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僕なんてちっぽけな人間。一人ひとりが地球上の主役です。

ある夏の朝、少年は「ターミネーター2」を見て心が震えていた。
サラ・コナーが、キャンプ地で机に刻んだ言葉、“No Fate”。
このNo Fateという文字だけ残し、彼女は未来の戦争を阻止するために動き出す。
不確定な未来の闇に対して立ち向かうサラの姿と行動に少年は心打たれたのだ。

少年はやがて大人となり、商社マンとして働いていた。
仕事・旅行で世界を渡り歩くうちに、社会は「先送りシステム」によって 多くの問題が山積みとなっていることに気づいたのだ。

特に発展途上国の貧困地域に足を運んだ際には色々と考えさせられた。
寄付や援助も大切ではあるけど、働き口がないと夢や未来を断たれてしまう現実を多く眼にした。
ところが、ローカルに行けば行くほど、近代化が進む都市とは異なり、 その地域ならではの生活や文化が色濃く残っていたし、何より生活しているヒトたちが魅力的だった。
これは何か新しいことができるぞ、という直感が働いた。

そして少年は直感を信じ、サラリーマン生活に別れを告げた。
No Fate、それともNew Fateなのか?
自分たちの世代で現在・未来を創っていく社会へ向け、少年の旅が幕を開けた。

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