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コンセプトとアウトプットが“ハマる”デザインを目指して──Art Director 上田太郎

フォーデジットでは、どんなメンバーがどうやってものづくりに励んでいるのか?普段はなかなかお見せできないフォーデジットの「ナカミ」をお届け。ひとりのメンバーに注目し、そのナカミ-働く姿や哲学を、周囲の声から探ります。

今回注目したのは、アートディレクターの上田太郎。彼について周囲からは、「仕事がとにかく速い」「誰からも好かれてる!」といった普段の様子から「細部までこだわりを感じる」というデザインの魅力まで、たくさんの声が上がっています。CEOの田口が本人に話を聞きました。

上田 太郎/アートディレクター
2014年、アルバイト採用でフォーデジットにジョイン。1年後に社員に。ブランディングプロモーションチームを経て、現在はサービスデザイン領域のアートディレクターとして、デザインコンセプトやトンマナの策定から実際の構築に至るディレクション全般を担当。後輩のサポートにも力を注ぐ。
好きなことはバスケで、愛読書は「SLAM DUNK」。

メンバーも驚く超速アウトプット

──事前に、フォーデジットのさまざまなメンバーから、太郎についてコメントをもらっています。メンバーの声をもとに、太郎の「ナカミ」に迫っていきたいです!まず、こんな声が届いています。

・「UI芸人」と言われているのを聞いたことがあります。それくらいUIの引き出しが多い!
・仕事のスピードがとにかく速い。
・「知らん間にデザイン3案できあがっていた」という伝説をお持ちだとか…。

──UI芸人とのことですが(笑)、職人とかマスターとか世の中には呼び名がいろいろある中で、芸人というのはどういうことなんでしょう?

自分では思ったことがないですね(笑)。ただ、瞬発力はあると思うので、そのテンポの速さが“芸人”の由来なのかなあと理解しました。こだわり始める前にまずパッとアイデアを出して、後々詰めていけばいいかなと僕は思っているんです。

自分の出したアイデアがマッチしていなかったり、開発できないものだったとしても、「じゃあこっちは?」とどんどん提案していくタイプ。引き出しが多い、というのはそういった印象からくるのかもしれません。あとは、アートディレクターになって自分で判断する範囲が広がったことも、結果として周囲からは判断が速いと感じてもらえているのかなと思います。

──つまりUI芸人といわれる所以はテンポであり、そのテンポを支える判断力というわけですね。ちなみに太郎は、なんでデザインを勉強し始めたの?

高校3年生で進路に迷った時に、一般の大学で経済とか経営とかを学ぶ自分の姿が想像できなかったんです。振り返ると、小さい頃から漫画や絵を描くのが好きだなあと思って、美大系の専門学校に通い始めました。

──大学に入学した後は周囲との実力のギャップで苦労したと聞いたけど、そこからどうやって自分を磨いてきたの?

予備校からなんとか美術系の大学に受かり入学したまではよかったんですが、最初の課題に取り組んだ時に「こんなにレベルが高いんだ」と周囲との差に愕然としたんです。教授から「お前、よくこの大学に入ったね」と言われたこともありました。すごく悔しかったんですが、それで逆に火がついたんです。すごい奴が周りにたくさんいたので、スキルを磨くために片っ端から聞いて、自分で動いて情報を集めました。

「一緒に考える」スタンスで、導いていける存在に

──次にいきましょう。「誰からも好かれる愛され力」の持ち主という声がありました。

・親しみやすい人柄で、誰からも好かれている。
・コミュニケーションが上手で、プロジェクトで一緒になると楽しく仕事ができる!デザインのナレッジをしっかり教えてくれて、マネージャーとしてみんなの悩みもちゃんと聞いてくれます。
・物腰は柔らかいけど、上司に対しても一切媚びることがない。誰に対しても、人としてきちんと向き合う。
・実は人一倍強い信念を持っている。

ベタぼめじゃないですか(笑)。「プロジェクトで一緒になると楽しく仕事ができる」というのは一番嬉しいですね。仕事をするうえで常に大事にしているのは、楽しくやろうということ。新しく一緒に仕事をする人だと、最初はかしこまった感じでチームに入ってきますが、そこを「どう変なやつにしてやろうか」「どう引き出してやろうか」みたいなことはいつも考えています(笑)。そうやって楽しく仕事をして、結果が出せたら万々歳じゃないですか。

──高いクオリティを発揮する上でも「楽しくやる」は大切だと考えているんですね。「物腰の柔らかさ」や「親しみやすさ」みたいなところは自分で意識していたりするのかな?

自分自身が、怒られるのがすごく嫌なタイプなんです。だからマネジメントをする際も、「後輩が怒られるような状態になった」というのは「先輩がそれまで放置していたから」なのであって、ここまで放置することなく、もっと早く導いてあげればよかったと思うようにしています。そのためにも密にコミュニケーションをとり、修正するというよりは「こっちの方がいいんじゃないの?」とさりげなくパスを出すようにしています。

──例えば、後輩が自分のアイデアに確信が持てず意見を求めている時と、単純にわからないから決めてほしい時があると思うのだけど。何でもこっちが言ってしまうと、後輩が自力で乗り越えられなくなる懸念もある中で、どんなことに気をつけアドバイスをしていますか?

「自分のアイデアに確信が持てない」相談の場合、僕はこう思うという話をしたり、クライアントが求めていることを軸に一緒に考えながら判断しますかね。「わからないから決めてほしい」という場合は、前段のヒアリングなど前情報やお客様との打ち合わせの議事録を一緒に見たりして、「こっちじゃないかな」みたいに話すと思います。そこにヒントがあるはずなので一緒に探しにいく感じです。「これは責任持ってやろうね」みたいに言うこともありますが、いずれにしても何かしら方向を示すようにしています。

──基本的に一緒に考えていくスタンスなんですね。「実は人一番強い信念を持っている」についてはどうですか?

僕って表面的な印象だと「ゆるい」タイプだと思われていると思うんです。でもフィードバックはゆるくないし、一緒に仕事したことがある人ならわかると思いますが、意外とこだわるタイプ。そのギャップを感じてもらえているのかもしれません。あと、「上に媚びることがない」みたいな話は、自分ではそう思って行動しているわけではないですが、モヤモヤした状態のままでいるのが嫌なんです。だから言うべきことは言いますし、気になることはその場で聞きにいっちゃいます。そういった行動力はある方だと思いますね。

大事なのは、コンセプトとアウトプットが繋がること

──さらに、「親しみやすさ・丁寧さを感じるデザイン」という情報もあります。

・太郎さんといえば、親しみやすいデザイン。
・グラデーションの使い方やアイコンのモチーフデザインなどに、太郎さんならではの良さが現れていると思います。
・ミニマルなデザインでも、細かい部分に丁寧さを感じられる。

このあたりのコメントについては無自覚ですが、さっきの「こだわり」の話に繋がるところかもしれません。もしくは、プロジェクトの性質でそういう案件が多かったかもしれません。アパレル会社の採用サイトをやった時に、結構遊んでいいというお話だったので、無機質になってしまいそうな部分にこだわりや細かい工夫を盛り込んだんです。そんなところを言ってもらえているのかもしれませんね。

──ただ、人から「こういうデザインが得意領域だよね」と言われるのって、嬉しい反面、「どうなんだろう」という感情が生まれたりしない?

実はありますね。偏りがないようにしていますし、自分ではこれが得意とは言わないようにしています。コンセプトとアウトプットがめちゃくちゃ上手くハマるというのが最高の状態なので、そこを常に目指していくだけです。だから、どんなものでもやろうと思えばできると思っています。できないといけないですしね。

──アウトプットだけを見て「そこ、いいですね」ではなくて、コンセプトとの繋がりが重要だと。ちなみに太郎にとってフォーデジットで働く中でターニングポイントは何かあったの?

ブランディングプロモーションのチームからサービスデザインチームに移った時でしょうか。正直、ブランディングプロモーションにいた時は「何でできないんだろう?」と壁にぶつかる毎日でした。たまたまサービスデザインがヘルプを探している時に手を挙げたのですが、別のチームで仕事をしてみて、こういう方向性であれば理解が早いし自分の長所も伸ばせそうだと思えたんです。そこからサービスデザイン領域の案件を多くやるようになってタケさん(*)に相談したら、チームの移動を受け入れてもらえました
*:フォーデジット 取締役COO UXコンサルタント 末成 武大

──サービス領域のデザインをやることで、視界が広がったと。

はい。サービス領域をやっていく中で、またブランディングにも関わるようになってきましたが、過去に壁にぶつかったり、試行錯誤した経験が今すごく生きていると感じています。最近はコンセプトやロゴデザインなど初期段階からプロジェクトに入ってトータルで取り組めるようになっているので、もっとブランディングを強くしたいと思っているところです。そのために、Web以外のいろいろなデザインに触れるようにしていますし、デジタルでできる領域が増えてきているので、他の媒体も学ぶようにしています。

インタビュー後記

太郎と話していて感じるのは知性なんです。雰囲気で物事を決めることはなく、太郎自身の中に判断軸がちゃんとあるのがよくわかります。きちんと判断・理解しようとするからこそ、いろいろとモヤモヤすることもあると思います。あとは、普通に素直ですごくいい奴です(笑)。打算的なところがないし、本当に楽しくやりたいというピュアなポジティブさをすごく大事にしている人。メンバーの声にあったように「一緒に仕事をしたくなる人」だと思いました。(CEO 田口)

編集・執筆 glassy&co.
撮影 吉田周平

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