あなたのサイトのモーダルはユーザを困らせている
モーダルは、現在行なっているタスクからユーザを引き離し、別のタスクを行わせるために役に立つ。しかしユーザの体験を中断させるものだから、注意して使わなければユーザを困らせ、怒らせ、離脱させることになる。
モーダルは大別して以下の4つに分けることができる。モーダルが表示される直前のユーザの行動が情報取得アクションであったかという軸と、モーダルの出現がユーザにとって予測可能かという軸で分割している。
第1種モーダル
情報取得以外のアクション起因であり、ユーザが予測できる。ログインボタンを押した際に出てくるログインモーダルはこれにあたる。
第2種モーダル
情報取得以外のアクション起因であり、ユーザが予測できない。例えばユーザ登録をした直後に出てくるチュートリアルモーダルなんかはここに含まれるだろう。
第3種モーダル
情報取得アクション起因であり、ユーザが予測できる。ヘルプアイコンを押してヘルプモーダルが出てくるといったもの。
第4種モーダル
情報取得アクション起因であり、ユーザが予測できない。タイムラインを見ようとしたら新機能紹介のモーダルが出てきた、というようなものはこれだ。
何がユーザを困らせるのか?
どんなアクション起因であっても予測可能なモーダル表示は、ユーザはそれを正当なモーダルであると感じるし、またサイトをコントロールできていると感じるだろう。
情報を求めていないユーザにとって、予測できないモーダルが表示されることは、サイトのコントロール権が奪われたとは感じないかもしれない。しかし、驚きはする。
情報を求めているユーザにとって、求めている情報以外のモーダルの表示は、サイトがコントロールできないという体験を与えるし、不当なモーダルに対して怒りを感じるだろう。
だから4つのモーダルは以下のように順序づけることができる。
体験が良い 1 = 3 > 2 > 4 体験が悪い
特に第4種モーダルはユーザ体験を激しく劣化させるものである一方で、使い勝手の良いモーダルなので気をつける必要がある。新機能の宣伝、商品の売り込み、キャンペーンの案内、ユーザ情報の要求などは第4種モーダルであることが多い。どんなWebサービスも常にこれらをやりたがっている。
あなたがユーザの体験を良くしたいと願うエンジニアなら、モーダルは定期的に見直すといいだろう。