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12年勤めた大手SIerを退職し、事業者としてプロダクトの成長に挑戦

IT Project Manager
三井 広海

ITベンダから、デジタルでビジネスを創る事業会社へ

私自身野村に転職をするまでは、大手SIerで12年ほど勤務をしていました。サーバーエンジニアとしてのキャリアから始まり、システム開発やコンサルティング、営業など様々な経験を積んできました。 ITベンダの主な守備範囲は「お客様の要件を満たすシステム開発」です。ITという切り口で企画やシステムを提案するところまではできますが、それをビジネスに仕立てていくのはお客様(事業会社)の仕事です。そこに踏み込めないもどかしさを感じながら仕事に取り組む中で、いつしか「お客様の組織の中に入って、一緒にITで何を実現するかを考えたい」という思いが強くなっていました。

そのような時にご縁があったのが、今私が所属する未来共創推進部です。未来共創推進部は、日本を代表する証券大手 野村グループの中にあって、 まだ立ち上がったばかりという組織。まさに今、デジタルによる既存ビジネスの進化、新規事業の立ち上げなどに積極的に挑戦しているフェーズで、自分の成長にとってはベストな環境だと感じました。

今だから言えますが、入社以前は「野村」に対して、いわゆる日系の堅い証券会社、というイメージを持っていました。しかし入社した最初の研修で、そのイメージは払しょくされました。 想像していた以上に組織のグローバル化が進んでいて、全社の中では日本国籍ではない社員も多数在籍しています。

未来共創推進部にも他社から転職されてきた方が多数在籍しており、未知の領域に踏み込むために新しい風を取り入れようとしている意気込みを強く感じました。また実際に働いてみて感じるのは、野村の社員一人ひとりが持つ「昨日より今日、今日より明日」と常に前進するマインドです。最近のトレンドではSIerからは、より上流のスキルを獲得するためにコンサルファームに転職する方が多いのですが、ハイレベルな人材に揉まれ、主体性を持ち自立して事業作りに携われるこの環境は他にはないと思います。個人的には、ファームに転職しようとされているSIerの方にこそ、当社をお勧めしたいですね(笑)。

OneStockのITPMと新規ビジネスの企画を兼任

私は今、未来共創推進部が開発、提供を行っている資産管理向けモバイルアプリである『OneStock』のIT PMを担当しています。主な業務として、ビジネスサイドから上がった要望を開発要件へ落とし込み、ベンダに要件を伝え、リリースを迎えるまでの一連のQCD管理を実施しています。私がプロジェクトに参画したのはOneStockがローンチされた数か月後でした。当初はSIer時代の経験を生かし、ローンチ時に間に合わなかった積み残し機能の開発や、ベンダコントロールの精度向上など、プロジェクトの現在の状態の整理と優先順位付けなどに取り組みました。そうしている間にも、マーケティングチームやグロースチームから続々と追加したい機能の要望が挙がってきます。どのような技術で実装するのか?手段は?コストは?スケジュールは?走りながら検討しなければならないことがたくさんあり、忙しさもありますが、事業会社側でプロダクトの成長にコミットできることに面白さとやりがいを感じています。

目下取り組んでいるのはOneStockで管理する資産の”グルーピング機能”の実装です。簡単にご説明すると「子どもの教育費」「自分たちの老後の資産」など資産に名称をつけてグループ化する機能です。 並行してUI・UXの改善も続け、より使いやすいプロダクトになるようにリニューアルも進めていきます。 さらに私は今、IT PMと兼務でOneStockの新たな販路でのビジネス企画にも携わっていて、社内の他部署と連携しながら日々試行錯誤しています。 このように、アプリ開発のプロジェクトマネジメントから新規ビジネスの企画まで、仕事の領域が圧倒的に広がっているのを日々感じています。

さまざまなバックボーンの専門家との協業で得たもの

事業会社への転職を検討するとき、よく”事業会社のビジネスを理解していないとダメ”だと思われる方が多いと思います。私もそうでしたが、今となっては本当に杞憂だったな、と感じています。前職で金融業に関するシステム開発の経験は少なく、金融業界の知識はほとんどありませんでした。しかし実際は、社内の同僚たち、証券業のエキスパートに支援をいただき、問題なく仕事を進められています。

自分に足りない能力は、他のエキスパートが補ってくれるという”専門家が集まるチーム”ならではですね。 転職を考える際に大切なのは、自分のスペシャリティを持つこと、そしてミッションに対して自律的であることだと感じています。背景の異なる自律的な人材が集まっているからこそ、専門領域ではお互いのスペシャリティを尊重するし、思い切って任せてもらっています。

これまで「資産形成」は資産を多く持っている富裕層だけに関係あるものとばかり思っていました。しかし「資産形成」というのは特に人生100年時代と言われる現代社会において、全ての人が関係する大切なことです。老後に必要な資金として2,000万円が必要といった報道がきっかけで、自分の資産状況を顧みて将来に不安を感じた方もたくさんいると思います。

私自身、これまで投資らしい投資は行ってきませんでしたし、まだまだ日本の金融教育は発展途上にあるのだと思います。私たちが目指しているのは、今よりも金融を身近に感じられる世の中を創ることです。そのために手軽に投資ができる、自分の資産状況が簡単にわかる等の環境作りが何よりも大事だと考えています。そういった環境を構築し、社会システムに溶け込んでいけるようにすることで、人生にとって大切な資産形成の領域で人々の幸せな未来が創れるのだと考えています。


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