WANTED~キンコン西野逃走中!~ - LINE LIVE
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『ヨルタモリ』(フジテレビ)や『ビートたけしのいかがなもの会』(テレビ朝日)など、数々のヒット番組を手がけてきた渡辺資。
Candeeでは『WANTED~キンコン西野逃走中~』や『アツシメーカー』などの演出も行っています。今もテレビ番組制作の第一線で今も活躍する彼が、なぜネットの世界にも挑戦するのか。その理由とコンテンツ制作の醍醐味などを訊きました。
Candeeにジョインしたきっかけは?
渡辺:古岸(和樹CEO)さんや新井(拓郎CCO)さんと会ったのが、まだ会社が立ち上げていない約3年前でした。その時に、マネジメント、制作、広告を軸にした事業構想を聞いて、やってみたいなと。まだ世の中に普及していなかったモバイル動画の市場開拓をやれることに惹かれてジョインしましたね。
テレビで挑戦してきた以上のことがモバイル動画ならできるんじゃないかという可能性に賭けたかったんです。
テレビとモバイル動画の違いは?
渡辺: “見えるラジオ”といえるような相互的なところでしょうか。
モバイル上で出演者に名前やコメントを読まれるのは、ラジオでいうところのハガキを読まれるような感覚。テレビはどうしても視聴者にとって一方通行のような感覚だったのに対し、モバイル動画の特にライブコンテンツは出演者と視聴者の距離が近い。
いうなれば、“視聴者も出演者になれる”と感じますね。
そうしたネットの特性を作り手・出演者側は考える必要があると思います。
-----確かに、自分の好きなタレントと絡めるのは魅力といえるでしょうね。
渡辺:また今は出演者を視聴者が動かすことができます。
『アツシメーカー』はまさにそうです。「私の言ったとおりに淳が動いた」ということが面白く、楽しいんでしょうね。その結果、行き当たりばったりで、ハプニングも起こりえますからね。
『WANTED~キンコン西野逃走中~』では地元のやんちゃな方々が乗ったバイクにひかれそうになって、さすがに「ヤバい」と思いました(笑)。
こういうハプニングも、規制にまだ縛られていないモバイル動画だからこそ生まれるモノといえるかもしれないですね。
(→実際のLINE LIVE映像は、文章最後のリンクからご覧下さい)
学生時代から今の業界を目指していたんですか?
渡辺:リアルにいうと満員電車に乗りたくなかったんですよ(笑)。
人より楽な仕事をしたいという気持ちがあって、テレビは楽なんじゃないかと思ったんです。本当は映画制作会社に入って映画を撮りたかったんですが、就職氷河期で厳しい時期もあって、受かったのがテレビ番組制作の派遣会社。それでも納得できたのは入社後、最初に制作したのがコント番組だったからです。
もともとコメディ映画を撮りたかったので、その欲求をコント番組にうまくスライドできました。そこから変遷していって、結局はリアリティとかドキュメンタリーのほうが面白くはなってきました。
その意味でいえば、ネットのライブ配信は半分ドキュメンタリーなので、そういうところの面白さも感じますよね。
動画制作の醍醐味は?
渡辺:例えば電車の中で「昨日あれ見た?」とか、自分が作ったモノを見た人がいるのを知った時ですかね。
最近だと『ヨルタモリ』をやっていた時、あの番組では割とセッションっぽいことをやるわけです。タモリさんが急に歌いだして、甲本ヒロトさんや、奥田民生さんたちと急にセッションして音楽になる。そうした内容が当時はあまりなかったので、番組を見た人が電車で「昨日のヨルタモリ見た?」という話をしていたんです。
それを聞いて「俺が作ってるんだよ」と出かかりました(笑)。
----視聴者の反応は気になるところですね(笑)
渡辺:先日は淳さんとつくっている『地上波じゃダメ絶対』(BSスカパー!)という番組で名古屋にロケへ行ったんです。
帰りに新幹線に乗ったら隣にPCで映像を見ている男性がいて、『地上波じゃダメ絶対』を見ていたんですよ。名古屋から新横浜までずっと。ヨルタモリの時は言わなかったけど、テンション上がっていたんでしょうね。「そのロケ帰りですよ」って言っちゃったんです(笑)。
そしたら「めっちゃファンです」といわれて、そういう時はやはり嬉しいですよね。
モバイル動画ならコンテンツに対していいね・ハート・コメントが来れば出演者も作り手も嬉しいと思いますよ。
そうした中でモバイル動画業界での目標は?
渡辺:今後もネット、特に身近にあるスマホの中で完結できるモノが動画のみならずいろいろ出てくると思うんです。そうなった時に、Candeeが最も先手をうてるような演出だったり、動画だったりを考えられればいいなと思いますね。
今あるプラットフォームはまだ全世代にビシッとハマっているとは言えない気がしています。
なので、Candeeで全世代の生活にハマるスマホならではの動画を作っていきたいですね。
今やCandeeには続々と新戦力がジョインしてきています
渡辺:それはモバイル動画という分野、そして会社に可能性があるからだと思います。
特に若い人にもチャンスがある。
個人的にはネット業界のほうが活き活きした若い作り手が多いと感じますね。
まあ、Candeeはどちらかというと“おっさん連中”かもしれないですが(笑)。
ただ若い人も増えてきていますし、もっとそうした人材が中心にやったほうがいいと思いますね。
----制作陣とディスカッションする通称“資塾(たすくじゅく)”は、特に若い作り手には貴重でしょうね
渡辺:僕のほうが表現のパターンとその良し悪しをジャッジする力はあると思います。
しかし、現実は若い子たちのほうが知っていたりするので、僕自身がスマホとどう生きていくかを若い子たちに教えていただいているという感覚です。
スマホ世代といわれる若い人に向けたモノを作る上で、若い世代に受け入れられるために必要な条件があって、それを作り手が十分に満たす必要がありますからね。
流行を生み出すには若手と経験ある作り手の融合が必要ということですか?
渡辺:ある現場でエキストラの10代の子たちに「カメラで写真を撮るポーズをしてみて」といったら、全員がスマホで写真を撮る姿勢になったそうです。僕たちの世代だと、デジカメを撮るしぐさをしますよね(笑)。
やはり、使っている言語とイメージが、僕と若い人では違うと思いました。
逆に10代の子が言っていることを僕らが受け止められていない可能性が高い。
だから、若い世代に僕らが降りる、もしくは彼らを引き上げて、同じ目線にならないと流行なんか作れないはずなんですよ。若い人たちも起用してその感性をこっちが吸い取るという、そういう感覚で考えないといけません。
若手のほうが今を知っているんだったら、彼らと一緒に考えてあげるという作業がおっさん連中には必要ですよね。
写真:資塾の様子。参加している制作スタッフのひとりは「僕の経験上、総合演出ほどの立場の人なら、自分の考えをいかに表現するかにこだわる人が多かった。でも資さんは僕たちと同じ目線に立って、アイディアの良し悪しについてアドバイスしてくれます。そして、ジャンルを問わずどんな企画に対しても意見が的確。これは常に新しいことにチャレンジし続けている資さんだからこそだろうなと思うので有り難いですね」と、その貴重さを口にした
今後、資さんが一緒に働きたい人とは?
渡辺:「今の流行はこれだ」とちゃんと言える若い人だったらありがたいですよね。
結果としてそれを形にできなかったりはすると思うんですけど、「新しいことはこれが流行っていて、私はこれが面白いと思う」と。今の流行を知っていたり、次の流行を考えられる人がいいかなと思いますね。
それを好きでかつ先を読める人がいれば、会社にとってプラスになるのは間違いないでしょう。
Candeeで経験できることは?
渡辺:モバイル動画の最前線で働けるのは間違いないでしょう。
モバイル動画はテレビと違ってまだ試せる時間がある。テレビではできなかったことを考え、実行する。今は文字通り“やったもの勝ち”のです。
それができるからCandeeにいる意味があるような気がしますね。
渡辺資( Tasuku Watanabe)プロフィール
明治大学卒業。映像・番組ディレクターとして多岐に渡るバラエティ経験を生かしコメディタッチのドラマ制作にも従事、現在は主にバラエティ番組のディレクターとしてテレビ番組制作に携わる。担当番組は「ヨルタモリ(フジテレビ)」「久保みねヒャダこじらせナイト(フジテレビ)」「ビートたけしのいかがなもの会(テレビ朝日)」「おーくぼんぼん(TBS)」など多数を担当。株式会社Candeeに参画後は、執行役員として、コンテンツプロダクションを担当。
Copyright by YUTA SUZUKI / Photo by KENICHI IMAMURA