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【インターンレポートVol.1】就活に感じる窮屈さ。そんな中たまたま知った岐阜のNPOの選考へ飛び込んでみた。


G-netでは選考中に、2週間インターンシップに参加して頂き、具体的な業務や会議への同席。個別学生さんとの面談、課題などに取り組んで頂いています。
大変ありがたいことに、選考に進み我々の実施するインターンに参加して頂いた学生さんによる、体験レポートを投稿していきたいと思います。
今回は第一弾。茨城県出身、東京の大学に通うに日野さんです。

【G-netとの出会い】

「就活」ってなんて窮屈でときめかないんだろう。

そう思った私は、リクルートスーツを着てお行儀よく「就活」することを諦めた。「就活」を諦めたと言っても、来年の春からは社会人になるわけで、社会に出るため独自の方法でマイペースに就職先を探していた。知り合いに職場を紹介してもらったり、色々なところへ出かけてアンテナに引っかかった会社を考えていた。
そんなある日、友人のFace Bookの投稿でG-netの新卒募集がシェアされていた。その友人は、地域の中小企業と学生を繋ぐ事業に取り組んでいるとてもユニークな人で、彼が応援するような団体ったらきっと面白いのだろうと、私はすぐさまエントリーをした。学部4年の5月のことだった。

【インターンの始まり】


 説明会と一次面接を終え、採用インターンは夏休みに入る7月の中旬に決まった。
期間は2週間で、その間にお互いの相性を見極めるのだ。開始1週間前にスケジュールと契約規約が採用担当者の西尾さんから送られてきて、緊張とワクワクが半分ずつくらいの心持で当日を迎えた。

早朝に東京を出発し、9時ごろに岐阜駅に到着した。Google Mapに示された建物に行ってみると、薄暗い階段がのびる入り口のわきにG-netという看板が小さく出ていた。ここであっているのだろうかという不安と共に階段を上ると、木を基調としたかわいらしい内装のオフィスがあった。「今日からインターンの日野さんだね。」と中に招き入れられ、それが濃密な2週間の幕開けだった。

2週間のインターンを一言で表現すると「頭をフル回転させる楽しさを体感した時間」だ。スタッフさんの企業訪問や学生面談・ミーティングに同席し、彼あるいは彼女たちが、何を考えて、何に向かって、どのように仕事をしているのかを観察しては、隙を見つけて疑問を投げかけていた。彼らに疑問を投げかけると同時に、自分が彼らの何に共感し、どんなことに違和感を抱き、自分だったら何をしたいかをずっと考えていた。初めての職場で、ただでさえインプットが多いのに、それに対して自分が何を学び、次にどう活かすかを自問し、アウトプットし続けなければならない環境はとても目まぐるしく刺激的だった。


【インターン中の業務】


 インターン中は、主にスタッフさんの業務に同席をした。
G-netは岐阜・名古屋を中心とした東海圏で、若者のキャリア自律支援や中小企業の採用支援という人材育成から地域活性化を図るNPO法人だ。職員はコーディネーターとして企業や若者の挑戦に伴走している。コーディネーターは、企業に対しては年間伴走というかたちで採用支援から事業設計支援まで幅広い業務を担っており、学生に対しては、月一回の面談を通して、就活や進路に悩みの壁打ち相手としてキャリア自立支援を行っている。その他企業向けのセミナーや、学生と地元企業が出会う機会づくりなど、G-netは幅広い事業を行っている。

そんなG-netの業務の一端をインターンでは体感することができた。企業訪問や学生面談、企業向けセミナーへの参加、またはスタッフ間のミーティングなどに同席させてもらい、彼らがビジョンと現状との間で試行錯誤をしながら挑戦し続ける姿を間近で見ることができた。一番印象的だったのは、「伴走」というかたちで若者と企業とに寄り添う彼らが、自分たちの役割や相手との距離感を慎重に見極めながら業務に取り組んでいる点だった。例えば、学生との面談の際に「共感はするが同調はしない、信頼はするが身勝手な期待はしない」ということを心がけているスタッフさんがいた。学生の「自律」支援のための面談なので、学生に寄り添いつつも、慣れ合うのではなくあくまで客観的な視点をもって向き合う。これは対企業にも言えることで、自分たちができることとできないことを見極め、出来ることの中で自分たちの役割を100%全うする。同席した現場では、そんな彼らの仕事に対する真摯さ、人に対する誠実さを肌で感じた。


【G-netスタッフとの個別面談】


 また、現場に同席するだけでなく、スタッフさんとの個人面談が2週間の内各90分×4回あった。これは面接ではなく、お互いを良く知るため、また私のインターンでの経験や思いを整理するための時間だった。なぜ自分がここに来たのか、現場に同席して自分が何を感じたか、どんな学びを得たか、何に強く関心を抱いたのかなどを質問され、それに答えていくと自然と思考が整理され、自分がやりたいことが見えてきた。質問されるだけでなく、自分が聞きたいことも質問することができた。なぜG-netに参画したのか、今は何をしていてこれから何をしていきたいのか、G-netをどんな場だと感じているのかなど、90分という長い時間の中で色々な話を聴くことができた。特に副代表との面談で、彼が現状に抱いている課題感やこれからやろうとしていることを聞いた時には、自分の興味関心が強く刺激され、G-netに参画した場合の将来像が一気に広がった。こんなに贅沢に時間を使って自分との面談の時間に充ててくれたことは、本当に有難く思っている。


【インターン期間中に課された課題】

 初日にインターン期間中の課題が言い渡された。私の課題は「ふるさと兼業に掲載できると良い、特集記事の企画案を10個作成し5つプレゼンせよ」というものだった。もう一人同期間に採用インターンに参加していた林君とは違った課題だった。というもの、一次面接で語った私の関心事をもとに課題を作成してくれたのだ。企業訪問等の現場に行く以外の時間で課題作成の時間が割り当てられ、インターン中のスタッフさんの言葉やエピソードから着想を得て、自社と他社の比較・分析を繰り返し、企画案をつくっていった。プレゼンは最終日の前日、2週間弱という短い期間で企画案を10個作るのは正直大変だったが、間に合わせるため日々小さな目標を設定し、作成に励んだ。迎えたプレゼン当日、朝から緊張していたが、自分で1から作った企画案は緊張していても頭から消えることはなく、自分の伝えたいことは伝えることができた。スタッフさんからのフィードバックはとても好感触で、自分の狙いや工夫を理解してくれていて嬉しかった。2週間課題と向き合うことで、自分だったらG-netで何ができるか、G-netの課題は何か、それにどうアプローチするかを主体的に考えることができた。



 毎日その日の業務や明日のタスク、目標・学び・気付き・反省を記した日報を提出することになっていて、これのおかげで日々小さなPDCAサイクルを確認することができた。自分が何のためにここにいるのか、目的を達成するため何をするのか、これからどうするのか、何を学び、それをどう活かすのか、そんなことを日々日報を通じて振り返っていた。日報を通じて、目標達成のための行動を具体化・言語化する重要性と振り返りの有用性に気づくことができた。


【インターンを終えて】

 本当に学びの多い2週間だったが、何より印象的だったのがG-netのみなさんの人に対する誠実さだ。人の挑戦を応援する立場にあり、かつ自分たちも挑戦してゆく彼らは、自分たちが人に応援されるに足る組織であるかを常に自問しているように見える。その時の100%で相手に向き合う努力を怠らない彼らは、ミーティングのときも相手を尊重しつつ自分の意見もはっきりと主張する。イライラしている時は距離を置く、助けが欲しい時は素直に頼る、無理な時ははっきり伝える、オフの時は思い切り楽しむなど、当たり前のようでいて難しいことを実践していた。飾らない言葉に臆することもあったが、それ以上に彼らの誠意に自分も応えなければという思いの方が大きかった。彼らと向き合うと背筋が伸びるが、信頼してくれることがわかるので不思議と嫌な緊張はせず、自分らしくいられた。1週間目はさすがに緊張していたが、2週目は素直に笑ったり、自分の好きなものの話をしたり、一緒にいる時間を楽しむことができた。インターンが終わるころにはすっかり懐いてしまって、帰るのが寂しくなったほどだ。本当に充実した2週間を過ごさせてもらった。みなさんの時間とコストをこの2週間に投資してくれたこと、自分を見つめ直す機会を与えてくれたこと、そして何より温かく迎え入れてくれたことには、どれだけ感謝の言葉を重ねても足りないぐらいだ。

最後にG-netが今後ますます素敵なワクワクに出会えること、そしてみなさんがイキイキと活動し続けることを願って、このインターン体験レポートを終えたい。

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