおかげです。

リリース後の市場の反応はいかがでしたか

当時は受託開発が中心でしたので営業部門を持つ必要がありませんでした。
しかし自社開発ソフトをリリースしたからには売らなければなりません。
言い出した責任もあるので私が営業となり、もう1人営業職で入社した仲間と２人で東京で開催されるソフトの展示会出展や企業回りを行いました。

徐々に認知度も上がり、導入してくれる企業も増えて手ごたえを感じたのを覚えています。
ただこの時期は自分自身でもSE・営業・企画開発を担当するという「なんでも屋」状態でした。その後、新たな自社開発ソフトのリリースと並行して分業体制を構築し、洗練された組織になったと自負しております！

自社製品の企画・開発・製造・宣伝・販売・サポートまでできる組織の優位性を感じることはありますか

例えば流通業向けソフト「店舗Linkle」は各会社が使いやすいようにカスタマイズやアップデートを繰り返しながらより使いやすいものに仕立てています。エンジニアに顧客の要望を伝え、ソフトの仕様やシステムをセミオーダーするイメージで、このことは顧客の満足度向上とエンジニアに開発のアイディアを生む相乗効果があります。
そして何より顧客と相対し一体感を感じながら仕事を進められるのが魅力です。

今後はどのような領域の開発を進める予定でしょうか？

主にチェーン店業界と医療業界の課題解決を目指しています。
店舗ではネットとリアルの融合や、より省力化されたオペレーションなど今後ますますDXが進みます。

また当社では10年以上前から医療システムに関わる仕事をしてきました。電子カルテや検査システムなど大手メーカーのパートナーとしての開発・提案に加え、今後は医療の現場レベルで蓄積してきた技術を介護分野・ヘルスケア分野にフィードバックし自社開発ソフトの展開も行います。

今後の事業展開には多くのマンパワー必要になりますね

当社の現在の技術領域ではWeb開発ならReactや.NET。アプリ開発ならクロスプラットフォーム開発としてFlluter。環境はAzureやGCPに注力してノウハウを蓄積し、お客様に付加価値のある提案ができるように努めています。
今後の展開には多くの人材が必要で、自分自身のスキルやアイディアを当社で活かし社会を豊かにして欲しいと思います。私自身がそうであったようにやる気があり前向きな方であれば未経験でも構いません。
また経験のある方はマルチスキルではなくても一つのスキルに自信があるという方も歓迎です！当社には道外出身のスタッフも多く在籍しており、UIターンも含めて日本全国から来てほしいです。

会社の雰囲気はいかがですか

当社では、職位はありますが、現場では上司・部下を「さん」付けで呼んでいます。
フランクな社風でとても気に入っています。社内レクリエーションはここ数年中止にしていますが、BBQや全国のオフィスと同時開催でボウリング大会なども開催していました。そろそろ復活して欲しいです。

福利厚生についても手厚く、結婚・出産・育児などライフステージが変わる社員にも働きやすい環境が整っています。
また、日本健康会議が進める健康増進の取組をもとに、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰する「健康経営優良法人」に3年連続で認定されました。

最後にこのサイトを見た人にメッセージをお願いします

仕事は「何をするか」も大事ですが「誰とするか」も重要であると考えています。
カタイ話は抜きにして世間話でもしてみませんか！ちなみに最近は行けていませんがフライフィッシングが趣味で、学生時代から変わらずクルマにも拘りがあります。
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エピローグ

今は事業部長という立派な肩書をいただいていますが、ITバブルが崩壊後の2000年代は冬の時代、いや厳冬の時代でした。全国のIT企業が倒産や事業規模縮小を行う中、当社の業績もガタ落ちになりボーナスカットや減給、そして仲間も去りました。

その時期は丁度、自社プロダクトの開発・販売をスタートした時期とも重なります。会社の業績が悪い中、利益を出すまでにはまだ時間がかかる状況・・・事業の解散か・・・退職しようか・・・それも無責任だ・・・いっそ肩をたたいてくれた方が楽になるのに。
そのような状況が数年続きやっと安定した利益が出るようになり現在に至ります。
樽に詰めた原酒が芳醇な香りを纏うウイスキーとなり世に出るまで十数年待ちますが、当社もウイスキー同様に自社プロダクトと事業部スタッフが利益を出すまで待ってくれました・・・懐が深い会社で本当に良かったと思います！