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ジュニアヨット教室物語44

「え、ヨットに乗っているんですか?」

松田は、洋ちゃんのお母さんから話を聞いて、驚いていた。

「そうなのよね。まだ先月から乗り始めたばかりだけどね」

お母さんは、松田に答えた。

夕食に食べたシウマイから、横浜の名物といったら崎陽軒のシウマイ、横浜中華街と一通り横浜の話をした後で、海も横浜らしいわねと言う話になった。

「確かに、横浜といったら真っ先に海ですよね」

松田は、お母さんに話した。

「特に、埼玉は海がぜんぜん無いから、横浜の海は羨ましいです」

「そうね。埼玉は内陸だものね」

お母さんは、松田に答えた。

「海といえば、洋ちゃんは最近、毎週末にヨットへ乗りに行っているのよ」

「ヨットですか」

松田は、ヨットの話にくっついてきた。

「ヨットって大きいヨットに乗っているんですか?」

「大きくはないわよね」

お母さんは、洋ちゃんの顔を覗きこんだ。

「1人乗りの小さなヨットよね」

「1人乗りじゃないよ、2人乗りだって」

洋ちゃんが、お母さんのことを訂正した。

「そうだったわね。健ちゃんと2人で乗っているんだったわね」

お母さんは頷いた。

「どうして、ヨットに乗るようになったんですか」

「根岸のところにあるヨットハーバーで、子供ヨット教室をやっているのよね」

お母さんは、洋ちゃんの顔を覗きながら、松田に答えた。

「へえ、そんなヨット教室があるんですか?」

「ね、今年から新しく始まったばかりのヨット教室なのよね」

お母さんが説明した。

「横浜市の子供ならば、誰でも通えるんですか?」

「いや、別に横浜の子供じゃなくても通えると思うわよ」

「え、通いたい!」

松田は、お母さんに聞いた。

「無理でしょう。埼玉から横浜まで通う気なの?」

洋ちゃんが、松田に聞いた。

「良いんじゃないの、前日からここに泊まりに来て、ここからヨット教室に通えば良いじゃない」

お母さんは、松田と洋ちゃんに言った。

「そうしたいです!」

松田は、めちゃ乗り気になっていた。

「それじゃ、松田くんのお母さんに聞いてみましょうか」

「はい!」

松田は、嬉しそうにお母さんに返事した。

「マジで通う気かよ」

洋ちゃんは、嬉しそうな松田のことを眺めていた。


作家プロフィール

主な著作「クルージングヨット教室物語」「ジュニアヨット教室物語」「プリンセスゆみの世界巡航記」「ニューヨーク恋物語」など

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