多くのスタートアップ企業では採用が大きな課題となっており、経営者や人事担当は数々の問題に直面していると思います。
ここではスタートアップ企業における採用のあり方や、その手法・注意点について、プロセスごとに説明をしていきます。
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スタートアップの最適な採用方法
スタートアップ企業において、採用は非常に重要なミッションです。そして、会社のフェーズによって、適切な採用手法は変わるもの。成長フェーズに合わせた採用ができるかどうかで、採用成功の確率は大きく変わってきます。
この資料では、急成長するスタートアップ企業のために、成長フェーズごとに考えるべき採用戦略、適切な手法を事例付きで紹介しています。
スタートアップの採用における”課題”とは
スタートアップ企業にとって、採用は最も大きな課題のひとつです。
なぜならば、まだ人員や組織が揃っていないスタートアップ企業では、個人の能力が会社業績に大きな影響を与えるからです。
多くのスタートアップ企業は、「知名度・実績があまりないので、応募が集まらない」、「即戦力となる人材を見つけたいけれど、方法がわからない」といった採用課題に直面しています。
自社に合った人材をどのような手法で見つけ、どのように相手に選んでもらうのかが、スタートアップ企業の採用における大きなテーマになります。
【参考】「ALL STAR SAAS FUNDに学ぶ、スタートアップにおける組織づくり・採用のカギ」
https://www.wantedly.com/hiringeek/interview/rc_startup_allstarsaasfund
以下の記事では、これからの採用に必要な基本的な考え方や、採用のトレンドについてわかりやすくまとめています。ぜひあわせてご覧ください。
【採用の新常識】上手くいかない採用から脱却するために必要な考え方
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook
スタートアップ採用の採用施策例
では実際にスタートアップ企業の採用で成功している企業はどのような取り組みをしているのでしょうか。ここでは各企業の事例を紹介します。
キャディ株式会社
注目のスタートアップ企業の1社であるキャディ株式会社は、創業期から数々の採用施策を積極的に行っています。具体的な施策はこちらです。
- 採用のスケーラビリティを鑑みて、全社でのリファラル採用文化を形成
- オンラインで採用する手法の確立
- ミートアップを使った母集団の形成
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株式会社アンドパッド
注目のスタートアップ企業の1社である株式会社アンドパッドは、早期からさまざまな採用チャネルを活用して、採用を成功させています。具体的な施策はこちらです。
- ダイレクトリクルーティングを内製化し、ハイレイヤーの採用を推進
- 紹介数ではなく、質にこだわるリファラル採用
- 人材紹介の有効活用
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スタートアップが採用プロセスごとに取り組むべき5つのこと
では、スタートアップ企業はどのような点に注意をし、採用を進めていけばよいのでしょうか。
ここでは採用のプロセスごとに注意点や、検討すべき事項を説明していきます。
この情報に加え、フェーズごとの採用施策や詳細についてはこちらの資料で解説していますので、ぜひ無料ダウンロードをしてください。
1.人物像の明確化
まず必要なことは、どのような人材を採用するのか、人物像を明確にすることです。
即戦力が欲しいのか、成長性のあるコア人材候補が欲しいのか、またはプレーヤーが欲しいのか、マネージャーが欲しいのか、多くの軸からできるだけ具体的な人物像を決定しましょう。
その際同時に、自社で活躍できる人材はどのような人材かをよく検討・分析することをオススメします。
社内の活躍人材からコンピテンシーを定め、それに沿って採用を進めることで、自社にマッチした人材を採用しやすくなります。
また、こうした採用ターゲットの明確化は社内の人材ポートフォリオの整理にも繋がります。人物像の明確化についてさらに詳しく知りたい場合は、こちらの記事もご参考ください。
2.採用手法の選択
採用したい人物像が決まったら、次にどのような採用手法を選択するのか検討に移ります。
昨今の求人市場では、転職サイトへの求人掲載以外の採用手法も一般的になってきました。リファラル採用やエージェント、ダイレクトリクルーティング、SNSなど採用手法はさまざまです。
SNS、リファラル採用などは低額でもスタートすることが可能ですが、母集団形成の観点からは課題の残る手法になります。
反対にエージェントやダイレクトリクルーティングを多用すると、採用費用がかかることになります。自社の採用予算に合った手法を選択するようにしましょう。
採用手法の選択については、こちらの記事も参考にしてください。
3.母集団形成
スタートアップ企業の採用過程において、最も大きな課題となるのが母集団形成です。
前述の通りスタートアップ企業の多くは知名度が低く、応募者が増えない課題があります。
そこで必要になるのが採用広報の施策です。採用広報は自社HPの開設や採用ページの拡充、SNSの運用など、ほとんどコストを掛けずに実施できます。
最近では経営者個人のnoteや社員のTwitterを通じた採用広報活動も増えています。応募者との接触点を多くすることで、入社の意思決定に良い影響を与えることが可能です。
また採用広報を活用し、求める人材像や社風を伝えることで、入社後のミスマッチを防ぐことにも繋がります。
採用広報は多く企業が取り組んでおり、その手法もさまざまです。採用広報の成功事例についてはこちらの記事をご参考ください。
【参考】応募数を5倍にした、急成長スタートアップの採用広報の秘訣|日本暗号資産市場 人事部長 茂木麻琴氏
https://www.wantedly.com/hiringeek/interview/recruit_branding_01/
4.面談・面接
採用広報により自社への応募者が増えたら、なるべく早期に面接フローへと進むようにしましょう。
その際、面接は一方的に選ぶ場ではなく、お互いに選ぶ場であることを忘れないようにしてください。
大手企業と異なり、スタートアップ企業へ応募してくる人は、「話を聞いてみて良い会社だったら、入社を検討しよう」というスタンスの方がほとんどです。
応募者を見極めると同時に、自社のアピールを実施するようにしましょう。
最近では、選考前に企業説明や魅力づけを行う「カジュアル面談」が浸透しています。詳細はこちらの記事を参照ください。
また、この段階ではいくら優秀な人材だからと言っても、採用したい人物像から外れた人を採用するのはオススメしません。
人材を定着・活躍してもらうためには企業体力と育成体制の両方が必要であり、スタートアップ企業ではそのどちらか、または両方が欠如しているケースが散見します。
そういった場合、いかに優秀な人材でも実力を発揮できず、結局は持て余してしまうといったケースが発生してしまいます。
当初に定めた採用計画から逸脱するような採用は極力減らすようにしましょう。
5.内定段階
内定を出した後は、応募者に自社を選んでもらうための訴求を行う必要があります。
具体的には1次~2次面接でしっかりと入社後に任せたい業務と責任の範囲を伝え、応募者が入社後の業務が具体的にイメージできるようにしましょう。
また、最終面接ではできるだけ経営者と直接会話ができる場を提供することが重要となります。
スタートアップ企業では経営者との距離が近い分、経営方針やビジョンに共感してもらうことが入社の決め手になります。
入社の動機を明確にすることで、せっかく内定を出した人が他社に流れてしまうことを防げます。
内定段階でビジョンの共感、入社動機を明確にしているスタートアップの事例を知りたい方は、以下のインタビュー記事もぜひご覧ください。
【参考】事業も人も、成長に終わりはない。 歴史に挑戦する「素直で前向き」な組織の採用事情 |hokan 松元氏 #5 NEXT UNICORN RECRUITING
https://www.wantedly.com/hiringeek/interview/rc_nur5/
スタートアップ企業の採用基準
ではスタートアップ企業はどのような基準で内定者を選べばよいのでしょうか。ここではその採用基準について説明します。
柔軟性、課題解決能力
スタートアップ企業では組織体制や組織体制や業務フローが成熟していない場合も多く、業務を行うための環境が整っていないと従業員が感じる場面も多くあります。
そういった状況をただ嫌悪しネガティブな感情を吐き出すだけの人材は、スタートアップ企業には向いていないと言えるでしょう。
スタートアップ企業に必要なのは、環境が整っていない中でも、現状から解決策を導き出すことのできる柔軟性と課題解決能力を有している人材と言えます。
面接の中で、仕事の考え方に対する柔軟性や、問題が起きた時の解決姿勢などをよくヒアリングするようにしましょう。
企業理念やビジョンへの共感
会社の企業理念やビジョンへの共感は重要な基準と言えます。
スタートアップ企業では経営者の考え方がそのまま会社の風土となることが多いため、ここに共感ができない場合は早期離職や人材不活性などの要因となります。
採用のミスマッチを防ぐためには、採用段階から自社の良い所と同時に悪い部分も一緒に伝えることが必要です。
たとえば、給料は良いが、休暇が取れていない、年末年始は繁忙期のため残業が長くなるなど、応募者にとってデメリットとなる部分をしっかりと伝えるようにしましょう。
それにより入社を辞退する応募者も出る可能性がありますが、長期的に見ればお互いに納得して入社することが最も良い採用と言えるからです。
【参考】会社shizai 取締役が語る「エンジニアのいないスタートアップ企業が創業エンジニアを採用するためには」
https://www.wantedly.com/hiringeek/interview/rc_nur9
まとめ
スタートアップ企業における採用を、プロセスごとにまとめました。
ここまで記載したことは、どれも特別なことではなく、採用を行う企業にとっては当たり前とも言える内容です。
しかし、それらをやり切ることのできるる企業は少なく、採用機会が少ないスタートアップ企業においては、徹底できていない部分もあるのではないでしょうか。
本記事で紹介した内容をベースに、自社に合った採用方式を構築していっていただければと思います。