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7/27 明日一日、今日の数時間

Photo by mehul dave on Unsplash

こんばんは、あるいはこんにちは。明日には推しの旅立ちを見届けることになる伊藤香澄です。

以前の記事を読んでいただいた方はご存じかもしれませんが、この「推し」とはにじさんじ所属バーチャルライバー、黛灰氏のことです。

7月28日を境にYouTubeチャンネル動画は限定公開(再生リストからは視聴可能な状態)、Twitterは非公開(ただし、サブアカウントは削除予定)になってしまうので、少しでも黛さんを知ってほしいと思います。

という訳で、今日は黛灰氏についてのおしゃべりです。

初めて推しが活動停止するにあたり、正直不安だったり寂しくて仕方なかったりします。

笑って見送るべきかもしれませんし、悲しんでもいいかもしれません。

もらい泣きする一方でくすりと笑うのがどうにも息苦しい。

生きている人間がこれからもそうと分からない姿で生きていくのに、今生の別れかと感じてしまう心情が辛い。

湧くことと霧散することを繰り返す、水槽のCO2エアーポンプのごとき感情をここで整理させてください。


黛灰氏の60万人記念生前葬に画面越しで参列しながらこれを書いています。23時時点で30人、ちょうど半分ですが最終的には60人以上来ることになるのではないでしょうか?

開始は今日、7月27日は12時ちょうど。実際は何分か遅れましたが。

黛氏定番の挨拶「どーも。」が下から上へ流れるコメント欄、一人目がすぐに来ないぞ? もしかすると伝説の誕生日凸待ち0人配信の再来か? そんな雰囲気で始まりました。

ですが、そんなわけにもいかず。元にじさんじKR→(統合)→にじさんじ所属のソ・ナギさんの来訪から生前葬という名の長い面談会が幕を開けたのです。

そもそも凸待ちとは?

電話アポイントもリレーもしない、その代わりに「この日に配信に顔出してくれる人いたら来てほしいです」といったお知らせをして待つテレフォンショッキングのような企画です。

もはやテレフォンショッキングの欠片もないのですが、フリートークやテーマトークをホストと来訪者が行う企画にこれ以上に通じやすい言葉もないだろうと思い使用しました。

相手からの突撃待ち、の「突」を「凸」に変えた言葉と考えていただければよいかと思います。

配信自体の空気感

「参列客60人来るまで終わらない凸待ち」なら、60人来なければ終わらないのでは? という私たちリスナーの淡い希望と、お別れしたくないという参列予定の方々の想いが煙のように漂っています。

8万人以上が任意の場所から参列できるのはインターネットの特権ですね。コメント欄もいつも以上に賑やかで、たくさんの相槌と独り言が寂しさを囲んで慰めてくれているような気がします。

本日Twitterトレンドにあった「お焼香スパチャ」(スパチャ=スーパーチャット=投げ銭)はこの配信が原因です。普段黛さんが投げ銭機能を解放しないもので、生前葬配信でお焼香スパチャが許される旨を耳にしたリスナーが張りきった結果と言えるでしょう。

推しの旅立ちに生活費と感謝と企画参加の一石三鳥が叶う。投げた方々の動機はこんなところかもしれません。

まさか動画配信者として名前が知れている方までもがスッとスパチャを投げるとは思いませんでしたけどね。人脈以上に黛氏のやってきたことが広く届いていると強く感じる光景です。3Dお披露目配信並みに飛び交うカラフルなスーパーチャットはとても綺麗でした。

……あと、私のPCだけなのか、配信が重い。とても重い。とくに昼間は読み込みのグルグルがじれったかった。

それからレイアウトで笑わせるな黛!

遺影が動くのは遺影でイエーイか? シリアスすぎないようにか? 

できるのは「草」と打つくらいだよ。そういうところ大好きだ。


ギル様が来たという衝撃

23時40分ごろ、ギルザレンⅢ世氏と赤羽葉子氏が連れ立って来訪しました。驚いたことをここに記します。

数か月に1回配信すればいい男、配信はネタに豊富、本人もギャグセンスの塊のにじさんじ所属、ギルザレンⅢ世氏。

通称ギル様。

2022年の配信回数1回。そら配信するだけでトレンド入りするわ。

私はこの方について詳しいことを知りませんが、過去に黛氏が深夜にディスコード電話をかけ「この時間に電話って常識的にどうなの?」「いや配信しないのもどうなの」と切り抜き動画が投稿されているのは存じ上げています。

にじさんじ1期生、2期生はやはりぶっ飛んでいると言わざるを得ない癖の強さ。アクが強いともいえる男、それから一緒に来た赤羽葉子氏。貴女も配信頻度低だったのか。

ギル様と赤羽氏を混ぜてはいけない。それを今日実感した価値とは……?

愉快な会話をハイペースかつ一方通行に繰り広げつつ、なんだかんだ言って「惜しい」「寂しい」は共通感情なのでしょうか。

私の中には、家長むぎ氏がひたすらこぼしたその言葉がじんわりと浸透しています。

ああ、黛が去ることが惜しい。

会えなくなるであろう日が来ないでほしい。

もう戻らないかもしれないと知りながら動画を見ることが寂しい。


さて、書いているうちに日付が変わるまであと数分。60人まではあと20数人。休憩が度々入ったとはいえ開始から終了まで12時間超えますね。

不破湊氏のアポなし50人凸待ちが11時間の時点でなんとなく察していました。

どうしよう、寝たくない。リアルタイムで最後までコメント欄に居たい。


今日の生前葬は意味も価値もあるものだと思います。

筆を置き、物語の更新を止めていくVtuber達にできるお別れの形を見せてくれたからです。

にじさんじという大きな箱に所属し、人気も信頼もある配信者だということも一役買っているでしょう。


黛の貫き通したコミュニケーションによって作り上げられた人脈。ビジネスのそれよりかは、縁と言えるような関係に見えました。

基本苗字呼び捨て、時々さん付け。敬意のあるタメ口。

小さな縁や国外の縁でも真っ直ぐに関わること。

雨宮こころ氏に「さすがに新人じゃないでしょ」といったこと。

神田笑一氏や渋谷ハジメ氏が遠くへ引っ越す友人や退職する同僚と話すかのようにしていたのを受け入れ、明日からの繋がりが絶たれないと示してくれたこと。

星川サラ氏の「人のこと嫌うことあるの?」に対し「ない」と即答したこと。


私の目に映った黛灰は、達観、熟考、思いやり、折衝。

役の内側からの言葉だったとしても、誰よりも格好いい、できる「おとな」。そんな存在です。貴方に出会えて本当によかった。

明日の一日配信※24時強制終了もしっかり見届けます。

改めて、黛灰でいてくれてありがとう。黛灰として出会わせてくれてありがとう。

初めての推しの旅立ちが黛のおかげで悲しいだけのものではなくなった。

これで少しは他の推したちの「もしも」がほんの少し怖くなくなります。

どうか、お元気で。

長文をお読みいただきありがとうございました。

では、次回の更新でお会いしましょう。

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