「応募者が集まらず、母集団形成が思うように進まない」
「苦労して内定承諾を取り付けた応募者に辞退された」
といったように、焦りを感じていたり、肩を落としていたりする中小企業の採用担当者は多いのではないでしょうか。
本記事では、中小企業の採用が苦戦する理由を解説し、苦戦している状況を打破する対策を事例付きで紹介します。
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中小企業をとりまく採用環境
リクルートワークス研究所による新卒者を対象とした求人倍率の調査結果から、従業員規模300人未満の企業と5000人以上の企業における有効求人倍率の差は、以下の通りとなっています。
従業員数300人未満 | 従業員数5000人以上 | |
---|---|---|
2019年3月卒 | 9.91倍 | 0.37倍 |
2020年3月卒 | 8.62倍 | 0.42倍 |
2021年3月卒 | 3.40倍 | 0.60倍 |
しかし、大手企業との差は歴然であり、2021年3月卒のデータでは1人の応募者を3社以上で取り合うといった厳しい状況が、依然として続いています。新卒者が中小企業志向にシフトする動きもあり、中小企業をとりまく採用環境は大幅に改善されたように見えます。
参照:第37回ワークス大卒求人倍率調査(2021年度版)
https://www.works-i.com/research/works-report/item/200806_kyujin.pdf
中小企業が採用に苦戦する3つの理由
中小企業が採用で苦戦する理由は、以下の3つが挙げられます。
1.知名度で負けている
大手企業と比較した際に、知名度の点では圧倒的に不利な状況です。
有名求人サイトには多くの企業が求人を掲載しています。知名度の低い中小企業は、求人サイト上で発見してもらうことが難しく、応募が集まりにくい現状があります。
少ない応募者のなかから採用を決めても、ミスマッチが生じ早期退職につながった事例も多いようです。
2.条件面で負けている
中小企業は、給与・福利厚生や教育・研修の充実度といった入社後の待遇において、大手企業と比較した場合、不利な現状があります。
内定を複数獲得するような優秀な応募者の場合、こうした条件面は入社を決める際の大きなポイントとなります。条件を比較され、辞退となるケースは多いようです。
3.採用ノウハウ・リソースで負けている
中小企業の場合は採用専任の担当者を設けることは難しく、多くの担当者は他の業務も兼任するなど、採用活動に十分な時間を割けていない現状があります。
採用にかける費用も潤沢ではないため、限られた予算で採用活動を行うには、さまざまな制約が発生し、ノウハウの蓄積も遅れているのではないでしょうか。
以下の記事では、企業の規模に関わらずこれからの採用に必要な基本的な考え方や、採用のトレンドについてわかりやすくまとめています。ぜひあわせてご覧ください。
【採用の新常識】上手くいかない採用から脱却するために必要な考え方
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook
優秀な人材を採用するために中小企業が対策するべきこと
企業が継続的に発展するためには、次世代を担う若手人材を採用し育成することが不可欠です。
また、人手不足により本来目指している事業活動ができていないといった、現実的な問題もあるかもしれません。
いずれにせよ、中小企業をとりまく採用環境が厳しくても事業を継続し発展させていくために、人材の採用は確実にクリアしなければならない経営課題であるといえます。
知名度への対策
短期間で大手企業と同等の知名度を獲得することは不可能です。知名度不足は、今までとは違う母集団形成の手法の導入や、採用情報の発信を工夫して補う必要があります。
ターゲット層の見直し
今までターゲットとしていた層を見直すことで、新たな採用の可能性が広がることがあります。
たとえば、これまで新卒採用にこだわっていた企業が第ニ新卒まで応募の枠を広げたり、中途の経験者採用のみ行っていた企業が、これまでとは違った層に採用の対象を広げることで、人材が確保できたりというケースです。
なぜそのターゲット層に限定しているのか理由を見直し、ターゲット層を拡大できないか検討してみると良いでしょう。
ターゲット層を戦略的に決めていく手順や方法について、以下の記事で解説しています。ぜひご確認ください。
【参考】採用戦略の具体的な立て方を解説|必要な3つのステップを紹介(事例つき)
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/strategy/
新たな手法を模索する
従来の求人サイトを使用した母集団形成では、欲しい人材の応募を集めることは困難です。そのため、新たな手法を検討する必要があります。
とくに近年はリファラル採用を導入し、採用に成功している企業も多いようです。
リファラル採用とは、既存の従業員に知り合いを紹介してもらい、応募者を募る方法です。コストを抑えつつ、ミスマッチも起こりにくい手法として注目を集めています。
リファラル採用手法の紹介と具体的な解説は以下の記事で触れています。ぜひご確認ください。
【参考】リファラル採用とは?メリット・デメリット、成功する企業の条件を解説【事例つき】
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/refferal_top/
採用情報の発信方法を工夫する
求人サイトの掲載内容や、自社のホームページを定期的にメンテナンスすることも有効な対策となります。
とくに採用ホームページは、どのような経路から自社を知った応募者でも、応募の前に必ず目を通すといっても過言ではありません。
内容が洗練されていない、情報が古いといった理由で応募を見送ることもあるようです。予算や手間が許す限り手を加え、常にクオリティと情報の鮮度を保つ努力が必要となります。
また、SNSを活用した情報発信で成果をあげている企業も多いようです。ホームページだけでは伝えきれない自社の文化や社風が伝わり、応募者に親近感を抱かせる効果が期待できます。
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条件面の対策
給与や福利厚生を今すぐ大手企業と同水準に引き上げることは、現実的ではありません。条件面の不利は、自社の魅力を効果的にアピールし入社意欲を高めることで補っていきます。
入社後の姿を明確にイメージしてもらう
採用において、「その企業で働くことで、自己成長が図れるか?」は、多くの求職者が重視しているポイントです。入社後どのように成長し活躍しているのか、明確にイメージできると入社意欲が高まります。
そのためには、魅力的なロールモデルを設定することが有効です。自社で活躍しているエース従業員を紹介するといった方法が考えられます。
コミュニケーションの総量を増やす
選考プロセスにおける応募者とのコミュニケーションは、入社動機を高める重要な要素です。
選考過程のコミュニケーション量を増やし、キャリア相談的な要素を盛り込むなどすると、応募者一人ひとりに向き合う姿勢をアピールできます。
応募者は採用担当者を通して応募企業を見ており、採用担当者の人間的魅力をその企業の魅力として感じる側面があります。
応募者に対し真摯に向き合い、親身になって接する姿勢はもっとも大切なことかもしれません。
最近では、「カジュアル面談」という選考前にお互いを知るための機会を設けている企業も少なくありません。
企業の想いを伝える
他社と明確に差別化できる自社の魅力を訴求することも重要です。
自社のビジネスがどのように社会に貢献しているかや、従業員がどのような想いで働いているのかを伝えます。
採用ノウハウ・リソース面の対策
中小企業では、採用活動に投入できるリソースは限られています。本来は、自社でノウハウを構築・蓄積していくことが理想ですが、どうしても厳しい場合は外部リソースを活用することが現実的な解決策となります。
ダイレクトリクルーティングの活用
ダイレクトリクルーティングは、近年急速に普及した新しい採用手法であり、活用することで成果をあげている企業は多いようです。
募集広告で応募者を待つスタイルではなく、求人者が登録しているデータベースから自社求人にマッチする人材を検索し、スカウトメールを送るという、攻めのスタイルの採用が可能になります。
比較的コストも抑えられ、自社求人にマッチした人材に会える確率が高まります。知名度に影響されず、自社の魅力を求職者に届けられる点は大きなメリットといえるでしょう。
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採用代行の活用
採用代行サービスの活用により不足するリソースを補う方法もあります。
マンパワー不足から選考プロセスにおいて、応募者を待たせ選考辞退が発生しているような状況であれば、早急に活用するべきです。
採用担当者が重要な採用業務に専念でき、機会ロスが減らせるのであれば多少の費用が発生しても、活用する価値は十分にあるのではないでしょうか。
ダイレクトリクルーティングの代行についてはこちらの記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
採用広報のアウトソーシング
自社のホームページやSNSの活用など、採用情報を魅力的に見せることの必要性は前述しました。
しかし、ホームページのリニューアルやSNSの構築には、専門知識が必要であり自社で対応するには時間と負荷がかかります。こうした課題は、外注することでスピード感をもって解決できます。
システム構築は業者に依頼するとしても、情報の更新や発信は自社の担当者が行う必要があります。熱意をもって、最新の情報を根気強く発信しつづけることが重要です。
中小企業が低コストで優秀な人材を採用するには?
自社にマッチした人数を採用計画通りに採用しつつ、採用単価を抑えることができれば、採用担当としては最高の成果です。
低コストで優秀な人材を採用することを考えている方は、以下で紹介するWantedlyも候補に入れてみてください。
Wantedly
Wantedlyは給与などの条件ではなく、やりがいで企業と求職者がマッチングできるサービスです。
6ヶ月30万円から求人を掲載することができ、求人の掲載数に制限がなく成果報酬もないため、他の媒体や手法よりも採用単価を抑えることができます。
登録者としては20~30代の若手人材が多く、エンジニア、デザイナーなどのIT人材の登録が半数近くを占めています。
Wantedlyに登録する学生は、ベンチャー企業の長期インターンを探す目的で、就活が始まる前から利用する場合が多く、一般的な就活媒体にはあまりいないキャリア形成意欲の高い学生が多いのが特徴です。
会社の知名度や評判よりも、事業への共感や自己が成長できる環境を求めているチャレンジングな学生に対して、以下の方法で攻めの新卒採用を実現することができます。
・自社の魅力を知ってもらうための発信
・待つだけでは出会えない学生へのダイレクトスカウト
人材の質にこだわった新卒採用をしたい場合におすすめのサービスです。
料金やサービスの詳細は以下の資料からご確認ください。
中小企業で採用を成功させた事例
厳しい採用環境でも成果をあげている中小企業は、どのような取り組みを行っているのでしょうか。成功事例を紹介します。
株式会社サン・クレア
株式会社サン・クレアは広島県福山市を拠点とするホテル運営会社です。創業は2015年と比較的新しい会社であり、創業当初は2件のビジネスホテルを運営しているだけで、求職者に強く訴求できる魅力的な情報がない課題を抱えていました。
複数の採用媒体を活用していましたが、採用担当者が1名で工数が足りず、使いこなせていない問題もありました。しかし現在では、さまざまな職種で県外人材を含む8名の採用に成功しています。
▼株式会社サン・クレアが取り組んだこと
・ダイレクトリクルーティングの導入
採用担当者が1名ということもあり、工数削減は費用をかけてでも解決しなくてはならない課題でした。解決策として、ダイレクトリクルーティングを導入し、「頻繁にログインしている求職者」に的を絞りスカウトを発信しています。その結果22%と高いスカウト返信率を獲得し、工数の削減にも成功しています。
・スカウトメールの文面の工夫とその後の対応
スカウトメールには必ず、その人に合わせた文書を盛り込んでいます。また、スカウト文面だけでなく、最初の返信メッセージが返ってきた後のレスポンスに時間をかけて対応しています。返信に対するお礼から、スカウトを送った理由を率直かつ丁寧に書くといった工夫を重ね成果をあげています。
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株式会社Dai
株式会社Daiは京都に本社を構え、BtoBの受発注業務をIT化するクラウド型ECプラットフォーム「Bカート」の開発・運営で流通業界にイノベーションを起こしている企業です。
以前はハローワークに求人を掲載していましたが、スキルや適性でマッチする人材になかなか出会えない課題を抱えていました。現在では、21人のスタッフのうち、3名のエンジニアの採用に成功しています。
▼株式会社Daiが取り組んだこと
・事業内容や理念の積極的な発信
自社が求めるスキルセットをもつ求職者に、事業内容や理念を積極的に発信しました。その結果、自社の理念に共感する応募者と出会うことができ、現在は重要なポジションで活躍しています。売り手市場のエンジニア採用において、自社にマッチした人材を採用できた成功事例です。
・Facebook広告によるコーポレートブランディング
自社の事業内容に興味・関心をもってもらえる層に向けて、Facebook広告を発信しています。最新のテクノロジーやサービスで成長している企業に関心があるエンジニアに、自社の魅力を知ってもらうことに成功しています。
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株式会社新東通信
株式会社新東通信は、名古屋発祥の老舗広告会社です。東京・名古屋・大阪を中心に広告事業を展開しています。長年継続的に新卒採用を行っており、毎年10名程度の学生を採用しています。
従来は大手就活ナビサイトを活用していましたが、選考で出会う学生の多くは、型にはまった印象で物足りなさを感じていました。広告は消費者の心を動かす仕事なので、周囲とは違う視点をもつ、面白い人材が欲しい課題がありました。
▼株式会社新東通信が取り組んだこと
・応募前の段階で自社の魅力を十分に伝える
会社の情報を自由に発信できるサービスを導入し、応募前に自社に関心をもってもらえる工夫をしています。その結果、通常とは違う視点で就職活動を行っている学生と出会えるチャンスが増え、面白い発想をもった学生を集めることに成功しています。・若手従業員や内定者に情報発信を任せた
若手従業員や内定者の方が、学生の共感を呼ぶ情報発信ができるのではないかと考え、運用を任せています。「入社を決めた理由」や「内定者から見た当社の魅力」といった情報を若手の視点で発信することで、自社の魅力が十分に伝わりPVやエントリー増に成果が現れています。
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まとめ
中小企業の採用が苦戦する理由と対策について解説してきました。中小企業が採用に苦戦する理由は、知名度と条件面の不利、リソース不足にあることは前述の通りです。
3つの理由のなかで、知名度と条件面の改善には時間がかります。しかしリソース不足は外部サービスを利用することで即効性をもって、大きな改善が見込めます。
本記事で紹介した成功事例を参考に、検討してみてはいかがでしょうか。