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『なぜ日本の世界大学ランキングは低いのか。日英大学の比較から見る、日本の大学の改善策とは。』

こんにちは!今年9月から1年間、トビタテ留学JAPANを利用して、バーミンガム大学に在籍している山本です。バーミンガム大学にきてから4ヵ月半が経過しました。
最近は面白い話があまりないため、今回は議論される事の多い世界大学ランキングについて、少し真面目に考えてみました。イギリスと日本の両方の大学に在籍した視点で、説明していきます。

・世界大学ランキングの重要性
最近世間?を騒がしている世界大学ランキングですが、なぜこんなにも騒がれるのでしょうか。幾つかの記事には、一喜一憂する必要は無いと書かれていますが、本当でしょうか。
私がイギリスに来て感じた結論として、世界大学ランキング (特にTHEやQS) は、大変重要度が高いです。これは、世界大学ランキングは、大学の賢さのランキングではなく、大学の存在価値をランキングにして示しているためです。世界大学ランキングの評価項目から検討していきます。THEやQSの評価項目を見ると、研究や論文引用数で60%近く、教員あたりの学生数や博士課程の学生数で約20~30%、国際性で10%程度である事がわかります。つまり、大学の研究レベルと教育レベルを総合的に評価しているものであり、しかも国際的にフェアな評価であるため、大変重要なランキングである事が理解できるかと思います。従って、日本の世界大学ランキングは欧米と比べて低いため、日本の大学は、価値のある研究が行われていないと考えられています。

・日英大学の比較から見る、日本の世界大学ランキングが低い理由
日本の大学のレベルが低い理由は、論文執筆のための研究環境が整えられていない事、また、教員あたりの生徒の数と博士課程の学生が少ない事に起因します。イギリスの大学の教授は、日本と比べて授業数が少ないため研究に従事しやすく、また、研究を進めてくれる博士過程の学生もいれば、ポスドクもいます。つまり、イギリスでは、大学を教育機関という以上に、研究機関として捉えています。一方、日本の大学は、授業数が多く (教員あたりイギリスの2倍以上) 、博士過程の学生もポスドクも少ないです。これでは、教授が学生の教育に時間を取られてしまい、論文を書く事ができません。

・日本の大学システムの改善案
私が提案できる現実的な方法は2つ考えられ、1つは、日本の授業をイギリス式の効率的な授業に変更するべきであると考えています。イギリスでは授業時間が少ない割には、その授業で課される課題の難易度が高いです。そのため、学生は課題を遂行するために、自習時間を多くとる必要があります。結果、生徒は授業で導入箇所を学び、自習で科目のメインを学び、わからない箇所のみ教授に質問します。これは、教授にとって、研究や論文執筆のための時間を確保できる有効な手段です。2つ目は、博士課程の学生の授業料を免除し、奨学金制度を作る事です。イギリスでは、博士課程の学生には資金提供 (約年間250万円) される場合が多く、卒業後も企業から高く評価される事から博士の学生が多いです。結果、博士の学生によって、研究や学部生への授業のサポートが行われ、論文執筆のための研究環境が整えられます。

・考えられる将来の変化
研究論文の数やレベルが上がれば、必然的に他国との共同研究や企業との共同研究が増えていき、研究や国際性のレベルが向上します。また、研究により得られた予算から、新たな研究を進める事が可能となり、これが博士課程在籍者への資金源となります。欧米の大学は、このサイクルで成り立っており、自然と論文数が増えていきます。日本の大学は、教育に力を入れすぎているように感じられ (事実、今までの経験から、日本の大学の教育内容は高いと感じる) 、それが足を引っ張っているように思えます。結論として、日本の大学を研究機関としてシフトする事が、世界的な評価を高める上で、最も効率的な方法であると考えます。

と、こんな感じでか・な・り偉そうに書いていますが、当の私は博士課程に進む予定はないです 笑
しかも課題すら終わらせてない中、こんな事書いて貴重な時間使ってます....
まずは、目の前の課題を終わらないと。

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