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「文章を書く」ことが私を救ってくれました

<「文章を書く」ことが、自分を救ってくれた>

 私は学生時代、公認会計士を目指して勉強していました。父が外資系企業のシステムコンサルタントだったので、私も「専門性を高めて、誰かの役に立つ仕事がしたい」という思いを抱いていたからです。
 しかし、大学院の卒業直前に当時の恋人が他界したのをきっかけに、「自分は本当に誰かの役に立てる人間なのか」と自分を責めるようになりました。最終的には鬱で倒れた上に、その後に行った検査で発達障害であることが発覚し、文字通り目の前が真っ暗になったのを覚えています。

 これからどうやって生きていくべきなのか、自分にできることは何なのか……何度も考えました。その時、大学の先輩にあたる公認会計士の方が「みあちゃんの文章は、わかりやすくて面白いよ」と言ってくれたのです。「自分には何もできない」と泣いてばかりいた私にとっては、どんな言葉よりもありがたかったのを覚えています。文章を書くことを仕事にしたきっかけを一つ挙げるとしたら、この先輩の言葉に集約されるでしょう。

 自分が生み出したもので人を幸せにできる、と信じられたからです。仕事で壁に当たったときは、いつもその時の気持ちを思い出すようにしています。

<「できない」ではなく「こうしたらできる」を考えたい>

 もう一つ、私が文章を書く理由があるとすれば、「困っている人の前向きな行動を後押しするきっかけを作りたい」という思いでしょう。私自身、発達障害であるため、大多数の人にとっては何でもないことが自然にできない場合も多いです。確かに、「なんでこんな簡単なこともできないんだろう……」と落ち込んでしまうのは珍しくありません。
 そこで「できない」と投げ出してしまうのは簡単ですが、「こうしたらできるかも」と思って行動を起こすのも大事です。やり方を変えるだけでできるなら、それはもう「できない」ではないのですから。

「方法が悪いからできないのなら、方法を変えればいい。
方法を変えても無理なのなら、得意な人に謙虚に頼んで、心から感謝をすればいい。」
チームを組んで仕事をすることに意味があるとしたら、このような循環を作り出し、最大の成果を挙げることだと私は信じています。

 最後に……私は家族・恋人・友人・恩師などたくさんの人に支えられてここまで来ることができました。感謝の気持ちを忘れずに生きていたいです。

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