残念な学生の低いROI ~ BEENOS人事のつぶやきVol.2
もう新人とはいえなくなってきました。
2018年1月から人事・採用を拝命しはや1年が経過しました。もともとはWEBマーケティングをしてきたのですが、着任当時は「採用とマーケは一緒だ!!」なんて偉そうなこといっていました。
振り返るとこの1年間本当に様々な出会いがあり、述べ500名以上の学生さんや候補者さんとお会いさせていただきました。そのなかで私が学んだ、または気がついた大切な要素をシェアします。
出会いも投資の1つ。どうせなら高いROIを!!
1つ1つの出会いを丁寧にするというのは結果として自分の人生に良い影響を及ぼすという考え方です。これは採用者と候補者の双方に言えることかもしれないのですが、日々色々と考えさせられるテーマです。まず新卒採用における2つのパターンをご紹介します。今までお会いした学生さんの中で残念に思うパターンと、好印象な学生さんのパターンです。
残念に思う学生さん
これは他の会社さんでもよく聞く話なのですが、面談当日に音信不通になる学生さんはたまにいらっしゃいます。当日決まった時間にお越しいただけない時に弊社としては安否を心配をするので、かならず学生さんへ連絡をします。その連絡にもレスポンスがないまま、音信不通になるケースがあります。私としては学生さんの無事を祈りながら、でも平気にこのような行動をとる学生さんはきっとこの先苦労することが多いのだろうなと憂います。
人間関係とは「関係」という字から連想できる様に双方向で自分以外のだれかと関わることです。相手の立場や状況をイメージし行動できる人ははっきりいって強いです。言い換えるなら相手のツボを理解した上で、自分の行動に反映させます。音信不通になるということはある社員の、一人の人間の時間を大きく無駄にしてしまう行為です。良い人間関係ではないですね。もし万が一、面接やアポイントの時間をわすれてしまったり、寝過ごしたりした場合はすぐにはっきりと謝って、自分の否を認めた上でお詫びをしましょう。これで許してくれない採用担当者はまずいないと思っています。これをやるだけで採用は不合格という結果になるかもしれませんが、今後長い目でまたビジネスをする関係として対面した時には悪い印象は無くなっているはずです。
もう1パターン紹介しておきましょう。それは上記の相手のツボと繋がってくるのですが、何にも準備してきていない学生さんです。面談でも面接でもオフィス見学でも、お互いに貴重な時間をつかってその場にきているのです。私はものすごく準備していきます。学生の情報をよく読み込んで、どんな質問をするか考えます。どうしたら会社のことに興味を持っておらえるか整理します。そこでたまに目にするのが、質問もなにもでず、なんのために来たのか目的を見失っている学生さんです。行動には多くの場合目的がともないます。お腹が空いたからコンビニに行ってパンを買う、だったりみたい番組があるからリモコンを手にとってテレビをつけるだったり。採用に置き換えると「●●社の会社の雰囲気を知りたい」や「実際に働く社員の働き方についてヒントが欲しい」など目的があってオフィス見学や面談にお越しいただくはずです。目的をもった行動を心がけてください。そして目的を見失わない様に!!
好印象な学生さん
笑顔がすてきだったり、本質的な質問があると印象に残ります。だって採用担当も人間ですからっ!!挨拶が丁寧だったり、気配りや礼儀がしっかりしていると好印象です。自分がされたら嬉しいことを人にするというのが人間関係でも採用活動でも鉄則です。
過去にこういった学生さんがいました。2回目の面談だったのですが、私に手紙を書いてくれた学生がいました。これが結構嬉しくて、初めての経験でした。その後、その学生さんが主催するイベントに顔を出したり集客を微力ながらお手伝いしたりしました。これも私のツボをしっかりと押された形になりました。
別の学生さんは他県の遠方からお越しいただいたのに、わざわざご当地のお菓子をお土産としていただいた時がありました。誤解のない様にいうと「お土産をもってこい!」というメッセージではありません。私はここまで考えてくれたその粋な心遣いに感動をしました。そしてなんと彼はまだ20歳の高専生でした。年齢は関係ありません!!
最後に紹介するエピソードは、ある西日本に在住の学生さんのエピソードです。遠方に住んでいるのでなかなかオフィス見学が実現しませんでした。ただし彼はある日、オフィス見学を実現しました。どうやって実現したのかというと学校行事で千葉のディスニーランドに来るタイミングで、園内から抜け出し弊社BEENOSの品川オフィスにお越しいただきました。これを彼から聞いてびっくりしたのと同時に感動しました。これも楽しいディズニーランドから抜け出せ!というメッセージではなく、彼の本気度や興味の強さを感じ取ることができたのです。
ご紹介した事例は極端かもしれませんが、しっかり好印象なエピソードとして頭に残っています。関わる相手のツボはなんなのか意識・イメージすることはとても大事なスキルと言えると思います。
このメッセージの本質を解説
ただ残念な学生と好印象な学生を明らかにすることが目的ではないです。なぜ1つ1つの出会いを大切にしなければいけないのか。それはもはや道徳という当たり前の話を超えて、ROIが高いからです。ROIとはReturn of Invesment(投資対効果)のことです。同じ期間で1円投資して2円になるとの、1円投資して10円になるのでは後者の方がROIが高いと言えます。ではこれどう繋がって来るのか。
例1 会社訪問を前になにもリサーチをせず、仏頂面で面談に臨み何も質問をしない学生
このケースは何も投資していないわけではありません。自分の時間を「面談に行く」という時間に充てているわけですね。ただ投資効果には必ず目的があります。このケースだと会社を知るということかもしれません。でもなぜこの候補者は会社を知りたいのか?それは将来の就職先として検討するための候補として考えているからではないでしょうか。この例だと会社のことは知れても、きっと採用には繋がりませんよね?担当者はこの人を採用しようと思いません。
例2 会社訪問を前にしっかり下準備をして、笑顔で面談に臨み、最後にお礼のメッセージを送る学生
投資をするのは自分の時間とちょっとした労力ですね。でも実はこれROIが高いのです。投資なので保証はできませんが、この会社に採用オファーを受ける可能性が大きく高まります。また採用に至らなかったとしても、今後他社に就職した後、この会社が取引先としての候補に上がる可能性があります。その時は良好な関係で取引をスタートさせやすいかも知れません。
この面談1つを点として捉えると効果は限定的ですが、どうでしょう?例2の様なアクションや意識を人生のその後継続的に行なった場合、その効果を享受できるシーンが増えて来るでしょう。これは確率の問題です。このようなアクションをいきなり自分のものにするのは難しいです。筋トレと一緒で継続的に習慣化する必要があります。でもきっと豊かな人生、ビジネスライフを送れるようになるでしょう。