ゴボウシート「ビジョンとリソースを1枚にまとめる」
事業者支援の他に個人でアート制作なども行っているゴボウです。(時間を見つけてこちらの活動も紹介していきます!)
さて。前回は「ゴボウキカクとは」ということで簡単に事業紹介を行いましたが、もう少し解像度を上げていきたいと思います。今回は、
ビジョンとリソースを1枚(ゴボウシート笑)にまとめる意味やメリット
を紹介していきます。実際に支援の際に行っている方法の紹介になるので、これをみんなができるようになったらゴボウキカクの仕事は無くなるのですが、その時には「ワクワクする日本」が実現されているはずなので、バンバン公開していきます!
目次
- 背景:なんで1枚(ゴボウシート)にまとめるのか?
- 方法:どうやってゴボウシートにまとめるのか
- メリット:いろんな効果
- まとめ
背景:なんで1枚(ゴボウシート)にまとめるのか?
ゴボウキカクでは中小メーカーさんのご支援をさせていただくことが多いのですが、最初に持ち寄られる相談は「HPを作ってください」や「〇〇をデザインして!」みたいなものがほとんどです。そしてそれらのほとんどが事業の状態からして的を射ていないことが多いです。「なんでHP作るんですか?」「なんでそのターゲットにアプローチしたいんですか?」「他に考えられる作戦はありましたか?」などを聞くと、しっかりした回答が返ってこず、どこかで論理が破綻してたり、考えるのをやめてしまっています。
経営において大事なことは適切な判断!そしてそれを可能にする判断基準!
ほとんどの中小企業は有するリソース(お金・時間・労働力・ネットワーク)がそれほど多くありません。なのでそれらを何に注ぎ込むか(=投資)の判断がとても重要になります。しかし経営者の思いつきや感覚で判断を下していることが多く、明確な判断基準を持っている企業はかなり少ないと思います。ましてや、それらを社内で共有できているところはもっと少ないのが現状です。そんな状態だとこれからの激化していく競争にはついていけなくなります。
ゴボウシート=適切な判断が下せて、全社で共有できる判断基準
そうした課題を解決するために、明確な判断基準を全社で共有可能な形にするためにゴボウシートにまとめていくことから始めます。
方法:どうやってゴボウシートにまとめるのか
ここでは鬼のようなヒアリングと、視点を変えながら進めるワークショップを行います。”鬼のような”とは最後の絞り汁1滴が出るまで要素を出し尽くしていただきます。ワークショップでは参加者(経営幹部+現場社員)それぞれの視点を共有しながら様々なお題で要素を連鎖していきます。出そろった要素(強み・違い・理想・想い)はKJ法やスクランブル法などを用いてまとめ上げていきます。(※要素とそれらの繋がりを俯瞰して最適な図式に落とし込めるように方法を編み出すことがほとんどです)
最後にコンセプトとステイトメントも加えて、ゴボウシートが完成します。
説明すると簡単そうなのですが、適切なタイミングで絶妙な質問を投げたりお題を立てる必要があるので、経験がモノを言います!
メリット:いろんな効果
○適切な経営判断(=投資)が可能に
シートを活用した判断のトレーニングを繰り返すことで、「どこに、何を使って、どのように進んでいくか」が明確になるため、適切な判断を行えるようになります。
○自社のリソースの棚卸しができる
社内のメンバーだけだとどうしても気づかないコトにたくさん気づくことができます。当たり前だと思っていた加工が実はめっちゃ独自性の高い技術だったり、忘れ去られていたリソースを掘り起こすことができます。外部の視点を取り入れるだけで自社の事業の見方がガラリと変わることもあります。
○社内で共有できる
ビジュアル化され端的にまとめられているため、社内での共有も楽になります。そうすることで、現場単位で適切な判断ができるようになり、さらには現場からのアイデアも出やすくなります。
○ブランディングにつながる
共通の判断基準を持つことで、社内の全ての判断に特定の方向性が生まれます。そうすることで、社外への広報物のデザインや営業等でのコミュニケーションにも”らしさ”が見られるように、それはつまりブランディングにつながるのです。
まとめ
今回はゴボウキカクの支援で最初に行う「ビジョンやリソースを1枚にまとめる」プロセスについて紹介しました。このゴボウシートは使いこなせるようになると、各事業の整理やマーケティングプランの策定の際にも生かせるようになります。その辺も追々紹介してきます。
これは”経営デザインシート”や”ビジネスモデルキャンバス”のパワーアップ版みたいなモノです。ゴボウキカクではこのゴボウシートを活用して、”デザイン経営+α”の実現をサポートしています。「また+αとか訳のわからんことを、、」というツッコミには後々答えていきます!