苫前町には、電源がある。
北海道の北西部、日本海沿岸に位置する苫前町は、道内屈指の強風地帯で、冬には地面から殴りつけるような「地吹雪」が吹き荒れます。
この、地域にとっては厄介者の「風」を逆手に取り、1999年から、全国に先駆けて町営での風力発電事業に取り組んでいます。
2020年3月には、老朽化した風力発電機のリプレースを完了させるとともに、売電収益からの町民還元事業も行っています。
地域循環共生圏と脱炭素社会の実現を目指し、再生可能エネルギーの地産地消電源化など、さらなる挑戦が続いています。
苫前町には、農業がある。
土づくりをはじめ減農薬・減化学肥料に積極的に取り組み、全農業者によるエコファーマー制度の認証取得や北海道が独自に定める北のクリーン農産物表示制度「YES!clean」への登録など、環境に配慮した「クリーン農業」を実践し、米・畑作物・野菜などの付加価値向上に取り組んでいます。
また、酪農では、乳質改善に取り組み、高品質な生乳を供給しています。
2023年には「とままえメロン」を地域商標登録し、北海道最北のメロン生産地としてブランド化するなど、販路拡大や品質維持のため、挑戦を続けています。
苫前町には、漁業がある。
沿岸漁業のタコ・ナマコ・ニシン、沖合漁業のエビや海面養殖のホタテ漁などが盛んで、水産加工業も含めて、地域の産業経済に大きなウエイトを占めています。
生産・流通の拠点となる第3種苫前漁港・第1種力昼漁港では、「資源管理」と「つくり育てる漁業」を実践するとともに、「雪冷熱エネルギー」を活用した荷捌所を苫前漁港に整備するなど、クリーンでエコな漁港づくりにも取り組んでいます。
持続可能な漁業を実現するため、環境や水産資源に配慮した漁業を展開、挑戦し続けています