【vol.05】【複数会社を経営してわかったこと】—私が大切にしている考え方
目次
|複数事業を経営して学んだこと
1.組織の問題
2.人の問題
3.仕組化の限界
|仕組化の限界と人の重要性
1. ルールを守らない人がいる
2. 突発的なトラブルが必ず発生する
3. 仕組みでは感情はコントロールできない
4. 対面での信頼関係が不可欠
|私が伝えたいこと
こんにちは。森本翔と申します。
私は現在、ITコンサルティング会社とSES事業会社など、家業(事業承継)を含めて計5つほど会社を経営しています。
私が世の中でいうところの ”経営者” となったのは4年前。ちょうどコロナ渦でした。
今回は怒涛の4年間を過ごしてきた私が学んだこと・感じたことの一部を簡潔に発信したいと思います。
※今後も少しずつマイペースに発信していこうと思います。
この内容は、
・これから事業を起こそうとしている人
・将来は会社経営を考えている人
にぜひ読んで欲しいと思っています。
|複数事業を経営して学んだこと
経営というものは、想像以上に複雑で奥深く、そして面白いものです。
複数の事業を運営する中で、毎日のように壁にぶつかり、その度に新たな気づきを得ています。その中でも特に痛感したのは、「組織」「人」「仕組み」という3つの要素のバランスの難しさです。
1.組織の問題
どんなにビジョンが明確でも、それを実現するための組織が機能しなければ成果は生まれません。
組織内の役割分担や責任感の共有が不十分だと、次第に信頼が薄れ、成果が出ないだけでなく人が離れていくことを何度も目の当たりにしました。
組織運営に正解はありません。組織の色を捉え、日々変化(成長・後退)していく生き物であるということを学びました。
2.人の問題
人は会社の最も大切な資産ですが、最も扱いが難しい存在でもあります。
モチベーションや価値観は一人ひとり異なり、採用や育成に正解はありません。適材適所を見極める目や、一人ひとりの個性に合わせたアプローチが必要であることを学びました。
3.仕組化の限界
どれだけ効率的な仕組みを作っても、完全な解決にはなりません。
全てをITシステムに任せることはできず、最後に必要なのは「人の力」だという現実に何度も直面しました。
仕組化は、主に効率的な運営を目指す手法です。
そして効率化は。あくまで”効果”を出すための手段です。
手段の目的化にならないようこと。
そして効率的な仕組みを整えたとしても、定期的にメンテナンスしなければいずれは使い物にならない代物だということを学びました。
|仕組化の限界と人の重要性
1. ルールを守らない人がいる
どれだけ完璧なルールやプロセスを整備しても、それを守らない人がいると仕組み全体が崩れてしまいます。組織や業務を円滑に回すためには、個々のルール遵守への意識と責任感が必要不可欠です。
2. 突発的なトラブルが必ず発生する
自動化や仕組み化では対応しきれない予期せぬ問題が発生するのは避けられません。その場で判断を下し、柔軟に対応できる人間の力が求められる瞬間が必ず訪れます。
3. 仕組みでは感情はコントロールできない
人間の感情やモチベーションは、いかに高度な仕組みを導入してもコントロールできません。働き手のやる気や職場の雰囲気は、リーダーの姿勢や日常的なコミュニケーションによって作られます。
4. 対面での信頼関係が不可欠
重要な局面や誤解が生じやすい場面では、対面での説明やコミュニケーションが不可欠です。人は言葉以上に表情や態度で信頼感を感じるため、直接顔を合わせて話すことで初めて伝わることがあります。
これらのポイントを通じて痛感したのは「どれだけ高度な仕組みを作っても、最後に必要なのは人間の力である」ということです。業務を効率化する仕組み化はもちろん大切ですが、それだけでは会社を動かし、成長させることはできません。
仕組みを支えるのは「人」であり、人の行動や感情、信頼感がなければ組織は機能しません。この経験から、私は仕組みと人のバランスをどう取るかが、経営において最も重要なテーマであると考えるようになりました。
|私が伝えたいこと
よくSNS等で「経営は仕組化がすべて」のような言葉を耳にします。
事業として大きな成功(成長)をおさめている方がそう言っているので、それはそれで正解だと思いますが、経営は仕組みだけでは語れないと思っています。
仕組み化がいくら進んでも、結局のところ"人"がすべてを動かしています。
その人たちの心が動かなければ、いかなる仕組みも意味を成しません。
私はこれまで、多くの挑戦と失敗を重ねながら「人と向き合うこと」の大切さを学んできました。自分の言葉や行動がチームにどれだけの影響を与えるのか、経営者としての責任の重さを日々感じています。
最後は”人”であること。
今回、一番伝えたかったポイントです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
Riberte 森本