採用活動のオンライン化が進むなか、注目を採用動画への注目が高まっています。
求職者に向けた情報発信が主な目的にはなりますが、採用サイトや求人サイトに掲載している情報をトレースして動画にするだけでは、効果の最大化は望めません。
本記事では、採用動画に期待される効果や、求職者のニーズに応える動画制作のポイントを解説します。採用動画を導入している企業の事例もあわせて参考にしてください。
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採用動画がもたらす5つの効果
採用動画とは、企業説明動画・社員インタビュー動画・社内見学動画など、採用活動で用いられる動画全般のことを指します。
動画制作には多大なコストを要するにもかかわらず、なぜ近年では採用動画を活用する企業が増えているのでしょうか。ここでは、採用動画がもたらす5つの効果を解説します。
1.求職者の印象に残りやすい
採用動画は、情報伝達力が非常に高く、視覚的なインパクトを残せるのが特徴です。
1分間の動画が伝えられる情報量は、Webページ換算で約3,600ページ分(※)とされています。採用サイトなどのテキスト・画像ベースのフォーマットと比較して、非常に訴求力が高く、ブランディングとしても効果的です。
(※米国の調査会社Forrester Researchの研究結果より)
実際に、株式会社プルークスの調査によると、採用動画を視聴した就活生の約8割が「志望度が向上した」と回答しています。採用動画は、企業認知度・志望度向上に効果的なツールといえるでしょう。
2.企業のカルチャーや雰囲気を伝えやすい
採用動画が伝えられる内容は採用サイトなどに掲載されるテキスト情報よりも幅広く、求職者に訴えかける熱量も高められます。テキストでは伝えきれない、あるいは表現が難しい「企業のカルチャー」が伝わる動画に仕上げることは、施策効果を高めるための重要なポイントです。
カルチャーやビジョンに賛同した人達が集まり、ひとつの集団を形成しているのが企業です。採用動画に賛同し、同じ方向を目指したい求職者が集まることで、入社意欲の高い優秀な母集団が形成されます。
3.社員の人柄を伝えやすい
実際に社員が働いている様子やオフィスの雰囲気など、テキストではニュアンスまでを伝えづらい情報も、求職者に届けられることが動画の強みです。企画構成にもよりますが、過度な演出はできるだけ控え、社員自身の価値観などを自然体のままパッケージしましょう。
企業説明会や選考を通じて、社員とコミュニケーションがとれる機会はありますが、動画であればより多くの求職者に広くリーチできます。転職潜在層や非認知層との接点にもなり、母集団形成にも役立ちます。
4.入社後のミスマッチを防ぎやすい
企業説明会や面接で交わす言葉でのコミュニケーションは、企業・求職者双方が抱く認識と実態の間に齟齬が生じることがあります。選考段階では社風に合うと思っていたものの、入社してみたらマッチしなかったなどのケースも少なくありません。
前述してきた、豊富な情報量を有する動画で企業カルチャーや社員の人柄を伝えることは、入社後のミスマッチの防止にも寄与します。
5.コンテンツを拡散しやすい
単純なWebページと比較して、動画はシェアされやすい性質を備えます。採用サイトや求人サイトだけではなく、TwitterやFacebookなどSNSも活用し、採用動画を発信していくと効果的です。
採用サイトでの公開を想定し作成した動画でも、同時に複数のSNSチャネルでシェアできます。コンテンツの掲載先の自由度が高く、限られたフォーマットのみにとどまらず配信できることも採用動画のメリットです。
こちらの記事でも、採用動画の効果と作成のポイントをまとめています。ぜひあわせてご覧ください。
【参考】採用動画の効果とは?魅力的にするために押さえるべき4つのポイント
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruit_movie/
採用動画の効果を高める5つのコツ
採用動画の効果を高めるために、以下の5つのポイントを押さえておきましょう。
- コンセプトを設計する
- ターゲットとなる求職者を具体的にする
- 良い面ばかりを見せようとしない
- 社内や社員のリアルが伝わる内容にする
- 企業独自の魅力を発信する
戦略性に乏しいままで採用動画を作っても、期待するような効果は望めません。たとえば社員インタビュー動画を作成する場合、どんな求職者に見てもらいたいか、求職者に伝えたい内容の優先順位はなにか、必要最小限の演出はどのようなものかなど、要件をあらかじめ整理する必要があります。
こうしたコンテンツ設計が曖昧なままだと、採用動画の効果が薄れてしまいかねません。
1.コンセプトを設計する
コンセプトとは「方針」のことです。動画を作りはじめてから運用するまで、目標の達成を一貫して目指すにあたり、明確な方針は欠かせません。動画を作る工程は企画から撮影、編集と大まかにわかれますが、コンセプトが定まっていないと、フェーズ間や関係者間で方向性がブレてしまう、あるいは方向性を見失ってしまいます。
たとえば「普段は知れない企業のリアルを伝える」がコンセプトであれば、企業の良い面だけではなく、課題となっている事柄にも積極的に触れていくべきでしょう。
2.ターゲットとなる求職者を具体的にする
コンセプトが固まったら、ターゲットとなる求職者を具体的に設定しましょう。どんな人材に応募してほしいのか、その人材は現在どのような状況におかれているかなどを定義します。
求職者が企業に求めるものはさまざまです。職場の人間関係を重視するのか、あるいは詳細な業務内容に着目しているかなど、ターゲットとなる求職者が最優先に考えているものを明確にして、そのニーズを満たせるように採用動画を企画します。
3.良い面ばかりを見せようとしない
採用動画を構成するコンテンツを決める際、企業の良い面ばかりを伝えたいと考えてしまう企業は少なくありません。
しかし、動画の視聴者が獲得したいのはリアリティを感じる情報です。恣意的に偏った情報は歓迎されず、「求人サイトの内容と変わらない」と思われてしまっては動画は印象に残りません。
企業の課題や苦労話は求職者にとってネガティブなものではなく、ときには弱みも見せることで「この企業は信頼できる」と親しみを醸成できます。これは採用動画ならではの特性であり、伝えられる情報量の多さや訴求力が活かされる好例でしょう。
4.社内や社員のリアルが伝わる内容にする
「良い面ばかりを見せない」は、企業としてだけではなく社員の姿の見せ方に対しても同様です。
ポジティブな面ばかりに魅力を感じて求職者が入社しても、実際の業務は上手くいくことばかりではありません。理想と現実のギャップが大きくなるほど、早期退職のリスクも高まってしまいます。
社員インタビューでは、働きがいや今後のビジョンだけではなく、社員が実際に苦労した経験なども交えてみましょう。ただ苦労したといった文脈で終えず、その課題をどのようにしてクリアしたかなど、前向きな要素も交えたエピソードにすると効果的です。
【参考】社員のインタビューを成功させるための質問とは?取材・執筆ノウハウも解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/employee_interview_questions/
5.企業独自の魅力を発信する
他の企業にはない独自の魅力を発信することも重要です。
たとえば「社員同士の仲が良い」「風通しの良い企業文化」などのアピールは頻繁に見られ、多くの企業が掲げています。これでは求職者に強烈な印象を残せません。
企業独自のアピールポイントが浮かばない場合は、社員の人柄にフォーカスしたり、社員が感じている企業の魅力を取材したりと、個別の例を示すことも有効です。
また、「社員同士の仲が良い」と定番のキャッチフレーズを繰り返すのではなく、上司と部下の仲の良さがうかがえる様子を動画でさりげなくアピールできれば、企業のオリジナリティを保ったままで風通しの良さを伝えられます。
採用動画の制作費用
採用動画の制作費用は、動画の種類や長さによって大きく異なります。
採用動画の料金相場
・インタビュー動画 10〜30万円/1本
・座談会形式の動画 10〜30万円/1本
・企業紹介動画 30〜50万円/1本
・3分程度の短編PR動画 約50万円/1本
・ドキュメンタリー動画 約200万円/1本
動画内にクリック要素を用意して「インタラクティブ動画」とする場合は、上記の制作費用に約10万円のインタラクティブ構築費が加算されます。
もちろん自社制作する手もありますが、クオリティの高い動画を短期間で作れるのが外注のメリットです。オススメの制作会社や料金相場の詳細はこちらで解説していますので、ぜひあわせてご確認ください。
【参考】採用動画制作会社オススメ7選|料金相場・選び方・事例も紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/movie_company/
採用動画の最新トレンド
近年の採用動画のトレンドは、「リアリティ」と「インタラクティブ(双方向)」の言葉に集約されます。
- 求職者が真に知りたい情報をいかに効果的に見せられるか
- 求職者とのコミュニケーションを重視できるか
企業からの一方的な情報発信に偏るのではなく、こうしたポイントを意識しましょう。また、「インタラクティブ動画」のように、動画内で視聴者がアクションを起こせるような双方向コンテンツも増えてきています。
こちらの記事では、採用動画のトレンドを詳しくまとめています。ぜひあわせてご覧ください。
【参考】採用動画の最新トレンド|動画の種類と作り方・活用事例も紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/movie_trend/
採用動画の効果的な活用事例
採用動画を効果的に活用している企業の事例を紹介します。求職者が求める採用動画をどのようなアプローチから制作すればいいのか、具体的にイメージできていない採用担当者は、ぜひ参考にしてみてください。
株式会社UZUZ
就業サポート事業やITエンジニア育成のスクール運営などを手がける株式会社UZUZは、実際に働いてる社員が出演し、リアルな姿を届ける動画を公開しています。
- どんな人が働いているのか?
- 企業の雰囲気は?
- 就業環境のバリエーションは?
これら、企業の「リアル」にこだわった情報を発信。ニューヨークでリモートワークする広報担当者の姿や、第二新卒から役員に抜擢されるための軌跡など、求職者の興味を惹く内容となっています。
【参考】ガチ社員が出演してる“採用動画”を作ってみた
https://www.wantedly.com/companies/uzuz/post_articles/328664
株式会社オープンハウス・アーキテクト
注文住宅をはじめとする建築大手・オープンハウスグループに属する株式会社オープンハウス・アーキテクトは、アナログなイメージを持たれやすい業界において、革新的な取り組みを続ける企業独自の魅力を採用動画で発信しています。
建築DXをテーマとしたイノベーティブな取り組みの全貌は、テキストではなかなか伝わりません。意外性にあふれたメッセージと洗練された映像で、企業の姿勢を具現化しています。
【参考】【採用動画公開!】「変化・スピード・成長」にピンときたあなたへ。ともに革新を起こす、仲間を募集!
https://www.wantedly.com/companies/openhouse-group2/post_articles/353238
株式会社ブシロード
「アニメやゲームの企業」として広く知られている株式会社ブシロード。中吊り広告などの露出もあり、すでに抜群の知名度を有していますが、実際に社員はどのような仕事をして、どのような気持ちで働いているのか? こうした求職者が知りたいリアルな情報まではなかなか伝わりません。
同社では採用動画として社員インタビューを発信。業務の進め方や仕事へのモチベーションがわかるプロモーションになっています。
【参考】採用ムービー(社員インタビュー動画)を公開します!社風やメンバーの想いを伝えたいです。
https://www.wantedly.com/companies/bushiroad/post_articles/378563
採用動画の効果を高めるWantedlyの動画制作オプション
採用動画の効果を高めるには、見せ方や露出の方法に工夫が求められます。しかし、施策を成功に導くポイントを反映できず、採用動画に課題を抱えてしまっている企業も少なくありません。
Wantedlyでは、採用動画における課題の解決に向けて、利用企業に4つの動画制作オプションを提供しています。「効果的な採用動画をどのように作ればいいかわからない」「採用動画を作成したものの、なかなか見てもらえない」と考える企業にオススメです。
- VISIT REPORT:オリジナルキャラクターが企業に訪問し、話を聞きに行く模様を動画にするオプションです。企業の雰囲気をわかりやすく伝えられるようになります。
- 30s PITCH:30秒のプレゼンテーションで募集の背景や候補者への想いを語れるオプションです。動画の長時間化の抑制に役立ちます。
- WHITEBOARDS:ホワイトボードアニメーションで、ビジネスモデルなどを伝えられるオプションです。事業概要をわかりやすくまとめられます。
- bumper:VISIT REPORTまたは30s PITCHの動画を、Wantedlyの募集ページカバー用に再編集するオプションです。求職者の目に留まりやすい位置に動画を配置できます。
異なる課題を解決するこれらのメニューは、企業の魅力を効果的に引き出し、共感を軸にした出会いの拡大を支援します。採用動画における課題の解決にお役立てください。
4つの動画制作オプションの詳細について、こちらの記事もぜひあわせてご覧ください。
【参考】ウォンテッドリー、採用動画における課題を解決するための新たな動画メニューをリリース
https://www.wantedly.com/companies/wantedly/post_articles/361354
また、Wantedlyでは、ブログ機能である「ストーリー」を活用できます。構成や内容に決まりはなく、企業が自由に作成が可能。日常の会社の様子やメンバーの紹介、ストーリーを投稿でき、採用動画と同様に募集だけでは伝わらない会社や社員の魅力を届けられます。
Wantedlyでできることや具体的な料金についてサービス資料にまとめていますので、一度確認してみください。
Wantedlyの動画オプションの導入事例:サツドラホールディングス株式会社
「北海道から日本を、世界を変える」をテーマに、テクノロジーによる小売の仕組みアップデートや地域の健康支援事業を手がけるサツドラホールディングス株式会社は、Wantedlyの動画制作オプションを導入しました。
【参考】23卒新卒/北海道の地域課題をビジネスで解決し日本を、世界を変えたい挑戦者募集
https://www.wantedly.com/projects/858064
上のページに掲載された動画では、「30s PITCH」オプションで同社の理念を端的に表現。事業ビジョンや求める人材へのメッセージを30秒のプレゼンテーションで力強く語る、訴求力の高い情熱的な動画に仕上がっています。
また、ハイクオリティな動画を制作しても、求職者の目に留まらなければ採用効果は得られません。同社の募集ページでは、動画を冒頭に配置。「bumper」オプションでWantedlyの募集ページカバー用に再編集された動画は、ページを訪れた求職者に対し、ファーストビューで即座に興味を惹けるような露出に成功しています。
まとめ
高い情報伝達力や求職者への熱量ある訴求、採用ミスマッチの防止や拡散性など、採用動画にはさまざまな効果が望めます。効果を最大化するポイントは、コンセプトやターゲットの具体化、そして「リアル」を追求する表現です。
また、求職者とのコミュニケーションも忘れてはいけません。求職者が知りたいことと、企業が伝えたいことがマッチするような動画作成を心がけましょう。