インターンシップで企業側が得られる5つのメリット|注意点も解説

近年では多くの企業が実施しているインターンシップ。しかし、コストや労力をかけてまでインターンシップを行うメリットがわからず、導入の判断に悩んでいる方も多いでしょう。

そこで本記事では、短期および長期インターンシップで得られるメリットや、導入時の注意点を解説します。最新動向や成功事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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優秀な学生を採用する、長期インターンシップのススメ

インターンシップは優秀な学生を早期に囲い込む、会社の魅力を選考以外で知ってもらう機会を作るために、欠かせないものとなっています。

しかし、説明会の延長のような、1日~3日のインターンシップで優秀な学生に興味をもってもらえるのでしょうか。

この資料では、長期インターンシップを利用して優秀な学生を採用する方法、コツについてご紹介します。

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インターンシップが注目されている背景

インターンシップとは、就職を考えている学生が実際に企業の業務を体験する制度のことです。「就業体験」や「就労体験」とも呼ばれます。

近年インターンシップが注目されているのは、「採用競争の激化」「就職活動の早期化」「ミスマッチによる早期離職率の高さ」が主な要因です。

売り手市場かつ採用スケジュールが年々前倒しになっているからこそ、「インターンシップを通していち早く優秀な学生と接触したい」と考える企業が増えています。

また、学生は就労経験がなく、中途採用よりもミスマッチが生じやすいため、知名度が高く母集団形成に困らない大企業も、企業理解を促進するためインターンシップに注力しています。

インターンシップを実施する企業は年々増加しており、今では企業のインターンシップ実施率は約7割、学生のインターンシップ参加率は9割以上です。

引用:インターンシップ特別調査

【参考】インターンシップとは?定義・種類・企業側の目的をわかりやすく解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/internship_top/

インターンシップの種類

インターンシップと一口にいっても、実施期間・時期・形式によって以下のように分類されます。

【実施期間】
短期インターン:1日〜1週間程度で実施
長期インターン:1ヶ月以上にわたって実施

【実施時期】
夏インターン:7〜9月(学生の夏期休暇期間)に実施
秋冬インターン:10〜2月(学生の夏期休暇明け〜広報解禁前)に実施

【実施形式】
オンラインインターン:Web会議システムやチャットツールを用いて実施
オフラインインターン:社内や貸会議室などで実際に対面して実施

後ほど詳しく解説しますが、それぞれメリット・デメリットが異なります。各インターンの特徴を把握し、自社にとって最適な手法を選べるようにしましょう。

【参考】インターンシップ内容の決め方|夏と冬の違いや具体的な事例を紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/internship_contents/

25卒から「採用直結型インターンシップ」が解禁

従来のインターンシップはあくまで広報活動の一環として行われ、インターンシップ経由での採用や、インターンシップで得られた学生情報を採用選考で利用することは禁じられていました。

しかし、25卒からインターンシップのルールが改正され、「採用直結型インターンシップ」が解禁。株式会社マイナビの調査では、約8割の学生が「採用直結型インターンシップに参加したい」と回答しています。

このように、インターンシップの動向や学生のニーズは年々変化しています。新卒採用を成功させるためには、継続的な情報収集と採用戦略のアップデートが必要といえるでしょう。

以下の記事では、これからの採用に必要な考え方をわかりやすくまとめています。採用が上手くいかずに悩んでいる方はぜひご一読ください。

【採用の新常識】上手くいかない採用から脱却するために必要な考え方
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook

インターンシップで企業側が得られる5つのメリット

なぜコストや労力をかけてまでインターンシップを実施する企業が増えているのでしょうか。まずは、短期インターンと長期インターンに共通する5つのメリットをご紹介します。

1.企業の魅力を十分に伝えられる

企業説明会や採用サイトだけでは伝わらない「リアルな魅力」を伝えられるのがインターンシップ最大のメリットです。

企業の魅力が十分に伝われば、応募数の増加や志望度の向上がはかれます。

2.入社後のミスマッチを防げる

パーソル総合研究所の調査によると、インターンシップ経験者はインターンシップ未経験者よりも早期離職率が低いことがわかっています。

インターンシップを通じて業務内容やカルチャーに対する理解を深めてもらえれば、入社後のミスマッチを最小限に抑えられ、社員の定着化がはかれるでしょう。

3.企業イメージや認知度を高められる

インターンシップのコンテンツがユニークだったり、学生に対するフォローが手厚かったりすると、企業イメージや認知度の向上につながります。

学生からのよい口コミが広がった結果、応募数の増加や次年度以降の採用につながることもあるでしょう。インターンシップは採用ブランディングとしても非常に有効です。

【参考】採用ブランディングとは?メリットや成功事例を紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/branding/

4.早期から優秀な学生と接触できる

インターンシップを実施すれば、3月1日の広報解禁日を待たずして多くの学生へアプローチできます。とくに長期インターンではキャリア形成意欲の高い学生が多いため、優秀な学生と効率よく接触できるでしょう。

採用競争が激化し、採用スケジュールが早期化している今、広報解禁後のアプローチでは他社から大きな後れをとってしまいます。優秀な学生ほど早い段階で内定獲得し、就職活動を終えてしまうため、早めのアプローチが採用成功のカギといえるでしょう。

【参考】新卒採用スケジュールの立て方|月ごとの準備内容も紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/newgrads_schedule/

なおWantedlyでは、長期インターンを活用して優秀な学生を採用する方法や、募集・選考のコツなどのノウハウを1つの資料にわかりやすくまとめています。ぜひ一度確認してみてください。

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5.採用面接ではわからない学生の特性・適性が知れる

インターンシップにおけるグループワークや業務体験では、主体性や協調性など、学生一人ひとりの個性がよく現れます。

採用面接だけではわからない人柄や行動特性が知れるため、自社とのマッチングや適性を正しく見極められるでしょう。

インターンシップは学生側のメリットも大きい


インターンシップは、企業側だけでなく学生側のメリットも大きいのが特徴です。

1日〜1週間程度で実施される短期インターンの場合、学生は以下の目的で参加しています。

短期インターンに参加する目的
・志望業界や志望職種を明確にするため
・就職活動の視野を広げるため
・企業理解を深めるため
・自己理解を深めるため
・本選考を有利に進めるため

引用:インターンシップ・就職活動準備実態調査

一方、1ヶ月以上にわたって行う長期インターンの場合、学生は以下の目的で参加しています。

【参考】就職活動と長期インターンシップに関する調査結果

つまり学生は、将来を見据えて自己研鑽するために長期インターンへ参加しています。


このように短期インターンと長期インターンでは、学生の視座や参加目的が若干異なる点も押さえておきましょう。

短期インターンならではのメリット・デメリット

1日〜1週間程度で行う短期インターンは、複数回開催できるうえに応募のハードルが低いため、多くの学生と接触できます。したがって母集団形成や認知度向上に有効です。

ただし、開催期間が短く、伝えられる情報量が限られるため、企業の魅力を伝えきれない点がデメリットといえるでしょう。

また、短期インターンは大きく次の2種類に分けられます。それぞれメリット・デメリットが異なるため、自社にあうコンテンツを選ぶようにしましょう。

 セミナー型
(1日以内のプログラム)
プロジェクト型
(2日以上のプログラム)
内容

・企業説明会+座談会
・職場見学または工場見学
・簡単なワークショップ など

商品企画・新規事業立案・経営戦略立案など、4〜5人のグループで特定の課題に取り組み、プレゼンテーションまで行う
メリット

・複数回開催しやすく、効率的に採用広報できる
・準備や運営にあまり人的コストがかからない
・応募のハードルが低いため、集客しやすい

・グループワークの様子から、学生の特性や適性がわかる
・セミナー型より学生満足度が高く、よい口コミが広がる可能性がある

デメリット

・伝えられる情報量が少ない
・学生の特性や適性は見極められない

議論やプレゼンがメインとなり、企業の魅力や業務内容を十分に伝えられない可能性がある

なお、1日以内のプログラムは従来「1dayインターンシップ」と称されていましたが、2025卒からインターンシップのルールが改正され、「オープン・カンパニー」に呼称が統一されました。

ルール改正の詳細や、オープン・カンパニーの定義は以下の記事で解説していますので、ぜひご確認ください。

【参考】オープン・カンパニーとは?インターンとの違い・コンテンツ例を解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/opencompany/

また、短期インターンのコンテンツ例や企業事例は以下の記事で紹介しています。こちらもぜひご確認ください。

【参考】インターンシップ内容の決め方|夏と冬の違いや具体的な事例を紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/internship_contents/

長期インターンならではのメリット・デメリット

1ヶ月以上にわたって行う長期インターンは、実践的な内容かつ社員と同じような働き方をしてもらうため、入社後のミスマッチが生じにくい点が最大のメリットです。

また、大学1〜2年生の早い段階から将来を見据えて行動しているキャリア形成意欲の高い学生と接触できる点も、長期インターンならではのメリットでしょう。

さらに長期インターンは、本選考前のゆるやかな見極めである「ソフトな選考」としても有効です。インターンを通じて、学生の仕事に対する姿勢・周囲との関わり方・成長スピードなどがわかるため、自社にマッチした人材かどうか正しく見極められます。

ただし、学生をフォローする社員の負担が大きく、参加人数が限られる点がデメリットです。

長期インターンの効果や重要性は、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひあわせてご確認ください。

【採用の新常識】なぜ採用に”ファンづくり”と”カジュアル面談”が必要なのか
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook_2/

なおWantedlyでは、長期インターンを活用して優秀な学生を採用する方法や、募集・選考のコツなどのノウハウを1つの資料にわかりやすくまとめています。ぜひ一度確認してみてください。

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オンラインインターンならではのメリット・デメリット


コロナ禍以降は、オンライン形式でインターンシップを実施する企業も増えています。状況的に仕方なく対面形式からオンライン形式に切り替えた企業も多いかもしれませんが、オンラインインターンだからこそ得られるメリットもあります。

オンライン形式・オフライン形式では以下のようにメリット・デメリットが異なるため、自社にあった形式を選択しましょう。

 オンライン
(Web)
オフライン
(対面)
メリット

・会場費や交通費がかからないため、低コストで実施できる
・地方や海外の学生にもリーチできる
・参加ハードルが低いため、対面よりも多くの応募が見込める

・カルチャーが伝わりやすい
・コミュニケーションが取りやすく、進行やフォローがしやすい

デメリット

・カルチャーが伝わりにくい
・学生が飽きやすく疲れやすい
・実施可能なコンテンツが限られる

・会場費や交通費がかかる
・開催場所によっては参加可能な学生が限られる

なお、オンラインインターンを成功させるポイントや事例は以下の記事で解説しています。ぜひあわせてご確認ください。

【参考】オンラインインターンシップとは|成功のコツ・事例などを紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/online_internship/

インターンシップを導入する際の注意点

メリットの大きいインターンシップですが、導入時の注意点が3つあります。トラブルを防ぎ、確度の高いインターンシップを実施するためにも、以下の内容を必ず押さえておきましょう。

1.自社にあう形式で実施する

前述の通り、インターンシップは実施期間や形式によってメリット・デメリットが異なります。コストや労力を無駄にしないよう、自社の採用課題の解決につながる形式・コンテンツを選びましょう。

たとえば、認知度の低さが課題なら、1〜3日程度の短期インターンシップを複数回開催し、より多くの学生と接触した方が効果的です。

一方、「応募は十分集まるが、入社後にギャップを感じて早期離職してしまう人が多い」と悩んでいるなら、より実践に近い形で企業理解を深められる1週間〜数ヶ月程度のインターンシップがよいでしょう。

インターンシップ内容の決め方やコンテンツ例は、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひあわせてご確認ください。

【参考】インターンシップ内容の決め方|夏と冬の違いや具体的な事例を紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/internship_contents/

2.情報漏洩に注意する

プロジェクト型の短期インターンや、社員と同じような働き方をしてもらう長期インターンでは、学生が社外秘文書・顧客情報・個人情報などの機密情報に触れる可能性が考えられます。

したがって情報漏洩が発生しないよう、アクセス制限などのセキュリティ体制を万全に整え、学生と秘密保持に関する誓約書を交わすようにしましょう。損害が生じた場合の対応方法を事前に決めておくことも重要です。

また、企画書・製品情報・ノウハウなども社外秘に含まれます。情報漏洩を防ぎ、企業イメージを守るためにも、社内撮影やSNS投稿を禁止する必要もあるでしょう。

3.適正な賃金を設定する

インターン生が企業の利益を生むための活動に従事し、企業との間に使用従属関係が認められる場合、インターン生は労働基準法第9条の「労働者」とみなされます。

そのため、学生の企業理解が目的である短期インターンは「無給」、社員と同じような働き方をしてもらう長期インターンの場合は雇用契約を結んだうえで「有給」となるケースがほとんどです。

また、労働に見合わない賃金は違法かつ企業イメージを著しく下げる要因となります。厚生労働省が公表している最低賃金や他社の時給を確認し、適正な賃金を設定しましょう。

優秀な学生をインターンで採用するならWantedly


Wantedlyは、企業が掲げる「想い」への共感を通じて求職者とのマッチングをはかる採用サービスです。

Wantedlyに登録している学生は、自己の成長を求めて長期インターンを探す方が多く、一般的な新卒採用の求人媒体では希少なキャリア形成意欲の高い優秀な学生が多いのが特徴です。

Wantedlyに登録している学生

成功報酬料金は発生せず、インターン・新卒・中途・業務委託の募集を同一料金で掲載できるため、採用単価を抑えた効率的な採用活動が実現できます。

Wantedlyでできることや具体的な料金は以下のサービス資料にまとめていますので、ぜひ一度確認してみてください。

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インターンシップの成功事例3選

最後に、インターンシップの成功事例を3つご紹介します。ぜひ各社の施策やコンテンツを参考にしてみてください。

1.株式会社ミトラ


株式会社ミトラは、岡山県で産婦人科向けの周産期管理システムの開発・販売を行っている企業です。同社はWantedlyを活用したことで、
長期インターン生8名の採用に成功しています。

Wantedlyの募集ページは高確率でGoogle検索の1ページ目に表示されるため、「岡山」「長期インターンシップ」で検索した学生にリーチでき、スピーディーに認知度UPできたのが成功の要因です。

また、Wantedlyでは企業のミッションやカルチャーを自由に発信できるため、企業理念に共感した学生からの応募が増加。地方企業でありながら、100件以上の応募を獲得できています。

長期インターンシップの内容
Web画面やAWSのAPI Gatewayの開発
(文理不問、プログラミング未経験者も募集)

短期インターンシップの内容
1.オリエンテーション(30分)
2.医療IT・AIで社会課題の解決策を考えるグループワーク(150分)
3.質疑応答(60分)

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2.リスタンダード株式会社


リスタンダード株式会社は、アスリートに特化した採用トータルプロモーション事業を展開する企業です。

同社は認知度の低さが一番の課題だったため、大手企業に埋もれることなく企業の魅力を発信できるWantedlyの利用を開始。また、Wantedlyではどの学年にもリーチできるため、長期インターンの募集と新卒採用の募集を並行して掲載しました。

その結果、インターン生20名以上の採用に成功。採用コストも大幅に削減できています。

長期インターンシップの内容
・テレアポによる営業
・新規メディアのマネタイズやイベント集客

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3.株式会社新東通信


株式会社新東通信は、名古屋を拠点とする老舗の総合広告企業です。同社は従来、就活ナビサイトを使って母集団形成していましたが、自社の求める人材となかなか出会えないことが悩みでした。

そこで、ミッションや仕事内容を重視する人材が多く登録しているWantedlyの利用を開始。企業理念や仕事のやりがいに焦点をあてて募集を作成したところ、自社にマッチした人材からの応募が多く集まりました。

インターンシップでは、以下のように同業他社とは一味違う面白いコンテンツを用意しています。

短期インターンシップの内容
・対面形式で2日間のプログラム
・ロゲイニング(※)を通して広告業務を体験
※ナビゲーションスポーツの1つ。マップをもとにチェックポイントを回り、制限時間内に獲得できた得点を競う。
・現場社員からのフィードバックあり

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まとめ

採用競争が激化し、就職活動の早期化が進んでいる今、新卒採用を成功させるためにはインターンシップによって早くから学生と接点をもつことが重要です。また、就労経験がなくミスマッチが生じやすい新卒採用だからこそ、インターンシップによって入社後のギャップを防ぐ必要があります。

インターンシップの実施にはコストも労力もかかりますが、それ以上に多くのメリットが得られます。ぜひ本記事を参考にして、自社にあう形式・コンテンツでインターンシップを実施してみてください。

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