中小企業が新卒採用で優秀な人材を獲得するためには、採用ターゲットの明確化や選考スピードの向上、学生とのコミュニケーション機会の創出、企業ブランディングなどあらゆる側面で力をかけていく必要があります。
本記事では、中小企業が抱える新卒採用の課題と、その対策や成功事例について紹介します。
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中小企業の採用市場・動向
中小企業の採用市場や動向をみていきましょう。
リクルートワークス研究所の調査結果では、大卒求人倍率は1.71倍であると発表しています。前年が1.58倍だったため採用意欲は上昇傾向にあるようです。
また学生の志望度としても(※)、
・300~999人企業(中小企業)を希望する学生:3.5%増加
・1000~4999人企業(大手企業)を希望する学生:5.7%増加
と、大手企業に及ばないとはいえ、3.5%も増えている状況です。
さらには昨今、中小企業も採用にかなり意欲的。求人総数は対前年増減率で、
<中小企業>
・300人未満企業:11.6%増加
・300~999人企業:5.6%増加
<大企業>
・1000~4999人企業:8.2%増加
・5000人以上企業:5.7%増加
と、結果が出ています。
中小企業のさらなる採用の活発化はもちろん、中小企業への入社を希望する学生の増加も見込まれるでしょう。
(※)厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、常用労働者1000人以上を大企業、100~999人を中企業、10~99人を小企業に区分しています。本記事は左記にならい、中小企業と大手企業の区分を行っています。
大手企業との求人倍率の違い
中小企業、大手企業別で求人倍率を見てみると、
<中小企業>
・300人未満企業:6.19倍(以前より0.88上昇)
・300~999人企業:1.14倍(以前より0.02上昇)
<大企業>
・1000~4999人企業:1.14倍(以前より0.03上昇)
・5000人以上企業:0.41倍(以前より0.04上昇)
と、中小企業の求人倍率は大手企業よりも大きく上回っています。
つまり学生の数よりも、学生を採用したい企業が多い状態であると考えられるため、大手企業と比べて採用が難しくなる傾向が強いです。
100名以上の大量採用と少数採用の違い
大手企業と中小企業の採用では、採用人数の違いもあるでしょう。
もちろん企業によって異なりますが、大手企業では100名以上の大量採用を行ったケースが過去に多々あります。
大量採用では、さまざまな価値を持った学生を一度に迎え入れ、各種部署の人員増強ができるメリットがあります。
ただし採用人数が多いことで社内競争の激化、管理職などのポスト不足、キャリアが行き詰まり優秀な人材が退職するなど、数年後に企業の損失となるリスクが発生しやすい点には注意が必要です。
一方、中小企業では組織内での人材需要が大手企業の枠を超えることが、ほぼないため数名〜数十名の採用をする場合が多いでしょう。
採用人数が少ない場合では、企業に合った選りすぐりの学生だけを迎え入れることになるため、組織への定着率が高く、育成もしやすい傾向にあります。一人ひとりの裁量が大きいことから若手が活躍しやすい点も特徴です。
ただし企業自体が少数精鋭な分、一人が欠けると大きな損失につながったり、業務の負担が増えたりなど、ネガティブな変化が起こりやすい特徴もあります。
そのため中小企業で新卒採用をする際には、入社後の乖離が起こらないようターゲットの明確化や価値観の整合性をしっかり見極めて、企業に合った人材の採用が重要です。
中小企業が抱える新卒採用の課題4つ
中小企業が抱えがちな新卒採用の課題について、見ていきましょう。
「そもそも、自社の採用がなぜうまくいかないかわからない」
という方は、「なぜ採用がうまくいかないのか」について解説した、以下の記事からご覧ください。
採用への考え方をアップデートすることで、自社にマッチした人材の採用に繋がるでしょう。
【採用の新常識】上手くいかない採用から脱却するために必要な考え方
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook
1.母集団形成ができない
中小企業は知名度が低い場合が多いため、大手企業などに人気が集中して、学生からの応募を獲得しにくい課題があります。
有名な就職サイトに求人を掲載しても、知名度が要因で学生の目に止まらず、大量の求人のなかに埋もれてしまうことはよくあります。
企業に合う学生と出会うためには、母集団形成は欠かせないため、この点が改善されないとなかなか思うように採用が進まないでしょう。
2.採用予算をかけられない
中小企業のなかには採用予算が限られていて、理想の採用プロジェクトを動かせない場合も多いでしょう。
採用活動では、人的コストや求人広告掲載費、人材紹介費用、採用ブランディングにかける制作費やシステム導入費など、あらゆる面で費用が発生してしまいます。
3.人手不足で手がまわらない
採用担当者の業務量が多く、新卒採用に十分にリソースをかけられない場合も多いでしょう。
新卒採用ではスピード感がとても重要です。学生は複数の企業に応募するため、できる限り早いレスポンスと対応で、他社よりも先に応募意向度を上げたり、内定を出したりする行為は採用成功のポイントになります。
しかし人手不足の場合、対応速度が落ちてしまい、機会損失を生み出してしまう可能性があります。
4.内定辞退が多い
せっかく内定を出しても、内定を辞退されてしまうケースも多いでしょう。
そういった場合は、学生の応募意向度を上げきれていない、企業の魅力が伝わり切っていないなど選考過程に課題がある場合が多いです。
中小企業が新卒採用を成功させるための重要なポイント
中小企業が新卒採用を成功させるためには、重要なポイントをおさえておく必要があります。
採用がスムーズに進みやすくなるポイントを6つ紹介するので、積極的に取り組んでみてください。
1.採用ペルソナを明確に言語化する
中小企業が新卒採用を成功させるために何よりも重要なことは、企業に合う採用におけるペルソナを明確に言語化することです。
企業によって、優秀な人材といえる人のスキルや人柄は必ず異なりがあります。
とくに新卒採用では、人柄や価値観・ポテンシャルの見極めも重要なポイントになってくるため、特定の人物が浮かぶくらい詳細にペルソナを策定することが大切です。
「採用ペルソナ」が「採用ターゲット」より重要な理由|設計方法も解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/persona
2.採用エリアの拡大・見直しを行う
採用を行うときには、エリアをできる限り拡げたり、狙うエリアの見直しを行ったりするのが大切です。
たとえば首都圏で採用を行う場合はとくに、大手の有名企業とバッティングしやすく競争率が高まりやすい懸念があります。そういった際には、首都圏からエリアを拡大して採用を行うのも手法の一つでしょう。
とくに昨今ではリモートワークの拡大によって、全国で採用を行う企業も少なくありません。新卒採用時には、今一度エリアの見直しを行ってみましょう。
地方採用で起きがちな課題から考える|採用成功に必要な6要素
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/rural_recruit
3.選考スピードを早める
中小企業の新卒採用では、とくに選考スピードが重要です。
学生は複数企業の選考を同時に進めているため、他社よりも先に応募意向度を上げきり、内定承諾を得ることがポイントとなります。
なぜなら時間をかければかけるほど、競合が増えてしまう可能性が高いことや、ほか企業への入社モチベーションが高まってしまい、選考を途中辞退されてしまう可能性もあるからです。
4.就職サイト以外のアプローチ手法を取り入れる
学生へのアプローチ手法を多角的に拡げていきましょう。
もちろん多くの学生が集結する就職サイトに求人を掲載する方法も間違いではありません。ただ、求人サイトには知名度のある企業の掲載が多く、母集団を獲得できないことが多いです。
そのため、直接学生にアプローチするダイレクトリクルーティングや人材紹介、インターンシップや会社説明会など、さまざまな採用アプローチを試すことが重要でしょう。
いま企業が抱えている課題や求める人物像によって、フィットする採用手法が異なることもよくあるので、企業に合う採用スタイルを見つけられるかどうかも採用成功を導く大きなポイントとなります。
5.現場社員を巻き込んで採用活動を行う
中小企業が新卒採用を成功させるためには、現場社員を巻き込んでいく力が必要不可欠。なぜなら学生が採用された後、実際に一緒に働くのは現場社員だからです。
現場の雰囲気やチームの人柄など、相性面もしっかり言語化して採用活動を進めることをオススメします。
たとえば現場社員とのミートアップの機会をもつなど、学生の応募意向度を高められるように採用活動に参加してもらいましょう。
6.採用広報に力を入れて企業ブランディングを高める
中小企業の新卒採用では、企業ブランディングに力を入れていくことも重要です。
学生たちは選考過程で得る情報だけではなく、企業Webサイトなどあらゆる情報を参考に企業研究を行い、自分に合った企業を探しているからです。
企業Webサイトには会社概要や事業紹介だけでなく、組織の風土や社員インタビューを載せたり、採用特設ページを作ったり、ほか学生が集まる外部サービスを用いてコンテンツを発信するなど、企業の魅力をあらゆる媒体で伝えていくことがポイントです。
外部サービスでいえば、企業の広報としてもよく活用される『Wantedly』や『note』などを取り入れてみましょう。
【参考】社員のインタビューを成功させるための質問とは?取材・執筆ノウハウも解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/employee_interview_questions/
知名度が低い中小企業が新卒採用を成功させるコツ
知名度が低いと、そもそも学生に気づいてもらえない状況になってしまい、母集団形成がしづらくなってしまいます。
その場合、求人広告などに力を入れたとしても、知名度のある大手企業の中に埋もれてしまうことが多いです。
そのため知名度が低い中小企業が新卒採用を成功させるためには、学生との接触できるタイミングを意図的に増やしていくことが重要となります。
1.インターンシップで早期から人材と接触する
インターンシップを活用して、早い段階から学生へアプローチする手法はとても有効です。
昨今ではルールの見直しが行われ、条件付きで採用活動へのインターンシップ活用が認められるようになります。
もともとインターンシップは、あくまでも企業や仕事内容を知るための機会であり、インターンシップで得た情報を採用活動に使用することは禁止されていました。しかし下記条件のもとであれば、採用活動に使用できるルールに改正が行われています。
<インターンシップのルール見直し>
・最低5日間以上実施すること
・専門的な内容の場合は2週間以上実施すること
・実施期間の半分以上が就業体験であること
・現場社員が指導&フィードバックを行うこと
・長期休暇の期間に実施すること
今後インターンを活用する学生の増加も見込まれるため、より多くの学生と直接出会うチャンスが拡がります。
インターンシップの考え方や実施方法についてはこちらの記事をご覧ください。
なぜ採用に”ファンづくり”と”カジュアル面談”が必要なのか【採用の新常識】https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook_2
2.1対Nで人材と直接会うイベントを実施する
中小企業での新卒採用では、できるだけ多くの学生と直接会う機会をつくることが大切です。なぜなら知名度が低いことから、まずは企業を知ってもらう、事業に興味を持ってもらう機会の創出が必要だからです。
昨今ではオンラインイベントも活発化しているため、地方企業であっても1対Nで学生と出会いやすくなってきています。
たとえばWantedlyでは、勉強会や交流会といったイベントを開催する機能「ミートアップ」があり、特定の興味・関心を持った学生とつながることができます。
こういった1対Nで会えるイベントを企画するのは、新卒採用を成功させるポイントの一つです。
3.合同説明会に参加して認知度を高める
たくさんの企業が一同に介する合同説明会へ参加して、企業の認知度を高める方法も効果的です。合同説明会には多くの学生が来場するため、企業の魅力を知ってもらえる大きな機会となります。
また昨今ではオンライン形式の合同説明会が行われることもあります。地方企業も参加しやすかったり、地方の学生に出会いやすかったりと、出会えるチャンスもどんどん増えてきているので、活用できるサービスは使用していきましょう。
採用予算が少ない中小企業が新卒採用を成功させるコツ
採用予算が少ない中小企業では大々的なアプローチが難しいため、「個人」にフォーカスして採用を行うことが大切です。
さらには一人でも多くの学生に興味を持ってもらうために、他社にはない強みや魅力、風土や文化をオープンにしていく取り組みも重要となります。
1.ダイレクトリクルーティングで直接アプローチする
ダイレクトリクルーティングとは、企業が学生に直接アプローチをする採用手法のこと。就職サイトなどの求人媒体に掲載して学生からの応募を待つスタイルとは真逆で、企業のから学生に面談してみませんかと、スカウトして採用をしていくスタイルです。
採用予算が少ない場合、大きなイベントへの参加や有名就職サイトへの求人掲載、新卒の人材紹介サービスを活用できない場合が多々あるでしょう。
そういった際は、企業に合った学生にだけ直接アプローチできるダイレクトリクルーティングの活用がオススメです。可能性のある学生にだけアプローチできることで、無駄なコストの発生を防ぎやすく、効率的な採用活動ができるでしょう。
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2.採用サイトを充実させて応募意向度を上げる
新卒採用では採用サイトの充実化も重要なポイントになります。なぜならインターネットやSNSの発展・普及によって学生の情報収集力が高まり、自分に合った企業をWebを通じて探る機会が増えているからです。
採用サイトが充実していれば、直接的なコストをかけることなく、興味関心を引いたり、応募意向度をアップさせたりできるメリットがあります。
具体的には、どんな強みを持つ企業なのか、どんな価値を社会にもたらしているのか、どんな社員がどんな想いで働いているのか、組織はどんな働き方・雰囲気なのか、今後どんな目標に向かっていくのか……など、採用サイトを訪れるだけで企業の魅力が網羅的に伝わるようコンテンツを設けることが大切です。
コスト観点から採用サイトが作れない場合は、Wantedlyの会社ページを作成して、採用サイト代わりとして活用してみましょう。
Wantedlyの会社ページとはアカウントを作成すると同時に作られる、会社情報がまとまったページのことです。会社概要、メンバー情報、ストーリー(記事コンテンツ)、求人募集・ミートアップなど、採用活動に有益な情報をまとめて掲載できます。
内定辞退が多い中小企業が新卒採用を成功させるコツ
新卒採用で内定辞退が多い中小企業は、選考過程に課題がある可能性が高いでしょう。
学生は複数の企業と比較検討を行うため、ただ選考するのではなく、選考しながら学生の応募意向度を高めていく必要があります。
1.選考前にカジュアル面談を行う
書類選考や面接を行う前に、お互いを知る場であるカジュアル面談を行うと効果的です。
カジュアル面談は中途採用でよく行われる手法ですが、昨今では新卒採用で行うケースも多々みられます。
カジュアル面談は採用担当者と学生がフラットな状態で対話できるため、学生も変に評価を気にすることなく、企業の特徴や魅力を知ることができるメリットがあります。
本音に近い言葉で情報交換をすることで、より企業に興味を持ってもらいやすくなるでしょう。
2.ダイレクトリクルーティングで求める人材に直接アプローチする
内定辞退が多い場合には、そもそも企業に合った人材が応募していなかった可能性もあります。
そのため、企業自ら学生にアプローチするダイレクトリクルーティングを活用して、価値観や想いがフィットしそうな学生からの応募を集めると良いでしょう。
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3.企業の取り組みに共感してもらえる情報を提供する
内定辞退が多い際、企業の価値観や考え方に乖離が発生していた可能性もあります。
そのため企業はなんのために活動をしているのか、なにを目指しているのか、それらを実現するためにどんな方法・想いで臨んでいるのかをしっかり伝えて、学生からの共感を得ることが重要です。
求人に記載することはもちろん、採用サイトで伝えたり、採用動画やSNSで発信したり、学生と直接対話する機会を設けるなどして、採用体験を向上させていきましょう。
Wantedlyでは、新卒採用に悩む方々のために、必ず知っておくべき専門知識や採用要件の考え方、募集・選考でのコツなどのノウハウを1つの資料にわかりやすくまとめました。ぜひ一度、確認してみてください。
中小企業で新卒採用を成功させた事例3選
新卒採用を成功させた中小企業の事例を3つ紹介します。
株式会社マネーフォワード
金融系Webサービスを提供する株式会社マネーフォワード。家計簿アプリやクラウド会計ソフトなど、今でこそ個人・法人の金融のインフラとなるようなサービスを確立しており、多くの人に知られる企業へ成長しています。
しかし新卒採用立ち上げ当時は学生からの認知がなく、採用イベントに参加しても同社を知っている学生は100名中2名ほどでした。
そこで同社は、認知度の低さから企業単体でアピールすることは難しいと判断し、「FinTech」に興味のある人がマネーフォワードを認知する仕組み作りを行っていきます。当時「FinTech」という言葉が流行っていたこともあり、情報感度が高い学生は「テクノロジー×金融」に興味を持ってくれやすいと考えたのです。
具体的には、Wantedlyのミートアップイベントをメインに利用。1to1の選考にこだわらず、1対Nのイベントを頻繁に行い、それも会社説明会ではなく「FinTech勉強会」といった業界の勉強の場として、あくまで業界や市場などに興味関心のある方向けのイベントを開催しました。
そして勉強会の後、学生と同社社員との座談会を実施。結果的にイベントからの応募率は、平均80%ほどもあり、多くの学生に同社の魅力を伝えるこに成功しています。
Sansan株式会社
Sansan株式会社はクラウド名刺管理サービスを起点に、さまざまな企業活動を支えるビジネスプラットフォームを提供するSaaS企業です。
知名度もある同社ですが、当時は内定を出しても最終的にメガベンチャーや外資系企業を選択されてしまい、内的辞退が相次いでいました。
そこでSansan株式会社は、個々の学生にあわせた選考体験を設計することに注力します。内定辞退を解決するためには、大きな採用ターゲットとして学生を捉えるのではなく、目の前にいる学生一人ひとりに焦点を充てた「採用におけるUX設計」が重要だと考えたのです。
“その学生”が本当に大事にしているものは何か、どういうアクションをすれば学生が理想の意思決定をするのか、ゴールに向かうために足りないものは何かなどを考え、Wantedlyでスカウト型の採用に積極的に取り組んでいきます。
結果、ダイレクトスカウトの返信率は70%。内定辞退率も大きく改善し、20卒で4名、21卒で8名もの優秀な学生の採用ができました。
株式会社LASSIC
リモートワーク普及と地方創生への尽力など社会貢献活動に注力する株式会社LASSIC。東京都と鳥取県にオフィスを構える同社では、鳥取県で新卒採用をする際、鳥取県内だけではマッチする学生の応募数が少ない課題を抱えていました。
そこで株式会社LASSICは「Wantedly Visit」を利用して、新卒やインターンシップの募集記事の投稿をスタート。募集記事を作成する際に意識したことは、「IT企業」ではなく「地方創生企業」として打ち出していくこと。
IT企業と打ち出してしまうと首都圏の企業に競り負ける懸念があったことから、同社のビジョンでもある「地方創生」をコンセプトに募集記事を作成・掲載していきました。
結果、東京だけでなく宮崎、大阪、岩手、北海道など全国からの応募が集まり、月約3万円という低コストで年間40名以上の応募獲得に成功しました。
まとめ
中小企業が新卒採用を成功させるためのコツや対策を解説してきました。なかでも新卒採用で優秀な人材と出会うためには、インターンシップやダイレクトリクルーティングなど、学生一人ひとりに向き合った採用が効果的です。
就職サイトへの掲載や会社説明会への参加といった従来の手法だけでは、知名度のある大手企業と競ることになるため、応募・内定ともに遅れを取ってしまうことは仕方ありません。
中小企業ならではの小回りさや柔軟さ、そして各々の企業が持つ独自の強みをしっかり学生に伝えて、新卒採用を成功に導いていきましょう。