1
/
5

あなたのサイトのモーダルはユーザを困らせている


モーダルは、現在行なっているタスクからユーザを引き離し、別のタスクを行わせるために役に立つ。しかしユーザの体験を中断させるものだから、注意して使わなければユーザを困らせ、怒らせ、離脱させることになる。

モーダルは大別して以下の4つに分けることができる。モーダルが表示される直前のユーザの行動が情報取得アクションであったかという軸と、モーダルの出現がユーザにとって予測可能かという軸で分割している。

第1種モーダル

情報取得以外のアクション起因であり、ユーザが予測できる。ログインボタンを押した際に出てくるログインモーダルはこれにあたる。

第2種モーダル

情報取得以外のアクション起因であり、ユーザが予測できない。例えばユーザ登録をした直後に出てくるチュートリアルモーダルなんかはここに含まれるだろう。

第3種モーダル

情報取得アクション起因であり、ユーザが予測できる。ヘルプアイコンを押してヘルプモーダルが出てくるといったもの。

第4種モーダル

情報取得アクション起因であり、ユーザが予測できない。タイムラインを見ようとしたら新機能紹介のモーダルが出てきた、というようなものはこれだ。

何がユーザを困らせるのか?

どんなアクション起因であっても予測可能なモーダル表示は、ユーザはそれを正当なモーダルであると感じるし、またサイトをコントロールできていると感じるだろう。

情報を求めていないユーザにとって、予測できないモーダルが表示されることは、サイトのコントロール権が奪われたとは感じないかもしれない。しかし、驚きはする。

情報を求めているユーザにとって、求めている情報以外のモーダルの表示は、サイトがコントロールできないという体験を与えるし、不当なモーダルに対して怒りを感じるだろう。

だから4つのモーダルは以下のように順序づけることができる。

体験が良い 1 = 3 > 2 > 4 体験が悪い

特に第4種モーダルはユーザ体験を激しく劣化させるものである一方で、使い勝手の良いモーダルなので気をつける必要がある。新機能の宣伝、商品の売り込み、キャンペーンの案内、ユーザ情報の要求などは第4種モーダルであることが多い。どんなWebサービスも常にこれらをやりたがっている。

あなたがユーザの体験を良くしたいと願うエンジニアなら、モーダルは定期的に見直すといいだろう。

3 いいね!
3 いいね!
山中 智仁さんにいいねを伝えよう
山中 智仁さんや会社があなたに興味を持つかも