採用イベントとは?種類や開催方法、成功のポイントを解説

採用イベントを成功させる4ステップ|開催方法を解説

求人広告や人材紹介会社の利用のほかに、求職者にアプローチする手法として「採用イベント」があります。とくに新卒採用では合同企業説明会や個別企業説明会、インターンシップなど、多彩なイベントが開かれています。

採用イベントの種類について紹介したうえで、メリットやデメリット、成功させるためのポイントにも触れていきます。

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採用イベントとは

採用イベントは、企業が求職者と接点を持ち、事業内容や求める人物像を深く知ってもらうために開催されるイベントです。

採用イベントは、複数の企業が参加する合同企業説明会タイプと、一社が単独で開催するタイプがあります。なお、合同企業説明会では、出展する企業が各ブースで企業説明を行う形式がとられることが多いです。

採用イベントは新卒採用での実施が中心になりますが、中途採用でも大規模なイベントが行われることがあります。

採用イベントの種類9選

採用イベントの種類

採用イベントは新卒採用向けや中途採用向け、企業が合同で行うタイプや単独で実施するタイプなど、さまざまな種類があります。

1.総合型企業説明会

総合型企業説明会は、合同企業説明会のうち全業界を対象としているタイプで、新卒採用でも中途採用でも実施されています。

50社や100社、あるいは数百社が出展するなど大規模なものが多く、多くの求職者と出会えることが特徴です。ただし、知名度がさほどない企業は、埋没してしまわないように露出する工夫が必要です。

2.業界特化型企業説明会

業界特化型企業説明会は、特定の業界・職種に特化した合同企業説明会です。こちらも新卒採用向けのイベントと中途採用向けのイベントが開催されています。

ITやマスコミ、介護、保育、飲食など、イベントに応じて参加企業を特定の業界に絞っているため、業界の志望度が高い求職者と接点を持ちやすいことが特徴です。

3.学部・学科限定型企業説明会

学部・学科限定型企業説明会も合同企業説明会のひとつですが、新卒採用で理系学生を対象に開催されることが多い傾向です。ITエンジニアや技術職の募集が中心になっています。

学部・学科限定型企業説明会では、学生から深く突っ込んだ質問を受けやすいため、しっかりと準備して臨むことが大切です。事業内容や担当する業務に関する技術的な質問に答えられる社員の同席が望ましいでしょう。

4.学校訪問・学内説明会

学校訪問・学内説明会は新卒採用で行われている個別企業説明会の一種ですが、企業が大学などの学校を訪問する形をとります。

学校訪問・学内説明会は、大学との関係構築がポイントです。大学との信頼関係を構築すると、翌年度も開催できたり、優秀な学生を紹介してもらえたりすることが期待できます。はじめは、採用実績のある大学や活躍している社員の出身大学など、2~3校からはじめてみましょう。

新卒採用が難しくなっているいま、学生に直接アプローチできることは大きなメリットです。ベンチャー企業など中小企業においても、母集団を形成しやすい方法です。

5.個別企業説明会

個別企業説明会は、企業が単独で開催する説明会です。新卒採用では、採用選考をはじめる前に開催する企業が目立ちます。

個別企業説明会は事業内容や仕事内容を詳しく説明でき、求める人物像まで深く伝えられます。志望度の高い学生が集まりやすい傾向がありますが、知名度の低い企業にとっては集客が鍵となるでしょう。

また、中途採用においても、候補者の多い大企業などで実施されることがあります。一人ひとりに対応するよりも、効率よく企業について説明できる点がメリットです。

6.オリエンテーション

オリエンテーションは、主に新卒採用で面接の前段階で実施されます。企業についての説明が行われるほか、質疑応答を通じて採用担当者と学生が交流を図るものです。

オリエンテーションは、企業の何名かの採用担当者と学生5名~10名程度のグループで実施されるのが一般的です。企業にとっては一方的に説明を行うのではなく、学生の反応を見られる貴重な機会となります。

7.インターンシップ

インターンシップは新卒採用において、主に大学3年生を対象に実施される就業体験です。1~2日程度の短期のタイプと1ヶ月以上の長期のタイプがあります。

短期のインターンシップはセミナーやワークショップ、職場見学など、通常の業務とは異なる内容が中心です。一方、長期のインターンシップは実務を担うことが多く、有償で参加を募ることが一般的です。

インターンシップは学生が企業に触れる機会となるため、志望度を高める、あるいはミスマッチを防ぐ効果が期待できます。

8.セミナー

セミナーは主に新卒採用で実施され、社員との座談会やワークショップを行うことが会社説明会と異なる点です。企業が単独で開催するほか、合同で実施されることもあります。

9.ミートアップ

ミートアップは主に交流会スタイルで開催される採用イベントで、社員と候補者が交流を図り、社風の共有につなげていきます。中途採用で実施されるケースが中心ですが、説明会スタイルで新卒採用に用いられることもあります。

ミートアップは転職の検討層にもアプローチでき、企業のファンとして育成していけますが、採用までに時間がかかることが多いです。

【参考】採用ミートアップを手軽に開催するには?集客媒体や事例も紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/meetup/

採用イベントの開催方法

採用イベントの開催方法

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、オンラインによる採用イベントが急速に広まっています。採用イベントを実施する際には、オフライン・オンラインのいずれかで開催するかも検討項目になります。

オフラインで開催する

オフラインで開催する採用イベントは従来からあるもので、イベントホールや貸し会議室、企業の会議室などで実施されています。候補者にとって、企業や社員の雰囲気を肌で感じられることがメリットです。

オンラインで開催する

オンラインの採用イベントは、パソコンやスマートフォンなどでWebミーティングツールを介して実施されます。企業側は会場費などが発生せず、求職者の側も交通費や移動時間がかからないため、参加しやすい点がメリットです。ただし、企業の温度感が伝わりにくいという課題があります。

採用イベントのメリット

採用イベントは求職者に直接アプローチできることがメリットです。また、採用Webサイトや求人媒体を使った採用活動では出会えない求職者とも接点を持つことが可能になります。

企業の魅力を直接伝えることで、志望度が上がることも期待できます。

採用イベントのデメリット

採用イベントのデメリットは、準備に時間がかかることです。会場やパンフレットの準備のほか、ノベルティを用意することもあります。

また、効果が未知数である点も懸念されます。たとえば合同企業説明会に向けて費用や時間をかけて準備を行っても、ブースに着席する求職者がどの程度になるのかは予測できません。

採用イベントを成功させるポイントと4つのステップ

採用イベントで採用活動を成功させるポイント

採用イベントの開催は、下記のステップを踏んで準備を進めていくことがポイントとなります。

  1. 求める人物像を明確にする
  2. 目的にあった採用イベントを選ぶ
  3. 採用イベントに向けた事前準備を行う
  4. 参加者へのフォロー体制を充実させる

1.求める人物像を明確にする

採用イベントを開催する前に、まずは求める人物像を明確にしておきます。採用担当者と実際に配属する部署などが連携し、現状の課題や不足している人材についてすりあわせを行いましょう。

そして、どのような業務を任せる人材を採用するのか、どんなスキルや経験が必要なのか、事前に明確にしておきます。

2.目的にあった採用イベントを選ぶ

続いて、求める人物像など採用の目的に合致した採用イベントを選びます。

たとえば、人物重視の採用に向いているのは、総合型企業説明会で多くの求職者にアプローチする方法です。一方、専門性の高いITエンジニアを採用したい場合は、業界特化型企業説明会の方がマッチする人材に出会いやすくなります。

3.採用イベントに向けた事前準備を行う

採用イベントが決まったら、準備を行う段階です。個別企業説明会などで会場を借りる場合には、まずは会場探しからスタートします。

そして、イベントの内容、タイムスケジュールのほか、質問に対するトークスクリプトなどを用意しておきます。ノベルティを配布する場合には早めに手配を済ませておきましょう。

4.参加者へのフォロー体制を充実させる

採用イベントで求職者にアプローチしただけでは、応募につながらないこともあるため、参加者へのアフターフォローは不可欠です。参加者に対して感想を聞く、あるいは不安に感じたことや疑問点がないかヒアリングすることで、つながりを継続していきます。

きめ細かいフォローを実行できるよう、担当者も事前に決めておきましょう。

採用イベントを活用した成功事例

企業アピールの成功例や候補者の育成成功例など、採用イベントの成功事例を紹介します。

株式会社ソルトワークス

株式会社ソルトワークス

Webサービスを提供する株式会社ソルトワークスでは、デザイナー向けの中途採用イベント「SALTALK LIVE 」を開催しました。前年度に全職種を対象にオンラインで開催して好評だった実績を受け、今回は対象をデザイナーに絞り対面で実施したものです。

前半は「ソルトワークス理解編」として、事業設計や求めるクリエイター像などを説明。後半はデザイナーが登壇し、「デザイナーのお仕事理解編」として、コンセプトをどのようにデザイン設計に落とし込むか、サービスの魅力をどう表現するかなど、デザイナーの仕事内容や業務の流れを紹介しました。やりがいや苦労にも触れ、求職者の興味を惹くリアルな内容となっています。

そして、代表から求める人物像などを伝えた後、クリエイターとの座談会&オフィスツアーを実施しました。参加者は20名で、座談会は大いに盛り上がりイベントは大成功。企業のリアルな姿や温度感が伝わるイベントとなりました。

【参考】採用イベント【SALTALK LIVE】を開催しました!
https://www.wantedly.com/companies/saltworks/post_articles/377701

後藤ブランド株式会社

後藤ブランド株式会社

WebマーケティングやWeb制作などを手がける後藤ブランド株式会社では、採用イベントとして「社長メシ」を開催しています。就職活動を行う学生と社長が食事会を行うイベントで、Webマーケティングの仕事に興味を持つ学生が対象です。

イベントのテーマは、社長の起業の話や社員の成長実績などです。参加者からは、社長の話に感銘を受けた、今後の方向性の参考になったという声が聞かれました。

また、イベントを通じて企業に興味を持った学生を対象に会社見学会を予定するなど、候補者の育成にもつなげています。

【参考】社長メシ 開催しました!!
https://www.wantedly.com/companies/goto-brand/post_articles/274628

まとめ

採用イベントは、求人媒体や企業のWebサイト経由では出会えない求職者にアプローチできる貴重な機会です。また、企業のことを求職者に深く知ってもらえる場でもあります。

これまでの採用手法では求める人材となかなか出会えないと、頭を悩ませている企業は少なくありません。採用ツールのひとつとして、採用イベントの活用も検討してみましょう。

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