東京ファクトリーはプロダクト開発とビジネスの両輪を上手く廻し、プロダクト開発→事業成長→収益・資金調達→プロダクトへの投資を繰り返すことで、市場への提供価値を最大化し、製造業の課題を解決しようと取り組んでいます。
■ビジネス開発のアプローチ
シリーズAの資金調達に向けて、ProceedクラウドのMRR(月次売上)の積み上げと今後のマーケット拡大の余地を示すために以下のような取組みを行っている・計画中です。
1.セールス組織構築
現在はセールス2名体制で営業活動を行っており、初期に設定した月次リード獲得数や商談数、成約数などのKPIの達成が継続的にできるようになってきました。さらなるスケールに向けた営業の再現性を確立するためにも、営業組織拡大時にKPI達成ができる体制構築に取り組んでいます。
2.CS(カスタマーサクセス)の立ち上げ
現在Proceedクラウドは月額5万円からスタートできるサービスとして提供しております。直近でエンタープライズ企業への導入が急速に増加しており、潜在ユーザー数の多い顧客でのカスタマーサクセスとそれに伴う利用拡大を行うことで、1社あたりの単価上昇を行うことが大きな鍵となります。現在のCSは個々の担当者が属人的に行っている部分も多いのですが、提供価値・品質の安定化と質の向上をすべく、CSの立ち上げ-仕組み化に取り組んでいます。
3.海外展開の検討
現在Proceedクラウドは日系企業を経由して8ヶ国で活用いただいております。今後は直接海外の企業にたいしてプロダクトを展開することで、GDP比率で10倍以上のマーケットへ挑戦していきます。2022年度中に海外企業との取引を実現するための海外展開戦略を立案しています。
■プロダクト開発のアプローチ
2021年度までは仮説検証のための新規機能開発を中心に行なってきましたが、複数のエンタープライズ企業でのプロダクト導入が進み、顧客への提供価値が具体的に見えるようになりました。
仮説検証のフェーズを超え、今後も継続的にプロダクトを成長させるために、継続的な成長を実現するための仕組みづくりを機能追加と並行しながら進めています。
そのために以下のような取り組みを行なっている・計画中です。
1. 積極的なリファクタリングの推奨
- 手早く機能を実装することよりも、チームとして読みやすいコードを書くことに重きを置いています
- 蓄積してしまった技術的負債を解消するため、以下のような仕組みを実施中・実施予定です
・メンテナンスが滞ってしまっていたOpenAPIの利用を廃止し、ユースケース層(クリーンアーキテクチャにおけるApplication Business Rulesレイヤの内側)を共通ライブラリ化して、API呼び出しコードの責任範囲を明確化
・ReduxからRecoilへの移行
・StoryBookの導入
・ユニットテストの拡充
2. 開発組織のチーム化
- 職能や役割ではなく、プロダクトの領域ごとに、クロスファンクショナルなチームを組成することにより、コミュニケーションロスを削減すると同時にチームで知識を蓄積できる仕組みを構築しようとしています。
- 開発エンジニアについては、主に所属チームでの開発(6割〜8割程度)を担当していただきますが、加えて1〜2つ程度の役割を担っていただきたいと考えています。役割の例としては、モバイルチームなど他チームでの開発エンジニアロール、セキュリティやクラウドアーキなど技術面でのスペシャリストとしてのロール、EMや採用担当などエンジニアのマネジメントに関するロール、プロダクトマネージャやプロダクトのKPIなどを管理するプロダクト領域のロールなどがあります。
・複数の役割を兼務することで、本人のスキルアップ・キャリアアップに資するだけでなく、チームとしてのナレッジ蓄積や属人化防止などのねらいがあります。
・担当いただくロールについては、本人の得意な領域や、勉強したい領域にあわせて、なるべく希望に添えるよう調整します。
3. AWSインフラのIaC化
- 有効なDevOpsを実現するために、CDKによるインフラ基盤の構築・移行の作業を開始しています。
- 移行と合わせてCI/CDや各種自動化を積極的に進められる環境を目指しています。
こうした改善のアイデアは各メンバーのこれまでの経験を活かし、意見を聞いて採用しています。
まだまだ改善の余地は多くあると考えており、自身の考えを反映しながらより良い仕組みを作り上げていける楽しい環境です。