人の成長が事業の成長につながって、そのサイクルがまわり続ける人事モデルを作りたい
※本記事は https://sakumaga.sakura.ad.jp/entry/2022/09/30/120000 の転載になります。
さくらインターネットの中の人を知ってもらうため、さくマガではさまざまな社員にインタビューをしています。 今回は、ES※本部 ES部で人材支援業務に取り組む武村 宙に話を聞きました。
※「Employee Success(エンプロイー サクセス)」
武村 宙(たけむら ひろし)プロフィール
1988年生まれ。メーカーや人材派遣会社の営業、人材紹介のエージェントとしてIT企業の採用支援などを経験後、さくらインターネットに入社。営業職から人事へキャリアチェンジし、採用業務に従事する。
さくらインターネットの魅力を伝えたい
――武村さんのこれまでのご経験について教えてください。
営業職を中心に、3社で11年間仕事をしてきました。
1社目は素材メーカーの営業職だったのですが、お世話になった役員の方が定年退職してしまったんです。それがきっかけで、自分が本当にパフォーマンスを発揮できる業界はなにかを考え始めました。その後、人材派遣会社の営業や、人材紹介のエージェントとしてIT企業の採用支援などの仕事を経験しました。
採用支援を経験して、人事戦略と経営戦略を接続したり、組織ビジョンを創ったりすることで人と組織のパフォーマンスが最大化するのだと実感し、人事領域でキャリアを描いていこうと思うようになりました。
――さくらインターネットに入社を決めた理由は何だったのでしょうか?
前職でさくらインターネットと関わる機会があり、現場の方々とお話をしました。「こんなにいい会社なのに、なぜ世の中の認知度が低いんだろう」「なんで魅力が伝わり切らないのだろう」というもどかしさを抱くことがありました。そこから、自分がその主体者になりたいと思って入社を決めました。
――さくらインターネットの社員と関わるなかで魅力を感じていただいたんですね。
はい。みなさん自分の実現したいことを持っていて、本音で生き生きとお話される方が多いですよね。やりたいことを実現するために、目の前の仕事に挑戦している姿が素敵だなと思いました。
事業に関しても、大きな将来性を感じました。IaaSからSaaSまで一気通貫でサービス展開し、最近ではガバメントクラウド領域・宇宙衛星領域に挑戦しているさくらインターネットのビジネスモデルは、今後の日本に必要不可欠なものだと思うんです。
日本のITマーケットを俯瞰したときに、ベースとなる国産のIaaSをもっと盛り上げていくことが非常に大切なのではないかと思っています。さくらインターネットのビジネスが、成長することで日本がよりよくなっていくのではないかと考えています。
――ご自身のキャリアを通して、人事ははじめてですよね。
そうですね。でも、企業の人事の方と一緒にお仕事をする機会が多かったので、業務のイメージはある程度ついていました。
昨今、人的資本経営が重要視されるようになり、戦略的な人事機能が求められています。自分がそれを担える人に成長したいという思いがありました。さくらインターネットなら、自身の思い描くキャリアを叶えられると考え、キャリアチェンジしました。
――実際に入社してみていかがですか?
最初に思ったのは、手を挙げれば「自分で職務範囲を拡大し放題だな」ということでした。さくらインターネットの企業理念「やりたいことをできるに変える」がそのまま日常にあるイメージです。自分がやりたいと思って相談してから、その場で自分のミッションになっています。この規模感でそんなカルチャーはなかなか無いと思います。
あと、入社してから実感したのはフラットな組織体制ですね。社長や経営陣との距離感が近く、フランクに接していただいています。リモートワークをしている方が大半ですので、基本的にはSlack(チャットツール)をベースとしてコミュニケーションを取りますが、役職や組織の壁がなく、スタンプで意思疎通ができることすらあります。
一方で、「これがやりたい」という思いが言語化できていないと、まわりとのコミュニケーションを取るきっかけを失ってしまいます。自分でも、いま何を考えていて、何をしたいのかを積極的にコミュニケーションするようにしていますね。やりたいことをしっかり持っている人にとっては、活躍しやすい環境だと思います。
――営業から人事へキャリアチェンジして感じたことはありますか?
厚生労働省が「ポータブルスキル」という概念を提示しています。仕事において、ノウハウやスキルよりも仕事の仕方や人との関わり方のほうがパフォーマンスに影響する、というメッセージです。それを今回のキャリアチェンジで実感しました。
あらかじめ自分の仕事の仕方での強みや弱みを言語化してからさくらインターネットに入社しました。「物ごとを肯定的にとらえながら発展させていきたい」というスタンスや、合意形成を進める力は営業職で培ったものですが、それはいまの仕事でも活かせていると思います。
全体を意識しながら個別の仕事を進めていく点については、まだまだ発展途上です。もっと社内のみなさんから学んでいかないといけないと思っています。
人の成長と事業の成長がつながり成長し続けられるモデル
――ご自身の今後のキャリアについてはどのように描いていますか?
人の成長と事業の成長がつながって、顧客も含めた関係者が長期的に成功し続けられるモデルを作り続けることを考えています。そこに向かって、自分ができることと、会社として求められることを接続していきたいです。
まずは採用からスタートして、社員のやりがい向上のプランを立てることなどにステップアップしていきたいですね。人事は、採用する仕事だと思われがちですが、そのさらに上流で、戦略の立案にも取り組みたいです。
――社内にあったらいいなと思う制度はありますか?
制度というよりは、もう少し自己開示できるような雰囲気があるといいなと思いますね。自分自身がやりたいことを発信して、それをみんなで支援していく仕組みはもっと作っていけるのではないでしょうか。
制度がなくても、やりたいことをやる人はやるじゃないですか。でも、そうじゃない人もいっぱいいるはずなんです。そういう人たちの背中を押したり、伴走できたりするような仕組みができればいいですね。
新規事業だけではなく、たとえばコーポレートの仕事でも、自身の仕事の枠組みの中で新たなこと、やりたいことはきっとあるはずです。枠組みを超えてもいいし、その枠組みの中でもいいので、個人のやりたいことを一緒に見つけてそれを支援する仕組み・仕掛けを作れたらおもしろいなと思います。
――武村さんは異動(人材流動)についてどう思われますか?
人間は、自分が思っていることだけでは可能性が限定されてしまうと思うんです。その点で言うと、客観的な視点からの人材流動は価値があると考えています。
「ジョハリの窓」という概念では、自己には「自分が知っている自分」と「他人が知っている自分」、「自分も他人も知らない自分」、「他人は知っているけど自分は知らない自分」が存在します。
これを前提として個人のキャリアについて考えると、「自分も他人も認識している自分」で挑戦し続けても、あまり自己成長できないだろうなと思うんです。自分が知っていて他人が知らない部分があるなら自己開示が必要です。自分は認識していないけど他人は気づいている部分は、異動して新たな仕事をすることで、自分が思ってもみなかった自分の可能性を感じたり気づいたりするきっかけになると思います。異動は、しっかりとしたコミュニケーションをもとに納得感があれば、すごくポジティブな選択だと思います。
今後「やりたい」こと
――さくマガのコンセプトは「やりたいことをできるに変える」です。武村さんが今後やりたいこと、できるに変えるために取り組んでいることを教えてください。
私がさくらインターネットでやりたいことは、「人の成長が事業の成長につながり、関係する人々が長期的に成功するモデルをつくって運営し続けること」です。
そのために現在やっていることは2つあります。
1つは、経営と組織を日々学び続けること。組織や経営に関する書籍はたくさんあるので、知識を増やすために日常的に読書をしています。また社内外で自分の意見を発信しながらフィードバックを頂くことで、自分の現在地を理解して目指す方向とずれがないか意識をしています。
2つめは、採用でやりたいことを実践すること。具体的には、「さくらインターネットに入社してメリットを享受してくれる人」を考えつつ、「入社してほしい人」の像と重ね合わせて、採用を通してキャリアの成功と事業の成功を実現できる戦略を実践することです。
もともと、頭の中で考えながら行動するのが好きなので、多くの方々の協力を得て、日常的にPDCAサイクルを実行できているのが楽しいです。
人の成長が事業の成長につながって、そのサイクルがまわり続ける人事モデルを作ることが自分にとっての大きなテーマです。継続的にブラッシュアップしていきたいですね。