サラリーマンデザイナー?魅力とリアルなところ
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サラリーマンデザイナー?魅力とリアルなところ
デザイナーといえば、フリーランスで自由に働く姿をイメージする人も多いかもしれません。でも、会社に所属して働く「サラリーマンデザイナー」という選択肢も実はすごくアリです。今回はその魅力や、課題についても書いてみました。
まず、サラリーマンデザイナー最大のメリットは“安定感”。
フリーランスだと「今月は仕事が少なくてやばい...」なんてこともありますが、会社に所属していれば給料日はちゃんとやってきます。社会保険や有給休暇も付いてくるので、心配事が少ないです。
特に将来のことを考え始めると、かなりありがたいポイント。ライフプランを立てやすいって安心感は、長期的なキャリア形成にも影響します。
サラリーマンデザイナーだと、アサインされる案件にもよりますが、特定の企業やブランドをずっと担当することが多いです。「同じ企業の仕事ばかりで飽きそう…」と思うかもしれませんが、実はこれが面白いんです。(個人的には...)
なぜかというと、ブランド戦略を深く理解してデザインできるからです。クライアントが何を目指しているのかを知ったうえで、自分のデザインがどんな影響を与えるのかを見届けられるって、なかなかやりがいがあるように思います。プロジェクトが成長していく姿を見られるのは、外部の仕事では味わいにくい感動かもしれません。
会社の中では、マーケティングや営業、開発など他部署との連携が重要です。外部のクライアントだと何度もメールやミーティングを重ねヒヤリングをするところ、社内だと顔を合わせてすぐに話ができるのでスピーディー。(認識のズレがあっても解決は早い)
さらに、フィードバックも直で届くので、やりとりが楽なんですよね。「もっとこうして!」というリクエストが早いと、こちらもすぐに対応できてスムーズです。
こちらも要件によってはクライアント次第で直接の折衝が必要な場合がありますが、案件のボリューム次第ではチームや部署と業務を分担することで円滑に進められる場合も多いです。
サラリーマンデザイナーは、クライアントによって業務内容が多彩です。紙媒体のパンフレットからWebサイト、SNS広告、パッケージデザインまで、デザインと言っても幅広くあらゆる経験することができます。
トレンドや最新技術に対応しながら仕事を進める必要があるので、スキルアップのチャンスはたくさん。デザインという術を身につけ、【問題解決のスペシャリスト】を目指せるになれるのが魅力です。
(クライアントの依頼発注=問題解決と捉えております。)
自分が手がけた商品やサービスが世の中に出て、それが実際に使われたり評価されたりするのを目にするのも、やはりうれしいものです。会社全体で目標を達成する喜びを共有できるので、「チームの一員」としての達成感も大きいです。
最近は企業も働き方改革に力を入れているところが多いので、サラリーマンデザイナーとはいえ比較的、残業少なめの環境で働けることが多いです。フリーランスのように案件を抱え込み「納期が明日までだから徹夜…」ということも少なく、プライベートの時間もしっかり確保できます。
育児や趣味との両立を考えている人にとっては、かなりメリットが大きいかもしれません。
もちろん、いいことばかりではなく、サラリーマンデザイナーならではの課題や悩みもあります。
- プロジェクトがワンパターンになることがある
→ 同じブランドを長く担当していると、デザインにマンネリを感じることがあるかもしれません。 - クリエイティブな自由度が制限される
→ 企業の方針やブランドガイドラインに従わないといけないので、思い切ったデザインができないことも。 - 意思決定に時間がかかる
→ 社内で承認を得るまでに、何人もの上司や部署のOKをもらう必要がある場合があります。
課題があっても、工夫次第でうまく乗り切れます。
- スキルアップを続ける – デザインの幅を広げるために、社外のセミナーやイベントに参加して刺激を受けましょう。
- 積極的に提案する – チーム内でのコミュニケーションを密にし、しっかりとアイデアを伝えることで、自由度の高い提案が通りやすくなります。
サラリーマンデザイナーは、安定した環境で働けるメリットがある反面、プロジェクトの単調さや自由度の制限といった課題にも直面します。しかし、視点を変えたり、積極的に動くことで仕事の面白さややりがいをさらに深めていくことができます。
安定に頼りすぎず、でも自分を追い込みすぎない。「現状に甘えず、でも無理はしない」というバランス感覚が、長く楽しく働くコツです。そして、その環境の中で自分なりにスキルやキャリアを磨き続けることが、サラリーマンデザイナーとしての魅力であり、強みとなっていくのではないでしょうか。
デザインキャリアにとって、安定と挑戦のバランスをどう取るか。それが未来をより充実させる鍵になりそうです。