近年の新卒採用では、インターンシップが欠かせない施策となってきています。しかし、なぜそこまで注目を浴びているのか、企業側の目的やメリットがわからず、インターンシップの導入を思い悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、インターンシップの定義やメリットをわかりやすく解説します。また、インターンの種類・コンテンツ例・最新動向など、採用担当が知っておくべきインターンの情報を網羅的に解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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優秀な学生を採用する、長期インターンシップのススメ インターンシップは優秀な学生を早期に囲い込む、会社の魅力を選考以外で知ってもらう機会を作るために、欠かせないものとなっています。 しかし、説明会の延長のような、1日~3日のインターンシップで優秀な学生に興味をもってもらえるのでしょうか。 この資料では、長期インターンシップを利用して優秀な学生を採用する方法、コツについてご紹介します。
インターンシップとは?
インターンシップとは、就職を考えている学生が実際に企業の業務を体験する制度のことです。「就業体験」や「就労体験」とも呼ばれ、文部科学省では以下のように定義されています。
大学等におけるインターンシップ(以下、「インターンシップ」という。)とは、一般的には、学生が企業等において実習・研修的な就業体験をする制度のことであるが、インターンシップが活発に行われているアメリカにおいては、大学のイニシアチブの有無、実施期間、実施形態等によってインターンシップと称するかどうかを区分する場合もあるとされている。
一方、我が国においては、インターンシップについては、「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」として幅広くとらえられている。
インターンシップの対象学年は、基本的に就職を間近に控えている学部3〜4年生または修士1〜2年生です。1ヶ月以上にわたって社員と同様の働き方をする「長期インターン」の場合は学年不問で、大学1〜2年生の低学年でも参加できます。
以下の記事では、近年インターンシップが注目されている背景や、これからの新卒採用の考え方を解説しています。採用が上手くいかずに悩んでいる方はぜひご一読ください。
【採用の新常識】なぜ採用に”ファンづくり”と”カジュアル面談”が必要なのか
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook_2/
企業がインターンシップを実施する目的・メリット
なぜコストや労力をかけてまでインターンシップを実施する企業が増えているのでしょうか。企業がインターンシップで得られるメリットは、大きく分けて次の5つです。
1.企業の魅力を十分に伝えられる
リアルな魅力を直接伝えられるため、応募数の増加や志望度の向上が期待できる2.入社後のミスマッチを防げる
インターンを通じて企業理解を深められれば、ミスマッチによる早期離職を防げる3.企業イメージや認知度を高められる
採用広報活動の一環として、企業イメージの向上や採用ブランディングがはかれる4.早期から優秀な学生と接触できる
就職活動が本格化する前から、キャリア形成意欲の高い学生にアプローチできる5.採用面接ではわからない学生の特性・適性が知れる
就業体験やグループワークを通じて、自社とのマッチングを見極められる【参考】短期・長期インターンで企業が得られるメリットとは?注意点も解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/internship_merit/
売り手市場で採用難易度が高まっている今、新卒採用を成功させるためには認知度向上・動機づけ・ミスマッチ防止が効果的にできるインターンシップの導入は必須といえます。
上記のメリットからインターンシップを実施する企業は年々増加しており、今では企業のインターンシップ実施率は7割以上となっています。
学生がインターンシップに参加する目的・メリット
インターンシップは、企業側だけでなく学生側のメリットも大きいのが特徴です。インターンシップの満足度を高めるためにも、学生側の目的やニーズも把握しておきましょう。
短期インターンの参加目的
数日〜数週間程度で行われる「短期インターン」の場合、学生は以下の目的で参加しています。
短期インターンに参加する目的
・志望業界や志望職種を明確にするため
・就職活動の視野を広げるため
・企業理解を深めるため
・自己理解を深めるため
・本選考を有利に進めるため
長期インターンの参加目的
1ヶ月以上にわたって行われる「長期インターン」の場合、学生は以下の目的で参加しています。
【参考】ウォンテッドリー、就職活動とインターンシップに関する調査結果を発表
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/pr_20230215/
上記の通り学生は、将来を見据えて自己研鑽するため長期インターンに参加しています。「就職活動のために」企業理解を深めようとする短期インターンに対して、長期的な視点でキャリア形成や自己実現を考えている点が特徴です。
Wantedlyでは、長期インターンの募集を多く掲載しています。応募時は履歴書が不要で、カジュアル面談から気軽に話を聞くことができます。Wantedly上のブログや社員のプロフィールから職場の雰囲気も掴めるため、インターンシップの参加を検討している方はぜひこの機会に登録してみてください。
インターンシップの種類と特徴
インターンシップと一口にいっても、実施期間・時期・形式によって以下のように分類されます。
▼実施期間による分類
短期インターン | 長期インターン | |
---|---|---|
定義 | 数日〜数週間程度で実施 | 1ヶ月以上にわたって実施 |
メリット | 複数回開催できるため、母集団形成や認知度向上に有効 | 実践的な内容で社員と同じ働き方をしてもらうため、入社後のミスマッチを防げる |
デメリット | 短期間のため伝えられる情報が限られる | 学生をフォローする現場社員の負担が大きい |
コンテンツ例 | 企業説明、業務体験、グループワーク、座談会、社内見学など | 実際の業務に沿った内容(営業、マーケティング、システム開発など) |
▼実施時期による分類
夏インターン | 秋冬インターン | |
---|---|---|
定義 | 7〜9月(学生の夏期休暇期間)に実施 | 10〜2月(学生の夏期休暇明け〜広報解禁前)に実施 |
特徴 | ・学生の休暇期間が長いため、3日以上のインターンが開催しやすい | ・学生の休暇期間が短いため、3日以上のインターンが開催しにくい |
▼実施形式による分類
オフライン(対面)インターン | オンライン(Web)インターン | |
---|---|---|
定義 | 社内や貸会議室などで実際に対面して行う | Web会議システムやチャットツールを使って行う |
メリット | ・職場の雰囲気が伝わりやすい | ・低コストで実施できる |
デメリット | ・会場費や交通費などのコストがかかる | ・職場の雰囲気が伝わりにくい |
各インターンの詳細や具体的な事例は以下の記事で解説しています。ぜひあわせてご確認ください。
【参考】インターンシップ内容の決め方|夏と冬の違いや具体的な事例を紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/internship_contents/
インターンシップのスケジュール
長期インターンは時期や学年を問わず年間を通じて行われますが、短期インターンは学生の長期休暇期間にあわせて開催されることがほとんどです。
例年6月1日にマイナビ・リクナビなどの大手求人媒体のインターンシップ情報サイト(プレサイト)がオープンし、以下のスケジュールでインターンシップや採用活動が行われます。
スケジュール策定のポイントや最新動向は以下の記事で解説しています。「どんな準備をいつから始めたらよいかわからない」という方はぜひご確認ください。
【参考】インターンシップのスケジュール|最新動向や計画のポイントも解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/internship_schedule/
インターンシップの最新動向
従来のインターンシップはあくまで広報活動の一環として行われ、インターンシップ経由での採用や、インターンシップで取得した学生情報を採用活動に活用することは禁じられていました。
しかし、2025年卒からインターンシップのルールが改正。従来の取り組みは下記の4つに分類され、タイプ3・タイプ4に分類されるキャリア形成支援の取り組みのみ、「採用直結型インターンシップ」として公認されました。
また、従来「1dayインターンシップ」と呼ばれていたコンテンツは「オープン・カンパニー」に分類され、インターンシップとは称さないため注意が必要です。
類型 | タイプ1 オープン・ | タイプ2 キャリア教育 | タイプ3 汎用的能力・専門活用型インターンシップ | タイプ4 高度専門型インターンシップ |
---|---|---|---|---|
目的 | 企業や業界の情報提供 | 社会的・職業的自立に必要な能力を育む | 適性や能力の見極め | 専門分野における実践力の向上 |
対象 | 全学年 | 全学年 | 学部3〜4年 | 修士課程 |
就業体験 | 無し | 任意 | 必須 | 必須 |
実施期間 | 半日〜1日 | プログラムによって異なる | 汎用的能力活用型は5日間以上、専門能力活用型は2週間以上 | 2ヶ月以上 |
取得した学生情報の採用活動への活用 | 不可 | 不可 | 可 | 可 |
呼称 | インターンシップと称さない | インターンシップと称す |
※上記は「学生のキャリア形成支援における産学協働の取組み」の要件を一部抜粋したものです。規定の詳細は以下をご確認ください。
引用:インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方(三省合意)
インターンシップ実施の流れ
インターンシップを実施する場合は、以下の流れで行います。
1.実施目的を明確にする
どんな採用課題を解決したいか、どのような学生にどんな魅力を伝えたいか言語化する2.実施期間・時期・形式を決める
1の実施目的に対してもっとも効果的な手法を選ぶ3.コンテンツを決める
企業の魅力を伝えられ、学生側のニーズも満たせるコンテンツを企画する4.社内調整する
関連部署への周知や、受け入れ体制の整備を行う5.募集・選考する
求人サイトやSNSなどで募集し、必要に応じて書類審査や面接を行う6.実施する
学生満足度を高められるよう、社員との交流機会を設ける7.限定イベントに招待する
アフターフォローで学生とのつながりを維持する
各ステップでのポイントや、具体的な準備物・フォロー方法は以下の記事で解説しています。
【参考】インターンシップのやり方|計画〜実施の流れ・学生動向・事例を解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/internship_method/
インターンシップを実施するときのポイント・注意点
続いて、インターンシップを実施する際のポイントをご紹介します。インターンの効果を高め、トラブルを防ぐためには次の3点を押さえましょう。
1.自社にあう形式で実施する
前述の通り、インターンシップは実施期間や形式によってメリット・デメリットが異なります。コストや労力を無駄にしないよう、自社の採用課題の解決につながる形式・コンテンツを選びましょう。
たとえば、認知度の低さが課題なら、オープン・カンパニーや短期インターンを複数回開催し、より多くの学生と接触した方が効果的です。一方、ミスマッチによる早期離職率の高さが課題なら、より実践に近い形で企業理解を深められる長期インターンの方が有効でしょう。
インターンシップ内容の決め方やコンテンツ例は、以下の記事で解説しています。ぜひあわせてご確認ください。
【参考】インターンシップ内容の決め方|夏と冬の違いや具体的な事例を紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/internship_contents/
2.情報漏洩に注意する
インターンシップでは、学生が社外秘文書・顧客情報・個人情報などの機密情報に触れる可能性が考えられます。
したがって情報漏洩が発生しないよう、アクセス制限などのセキュリティ体制を万全に整え、学生と秘密保持に関する誓約書を交わすようにしましょう。損害が生じた場合の対応方法を事前に決めておくことも重要です。
また、企画書・製品情報・ノウハウなども社外秘に含まれます。情報漏洩を防ぎ、企業イメージを守るためにも、社内撮影やSNS投稿を禁止する必要もあるでしょう。
3.適正な賃金を設定する
インターン生が企業の利益を生むための活動に従事し、企業との間に使用従属関係が認められる場合、インターン生は労働基準法第9条の「労働者」とみなされます。
そのため、学生の企業理解が目的である短期インターンは「無給」、社員と同じような働き方をしてもらう長期インターンの場合は雇用契約を結んだうえで「有給」となるケースがほとんどです。
労働に見合わない賃金は違法かつ企業イメージを著しく下げる要因となります。厚生労働省が公表している最低賃金や他社の時給を確認し、適正な給料を設定しましょう。
インターンシップの募集をするならWantedly
Wantedlyは、給与などの条件ではなく、企業が掲げる「想い」への共感を通じて求職者とのマッチングをはかる採用サービスです。
Wantedlyに登録している学生は、長期インターンを探す目的で就職活動がはじまる前から利用しており、一般的な求人媒体にはあまりいないキャリア形成意欲の高い優秀な学生が多いのが特徴です。
また、Wantedlyは募集が掲載し放題で、作成した募集ページは高確率でGoogle検索の1ページ目に表示されます。学生からの応募を待つだけでなく、企業側から直接アプローチするダイレクトスカウトも可能です。
さらに、成功報酬料金は発生せず、インターン・新卒・中途・業務委託の募集を同一料金で掲載できるため、採用単価を抑えた効率的な採用活動が実現できます。
Wantedlyでできることや具体的な料金は以下のサービス資料にまとめていますので、ぜひ一度確認してみてください。
インターンシップに成功した企業事例3選
最後に、Wantedlyを活用してインターンシップに成功した企業事例をご紹介します。ぜひ各社の施策やコンテンツを参考にしてみてください。
1.株式会社ミトラ
株式会社ミトラは、岡山県で産婦人科向けの周産期管理システムの開発・販売を行っている企業です。同社はWantedlyを活用したことで、長期インターン生8名の採用に成功しています。
Wantedlyの募集ページは高確率でGoogle検索の1ページ目に表示されるため、「岡山」「長期インターンシップ」で検索した学生にリーチでき、スピーディーに認知度UPできたのが成功の要因です。
また、Wantedlyでは企業のミッションやカルチャーを自由に発信できるため、企業理念に共感した学生からの応募が増加。地方企業でありながら、100件以上の応募を獲得できています。
長期インターンシップの内容
Web画面やAWSのAPI Gatewayの開発
(文理不問、プログラミング未経験者も募集)短期インターンシップの内容
1.オリエンテーション(30分)
2.医療IT・AIで社会課題の解決策を考えるグループワーク(150分)
3.質疑応答(60分)
2.リスタンダード株式会社
リスタンダード株式会社は、アスリートに特化した採用トータルプロモーション事業を展開している企業です。
同社は認知度の低さが一番の課題だったため、大手企業に埋もれることなく企業の魅力を発信できるWantedlyの利用を開始。また、Wantedlyではどの学年にもリーチできるため、長期インターンの募集と新卒採用の募集を並行して掲載しました。
その結果、インターン生20名以上の採用に成功。採用コストも大幅に削減できています。
長期インターンシップの内容
・テレアポによる営業
・新規メディアのマネタイズやイベント集客
3.ディップ株式会社
ディップ株式会社は、労働力の総合商社として人材サービス事業とAI・RPA事業を展開している企業です。
同社はWantedlyで長期インターンの募集を掲載。認知度を高めるため、オウンドメディアの運用とWantedlyのブログ機能である「ストーリー」の投稿に注力し、約半年で25記事ほど公開しました。
その結果、2,000〜3,000近くの応募を獲得。大手ナビサイトなどの求人媒体は一切使わず、Wantedlyをフル活用して機械学習エンジニアやデータサイエンティストの採用に成功しています。
長期インターンシップの内容
自社エンジニアが作成した学習教材に取り組んでもらうリモート形式
(研修プラットフォーム「Workschool」を利用)
まとめ
学生の就業体験であるインターンシップは、企業側にも大きなメリットをもたらします。売り手市場で採用難易度が高まっている今、認知度向上・動機づけ・ミスマッチ防止が効果的にできるインターンシップは欠かせない施策といえるでしょう。
Wantedlyはキャリア形成意欲の高い学生が多く登録しているため、インターンシップの母集団形成にオススメです。募集が掲載し放題でダイレクトスカウトも可能なため、効率よく優秀層にアプローチしたい方は、ぜひ以下の資料をダウンロードしてみてください。