イー・フォース株式会社は、組込みシステム向けのリアルタイムOS(RTOS)やTCP/IPプロトコルスタックなど、低レイヤに近いミドルウェアを自社開発している、国内でも稀少な技術ベンチャーです。μITRON4.0仕様の「μC3/Standard」、小型メモリ環境に特化した「μC3」、TCP/IPスタック「μNet3」などのμC3シリーズは、極限まで軽量化・高速化されたコードが特徴。処理効率と安定性を両立し、医療機器や産業機器など、リアルタイム性と信頼性が求められる現場で幅広く活用されています。また、独自開発による柔軟なカスタマイズ性も評価され、国内外の大手メーカーへの導入実績も多数あります。各業界で長期にわたり安定稼働する製品を支えています。
【事業内容】
・組込みシステム向けパッケージソフトの開発/販売/サポート
・IoTプラットフォームの開発/販売
・自転車×DXプラットフォームの開発/販売
【導入実績】
東芝、パナソニック、富士通、ソニー、日立製作所、富士電機、ヤマハなど、大手メーカー多数。医療・産業・家電・エンタメ・通信機器と、活用分野は多岐にわたります。
【技術スタックと対応実績】
・デバイスドライバ(Ethernet、USB、BLE、LCDなど)
・独自TCP/IPスタック実装(PPP、SSL、IPv6)
・マイコン/SoCへのポーティング(Cortex-M/A/R、ARM7~11、RXほか)
【運営メディア】
・組込み技術情報サイト『クミコミ』(
https://www.kumikomi.jp/)
・自転車×テック×ライフスタイル『HaNeRi』(
https://www.haneri.jp/)
【技術開発事例(IoT)】
■UWBによる屋内位置測位システム
東京大学と連携し、ロボットの遠隔制御用途に向けてUWB無線を用いた高精度屋内測位技術を構築。センチメートル精度のリアルタイム位置把握を実現。
■GPSロガーによる作業トラッキング
通信圏外での運用を前提に、インドネシアのプランテーションで使用されるGPSロガーを開発。作業員の行動ログをオフラインで蓄積し、事務所でUSB経由でデータ取得。
■レンタルサイクルの稼働監視
BLE経由で自転車の稼働データ(バッテリー残量、異常検知)を取得。スマホアプリからGPSを付加し、クラウドで一元管理。既存車両への後付け実装にも対応。
■EnOceanによる設備モニタリング
神奈川県の私立高校で、EnOceanセンサーを用いた照度・温湿度・ドア開閉・人感検知システムを導入。無線&バッテリーレスでの構成が特徴。
■施設内混雑の可視化
ホテル内のレストランや大浴場の利用状況を、座席やロッカーに設置したセンサーから取得。Webアプリでリアルタイムに表示し、混雑回避や回転率改善を支援。
■地滑り監視ソリューション
傾斜地の土砂崩れ兆候を検出するセンサーを用い、LTEモジュール経由でクラウドへ送信。遠隔地からのリスクモニタリングが可能。
■介護支援向け 生体センサー
ベッド下に設置したマットで心拍・呼吸を非接触センシング。取得データはクラウドで可視化され、介護者の負荷軽減に貢献。センサー/ロボット/記録機能を統合。
■給湯器リモコンのIoT化
5社のメーカー(ノーリツ、コロナ、パロマ、パーパス、長府製作所)のリモコンに対して、WLAN-SDK提供。クラウド接続、スマホアプリ、スマートスピーカー連携も対応。
【新規事業:IoT×自転車×観光DX】
イー・フォースでは、組込み・IoT・クラウド・アプリ開発の知見を活かし、観光体験を再構築する新規事業を立ち上げました。電動アシスト自転車にBLEベースのIoTモジュールを搭載し、スマホアプリでGPS・稼働情報を収集。AWSを用いたクラウド基盤でデータを可視化・解析し、観光地の混雑状況や人流を分析します。地域住民が参加できるCMS型Webアプリ、観光パッケージの統合予約機能、メディア連動の集客設計まで、自社で一貫開発。技術と社会をつなぐ挑戦を進めています。
・IoTモジュールを搭載した自転車システム
・スマホアプリによる観光支援とSNS的機能の融合
・クラウド側のデータ集約と解析機構
・地域住民がコンテンツ発信できるWebアプリ
・観光パッケージ統合・予約システム
・メディア連動による顧客導線設計
このように、IoT・クラウド・モバイルアプリ・CMS・地元との共創まで、**“フルレイヤでの横断的なものづくり”**を志向するプロジェクトです。エンジニアにとっては、アーキテクチャ設計からエッジ側制御、UX設計に至るまで、幅広い技術に触れながら、社会実装に挑めるフィールドとなっています。