近年は売り手市場のため、企業の採用枠よりも求職者が少ない状況が続いています。企業としては採用難易度が上がり、「なかなかマッチする人材に出会えない」と苦戦している採用担当者も多いことでしょう。
現在の採用市場で優秀な人材と出会うには、企業自ら求職者にアプローチすることが重要です。
しかし求職者にダイレクトにアピールするには多くの運用リソースがかかります。その際に活躍するのがスカウト代行サービスです。
今回は企業の採用力を高めるスカウト代行サービス6社を紹介します。
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スカウト13サービスの比較表を公開
「自社に合ったダイレクトリクルーティングサービスが見つからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?
そこで、ダイレクトリクルーティング13サービスの登録属性・年齢層・料金・スカウト通数などを比較して、1つの資料にまとめました。
ビジネス・エンジニア・副業など、それぞれ一覧で確認できますので、ぜひ参考にしてください。
スカウト代行サービスとは?
そもそも「スカウト」とは、ダイレクトリクルーティングの手法の1つです。スカウトを使うと企業から直接アプローチできるため、マッチ度の高い人材に出会いやすいです。
ダイレクトリクルーティングについては、こちらの記事で詳しく説明しています。
スカウトは候補者の選定から文面作成、配信作業、返信対応などをしなければならないため業務負担が大きいです。
そこで活躍するのがスカウト代行サービス。企業に代わり候補者へのスカウトメール配信や、採用戦略〜面接設定〜振り返りまで一貫してサポートするサービスもあるため、有効な採用手段といえるでしょう。
スカウト代行サービスの料金形態・費用
料金形態は月額制と従量課金制の2つに分類されます。月額制はスカウト配信に留まらず採用代行として採用戦略から担うサービスが多いです。月10万円を下回る安価なサービスもありますが、月20万円〜が平均でしょう。
従量課金制はスカウトの配信数によって金額が発生します。1通あたり1500円程度が平均です。スカウト代行サービスによって料金形態や費用は変わるため、複数のサービスを比較・検討しましょう。
スカウト代行サービスが対応してくれる7つの業務
スカウト代行サービスが対応してくれるのはスカウト配信だけではありません。委託できる7つの業務を紹介します。
1.採用戦略の設計
現状の採用課題、欲しいポジション、必要な人数、求職者に求める要件、いつまでに採用したいかなど、採用戦略の設計からサポートしてくれます。企業の情報を正確に共有することでスカウトの効果も高まるので、じっくり戦略を立てていきましょう。
2.媒体の選定
スカウト代行サービスは各種媒体における深い知見をもっています。フラットな視点で各種サービスを比較し、企業の採用戦略に合った媒体を提案してくれるでしょう。
Wantedlyでは、スカウト媒体の選定に悩む方々のために、全13サービスの料金や返信率、登録属性などの情報を1つの資料にわかりやすくまとめました。ぜひ一度確認してみてください。
3.スカウトメールの文面作成
採用ポジションやターゲット、媒体の特色に合わせて効果的なスカウトメールの作成を行ってくれます。多くの実績とデータをもったスカウト代行サービスはかなり頼りになるでしょう。
ただ採用担当者も作成文面の良し悪しを判断できるよう最低限の知識をつけておくことは重要です。
Wantedlyでは、スカウト採用を開始した、もしくはこれからはじめる方々のために、スカウト返信率がUPするスカウト文面の書き方や送信のコツを1つの資料にわかりやすくまとめました。ぜひ一度確認してみてください。
4.候補者の選定
採用戦略に基づき、企業に合う人材を選定してくれます。求職者の経歴を一人ひとり詳細にチェックするのは時間を要するため、選定業務を代行できるのは大きいです。
専門性の高いポジションであればあるほど、候補者を見極めるスキルも必要となるのでスカウト代行サービスの力を借りましょう。
5.スカウトメール配信
候補者に対してスカウトメールの配信を行ってくれます。スカウトメールの送信方法は個別送信と一括送信の2種類あり、スカウト代行サービスでは個別送信の場合がほとんどです。
ターゲットや媒体によってメールの開封率が高い時間帯など特徴もあるため、知見を活かして送付してくれるでしょう。
6.面接日時の調整
スカウト配信後、返信があった候補者との面接設定まで代行するサービスもあります。依頼可能な範囲はサービスにより異なりますが、初回の面接設定までは行ってくれる場合が多いです。
人的リソースが足りない場合は積極的に依頼しましょう。
7.データ集計・振り返り
データの集計作業含めて振り返りを行ってくれます。新たな課題の洗い出しや良かった点を明確にして、次へつなげていきましょう。
月1で振り返りする場合が多いですが、とくに配信開始のタイミングではミスマッチを防ぐため、採用担当者からもコミュニケーションを取ると良いでしょう。
スカウト代行サービスを利用するメリット
スカウト代行サービスの利用によって得られるメリットを紹介します。
採用活動にかかる工数を削減できる
スカウト配信は採用戦略の設計、媒体選定、スカウト文面の作成・配信、返信対応、面接の日程調整、振り返りの資料作成など、かなりの運用リソースを必要とします。
さらにスカウトメールは闇雲に送付すれば成功する手法ではありません。スカウト文面の質と送付する候補者の選定が非常に重要です。
社内でこれだけの運用をこなそうとすると、それ相応の人数と時間が必要でしょう。しかしスカウト代行サービスを利用すれば、採用戦略〜振り返りまで一貫したサポートが期待できるため、採用活動にかかる工数を削減できます。
人材選定のアドバイスを得られる
ダイレクトリクルーティングは、近年広まりつつある採用手法です。まだ社内に採用ノウハウが少なく、なかなか成果に結びつけない採用担当者も多いでしょう。
スカウト代行サービスであれば、何百社もの実績とデータを用いながら、一緒に人材選定を行ってくれます。
転職潜在層にアプローチできる
転職潜在層とは今すぐに転職は検討していないが、情報収集をしている層のことです。転職を検討中の人材にもアプローチできるため、新たな出会いの機会を創出できます。
スカウト代行サービスを利用するデメリット
スカウト代行サービスの利用によって得られるデメリットを紹介します。
採用戦略のすり合わせが難しい
スカウト配信をするにあたって一番重要なのは採用戦略です。採用戦略が定まっていないと、ミスマッチとなる人材にスカウトを配信してしまいます。
採用担当者とスカウト代行サービスの担当者との間で、共通認識を言語化しておきましょう。
担当者との相性に左右される
スカウト代行サービスは基本的にサービス担当者と二人三脚で進めます。サービス自体の運用実績が良くても人と人とのやり取りなので、相性に左右される場面があります。
できるだけ担当者とスムーズな情報交換ができるよう、事前に連絡の取り方(メール希望、電話希望など)や連絡の付きやすい時間帯、必ず達成したい目標など、伝えられる情報は共有しておくと良いでしょう。
スカウト代行サービス選定時のポイント4選
企業に合ったスカウト代行サービスを選定するため、判断時のポイントを抑えておきましょう。選定のポイントを4つ紹介します。
1.導入実績が良いこと
企業の導入実績を必ず確認しましょう。スカウト代行サービスは成果を出せるかどうかが重要です。導入実績が多い分、多くのノウハウや知見を持っている可能性が高く、成果が期待できます。ウェブサイトに実績の記載がない場合は直接問い合わせてみましょう。
2.ターゲット層が合致すること
スカウト代行サービスによって得意な領域が異なります。たとえば中途採用に特化したサービス、新卒採用に特化したサービス、またはエンジニア採用に特化したサービスなどさまざまです。サービス独自の特色と欲しいポジションや職種の確認を行ってから選定しましょう。
3.サービスの対応範囲が広いこと
スカウト代行サービスが対応してくれる業務について先述しましたが、サービスによって対応範囲は異なります。
社内の運用リソースを明確にし、依頼したい最低限のラインを敷いておきましょう。
4.情報共有や返事のスピードが早いこと
スカウト代行サービスの担当者とコミュニケーションが取りやすいかどうかも、見るべきポイントです。優秀な人材は引き合いも多く、採用スピードはかなり重要。そのためレスポンスの速さや対応力は選定時の大事な要素といえます。
スカウト代行サービスで採用を成功させるポイント
スカウト代行サービスを導入さえすれば成功するわけではありません。サービスを有効活用するためのポイントを紹介します。
企業情報や採用目標を正しく伝える
企業が抱えている課題や達成すべき採用目標を正しく伝えましょう。スカウト代行サービスは運用ノウハウや知見を持っていますが、正確な情報共有がなければ、企業にマッチする人材へアプローチできません。
積極的にコミュニケーションを取る
スカウト代行サービスにすべてを任せきりにしてはいけません。採用担当者からも積極的にコミュニケーションを取り、現状の把握や面接してみての所感などを共有しましょう。
オススメのスカウト代行サービス厳選6社
オススメのスカウト代行サービスを6社紹介します。それぞれ特徴が異なるため、複数ピックアップして企業に合ったサービスを見つけてください。
1.ウォンテッドリー株式会社
Wantedlyは企業と求職者が気軽につながれる採用サービスです。企業からマッチしそうな人材に直接アプローチが可能で採用活動の主軸として活用する企業も増えています。
ブログや求人掲載を無制限に行えることから採用単価を抑えられる点が魅力の1つですが、自由度が高い分、ブログ機能であるストーリーの投稿や募集の作成、スカウト文面の作成など運用ノウハウやリソースは欠かせません。
もし運用に懸念があるなら、Wantedly公式の運用支援サービスに依頼するのがオススメです。
Wantedlyの運用に特化したノウハウやマーケティングスキルをもっているため、企業のあらゆる課題を解決してくれるでしょう。
Wantedlyの公式運用代行での成功事例をこちらの記事でまとめています。Wantedlyをすでに利用している、または今後活用しようと考えている企業はぜひご覧ください。
2.株式会社ダイレクトソーシング
ダイレクトリクルーティングに特化した企業で35万件以上のデータを元に採用戦略から携わります。20種類以上の媒体を扱っており、なかでもLinkedInの正規代理店です。100社を超える運用実績があるため、確かな運用ノウハウが期待できるでしょう。
料金は初期費用なし、成果報酬なし、月額料金のみです。
URL:https://directsourcing-lab.com
3.株式会社VOLLECT
採用戦略からスカウトの送付、面接設定までサポートするダイレクトリクルーティングに特化した企業です。各媒体や業界・職種に精通したチーム編成で対応するため、専門ジャンルの採用に強いサービスといえるでしょう。
料金は初期費用10万円〜+月額10万円〜運用可能です。比較的安価なため、はじめてサービスを利用する企業もチャレンジしやすいでしょう。
また、250社を超える運用実績があり、運用ノウハウにも期待ができます。
URL:https://vollect.net/proscout
4.株式会社uloqo
株式会社uloqoは、採用目標達成率87%、顧客継続率90%、平均スカウト返信率13%と確かな実績を誇るHR課題の解決に向けたコンサルティングサービスです。経験豊富なコンサルタント自らスカウト配信を行います。
スカウト代行だけでなく媒体選定など、あらゆるフェーズから支援が可能で、企業に合わせて柔軟に対応してくれるでしょう。
スカウト配信数による費用の変動がなく、採用目標達成に必要な通数だけ運用してくれます。
URL:https://digireka-hr.jp/hrsolution-lp-4
5.株式会社キャリアマート
キャリアマートは15年以上の経験をもつ採用アウトソーシングで、リピート率94%以上の実績があります。業界でいち早くRPAを導入した企業でもあり24時間、365日、高速処理が可能でコストパフォーマンスの高いサービス運用が期待できます。
数名の厳選採用から大量採用まで対応してくれるため、企業の採用状況に合わせたフォローも可能でしょう。
料金は月額10万円以下からはじめられて、他サービスと比較しても圧倒的な安さが特徴です。詳しい料金は依頼内容によって変動するため、問い合わせして確認してください。
URL:https://www.careermart.co.jp
関連情報:キャリアマートの特徴・レビュー紹介ページ
6.株式会社ネオキャリア
ネオキャリアではエンジニアに特化したスカウト代行サービスを行っています。これまで1万社以上の採用に携わってきた圧倒的なデータベースを駆使したサポートが可能です。
大規模な採用戦略や大量採用も対応可能で、採用戦略〜候補者対応も代行するなど企業に合わせて柔軟に対応できます。
料金は初期費用15万円〜+月額23万円〜で成功報酬はありません。あらゆる企業のニーズに応えられるよう料金体系が組まれています。
URL:https://www.neo-career.co.jp/service/engineerdr
関連情報:ネオキャリアの特徴・レビュー紹介ページ
まとめ
導入実績の高いスカウト代行サービスであれば蓄積されたデータの質が高いため、非常に頼りになる採用ツールといえるでしょう。
企業に合ったスカウト代行サービスが見つかれば、優秀な人材を採用できるチャンスも広がります。従来の待つ採用手法から、企業から仕掛ける攻めの採用を使いこなして、採用を成功させましょう。
以下の記事では、これからの採用に必要な基本的な考え方や、採用のトレンドについてわかりやすくまとめています。
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