働くとは何か ーフェアビジネスー
現在、世界で最も裕福な8人が、世界の底辺から半分の人々の富(49兆円)を所有している。*¹
一方で、バングラデシュの熟練の革職人は、月に2万円しかもらっていない。
莫大な富が蓄積され、かつてない繁栄の時代に、いまだに世界の半分の人たちが貧困に苦しんでいる。
本来働くということは、「誰かの為になることをして、喜んでもらい、その対価としてお金をもらうこと」であるはずだ。
「誰かを利用し、犠牲にした上で、誰かの為になることして、喜んでもらい、その対価としてお金もらう」ということには、僕としてはどうしても違和感を感じるのだ。
フェアなビジネスモデルはシンプルだ。
鞄を買ってもらったお金から、鞄ができるまでに使ったお金を引いて、残ったお金を、鞄を作ったバングラデシュの職人たちと皆んなで、フェアに分ける。
たったそれだけで、職人の人生が変わる。その職人の子供たち、家族の人生が変わる。それがコミュニティにも波及し、連鎖的に、一気に変わる、一気に良くなる。
当たり前のことであり、それ以外のチョイスはないとも言える。その本来の形が当然のこととして広がりをみせることで、世の中の経済活動の中心が、エゴから心へと移行していく。世界は愛を中心に回るということだ!
そんなフェアな世界になるべく、僕らは歩みを進める。
ムハマド・ユヌス著 「3つのゼロの世界」より*¹