1
/
5

プロット【ギャンブラーX】

”人物紹介”

●主人公=カケル・工業大学・建築学部 1年生


ーーーーー

●ヒロイン=ルナ・同校同クラス 1年生


ーーーーー


●涼=建設会社社長(カケルを助けた人)


ーーーーー

【企画意図】

このごろ、カイジやライアーゲームのような頭脳バトルものの新作を

見なくなりました。

ドラマや映画との相性も良く、すごく好きだったので

企画したくなりました。

ーーーーー


【世界観とあらすじ】

気候変動が悪化した未来の世界が舞台です。

人々はノアの箱舟を地下世界に求めていました。

地下世界の住宅は高騰し、誰もが欲しがりました。

しかしその物件を買うためには仮想通貨のぺブルコインが必要です。

現金では買えません。

人々は唯一ぺブルコインの手に入る地下カジノに集まりました。

しかしそこは通称”アリジゴク”であり、

負けて借金ができると時給100円で地下建設の手伝いをさせられます。

主人公のカケルは地上の国営カジノで稼ぎ、有名になったところで

地下カジノへの招待が来ますが

ぺブルコイン欲しさに地下カジノに通ってしまいます。

そして暗黒ディーラーにはめられて借金を背負い、過酷な労働をしいられます。

そこに手を差し伸べたのが地下建設会社の社長、涼で

カケルの才能を高く買っていました。

地下建設会社の涼はぺブルコインを運営する株式会社NULLワールドと

組んで一緒に地下建設、地下カジノを運営していましたが

NULLワールドに株式を買収され、吸収されます。

さらに涼運営のカジノに暗黒ディーラーが送られて破産し、

涼は借金500億円を背負います。

その借金を返すまで涼は自由を拘束され、地下世界にいるのですが、

カケルは恩を返すために地下カジノに再度挑みます。

カケルがカジノで力を発すると総裁のNULLが現れてカケルに

涼をかけたギャンブルを持ちかけます。

ーーーーー


【1話の展開】

大学生のカケルは建設会社の涼の用意した社宅に住みながら

建設の事を学んでいたが、

涼が地下帝国にとらわれてしまい

ルナと一緒に取り返しに向かいます。

【2話の展開】

花瓶の位置を当てるオリジナルの

ギャンブルで勝負します。

【③話の展開】

どちらの扉に金のリンゴが置いてあるかのギャンブルをします。

ーーーーー


〇とある工業大学・建築学部の受講中

幼馴染のルナ(ヒロイン)は教室に入り、受講中のカケル(主人公)の元に急いで駆け寄る。


ルナ「カケル!あなたの社宅、差し押さえられてるよ!!」

〇カケルは建設系の会社の社長・涼に認められて無料で社宅に住み、

涼の運営する大学で建築学を無料で学んでいた。

将来は涼の会社で働く予定だった。


その社宅は差し押さえに会っていて、カケルは途方に暮れた。

カケル「涼はなんで俺に連絡してくれなかったんだ?」


〇公園でルナとカケルは持ち出した社宅の郵便物を見る

カケル「あ、、涼からの手紙だ!」

ーーー手紙ーーー

しばらく連絡できなくてごめんなさい。

私の会社は株式を買収されて吸収合併されてしまい、株式会社NULLワールドの一部になりました。

そしてNULLワールドから私に管理を任されたカジノは謎のプロ集団にやられて借金を負い廃業。

私は借金を返すまで地下都市から出れないようになっています。

社宅もNULLワールドのものになってしまって迷惑をかけてしまっていると思います。本当にごめんなさい。

ーーー

カケル「涼が借金を背負わされて地下都市に捕らわれているらしい」

ルナ「どうするの?」

カケル「行くしかないでしょ」

ルナ「行ってどうするの?」

カケル「勝負する」

ルナ「残高5万円で?」

カケル「そうだね。とくかく行くよ」


〇バスに乗る2人

ルナ「地下都市は危険だから二度と行かないって言ってたのに」

カケル「仕方ないよ。涼には借りがある」

ルナ「どんな借りがあるの?」

カケル「俺が高校卒業した直後かな、、、」

ーーー回想はじまりーーー


俺はギャンブルの才能があるって思ってた。

国が運営するカジノで2千万円くらい一気に稼いだんだ。


すると黒服のスタッフが来てこう言った。

「カケルさま、仮想通貨、ぺブルはご存じでしょうか?」

仮想通貨ぺブルと言えば買値の5倍で売れる仮想通貨。

知らないわけがない。

しかし手に入れられるのは、一部の人間だけと噂されていた。

そのコインは地下都市内のカジノの払い出しに使われているらしい。

という事は5千万円使って1千万円払い出されればチャラなんだ。

こんな絶対損しない地下のカジノへの招待が来てしまった。


俺は1000万円を払い、

カジノへの通行証を手に入れた。


ーーー

何故ぺブルが5倍で売れる人気コインかって言うと

ぺブルでないと地下都市の家は買えない。


今、世界は気候変動で壊滅的なダメージを受ける事が良くある。

だから世界中の投資家たちは地下都市内の家を買い求めている。


地下都市はたまにしか家を売らない。

だから、手に入れば高騰する家であり、

投資家にとってはぺブルを早く集めて、早く地下都市内の家を買いたいんだ。

ーーー

俺はかなりの億万長者になる事が約束された!

俺はさっそく地下カジノに通い続けた。


最初は調子よかった。ぺブルを使ってあっと言う間に1億円は手に入れた。

気にしていなかったが地下カジノは借金を持つと地下建設を手伝い、返すまで出られない。

そしてその後、俺はNULLワールド社が契約しているであろう暗黒ディーラーの手で借金ができるまで金を奪われた。


はめられたのさ。

ーーー

〇汚れた部屋に叩き込まれる俺


警備員「借金は約500万円。それを返すまで地下都市建設のスタッフとして働いて貰う。入場時にサインはして貰っているので拒否できない」

カケル「でも違法じゃないんですか?」

警備員「我が社は国会議員を何人も送り出している。そして新法を設置した。

地下50メートルより深いエリアは先に開発した会社の土地になり、

そしてその深さの法律は建設会社の決めるところにゆだねる」

カケル「めちゃくちゃですよ!」

警備員「世界の投資家たちは地下都市建設を切に願っている。移り住むために。

であれば着手したくなるような新法が必要だ。

我が社は世界を救うために動いたんだ。

人類は保存されるべきだ」


カケル「でも!一般人の買える値じゃない!」


警備員「だったら投資をすればいい。稼いで成功すれば投資家の仲間入りだ。

では人類は絶滅する道を進むのか?保存し、未来を作るべきではないのか?」


カケル「、、、、、何年働けばいい?」


警備員「時給100円で計算して10年くらいだろう」

カケル「100円?時給1500円じゃないのか?」


警備員「話は聞いていなかったのか?法律は我が社が決めれるんだ」


〇建設現場で鉄骨を落とすカケル

スタッフ「もっと集中しろ!!」

カケル「すみません!」

【言い返すとムチでたたかれる。ひどい会社だ。もう12時間は働いたが、休憩は全部で30分程度。飯もパン1つとスープだけだ】

〇多くの労働者の休む部屋で気絶するように眠るカケル

〇朝になり部屋からは人が出てカケルしか寝ていない。そこにスタッフが来る

スタッフ「いつまで寝ている?このサボり魔め!!」


〇ムチでたたかれるカケル

〇あざだらけで倒れるカケル

スタッフ「30分休んだら仕事だぞ!」


〇うつろな目で地面をぼーっと眺めるカケル

〇ドアの空く音が聞こえる

〇ぼーっとするカケルの顔のそばに立つ女性

〇女性はしゃがむ


涼「出たい?」


カケル「はい、、、」


涼「そう」


〇涼は立ち上がるとドアから顔を出してスタッフを呼ぶ

〇スタッフは駆け寄る

スタッフ「はい、どうされましたか?」

涼「中の彼、借金はいくらですか?」

スタッフ「1千万円程度だと聞いています、、」

涼「私が払うから、連れて行っていい?」

スタッフ「あ、はい、では上の者に確認いたします。少しおまちください」


〇医務室に運ばれたカケル


〇助けてくれた女性がカケルの傷を消毒する

気が付くとスーツの女性が俺の傷を消毒していた。

その時の俺にとってはまるで天使のように見えたんだ。


ルナ「うおおっほん!」


ーーールナの妨害により回想中断ーーー


カケル「なんだよ、うるさいな」

ルナ「天使って誰の事?」

カケル「涼だよ、、そう見えたんだよ」

ルナ「ふうん。。ほれてんの?」

カケル「ほれてないよ!地獄にいたから天使に見えるでしょ?」

ルナ「ここにも天使はいるよ?」

カケル「あー。はいはい」

ーーー回想再開ーーー

その時は涼が天使に見えたんだ。

ルナ「うおっほん!」

カケル「ありがとうございます、、」

涼「体調はどう?もう借金は消したから、病院にでも何処にでも連れて行くわ」

カケル「病院に行きたいです。地上の、できれば大きい病院に」

その時の俺はとにかく地下から出たかった。そして身の安全を実感したかった。

〇大病院の個人部屋に入院したカケルはベッドで診察を受け終わった

涼「1週間しないうちに退院できるみたい」(笑み)

カケル「なんで俺を救ってくれたんですか?」

涼「見てたのよ。国営カジノでの活躍をね。新進気鋭のギャンブラー。

倍々プッシュでディーラーを交代させる。

付いた呼び名が”ギャンブラーX”そして地下での活躍も見ていたわ。

私はあなたのファンなの!」


カケル「そうだったんですか、、俺なんか、、」


涼「正直、かしそうな人だなって思っていたの、

うちはこれからが大事な時で、

何事においても正確な判断が要求されるわ。

でも迷う事も多い、だから求めていたの、あなたみたいな人をね」


カケル「俺の借金はどうやって返せば良いでしょうか?」

涼「うちで働いてほしいの?年収も、対応も何もかもお望みに沿うよう努力するわ」(笑み)

カケル「そうですか、、ちなみに何の会社ですか?

あとあなたは重要なポジションの人ですか?」

涼「私の会社は未来愛株式会社、で、私は社長の植木涼よ。」

カケル「未来愛株式会社、、テレビCMでよく見ます。そこの社長さんですか、、、」


涼「もしうちに来てくれるんだったら、

住む場所は一軒家を用意するから、好きな場所、家の様子も希望通りにする。

建築系の大学も持っているから無料で卒業まで学べるわ。だから何も知らなくても平気よ」(笑顔)


カケル「いたせりつくせりですね、、在学中もお給料とかは出るんですか?」

涼「もちろん。手取りで年収1000万円くらいからどう?」

カケル「はい、お願いします!」

涼「良かった!商談成立ね!でもまずはゆっくり休んで、体を治してください!」(笑み)

カケル「はい、お願いします!」

ーーー回想おわりーーー

ルナ「へええ、、神様みたいな人だね?」

ルナ「へええ、、神様みたいな人だね?」


カケル「ああ」


ルナ「でも、あまり真面目に学校にとりくんでいないよね?パチスロざんまいだし、、競馬に大金つっこむし、、」


カケル「元から俺はギャンブラーだし、今は大学を卒業すればいい状況だから、、」

ルナ「でも、どうやって涼さんを救うの?居場所知ってる?」

カケル「何処にいるかは知らないけど、プレイしていれば道は開けるかなって」

ルナ「計画なしか、、」

カケル「本当に、危ないからマジで帰った方がいいよ?」

ルナ「幼馴染でしょ?幼稚園からずっと。ほっとけないじゃん?」

カケル「確かにずっと一緒だよな、高校も。大学まで」

ルナ「腐れ縁ってやつだよ」

カケル「とにかく、身の危険とか感じたら遠慮なく帰宅してね」

ルナ「うん。で、何が危ないの?怖い人いたりする?」

カケル「怖い人もいるけど、地べたで寝てる人も沢山いるよ。」

ルナ「ホームレス的な?ギャンブルしないなら帰ればいいのに」

カケル「でも、何故かずっといるんだ。運営も見て見ぬふりだ」

ルナ「不思議だね」


カケル「うん。呼び名はローザーって言うんだ。LOSEが負ける事。LOSERで負けた人。彼らの中には情報を集めてギャンブラーに売っている者もいて運営も情報を買っている。だから追い払えないんだ。」


ルナ「ふーん。入場は誰でもできるの?」

カケル「入場には通行証が必要。チケット1枚で2人まで入れる。このチケットが高くて1枚1000万円」

ルナ「たか!持ってるの?通行証」

カケル「俺はこれがある」

〇未来愛カジノ 通年入館証

ルナ「いつでも入れるんだ、、涼さんが作ってるカジノだもんね」

カケル「そういう事。俺は一応関係者なんだ。でもそれだけで入ったら一般扱いだよ」

ルナ「所持金がマイナスになったら強制労働でしょ?」

カケル「うん。だからルナは見ているだけでいいよ」

〇都会の真ん中で下車する2人

ルナ「こんな普通な所にあるんだね!」

〇未来愛株式会社のビルに入る2人

〇パスポートを受付に見せて社員用の通路に入る

〇資材運搬用エレベーターに入る2人

〇行き先の階を決めるボタンを押すカケル6か所押すカケル

ルナ「暗号?」

カケル「今日の日付だよ」

ルナ「下に動いた」

〇エレベーターのドアが開き、受付がすぐ目の前にある。2人は受付に向かう

受付「いらっしゃいませ、お二人様でよろしいでしょうか?」

カケル「はい」

〇入館証を見せるカケル

〇確認すると受付は契約書を2枚差し出す

ーーーー

〇「未来愛カジノ契約書」・所持金がマイナスのお客様は借金を返済するまでNULLワールドの建設現場で働くこと。


・退場の際は借金を0にしてかでないと出れません。


・カジノ内では日本国の法律に従い運営を行います。


・NULLワールドの建設現場に移動になった場合は株式会社NULLワールドの決めた法律に従って頂きます。


ーーーー

ルナ「賭けなければ私は出れるんだよね?」

カケル「そう。借金だけなければいいんだ」

〇2人はサインする

受付「確認しました。ではあちらの扉からご入場ください」

カケル「すみません、未来愛株式会社の社長の植木涼に会いたいんですけど、言伝とかないですか?」


受付「残念ながら、当社に植木涼という社員は存在しません」


カケル「ええ??ここは未来愛株式会社のカジノですよね?」


受付「その通りですが、前社長の植木様は退任されております」


カケル「そうなんですか、、居場所はわかりませんか?」


受付「承知しておりません」


カケル「わかりました、、すみませんでした」


〇2人は扉から中に入る。ルナはカケルの腕につかまっている


〇中に入ると目の前には一本道の通路があり、多種多様なカジノ部屋が並んでいる


ルナ「人がいっぱい、、道の先が見えないけど何メートルあるの?」


〇ルナの背後を指さすカケル


〇ルナが振り返るとカジノ全体の案内図が壁に掲示されている。それを眺める2人


カケル「このカジノは一辺が1キロメートルの正四角形になっている。


カジノの種類は2種類。

ポーカー、バカラなど、オーソドックスなものは未来愛がやっている。


もう1種類が”リプレイスカジノ”というスタイルで1日1千万円くらい払えば


誰でも好きなギャンブル部屋が作れる。


ルールも自由に決められる。


たまにぺブルコインでBETする客もいるのでその分は大きな利益になる」



ルナ「ぺブルコインって5倍で売れるやつでしょ?」


カケル「そう」


ルナ「でも1日1千万円って高いね?」


カケル「1BET数千万円から数億円の勝負が多いので、そんな問題ではないよ。


しかしもし借金をしたら地獄だ。だからディーラーになるには覚悟と慎重なルール設定が望まれる」



ルナ「あちこちに座っている人がいるけど、ローザー?」


カケル「それは分からないよ。久しぶりだから、その辺はこれから調べていく」


ルナ「すぐギャンブルしないのね?」


カケル「”情報は億を動かす”と言われるほど重要なので、

特にこのカジノではね。


良い情報を持つローザー、良い賭場、危険な賭場を見極める必要がある」



ルナ「じゃあまずは見学だね」


カケル「そうだね。歩くよ」


〇通路を歩き始める2人。

興味深く見渡すルナ。

店の看板とローザーに目配りをするカケル


〇情報屋という文字の書いた札を床に置いてぼーっと座る中年男性がいる。

カケルは歩いてそばに寄り、話しかける


カケル「こんにちは」


情報屋「こんにちは。

うちの情報屋はローザーの位置とそのローザーの持っている情報の種類を売っている」


〇メモ用紙のような紙切れのはじをちらつかせる。


カケル「1枚いくら?」


情報屋「1千万円だ」


カケル「ありがとう!検討しておくよ」(笑顔)


〇離れる2人


ルナ「んぐっ、情報1枚1千万円って?」


カケル「安い方だよ。レベルの高い情報を扱うローザーは何億も取るよ」


ルナ「うっわ、、じゃあ辞められないね?」


カケル「根気があればローザーで生きていくのも悪くない。でも俺には無理だ」


ルナ「アクティブだもんね。じっとしてない」


〇ひたすら歩く2人


ルナ「おなか減った、、飲み物も欲しいな」


カケル「我慢だ」


ルナ「我慢?私2万円くらい持ってるよ?」


カケル「食事と水は1日に2度配給される。あと1キロくらい歩けばたどり着く。極力節約するんだ」


ルナ「あと1キロ、、うん我慢だね!」


〇配給所にたどり着く2人


〇受付に入館証を見せるカケル


〇それをカメラで撮影し照合する受付スタッフ


スタッフ「確認できました。お待ちください」


〇コッペパン2つと真水2杯がトレーに乗せられてくる


〇みけんにシワが入るルナ


カケル「ありがとうございます!」


〇受け取った2人は隅の方に移動し座る


ルナ「これが昼食?少なくない?」


カケル「夕飯も同じメニューだよ」


ルナ「えええ、、、、」


カケル「辛くなったら帰るといいよ。ここは金のない奴らを相手にしていない。俺は元関係者だから入れるだけだ」


〇2人は食べ始める


ルナ「ジュースだけ買いたい」


カケル「あそこに自販機があるよ」


〇自販機の前に移動するルナ


〇自動販売機・ジンジャーエール8000円・オレンジジュース8000円・お茶6000円・ミネラルウォーター5000円


ルナ【破産する、、】


〇落ち込みながらカケルの元へ帰ってくるルナ


ルナ「あり得ない、、、」


カケル「億単位のお金を自由に使える人の娯楽場だ」


〇その後も歩き続け、カジノは閉店する店が増えていく


ルナ「閉店していくね?24時間営業じゃないんだね?」


カケル「0時に全部のカジノが営業終了して翌朝8時から営業は再開されるんだ」


ルナ「そうなんだ。清掃タイムとか、いろいろあるんだろうね」


カケル「うん、不健全になり過ぎないようになっているよ。


〇カケルのそばで座っていたローザー達は寝始める


ルナ「宿ってあるんでしょ?元関係者だし」


カケル「無いよ。建設関係者は中の様子を確認するくらいが普通で、ギャンブルしたり、泊っていく人はいない。もし泊まるにしても、そういうチケットが会社から支給されるんだ」


ルナ「宿代って高いの?」


カケル「安くても1泊70万円くらいだよ」


ルナ「うわ、、、まじで?」


〇となりにローザーのような人が寄ってきて座り、寝る


〇少しおびえた様子でチラ見するルナ


カケル「うん、だから今座っているここが宿」


〇口を閉じずにぼうぜんとするルナ


〇天井を見上げるカケル


カケル「ここの通称は”アリジゴク”だ。一度入れば抜け出せない。いろいろな奴が罠を仕掛けてきて借金を背負わされる。


早く退場する事を強くお勧めするよ」


〇夜が明けるとカケルの周りの人も動き出す


〇カジノ開店準備も始まる


〇カケルが目を覚ますとルナはカケルの腕をぐっとつかみ、起きていてじっと座っている


カケル「寝た?」


ルナ「ううん、怖すぎて無理だった」


カケル「今日も歩くけど」


ルナ「ついて行くしかないじゃん」


〇そして1週間が経った朝、2人は目覚めた直後で座っている


ルナ「今日も一日歩いてメモ?」


カケル「うん」


ルナ「毎日ノートにメモばかり、、いつまで続くの?」


カケル「半年くらいとか?金ないから何かきっかけが無いと動けないよ」


ルナ「、、、、、」


〇ルナの視線の先に5000円札が落ちている


ルナ【水代、、、】


〇お札を拾うルナ


〇ルナの方に触るカケル


カケル「そのお金は拾わないで」


ルナ「なんで?お水1本買えるよ?」


カケル「準備中の人が落とした物かも知れない。敵は作らない方がいい。ローザーが見ている」


ルナ「見てないよ!見てたらどうなるの?」


カケル「そのお金を探している人にローザーが告げ口する。そういう情報もローザー間で周る。そうなると良い情報を得ずらくなるかも知れない」


ルナ「考えすぎだよ」


カケル「考えすぎないと命を落とす場所なの!」


ルナ「ふんっ、、ふふふん」


〇泣き始めるルナ


カケル「だから帰れって!」(困り顔)


〇しゃがみ込むルナ


〇ぼうぜんと立つカケルは今朝新しく作られた店の看板の看板の取り付け工事をながめる


〇看板”隠された板の後ろにある花瓶の位置を当てるゲーム。持ち物検査なし。所持金0円でも見学可能”


カケル「ギャンブルの開始だ」


ルナ「?」


カケル「そこの新店舗、所持金0で入れる」


ルナ「本当だ!なんでだろう?」


カケル「かなり危険なパターンだけど、今の状態じゃルナが壊れそうだ」


ルナ「頑張って!」


カケル「じゃあ、行ってくる!」


〇カケルは中の様子をうかがいに行く


ルナ【私にできる事はカケルを信じる事、、、】


〇ルナは手に持った5000円札を元の所に返した


〇その様子をチラ見するローザー


〇チラ見していたローザーはルナの元に歩いてくる


ルナ「!!」(びくっとする)


ローザー「あんたの彼、学生さんかい?」


ルナ「はい??」(困り顔)「そうです、、」


ローザー「だったら連れ戻すといい。あの部屋は危ない。

カンだが、NULLワールド行きになる看板の作り方なんだ」


ルナ「NULLワールド行きって、、借金を背負わされるんですか?」


ローザー「そうだよ、誰でも入れるタイプの看板は基本的に株式会社NULLワールドの運営が作ったもので、

借金を背負わさせて無料で10年働かせるんだ。


無論、罠がある。あなたも被害を受けるかも知れないよ?」



ルナ「本当ですか?」



ローザー「私はここに10年以上座っている。

新人のギャンブラーはあの手の看板に騙されて消えていく。


運営は何もできない者を欲しがっている」



ルナ「、、呼び戻してきます!」


〇カケルの入ったカジノに入るルナ


ルナ「カケル!」


カケル「ん?何?」


ルナ「ここやばいって!」


カケル「いや、分かってるよ!」


ルナ「NULLワールドの罠だって!また建設現場行きだって!」


カケル「、、、。ローザーに吹き込まれたか、、」


〇ルナのそばに寄るカケル


カケル「俺はルナと生きる世界が違う。

俺は命を賭けてギャンブルをする人間だ。

だからもう帰ってくれ」


ルナ「涼さんが好きなだけでしょ!?」


カケル「大声出さないで、、違うから!」


〇次々に見学の客は入る


〇体の大きい警備員が2人に話しかける


警備員「1回目のBETが始まります。


参加するようでしたら奥に進んでください。


参加しない場合は一度店外に出てください」



カケル「参加します。少し待ってください」


〇ルナの両肩を押して店外に出すカケル


カケル「俺はそんなに弱くないよ。

信じるんだ!俺のパートナーは俺を信用できる奴だ」


〇困った顔でカケルを見上げるルナ


〇口元を食いしばるルナ


ルナ「分かったよ、、」


カケル「後で外の様子を聞きたいから見渡しておいてくれ」


ルナ「うん、、、、ファイト!」


カケル「じゃね!」


〇笑顔でカジノの中に入るカケル


〇カジノ部屋の中に5人目として入るカケル


〇支配人は2階からカジノ部屋をカメラで見つつ、マイクで放送する


支配人「ようこそおいでくださいました!

花瓶は何処にあるか当てるゲームの部屋です。


カジノのルールを発表します」



〇カケルはあたりを見渡している


〇目の前には机が2つあり、

片方には花瓶が置いている。


カケルの足元には進入禁止ラインが横方向に引かれ、

花瓶があるゾーンには入れない。


侵入を止めるための警備院は花瓶ゾーンの壁際に立っている腰には

警棒と懐中電灯がぶら下がっている。



〇警備員は机の上に板を載せて花瓶を隠す



支配人「今、花瓶を隠しました。

このような状態でどの机の上に花瓶があるかを当てるだけのゲームです。


BETは最低でも2千万円からです。

当たれば倍になって返ります。


支払いはぺブルでも小切手でも構いません。何か質問があればどうぞ」



カケル「進入禁止のラインがありますが、その上を棒のような物を通過させてもダメですか?」



〇カケルはポケットからマジック用の筒を取り出し、一瞬で1.5メートルのステッキに変える



支配人「ラインの上も進入禁止です。

道具も進入禁止です。

もし侵入させた場合は負けとなり、2000万円を支払って頂きます」


カケル「わかりました!じゃあ見学は終わりにして不参加で退場します」



〇カケルは部屋からでる


〇しかし他の警備員に止められる


警備員「何も賭けないで出る場合は1000万円の罰金だ」


カケル「そんなの聞いてない」


〇警備員はそばにあるルール説明の紙を指さした


カケル「これは店の看板と同じ、、、いや違うな」


〇BETしないで退場するお客様からは1000万円頂きます。と小さく書かれている。


カケル「こんなの入る前は書いてなかったぞ」


〇警備員のポケットから白い煙が出ている


カケル【ドライアイス、、、

冷気で浮かび上がる文字を使ったか、、。外の看板も同じようになっていそうだな】


警備員「看板は注意して見ると良いですよ」


カケル【やられた、、】


カケル「BETの金は後払い可能か?」


警備員「もちろん」(笑み)


カケル「分かった、、」

【これで負ければ2000万円の借金、20年無料で労働だ、、


しかし、当たる確率は半分。まだ終わってない】


〇カケルが中に帰ると参加者はざわついていて、部屋から出ていく


〇さっきまで2つだった机は5つに増えている


カケル【結局当たる確率5分の1か、、きったねえな!】


支配人「さあ、どの机に花瓶があるか当ててください!制限時間はあと5分です!」



〇カケルは見渡し、ポケットから眼鏡を取り出してかける


カケル【ラインの上を超えないように赤外線レーザーのような物が張られている。この部屋の外にはブレーカーがあったな。あれを落とせばラインを越えられないかな?】


〇カケルは警備員を見る



カケル【警備員は懐中電灯を持っている、、、。停電させたら捕まって犯罪扱いか、、

その場合はどんな仕打ちが待っているのか、、】


〇参加者は文句を言いながら部屋に帰ってくる


カケル【5人がそれぞれ2000万円BETして1人正解だとすると運営は6000万円利益がある。

負けない賭場か】


〇カケルは落ち込む参加者に話しかける


カケル「僕、何処に花瓶があるか分かります。

その理由も伝えられます。


もしその理由を聞いて納得したらで良いので正解だった場合に利益の半分をもらえませんか?」


客A「理由を聞くのは無料か?」


カケル「はい。しかし、聞いてから信用しない場合は僕の指定した机を花瓶のある机として選べません」


〇客たちはうなづく


客B「聞かせてください」



カケル「わかりました」



〇しかし会話をせず、カケルは黙って部屋から出ていくとポケットから

先ほどのステッキを出してブレーカーを落とす


〇真っ暗になるカジノ部屋


〇参加者はうろたえ、カケルは部屋に帰ってくる


〇カケルは進入禁止ラインの後ろでポケットの中の小銭をチャラチャラさせる


カケル「なるほどここにあったのか!」


〇2階で見ていた支配人はうろたえて警備員に指示を出す


〇警備員のイヤホンに支配人の指示が届く


支配人「懐中電灯で花瓶と参加者を確認しろ!」


〇警備員は花瓶を照らしてラインを超える物が無いかも確認する


カケル「花瓶とったどー!」〇声に驚く客達はカケルの方を見る


〇警備員は次にラインの後ろに立つカケルを照らすカケルは花瓶を持っていない


〇カケルはポケットに手を突っ込んで堂々としている


〇外にいた警備員はブレーカーを元に戻して電気はつく


〇ざわつく参加者達


カケル「停電させるのは反則と書いてあったか?」


支配人「書いていない」


カケル「俺はラインを超えていない」


支配人「それは確認済だ」


カケル「今の行為に反則があれば聞きたい!」


支配人「いや反則はない、、」


カケル「ありがとう!」


〇カケルは後ろを向いて参加者達に説明する


カケル「では花瓶の位置とその理由を言います。聞かない人は離れてください」


〇誰も離れない


〇カジノの外で心配そうに見ているルナ


〇カケルは笑顔で出て来る


〇それに気づいたルナはほっとしてカケルに駆け寄る


ルナ「終わったの?何か分かった?」


〇カケルはポケットからぺブルを出すぺブルには1000万円と表記されている


カケル「ぺブルはこれしか無いけど売れば5000万円だ!」


〇目を丸くしてぺブルコインを見るルナ


ルナ「え??勝ったの?」


カケル「うん、花瓶の位置を当てた!BETは参加者から借りたお金で支払った」


ルナ「すごい!500万円も借りれたんだ!」


カケル「うん、当てる前に借りれたのが500万円だったよ」


〇カケルの背後から参加者達が声をかける


客A「すみません、私達現金はあまり持っていなくて、、」



〇未来愛の刻印が入ったプラスチック製カード型小切手が4枚。


額面はデジタルで表示されている


・1億円

・5000万円

・2億円

・1億5000万円


〇小切手を確認するカケル



カケル「確かに!」



客B「こちらはぺブルで支払いを受けているのに小切手ですみません、、。


つい欲が出て、残りの小切手はすべてBETに、、。貸した500万円は無効でいいです」


カケル「本当ですか!ありがとうございます!


小切手と言っても好きに切れるわけではなく、未来愛株式会社の物でないと使えない。


皆、ぺブルコインが沢山ほしい。


欲が出るのも仕方ないです。」


客B「こちらこそ、お陰様で稼げました!ぺブルが2億も、、」(笑み)


カケル「実質9億円の勝ちですね!」



〇頭を下げながら名刺を渡す参加者達


〇ぼうぜんと立って見ているルナ


ルナ「何が起きたのか分からない、、」


カケル「俺達が今回得た総額は5億万円、さらにぺブルが1000万円分。


これは絶対に当たる予想があったから手に入った金だ」


ルナ「情報を、、どんな情報?」


ーーー回想はじめーーー


〇カケルはカジノ部屋から出てステッキでブレーカーを落とし、停電させる


〇部屋に帰ると進入禁止ラインの前で小銭をチャラチャラ鳴らして支配人を焦らせる


カケル「なるほど、ここにあったのか!」


この時点で俺は花瓶の位置を知らない


次に支配人は警備員に花瓶の安全を確認させた


〇花瓶に充てた光は壁に当たり花瓶の影が映し出されるカケルは花瓶の位置を認識する


カケル【Bの机ね!】


俺は警備員の懐中電灯の光で花瓶の位置を知った。

しかし俺だけが影を見ないと意味がないので

こう叫んで注目を集めた。


カケル「花瓶とったどー!」


〇客達は暗闇の中でカケルの声の方を見る


〇カケルは警備員の懐中電灯で照らされる


ーーー回想おわりーーー


カケル「物の位置は影でも分かる。

ディーラーの敗因はブレーカーは落とされないという思い込みと、

停電に備えて警備員に一応持たせた懐中電灯。


ルール設定は慎重にしないとリプレイスカジノでは勝てない」


ルナ「、、、すごい、、、」


〇離れて見ていたローザー達はメモを取る




カケル「さあ、飯にすっか!!」


〇外に出ると晴れている。まだ午前中だ


カケル「何食べる?」


ルナ「、、、ごめんおなか減ってない、、」(苦笑い)


カケル「そう!じゃあ、コンビニに寄ってから帰ろう!」


〇夜になるとカケルは1人でPCで作業している名刺をくれた人達にお礼の返事を送った


〇一息ついて紅茶を飲むカケルの眉間にシワが入る


〇画面には見知らぬ男性がカケルを見ている


カケル「誰ですか?」


NULL「NULLワールドの社長、そして未来愛株式会社の新社長のNULLです」


カケル「NULL?確かNULLワールドの副社長で、

誰も損しないぺブルコインを考えた人だ」


NULL「よくご存じで。


ぺブルコインを高額で買っている投資家の多くはぺブルを最初、

1枚100円の時から所有している。


すなわち、いくら高額になっても投資家達は損をしていない。


その高額コインを欲しがるために

現金が大量に未来愛カジノに入ってくるので未来愛株式会社も損はしない。


無料で労働者を得るNULLワールドも損はしない。


カジノで得るホテル代、テナント代から来る収益は巨額だ。


これらを実現させているのは地下世界というノアの箱舟だ」



カケル「いろいろ聞きたいが、3つに絞ると、涼は何処にいる?」



NULL「私のそばにいるよ。

返して欲しくば賭けで勝ち上がり私達のいる所まで上がる事だ。


涼をプレゼントするよ」


カケル「次に、涼を罠にはめたのはなぜだ?」


NULL「地下建設は涼がいなくても会社を乗っ取れば可能だ。


未来愛の重役達は地下都市の物件やぺブルを持っている。


僕には逆らえない。


そして僕が一人で2つの会社をコントロールすれば地下世界は僕の自由にできる」



カケル「最後にNULLワールドの前社長はどうしている?」


NULL「何故かいなくなった。どうしたんだろう?」


カケル「恐ろしいことだな」




NULL「僕がなぜこのPCに出現できたか聞きたくない?」


カケル「NULLワールドのネットワークの広さは理解している。


世界に影響を与えている。このくらいたやすいだろう」


NULL「さすがだ。ところで次のカジノ部屋を指定したいんだけど良いかな?」


カケル「どうぞ」


〇カジノの全体図をPCに表示するNULL


NULL「この位置にあるカジノ部屋だ。扉は2つあり、


どちらかに金のリンゴがある。


扉を開けられるのは1回だけ。


リンゴのある方の部屋を当てれば掛け金は倍になる。」


カケル「俺が賭場を確認して出てからリンゴを置くのか?」


NULL「そうだよ」


カケル「わかった。掛け金はいくらだ?」


NULL「10億円」


カケル「負けたら借金だぞ?」


NULL「働いて返して欲しい。負けたらだけど」


カケル「分かった。明日の夜にはうかがう」


NULL[楽しみにしているよ」


〇PCの画面からNULLは消える


〇カケルは椅子の背もたれに体重を乗せて天井を見上げる


〇翌日カケルはルナと駅で待ち合わせる


〇ルナは日差しの付いた帽子をかぶり、リュックを背負っているカケルも同様の恰好をしている


ルナ「さあ行こう!」


〇電車から降りてタクシーに乗り込む2人


〇2人は郊外のキャンプ場にたどり着く


〇バーベキューの準備をするルナ。カケルはいない


〇カケルが山の中から帰ってくる


ルナ「きのこ取れた?もう焼くよー!」


〇とれたてのきのこを焼くカケル


ルナ「めっちゃ蚊に刺されてるけどかゆくないの?」


カケル「めちゃめちゃかゆい」


ルナ「ふっふふ!そりゃそうだよ!虫よけスプレー禁止ルールなんて意味不明だし」


カケル「これも思い出になるのさ」


ルナ「いや、理解できない。私は何故か全く刺されてないからいいけどね!」


カケル「この川沿いは風が強いから蚊は人を探知できないんだ。

だからこのバーベキュー所を選んだんだ」


ルナ「私は刺されないように配慮してるんだね」


カケル「お姫様は守らないとな」


ルナ「ふふ、、意味不明。わからない!」


〇嬉しそうに首を横に振るルナ


ルナ「このきのこ達食べれるの?調べた?」


カケル「これがなめこ、これがムキタケ、これがマイタケ。調べてあるよ!」


ルナ「ふうん。おいしそうだね」


〇ビール缶で乾杯する2人。皿にはきのこや野菜、肉が乗っている


〇きのこをタレに付けて食べるルナ


ルナ「んま!!」


〇そしてビールを飲むルナ「ぷはーー!!」


〇それを見て笑うカケルカケルもきのこから食べる


カケル「んま!!」


〇2人でバーベキューを楽しむ


〇夕暮れ。駅に帰る2人


ルナ「あー楽しかった!また連れて行ってね!」


カケル「うん、じゃあね!」


〇タクシーを拾うカケル


〇カケルの行き先を聞いてカケルに駆け寄るルナ


ルナ「これからカジノ??」


カケル「うん。行ってくる」


ルナ「じゃあ、私も行く!」


〇タクシーの中で話す2人


ルナ「今日はすぐ帰るんでしょ?お金も5億あるし、マイナスになる訳もないから」


カケル「そうだね、、たぶんね」


ルナ「だめだよ!かけ過ぎは厳禁!ぺブル貸して!」


カケル「はい、どうぞ」


ルナ「これがあれば絶対平気だ。出るときにぺブルはいくらで計算されるの?」


カケル「額面が1000万円だから、1000万円だよ。売らないと5倍にはならない」


ルナ「じゃあ売ればよかった、、」


カケル【負けたら帰れないって言えば、また妨害されるし言えないな】


〇約束のカジノ店の看板を見る2人


〇看板・2つの扉のうち、どちらに金のリンゴがあるか当てるゲーム。

当たれば掛け金は倍になる。


・参加は1組1回まで。


・所持金は最低でも5億円を用意しないと入場できない。


・現金以外の持ち物は検査しない。


・1人だけパートナーを連れて入れる。

そのパートナーは賭けの参加者にカウントしないので借金は追わない。



〇スマホで看板を撮影するカケル



ルナ「前回、特殊インクでやられたもんね、、」


カケル「なんのためにリプレイスカジノにしているか思い知ったからね」


ルナ「運営が一般のふりしてはめて来るなんて、、」


〇中に2人が入ると出迎える支配人


支配人「お待ちしておりました。中へどうぞ」


〇中には大きな金細工の扉と銀細工の扉が並んでいる


支配人「まずは金の扉の中をご覧ください」


〇部屋の中を見渡すカケル


カケル「防犯カメラがあるんですね!」


支配人「さようでございます。何か仕掛けて出られますと困りますので」


〇カケルは胸のポケットからタバコの箱を取り出して振り回す


〇タバコが1本落ちる


カケル「あ、良かった全部吸ったのかと、、」


〇にらむ支配人


カケル「すみません、緊張しちゃって、、タバコ吸いますね?」


支配人「残り香も仕掛けとみなします。タバコはしまってください」


カケル「えええ?気体もだめなの??仕掛けじゃないっすよ!」


〇タバコの箱を壊して広げて支配人に見せる


ルナ【カケル、、タバコ吸わないのに、何かしようとしている】


〇銀の扉の前に立つ3人。支配人が扉を開ける〇カケルは中をのぞく


カケル「あ、もういいっす!同じ構造なんで」


支配人「そうですか、ではこれからどちらかの部屋に金のリンゴを置きますので部屋の外でお待ちください。


〇部屋の外の通路に出るとカケルは眼鏡をかけて床を見る。


スタッフが紅茶を持ってくる


スタッフ「これから1つの扉に置きますので、見えないようにこちらの控室に来ていただけますか?」


カケル「はい!」


〇2人は控室に案内されてカケルとルナは紅茶を飲む


スタッフ「掛け金ですが、10億円で設定させております。よろしいでしょうか?」


カケル「はい」


〇目を丸くするルナルナ「ちょ、ちょ、ちょっと!待って!10憶なんて持ってないでしょ?」


カケル「うん。ない」


ルナ「負けたらどうなるの?」


カケル「俺は地下の建設現場で働いて、ルナは自宅に帰れる」


ルナ「何考えてるの?危ないでしょ?少しづつできないの?」


カケル「できない」


ルナ「あきれた!」


カケル「これでルナを見れるのも最後かもな、、」


ルナ「ふざけないで!」


〇ルナを顔から足の先までジロジロ見るカケルはぐるっとルナを1周回る


カケル「よし、これで全角度から見た!」


ルナ「もうこの人、良くわかんない、、」


〇紅茶を飲み干すカケル


カケル「昨日NULLから連絡があったんだ。それでここに呼ばれたんだ」


ルナ「誰?ヌルって?」


カケル「NULLワールドと未来愛株式会社の社長」


ルナ「ええ?なんであなたに?」


カケル「涼の知り合いだからかな?そこはまだわからない」


ルナ「怖いよ、、勝ち目はあるの?タバコはアイテムでしょ?」


カケル「正解。アイテムだけど100%では無いアイテム」


ルナ「どんなアイテムなの?」


カケル「今は言えない」


ルナ「なんで?」


カケル「盗聴されているから」


〇複数の企業の重役は2階の指令室で顔を見合わせている


〇NULLはカケルの姿を見つつ微笑む


ルナ「なんでわかるの?」


カケル「NULLという会社のする事は知っているし、

NULL側も100%勝てるわけじゃない。


だから情報を欲しがっている。


だから盗聴されているはず」


ルナ「今、タバコはアイテムだって言っちゃたよ?」


カケル「あ!しまった!」


〇2階の指令室重役A「金の部屋のには仕掛けがある。開ければ仕掛けは作動するのでは?」


重役B「しかし、盗聴されているのを予測している状況でタバコがアイテムなんて言うだろうか?


この言葉がハッタリであれば私達は銀の部屋に誘導される。

彼の思うつぼだ、、」


〇タバコの箱をねじってゴミ箱に捨てるカケル


〇しばらくするとスタッフがゴミを回収しに来るカケル【

やっぱりカメラで監視しているか、、】


カケル「そのゴミ、リンゴを置く前にチェックするならゴミは捨てない」


〇びくっとするスタッフ


重役C「ゴミは回収しなくてよい」


〇スタッフはイヤホンで支持を受け引き下がる


重役A「、、、ハッタリじゃないのか?

本当に重要なアイテムであればゴミ箱に捨てないだろう」


重役B「タバコはフェイクで通路を見た時のメガネがアイテムだろう。

床面の足跡を見れるのかもしれない」


重役A「熱感知アイテムか何かもな?足跡は消すべきだ。

そしてアイシングで熱を消しておくんだ」


〇リンゴは仕掛け終わりスタッフが控室に呼びに来る


スタッフ「すでにリンゴはおいてございます。どちらかの扉を選んで頂きます」


カケル「じゃあ、行きます」


〇カケルの後を付けるルナ


カケル「俺より前に出ないでね」


ルナ「分かった」


〇2つの扉の前の通路で眼鏡をかけてみるカケル


カケル【さっきまでの足跡はすべて消されている。

足跡は銀の扉に向かっている。

という事は銀の扉の中に物はある】


カケル「今のところ銀の扉だけど、まだわからない」


ルナ「私はどうすればいいの?」


カケル「動かないで」


〇再度ルナの体を全方位から見るカケル


カケル「金の部屋にはタバコの箱の中に入れていた数匹の蚊を放っている。


もし金の扉が開かれていれば蚊は通路にいる可能性がある。


もしいれば金の部屋にリンゴはある。


俺は奴らを混乱させる言葉を投げ、


スタッフはいろいろな作業をさせられている。


だから蚊の好む人間の息でこの通路は充満している。

蚊は外に出るはずなんだ」


ルナ「だからわざとらしく眼鏡を?」


カケル「そうだよ。ミスディレクションさ」


ルナ「ただのメガネで?」


カケル「これは色々できるメガネだけどね。

熱感知とか、いろいろ。でもミスディレクションに使ってみた。相手はプロだからね」


〇アナウンス「あと10分です」


カケル「この空間は狭い10分もあれば探せる」


ルナ「じゃあ、私は銀の扉の辺りを探すね?」


カケル「お願いします」


〇手分けして探す2人


アナウンス「あと3分です」


カケル【おかしい、蚊がいない、、】


ルナ「いないなあ」


アナウンス「あと30秒」


〇カケルはルナのそばに移動する


カケル「いないのか?」


ルナ「う~~ん」


アナウンス「あと10秒、9、8」


〇二の腕をかくルナ


〇その腕をつかみ、かいた部分を凝視するカケル


カケル「あった!」


ルナ「何が?」


アナウンス「ではどちらかの部屋の扉を開けてください!」


〇カケルは金の扉を開ける


〇金のリンゴが部屋の中央のテーブルに置いてある


NULL「見事だね」(笑み)


〇支配人から10憶のぺブルを受け取るカケル


カケル「確かに!」


〇外に出ると夜が更けている


カケル「何か食う?」


ルナ「きのこ料理!!」


カケル「ふふふ、、いいね!」


〇2人はタクシーに乗り闇に消えてゆく


〇タクシーの中


ルナ「バーベキューの時、きのこじゃなくて蚊を捕まえてたんでしょ?」


カケル「メインは蚊だね」


ルナ「私の事じろじろ見てたのって蚊にさされていないかの確認でしょ?」


カケル「そうだよ。10億円がかかっているからね」


ルナ「10億円の蚊にさされた、、」


カケル「蚊がMVPだ」


〇2人で笑う

〇翌朝カケルは着替え終わってPCの前に座る


カケル「で、次は?あと何回勝てば涼は返してもらえるんだ?」


〇NULLがPCに現れるNULL[あと3回勝てば返すよ」


カケル「わかった。次はどこに行けばいい?」


NULL「好きなリプレイスカジノで1勝して欲しい。負けたら涼は返さない」


カケル「分かった」


〇駅の改札口でカケルを探すルナ


〇ルナの元に行くカケル


ルナ「今日は学校行くの?」


カケル「今日もカジノだよ、涼がかわいそうだ」


ルナ「そうだよね、、じゃあタクシーだね」


カケル「うん、でも会いたい人が通路に出るまで少し早いから百貨店で何か見て行こうよ」


ルナ「じゃあ、キャンプ道具見ていい?」


〇キャンプ道具売り場


ルナ「いつかお泊りキャンプしようって約束したじゃん?テント選ぼうよ!」


カケル「ああ、そうだね!選んでおこうか」


〇ディスプレイのテント内で会話する2人


〇カケルの横顔を見るルナカケルはガムをかんでいる


ルナ「私にもガムちょうだい?」


〇カケルは5種類のガムを用意する


ルナ「ミントでいいよ」


カケル「いや、ギャンブルで勝てたらミントだ」


ルナ「またギャンブル?」


〇カケルはガムの包み紙を外してどのガムか外側から判断できないようにする


カケル「好きなのを引くんだ」


ルナ「じゃあ、、、左から2番目だ!」


〇ルナが1枚ガムを取って包み紙を開けると中はミント味だった


ルナ「よし!」


〇ルナはいいね!のポーズ


カケル「すばらしい」


〇小さく手をたたくカケル


〇タクシーの中


ルナ「NULLってプログラミング用語のヌル?」


カケル「多分そうだよ。存在はないが制御してくる文字なので、ぴったりな名前だ」


ルナ「実際操られているもんね」


カケル「でも、あと3回勝てば涼は帰ってくる。しかも今日は好きなカジノ部屋を選べる」


ルナ「なんとなく相手はお金とか、あなたの勝ち負けとか、そんなに気にしてなくない?」


カケル「それはある。これはゲームじゃないかな?俺を賭けた」


ルナ「なんか、やだな、、」


カケル「仕方ないよ。あらがえない。お金だって手元に残るか分からない」


ルナ「毎回オールBETだもんね、、」


カケル「いつから制御されてんだかね、、」


〇カジノの長い通路に帰って来る2人


〇しばらく歩いてカジノを見て回る


〇カケルは以前話しかけた情報屋に声をかける


カケル「こんにちは」


情報屋「こんにちは、あんたはこの前の」


カケル「覚えてるんだ。今日は1枚買いたいんだ」


情報屋「まいど。あんたギャンブラーXだろ?」


カケル「もう気付かれたか、、」


情報屋「上の世界じゃ有名人だ」


カケル「すごい情報網だ!」

【国営カジノで勝ちまくった時に俺には声がかかった。

その時からNULLに狙われていたのかもしれない】


〇カケルはポケットから未来愛の刻印の入った電卓のような機械を取り出すと、

カード型小切手を上部に差し込み、1000万円の数字を打つ。

そして情報屋に見せる


情報屋「ケタが1つ少ない。値上がりしたんだ」


カケル「そうか、失礼した」


〇再度カードを情報屋に見せると情報屋はカードを抜き取り、ポケットにしまう


〇情報屋からもらった紙には情報屋のいる位置が記されている


カケル「位置に星印があるけど、多いほど有用な情報が得られるの?」


情報屋「そうだよ、どんな種類の情報が欲しいんだ?」


カケル「勝ちやすいカジノを知っている情報屋が知りたい」


情報屋「勝てれば持ち金が減ってもいいのか?情報代金はかなり高いが正確な情報を扱うのはこの情報屋だ」


〇情報屋は情報屋マップを指さす


〇情報屋は”★5 ボトムスパイダー”という文字を指している


カケル「ありがとう!勝てれば何でもいい」(笑み)


〇カケルは指定された情報屋を探すが見つからない


カケル【早く探さないと。今日中に1勝したい】


〇ローザーが目にとまるカケルはそのローザーに話しかける


カケル「この辺りにいる情報屋でコードネーム”ボトムスパイダー”を知らないか?」


ローザー「今はいないよ。彼は忙しい。情報が正確すぎて信頼が高すぎるんだ」


カケル「そんなに、、。どうしても会いたい。会わせてくれるなら、いくらか手数料も払う」


ローザー「5000万円もらえれば、今呼ぶこともできる」


カケル「分かった。今呼んでほしい」


〇スマホで電話するローザー


〇ボトムスパイダーを待つ2人とルナ


カケル「いつも忙しいのか?」


ローザー「そうさ、彼は情報を集めるために世界中に部下を送り込み、沢山の情報を買っている。各国のトップの知られたくない情報も、大企業の裏も何もかも知っている」


カケル「そんなに幅広く、、」


〇2時間後、ボトムスパイダー(BS)はカケルの前に現れる


BS「初めまして、ギャンブラーX」


カケル「初めまして、ボトムスパイダー」


BS「用件は簡単に勝てるリプレイスカジノを紹介する事でよろしいですか?」


カケル「そうです。謝礼はおいくらでしょうか?」


BS「10憶ぺブルです」


カケル「10憶ぺブル、、、」


【この前手に入れたばかりの10憶ぺブル、、換金すれば50億相当の価値があるのに、、俺が10憶ぺブル持っているのをもう知っているのか、、】


カケル「確実に勝てるのであれば払います、、」


BS「勝てますよ。だって私はリプレイスカジノを運営する仲間が沢山いる。照会するカジノ店はその中の一店舗です。これは出来レースであり、あなたの勝利は確定しています」


カケル「そうですか、、勝利確定であれば払います」


〇10憶と表示のあるぺブルを渡すカケル


BS「確かに。ではカジノ案内図で説明します」


〇BSは壁に貼ってあるカジノ案内図まで歩く。カケルも続く


〇BSは案内図を指さしてカケルに話す


BS「この店舗に指示を出しておきます。行けば勝てます」


カケル「分かりました。ありがとうございます!」


BS「私に10憶払うよりも誰かにカジノ部屋を作らせる方が安上がりですが?」


カケル「NULLの制御力は甘く見れないです。


ぺブルを作った彼は世界中の投資家を制御し、世界中のギャンブラーを制御し、未来愛の重役達を制御し、俺も、このカジノも制御しています。


僕は彼の手のひらの上をさまよっていて、強い味方が必要です」


BS「そうですね。おかしな行動を取れば消される。NULLワールドの前社長も未来愛の社長も彼に制御された。その点、私を使えば彼の制御をかいくぐれる。私が生きて好きに行動できるのが証明です」


カケル「確かに。、、、では、行きます」


〇カケルはルナを連れて目的のカジノ店に向かう


ルナ「今のがなんでも知っている人?」


カケル「うん。行けば勝たせてくれるらしい。嘘はついていないだろう。10憶ぺブルは惜しいが、これを勝てば、あと2回の勝利で涼は解放される」


ルナ「適当にカジノ店を選ぶってのは考えなかったの?」


カケル「涼の命がかかっている。適当になんか行動できない。俺が損するだけのいつものギャンブルだったら、情報屋はまだ使う予定はなかった。


しかも相手はNULLだ」


ルナ「NULLってどんな顔してるの?スクショとかない?」


カケル「ないよ。彼は強大な支配者だ。PCに映った顔は本当の顔では無いだろう。AIがあるからね。世界中からNULLの目撃情報が拡散されているがその顔はすべてまちまちだ」


〇2人は目的地のカジノ店にたどり着いた


〇看板にはルールが書いてある

ーーー

・パートナーと組んで同じカード引けば良し


3回連続で同じカードを引けば掛け金は5倍になる。



途中で間違えると掛け金は没収される


掛け金は1億円以上とする。


もし参加者が複数チームいた場合は3回連続成功時に運営が没収したマネーを山分けできる。


このゲームは最初のカードを見てからリタイア可能で、

その場合は無料で退場できる。


ーーー


カケル【何枚のカードから選ぶかによるが、2枚だとして


1/2x1/2x1/2=1/8成功確率は8分の1よって、8倍の支払いのはずだが、5倍しか支払われない。


しかし一回目のカードは見れるので同じカードを選べる自信があれば実質


1/2x1/2=1/4成功確率は4分の14倍の支払いだから、5倍の支払いは良い。


しかも山分けのおまけが有りうる。】


カケル「条件は悪くない。中に入ろう」


ルナ「うん」


〇部屋の中は10の子部屋が用意されていて各ペアが向かい合うように入室している。


□□□□□

□□□□□


ペアは互いの顔も声も確認できないが、カードを選ぶと、選んだことだけはランプ点灯をもって


パートナーに知らせられる。(選択済の文字があるランプ)


アナウンス「一番奥の部屋が空いております。入室しますと満室となりカードが表示されます」


カケル【という事は5組が参加するのか。1億BETして払い出しが5億。


さらに俺達だけが勝ち残れば+4億円以上。条件はいいな】


〇カケルが部屋に入る


アナウンス「それではカードを表示します。一度目のカードを見て、

ご不満でしたら無料で退場可能です。ではまいります」


〇カケルの目の前のディスプレイに2枚のカードが映し出される


〇カード・テントのイラスト・家のイラスト


カケル【どちらかを選んでルナと同じカードを選べば進める、、、

息が合うかのゲーム。


今日、俺はルナとキャンプ用品のテントを見た。


選ぶのはテントで間違いはない。

完全に勝てる出来レースだな】


〇しばらくするとディスプレイの上の壁に設置されたランプがグリーンに点灯する


カケル【ルナは決めたか。じゃあ俺も】


〇カケルはテントのカードをタッチする


アナウンス「それでは正解を発表します。

退場するチームの方は部屋から出てお帰りください」


〇どのチームも退場しない


アナウンス「ではご覧ください!」


〇カケルの目の前のディスプレイはグリーンになり、「正解」と表示されている。


カケル【簡単だな】


カケル「質問があります」


アナウンス「何でしょう?」


カケル「3回連続で二者択一ですか?」


アナウンス「二者択一だけで行います」


カケル「分かりました」


ルナ【簡単だった。今日の私達の行動は見張られていたのかな?】


アナウンス「全員正解で、脱落チームは0です。

掛け金の増額をするチームは呼び出しボタンを押してスタッフをお呼びください。


では次のカードを表示します」


〇カケルのディスプレイに「円」「正方形」表示される


カケル【これは出来レースなのか?間違える可能性がある、、、。

50億円分のコインを取られてこれじゃあ、おかしいぞ、、】


アナウンス「制限時間は残り5分です」


カケル【ルナはどっちを選ぶのか?


選択の基準は”俺の興味””ルナの興味””2人共通の興味”のどれかだ。


丸や正方形についてルナと話した記憶はない。


好きな柄もお互いどちらでもない。


ーーー回想ーーー


ルナ「何か気付く事ない?」


カケル「いや、、何も」


ルナ「髪の毛2センチも切ったんだけど?」


カケル「分かんないよ10センチくらいじゃないと」


ルナ「10センチ切ったら短すぎだよ」


カケル「でも、丸くて似合ってるよ」


ルナ「似合ってる?ありがとう」(笑み)


ーーー回想終わりーーー


カケル【これしか思いつかない、、これで行くか】


〇カケルは「〇」を押す


〇ルナの部屋の選択済のランプが点灯


アナウンス「では正解発表です」


〇カケルのディスプレイには「正解」と表示されている


カケル【当たったけど、なんかおかしいぞ】


アナウンス「今回不正解が2チーム出ました。それでは最終回のカードを表示します!」



〇カケルのディスプレイに「日」「月」「火」「木」「金」「土」

が表示される


カケル「質問がしたい!」


アナウンス「どうなさいましたか?」


カケル「二者択一のはずだが、カードは6枚もある!」


アナウンス「二者で択一と言いましたよ?」


カケル「、、、、」

【書類も何も無い以上、言った言わなかったの水掛け論になる、、、】


カケル【はめられた、、。


最初の情報屋がNULLに買収されていたのか、

それとも、最初に話しかけた時にすでにNULLの手下だったのか、、


ボトムスパイダーは嘘の経歴の人間なのか?


俺はいつからNULLに制御されているんだ??


これで間違えれば涼は帰らない。


NULLは次に何を要求するつもりだ!?】


アナウンス「制限時間は残り5分です」


〇カケルの目の前の「選択済」のランプが点灯するはっとするカケル


カケル【ルナはそんなに早く決定できるのか?


俺たちの間に曜日のエピソードはあったのか?


今日は水曜日だが、

「水」のカードはない、、


「日」、、太陽、太陽の柄、ひまわり、サンデー、SUN何も思い出はない。


「月」、、月、三日月、月面、MOON、、何も思い出がない、、


「火」、、火、キャンプ?、ファイア、、これか?いや、違う


「木」、、木、キャンプ?いや、キャンプとはつながりが弱い。これじゃない


「金」、、マネー。俺はギャンブラー。これかな?


「土」、、泥、、これは違う、、


「金」か、、俺達にとって重要なキーワードは金なのか?




今回、ルナはすんなり選んだ。



ルナにとっては簡単だったんだ。


ていう事は、ルナ中心の事で選んだ可能性がある。



それを俺に伝えるためにルナは早く選んだのか?



ルナにとって大事な事ってなんだ?

ーーー回想ーーー


〇ルナの笑顔


〇手元にはミントのガム


ーーー回想おわりーーー


カケル【これだ!!】


〇カケルは「月」のカードをタッチする


アナウンス「では、正解を発表します」


〇カケルの顔


〇おがむルナ


〇カケルとルナのディスプレイはグリーンになり、「正解」と表示される


〇カケルはガッツポーズ【よし!!】


アナウンス「正解は1組でした。

支払い額は9億円です。おめでとうございます!」


〇25億の額面のぺブルを受け取るカケル


カケル「確かに!」


〇後ろで嬉しそうに見ているルナ


〇2人でカジノ部屋を出ると抱き合って喜ぶ


カケル「俺達は最高のタッグだ!」


ルナ「確かに!」


NULL「楽には勝たせないよ。しかし僕の目に狂いはないようだ」(少し嬉しそう)


〇ぺブルを見ているルナルナ「25憶って思ったよりも多かったね?」


カケル「1回目の選択で簡単すぎるカードが各組に表示されたんだ。

そしてBET額を変更させるアナウンスも流れた。


その時に参加者はぺブル欲しさに全突っ込みしたんだろう」


ルナ「選択肢は6つだったけど、最後のは簡単だったね?」


カケル「え??簡単?んまあ、、、あ、そうだ!ご褒美に!」


〇カケルはミントのガムをルナに見せる


〇ルナはきょとん顔ルナ「あ、、ありがと!勝利のガム!」


カケル「ん?これでしょ?」


ルナ「何が?」


カケル「いや、だからテントの中でガムを選んだ時に、左から2番目!って言ったじゃん?」


ルナ「言ったっけ?」


カケル「じゃあ、なんで”月”を選んだの?」


ルナ「私の名前は?」


カケル「ルナ、、、あ!!」


ルナ「はあ???」


〇2人で大笑いする


〇タクシーの中で疲れ切った様子のカケル


カケル「今日は考えすぎてわからなくなった、、これは出来レースだったのかな、、」


ルナ「テントは私が欲しいもの、丸は私の髪型、月は私の名前。出来レースだったんじゃない?」


カケル「そうか、、、」


〇疲れ切ったカケルは安心してルナにもたれかかりながら眠る


〇ひざまくらしながら頭をなでるルナ


ルナ【ずっと気を張ってるもんね】


〇カケルは眠っているが顔は赤い


〇異変に気付いたルナはカケルのおでこに手を当てる


ルナ【すごく熱い!】


ルナ「すみません、風邪薬が買える薬局に寄りたいんですけど!」


タクシー運転手「はい、じゃあドラッグストアに寄りますね」


〇ドラッグストア


〇ルナは買い物かごにいっぱいの食品と数点の風邪薬を入れている


ルナ【おかゆも買ったし、これでいいかな】


〇カケルの住むマンスリーマンションに着くタクシー


〇カケルをゆすって起こすルナ


ルナ「カケル!着いたよ!」


カケル「、、、あ、着いた、、」


ルナ「動ける?熱っぽいよ?」


カケル「ああ、、、だるいな、、動けるよ、、」


〇ゆっくり起き上がるとフラフラしながら外に出るカケル


〇部屋の鍵を開けるカケルは玄関に入ると倒れこむ


〇ルナは困った表情


ルナ「少し休んだら、ベッドまで頑張ろう?ここで寝たら風邪ひいちゃう」


カケル「、、ああ、、ちょっと待って」


〇四つん這いでベッドに移動するカケル


ルナ「レトルトのおかゆ用意するね?食べれたら食べてね」


カケル「ありがと、、」


〇夜が明ける


〇ルナはカケルのそばのじゅうたんの上で寝ている


〇おかゆには手が付いてない


〇起きたルナは購入した体温計でカケルの熱を測る


〇39・2度


ルナ【インフルエンザ??どうしよう!】


〇そわそわしながら部屋を行ったり来たりするルナ


〇パソコンで調べるルナ


ルナ【体調を調べたいけど、まだ寝てるし、、】


〇ルナはカケルを眺める


〇カケルが目を覚ます


ルナ「おはよう」


カケル「おはよ、、」


ルナ「痛いところとか、しびれとか無い?」


カケル「ない、、風邪かな、、だるい、、、」


ルナ「もう少し様子を見るからね?熱とか、状態とか、安心してね」


カケル「ありがと、、、」


ルナ「お水のむ?吸い飲みに水を入れてあるからね」


〇水の入った吸い飲み


カケル「ありがとう」


〇吸い飲みで何とか水を飲むカケル


〇PCにNULLが映る


NULL「おはようございます」


ルナ「あなたがNULLさん?」


NULL「そうだよ」


ルナ「今日は体調がかなり悪いから無理です。熱が下がったらにしてください」


NULL「カケルはなんて言っているの?」


カケル「今日は無理だ、、明日か、明後日には熱を下げる、、待ってくれ」


ルナ「熱が39度を超えているんです!」


NULL「それは辛そうだ、、思考も弱っているだろうから、今日はやめておこう!」


ルナ「ありがとうございます!」


カケル「すまない、、明後日には熱を下げる、、」


〇涼の映像が流れる。広い部屋から外を眺めている


〇ルナは目を細める


〇涼はこちらに気付かない


ルナ「涼さんだ!」


〇カケルは画面をぼーっと見る


カケル「涼がいるのか?」


ルナ「うん。地上の部屋にいるみたい」


NULL「彼女はビルの上の方に移動させている。

今日、勝負するなら会話させてあげる予定だったが、、僕も良く気が変わるからね」


カケル「、、、ルナ、、、、」


ルナ「何?お水?」


カケル「まず俺をマンションの外まで運んでくれる便利屋を検索して探してほしい。

あと、タクシーを頼む。早めに来たら料金は払うからマンション前に待機させてほしい」


ルナ「行くのね、、」


カケル「行くよ、話がしたい、、」


NULL「ふふふふ、、、優しいなあ、、、、、」


カケル「今日は何のゲームだ?」


NULL「そうだなあ、、、、ヒントを出すよ。リベンジがヒントさ」


カケル「、、、そうか、、、、」


〇マンションからタンカで運び出されるカケルはぐったりしている


〇ルナは心配そうにおかゆと吸い飲みをもって同行する


〇カケルはいつものジャケットを着ていて胸の内ポケットに手をやる。

そしてギャンブル用アイテムを確認する


〇カジノの受付にたどり着くと、

スタッフが待ち構えていて急患を乗せる台車にカケルは移し替えられ


いつもとは違う扉から誰もいない通路を移動する


〇通路を抜けると沢山の木々が茂り、

その中央には直径500メートルほどの筒型ビルが天井に伸びている。

このビルは地上のビルと繋がっている。


〇木々の生える道を抜けてビル内に運ばれるカケル


〇辺りを見渡しながらついていくルナ


カケル【やはりここか、、

ローザー達が入れないビップゾーンだ、、イカサマの聖地でまたあれをやるのか、、】


〇ビルの中に入るとブラックジャックのルールが書いてあるスタッフ達は立ち止まる


スタッフ「ブラックジャックで勝負をする。

ルールはここに書いてある」


〇カケルはルールに目をやる


ーーーー


〇ブラックジャックのルール


・持ち物検査あり。持ち込めないものは一時預かります。


・掛け金は最初に決める。5回戦を行い1円でも増えれば掛け金は倍になる。


・5回戦内のBET額はプレイヤーの自由(1円を5回連続も可)


・ディーラーは勝負したくないゲームをパスできる


ーーーー


カケル【以前のルールと同じだ】


スタッフ「NULL様からの伝言です。

こちらが用意できる勝負はあと2回。


そして涼様を開放するには500億円の借金返済が必要です。


おいくらBETいたしますか?」


カケル「25億ぺブル、全額だ」


スタッフ「かしこまりました。ではゲーム会場へ案内いたします」


〇エレベーターに乗せられたカケルとルナは会場まで上がる。


〇エレベーターを降り部屋に入るとカケルを負かしたディーラーは過去と同じメガネをかけている


カケル【またあのアイテムか、、しかし俺はあの時、カードを1枚くすねている】


ーーーー回想はじめーーーー


カケル「こんなのイカサマに決まってる!」


〇トランプ台の上のカードやチップを手で払い、床にばらまくカケル


〇1枚だけ”スペードの5”のカードを取り、カケルは胸のポケットにしまう


スタッフ「困りますよ。借金を返して頂くために働いて頂きましょう」


〇複数のスタッフに捕まり、連れていかれるカケル


ーーーー回想おわりーーーー


カケル【身体検査の甘さのおかげと、涼の救いで

カードを自宅に持ち帰った。


俺はカードの細工を理解している】


ーーーー回想はじめーーーー


〇ローザーから買ったアイテムのメガネをかけるカケル


〇カジノからくすねた♠5のカードを見るカケル


〇♠5のカードには5つの磁場が鈍く輝いている

「◇◇◇◇◇(←かがやいている)

・・・・・」


カケル【ローザーの言うとおりだな。


涼から借金してローザーから買ったこのメガネで見れば

上に手を置いても5つの磁場は確認できる。


ゆえにあのイカサマブラックジャックも

俺がメガネをかければ互角に戦えるという訳だ】



カケル【おそらくカードが10、もしくは絵札であれば

カードの磁場はこうなっているはずだ。


「◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇」

(10か所輝いている)


ーーーー回想おわりーーーー


台車から降りるとカケルはメガネをかけてディーラーの台においてあるトランプを見る


〇トランプはメガネで見ると輝いて見える上部は


「◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇」


このように磁場が出ている。


カケル【複数のカードが重なっているので

必ずこう見える。想定通りだ】


カケル【しかし、同じ仕組みだがカードの裏面の模様が変更されているな】


〇カケルの左側の壁に設置されたディスプレイにNULLが映る

NULL「勝負を始める前に約束を果たそう」


〇カケルの右側の壁が透明になる。壁の向こうには涼が立っていてカケルに気付く


涼「カケル!」


カケル「涼、、」


〇カケルは涼の方に移動して壁に手を置いてしゃがみ込む


〇涼もしゃがんで話す


涼「帰って!これから行うブラックジャックは確実にあなたが負けるの!そういう仕組みなの!」


カケル「そんな事ないよ、、俺は互角以上にやるさ、、」


涼「あなたの持っているアイテムは没収される。無駄死にするだけなの!」


カケル「俺はすでに死んだんだ、、でも涼に救われた、、だから今度は俺が救う番だ、、」


〇涼の目からは涙がボロボロこぼれる


涼「100%勝てないの!!」


カケル「涼は優しいな、、でも、俺は引かないよ。助け出すんだ」


涼「カケル、、、、、」


〇カケルはゆっくり壁を頼りに立ち上がり、ルナの所に歩く


カケル「これからはソロの対戦だ、、帰ってくれ、、」


ルナ「私も引かないよ!涼さんの言う通りにして?」


カケル「俺は負けない、、」


ルナ「お願い!」


〇ルナも涙を流し始める


カケル「この女性を地上に返してほしい!そうしないとゲームはできない!」


〇少し怒った顔でカケルを見るルナ


〇カケルはルナのおでこにキスをする


カケル「大事な物はBETできないんだ。ごめんな、、」


〇眉間にシワを寄せ、涙を目にためてカケルを凝視するルナ


NULL「分かった。その女性を地上に連れてください」


〇スタッフ達はルナを両脇から捕まえて連れ出す


ルナ「はなして!!!カケルも一緒に連れ出して!!!」


NULL「もしあなたが負ければ涼は返せない。

しかし、


負けた後にあなたが5億円払えば考えてもいい」


カケル「俺が負ければ残高は4億円と1000万ぺブルだ。5000万円不足している」


NULL「貸してあげますよ。5000万円」


カケル「借金は働いて返せか?」


NULL「その通り。時給100円でね」


カケル「どうせ最初から俺が狙いだ、、それでいいよ」


NULL「では持ち物検査をします。両手を上げてください」


〇スタッフはカケルの体を押しながら所持品を確認する


〇集められた所持品はメガネ、何かのクリーム、コンタクトレンズ入れ、小銭


NULL「すべて没収します!」


〇アイテムを持ち去るスタッフ


NULL「ついでに彼がコンタクトをしているか確認してください」


〇確認するスタッフ


スタッフ「裸眼です」


NULL「これで持ち物検査は終わります」


〇床に手を着き弱く呼吸するカケル


NULL「お水を用意してください。あと5分休んだら始めましょう」


〇カケルはあお向けに寝転がり目をつむって微動だにしない


NULL「彼を席に」


〇2人のスタッフは


カケルを持ち上げて席に座らせる


〇ディーラーの女性は冷静に質問する


ディーラー「いくらのコインを何枚お買い上げいたしますか?」


カケル「1円のコインを129枚」


〇カケルはポケットから500円を台の上に置く


カケル「釣りは募金だ」


〇カケルの席のサイドテーブルに129枚のコインが置かれる


アナウンス「勝負は5回戦かぎり、まずは1回戦目です」


〇カケルのカードは

・おもて=J

・うら=5


カケル「スタンド。カードは引かない」


〇コインを5枚カードの前に置く


〇ディーラーは


・おもて=10

・うら=8


ディーラーは手をオープンし、カケルのコインを回収する


アナウンス「第二回戦」


〇カケルのコインはー5枚


〇カケルのカード

おもて=Q

うら=9


カケル「スタンド」


〇コイン9枚をBET


〇ディーラーのカード

おもて=2

うら=K


ディーラー「パス」


NULL「ディーラーは何回でもパスできる」


〇カケルはうつろな目で前を向いている


NULL「129枚のコインを使う訳は5枚、9枚、17枚、33枚、65枚、と賭けて


一回勝てば残りのゲームをすべて1枚BETにして、

逃げ切り、

カケルの勝ちだ、そういう作戦だろ?」


アナウンス「再度、第二回戦」


〇カケルはうつろな目で下の方を見ているそして胸を押さえて咳をする


〇賭けたコインは同じく9枚


〇カケルのカード

おもて=4

うら=9


カケル「ヒット」


〇Qが配られてバースト


〇ディーラーのカード

おもて=Q

うら=J


〇ディーラーはカードを見せてカケルのコインを回収


アナウンス「第三回戦」


〇カケルのコインはー14枚


・カケルのカード

おもて=10

うら=5


〇掛け金はカードの奥に置かれ、17枚のコインは少し前にばらける


カケル「ヒット」


〇配られたカードは8でバースト


〇ディーラーのカード

おもて=4

うら=10


〇ディーラーはカードをヒットしないで勝負カケルはバーストで負ける


NULL「うちのルールでは17になるまでヒットする必要がない。

ディーラーはどんな時でも勝負できる」


カケル「知っている」


アナウンス「第4回戦」


〇カケルのコインはー31枚


〇カケルのカード

おもて=10

うら=??


〇カケルの掛け金は33枚、カードの奥に置いてコインの山は崩れる


カケル「ヒット」


〇追加のカード8


〇ディーラーのカード

おもて=2

うら=J


〇ディーラーからカケルのうら向きカードは5に見えている


ディーラー【カケルのカードは10・5・8でバースト】


ディラーはヒットしないで勝負する


〇カケルは20



ディーラーは12でカケルの勝ち


〇ディーラーはびっくりする

ディーラー【バーストしていない!?】




〇カケルは口で息をしながらディーラーを見上げる




〇口角が少し上がる




カケル「俺の失ったコインは31枚、

今回の勝で33枚入る、

5回戦目は1枚BETにする。


そすれば俺のトータルコインは1枚増えている。

よって俺の勝利は決まった」



NULL「卓上のカードを調べろ」



〇カケルのカードは10・2・8そして2の下から旧カードの5が出て来る


カケル「旧カードのガラは違うが磁場チップの位置は同じ。


裏向きカードの下に、この5のカードを潜り込ませれば、

うらのカードは2ではなく、5に見えたはずだ。


そして8を引いてバーストだとディーラーは誤解する。

ディーラーは勝負に来て俺の勝ちだ」




〇ディーラーは困惑しNULLを見る



カケル「持ち物検査は受けた。



何故俺を裸にして持ち物を確認しなかったのかな?



俺がメガネをわざとらしくかけてみたが、


それはミスディレクションさ!



コンタクトレンズのケースもな!

何か仕掛けてそうに見せただけさ!





そして、スタッフはメガネを回収してNULLは勝利を確信した。」




NULL「、、、、、」




カケル「旧カードを俺が使うのは反則とルールにあるか?」


NULL「ない、、、」




カケル「俺をハメるんだったらルール設定は慎重にするといい」



NULL「やられたな、、25億ぺブルを払ってくれ」


〇スタッフは動き出しカケルに支払いが行われる



〇カケルはぺブルを確認するカケル「確かに!」

ーーーつづくーーー

長谷川 敦さんにいいねを伝えよう
長谷川 敦さんや会社があなたに興味を持つかも