ウクライナ侵攻 チェルノブイリ制圧
ウクライナがロシア軍に侵攻されてそろそろ1週間が経過する。
ベラルーシとウクライナ国境近くにあるチェルノブイリ原子力発電所。2014年の春にここを訪れ、未だにお気に入りメガネを現地に忘れ物として残している僕にとってみたら気が気でない。
放射能汚染の惨劇をこの汚染地区20kmゾーン内に一泊し、時間の許す限りを見てきた記録を、ウクライナ侵略ニュースに悲観し、記憶と現在起こっている事を横断しつつ書いてみる事にした。
チェルノブイリ原発事故の影響で廃村になった村の跡。ホットスポットを示す標識が立っている。検問所を2回通過しゾーンの中心部チェルノブイリ発電所へ向かう。
ベラルーシから汚染地帯を横切る唯一首都へ向かう街道。その道の両側には赤の森と呼ばれる不滅の高濃度放射能が生命循環に取り入れられた森と、汚染により廃村した家屋の廃墟。ベラルーシから侵攻したロシア軍の戦車はその道を通って来た事を想像すると、ゲームの世界の様な現実に何か後悔を感じた。
初めて見た恐ろしい醜い塊に圧倒された。臭気のように放たれる異様な陰のオーラ。熱波のように身体で感じる嫌悪の威圧。天気は良く太陽が気持ちい日だったが身体に伸し掛かる非常に重たい空気とオーラ。それでも何故だかこれ見たさに来た気持ちが高揚した。2014年チェルノブイリ原子力発電所。
錆びついた醜怪な石棺を覆い被せる新しいフィルターが完成していた。廃寺のように邪気漂う気持ち悪い陰のオーラ。邪悪を宥め聖物みたいな存在として手を合わせてしまいそうな衝動にもなった。ガイガーカウンターが刻む一定リズムの警告音。身体に放射線が当たる意味。
現在ここを占領しているロシア軍。