江戸時代以前の日本には、美しい光の文化がありました。
自然光をうまく家屋に取り入れ、様々な技で自然光や人工光を柔らかくし、気持ちのよい環境をそこかしこに作ってきました。
しかし時代は進み戦後の高度経済成長期を迎え、蛍光灯が世の中に蔓延してしまってからは、煌々と空間全体を照らすことが当たり前になり、残念ながら日本人がこれまで持っていた、繊細な陰影に対して美を見出すという文化は消え去ってしまいました。
それをいまさら全て取り戻すということは考えていませんが、現代の日本における光環境を日本らしく美しいものに変えていくには、日本人らしい光を学び、それを時代に合うようにアジャストして実践していくほかありません。
そのことが専門的にできるのは、我々照明デザイナーだけです。
そのなかで、TLDでは、プログラマーと協働して積極的にテクノロジーを使った光を扱い、時にサステナブルで静的な、時にアグレッシブで祝祭的な光環境を創出しています。