「DX」という言葉を耳にする機会が増えていませんか? さまざまな業界や領域でDXは推進されており、採用においても業務を効率化し、より良い人材を確保していくなど、採用力の強化のために、注目されています。
本記事では採用DXとは何か、期待できる効果や成功させる方法などについて紹介していきます。
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採用DXとは
まず、DXとは「デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」の略称です。経済産業省では以下のように定義されており、デジタル技術を用いることでビジネスに変革を起こし、企業の競争力・優位性を高めることと解釈できます。
DXの定義
企業が外部エコシステム(顧客、市場)の破壊的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネス・モデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること。
引用:経済産業省 DXレポート
なおDXは、単にデータやプロセスをデジタル化することではありません。「デジタル化によって新たな価値を創出し、変革すること」がDXです。
近年ではさまざまな分野でDX化が進んでおり、採用活動も例外ではありません。前述のDXの定義を踏まえると、採用におけるDXは以下のように定義できます。
採用DXの定義
デジタル技術を用いることで既存の採用業務・採用プロセスを変革し、採用活動の効率化・自社にマッチした人材の獲得・社員の定着化を図ること。
たとえば、採用管理システム(ATS)・Web面接ツール・内定者フォローツールの活用が採用DXにつながります。
【参考】採用管理システム(ATS)12選|選び方や効果も紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruitment_management/
【参考】Web面接ツール比較8選|準備すべき機材や活用事例も紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/webtool/
【参考】内定者フォローツール12選|特徴や費用を徹底解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/follow_tool/
採用DXのカギはCX(候補者体験)とEX(従業員体験)
採用を成功させるためには、「求職者に自社を選んでもらうこと」と「入社した社員が定着・活躍すること」の双方が重要です。つまり、CX(候補者体験)とEX(従業員体験)の向上がカギとなります。
CX(候補者体験):候補者が企業を認知してから内定に至るまでの一連の体験
EX(従業員体験):従業員が働いているときに得られる体験
したがって採用DXを進める際は、単に流行りのシステムを導入するのではなく、「どうすれば候補者の意向を上げられるか」「従業員満足度(ES)を高めるためにはどのようなITシステムが必要か」などを考えたうえで実行するとよいでしょう。
【参考】採用CXとは?当たり前のことを疎かにしていませんか?
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_cx/
【参考】従業員満足度(ES)とは|向上のメリット・高め方・取り組み事例を紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/organization/employeesatisfaction/
採用のDX化で期待できる効果
実際に採用のDX化によって期待できる効果として、次の3点が挙げられます。
1.業務効率化
候補者の紙ベースの履歴書やエントリーシートなどの応募書類を一枚一枚チェックする従来の方法は、膨大な時間を要しました。一方、AIを活用したITツールの導入などによって、応募書類の選別が自動化できれば、採用担当者の業務負担を軽減できます。
また、面接日程の調整はITツールで半自動化できます。こうした採用活動の業務効率化によって、採用コストの削減も期待できるでしょう。
2.データベースの構築
採用のDX化によって、候補者の情報をデータで管理するデータベースを構築できます。たとえば、欠員が出た際に過去の候補者にダイレクトスカウトを送るといったことも簡単にできるようになります。
採用のDX化を行ってから年数が経過するにつれて、採用活動のさらなる効率化も可能でしょう。
3.採用CXの強化
ITツールによって企業にマッチングする候補者を絞れれば、情報を的確に発信しやすくなります。また、採用フローの各段階でITツールを介してやり取りをする形式を用いることで、連絡漏れが起こりにくく、コミュニケーションが円滑化します。
候補者からの信頼度も高まり、採用CXの強化につながるでしょう。
採用DXを成功させる3つのポイント
採用のDX化を成功させるための方法について、3つのポイントから紹介していきます。
1.従業員体験(EX)を向上させる
従業員体験(EX)の向上に効果的なのは、全社的な業務のIT化です。たとえば、これまでは手入力やコピペで行っていたデータ転記作業を、RPAの導入で自動化します。あるいは、膨大な資料から探していたものをデータベース化し一括集約するといったことが挙げられます。
業務の効率化によって作業負担が軽減し、残業時間の削減を実現できれば、EXの向上に寄与します。
2.Webでの採用活動を活発化する
採用専用のITツールの活用以外にも、採用活動の場を積極的にWebに求めることで、業務は効率化され、多くの人と接点を持ちやすくなります。
たとえば、説明会や面接はWebで実施する方が会場の準備や異動の手間が省けます。さらに、企業説明会を録画したものを公開すれば、多くの人に企業について深く知ってもらうことも可能です。
3.使用するツールのデジタル化を推進する
採用DXを成功させるには、使用するツールのデジタル化が不可欠です。一つのツールで、募集情報の発信から応募の受付、スカウトといった、各採用フローでのやり取りを一元管理できると効率的でしょう。
施策効果の最大化や効率化を意識のうえで、ITツールの導入を検討しましょう。
採用DX化に役立つツール6選
実際に採用のDX化を進めていくうえで、活用できるツールを6つ紹介していきます。
1.ジョブカン 採用管理
「ジョブカン 採用管理」は採用サイトや候補者の管理、選考の社内共有、会社説明会の予約受付、面接日程の調整などを一元管理。採用活動の効果分析までを行えるツールです。
シンプルなデザインで操作性がよく、採用担当者の情報共有がしやすいのが特長。電話やメール、チャットによるサポートも受けられます。
2.TalentClip
「TalentClip」は入力項目にあわせて入力して、画面設定を行うだけで簡易的な採用サイトを作れるツールです。求人検索エンジンなどとの自動連携機能のほか、候補者を獲得するための提供も行われます。
応募から内定までの採用フローの一元管理に活用することも可能です。
URL:https://www.talent-clip.jp/media/lp/
3.engage
「engage」は基本機能を無料で利用することが可能。採用ページの作成、応募者管理、求人検索エンジンへの掲載などを行えます。
また、求人の入力フォーマットや職種別のテンプレート、イメージ画像のテンプレートなどが用意してあります。募集情報の作成に慣れていない人でも、スムーズに利用しやすいツールです。
4.採用係長
「採用係長」は慣れない人でも、採用サイトを簡単に作りやすいのが特長です。企業のPR文や仕事内容の自動生成機能があり、文章が苦手でもいくつかの質問に答えるだけで完成します。
また、6つの求人検索エンジンとの連携もボタンをクリックするだけで完了します。手軽に採用サイトを作成したい企業に向いたツールです。
URL:https://saiyo-kakaricho.com/
5.HARUTAKA
「HARUTAKA」はWeb面接に特化した採用ツールです。「エントリー動画」の機能では、企業側が質問を設定しておき、候補者が動画やテキストで回答。人柄や熱意を定量的に評価できます。
また、Web面接機能の「ライブ面接」では、採用担当者などがコメントを記入できるため、評価のすり合わせがしやすいです。
URL:https://harutaka.jp/web-interview/function
6.HRMOS採用
「HRMOS採用」はレポート機能が充実しているのが特長。応募・選考、面接官評価、採用ROIに関するレポートの作成ができます。今後の採用戦略に活用し、採用力の向上や採用コストの削減などに役立てられます。
主な機能は、選考管理や求人管理、求人媒体との連携、人材紹介会社の管理など。求人に応じて人材紹介会社を推薦する機能があるのも特徴的です。
採用ツール「Wantedly」を用いたDX化の成功事例
採用のDX化を推進するツール「Wantedly」を利用したDX化の成功事例を紹介します。
株式会社スタートライン
株式会社スタートラインでは、障がい者向けにサテライトオフィスサービスや人材紹介支援、求人サイトの運営などを行っています。すでに中途採用ではWantedlyを利用していましたが、採用要件にマッチした学生に出会えない状況を顧みて、新卒採用でも活用を開始しました。
株式会社スタートラインが主に利用した機能はダイレクトスカウトとブログ機能のストーリーです。ダイレクトスカウトは新卒採用では10通に対して1通以上の割合で返信が来ました。
Wantedly経由での面談の内定率は25%。ツール上でのやり取りによって、Wantedlyを利用した学生と採用担当者の双方の工数の削減を実現しています。
株式会社スリーシェイク
株式会社スリーシェイクはITサービスを手がける企業です。1人目の社員はリファラル採用ですが、2名以降の採用にWantedlyを利用。採用ツールをWantedlyに絞って活用し、採用に成功しています。
ダイレクトスカウトの文面を試行錯誤したことで、返信率が18%にまで上昇。さらに、ブログ機能のストーリーに力を入れたところ、返信率が20%まで上昇しました。
これまでに副業やアルバイトを含め、30名以上のメンバーをWantedlyで採用。Wantedly経由で採用したメンバーからのリファラル採用を含めると、ほとんどのメンバーをWantedlyを通じて採用していることになります。
まとめ
採用のDX化によって業務の効率化を図ることで、候補者とスムーズなコミュニケーションが取りやすくなります。また、求職者との接点を増やすことにもつながり、採用CXの向上にも寄与するでしょう。
企業に合った採用ツールを導入して、採用のDX化を検討しましょう。