募集要項の書き方

【テンプレあり】募集要項の効果的な書き方|記載項目や注意点なども紹介

採用活動で用意する「募集要項」は、企業が求める人材を集めるために重要な役割を担います。企業の第一印象を決めるといっても過言ではない、募集要項の書き方のポイントを把握しておきましょう。

本記事では、募集要項の概要と記載項目、注意点を紹介します。テンプレートもあわせて参考にしてください。

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募集要項とは

募集要項とは、求人に関連する応募条件や給与、勤務時間などを記載した文書です。ハローワークの求人票やインターネットの求人サイトに掲載され、「募集概要」「人材募集要項」「募集要件」「応募要項」とも呼ばれます。

求職者は募集要項を確認し、魅力を感じた企業に応募します。つまり、募集要項は求職者が応募するか否かを判断する重要なファクターです。

しかし、募集要項の作成に力を入れていない企業も見られます。事務的な文章だけでは、せっかく目に留めてくれた求職者のモチベーションを高めることはできません。募集要項は、求職者にとって魅力的に映るように作る必要があります。

募集要項に限らず「そもそも、自社の採用がなぜうまくいかないかわからない」
という方は、「なぜ採用がうまくいかないのか」について解説した、以下の記事からご覧ください。

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【採用の新常識】上手くいかない採用から脱却するために必要な考え方
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募集要項の記載項目

募集要項の記載項目

募集要項には、「必ず載せる情報」と「記載したほうが良い項目」があります。必須項目はもちろんのこと、あればいいとされる項目も積極的に掲載しましょう。内容が差別化されるため求職者の目に留まりやすくなり、印象に残る可能性が高まるためです。

1.必ず記載が必要な項目

募集要項に記載をしなければならない、必須項目は以下の9つです。

  • 業務内容(職務内容)
  • 労働時間
  • 就業場所
  • 始業・終業時刻および休憩時間・休日
  • 賃金
  • 加入保険
  • 試用期間
  • 募集者の氏名もしくは企業名
  • 派遣労働としての雇用ではその旨

上記の内容は職業安定法で記載が義務付けられており、どれかひとつでも不足してはいけません。

また、2017年に職業安定法および関連する省令や指針が改正されたことで、以下の指針も決定しています。

  • 固定残業代が適用される際はその内訳を明らかにする
  • 裁量労働制である場合はその旨を記載する

多くの必須項目がありますが、どれも過不足なく記載しなければなりません。項目が抜けている状態では、求人情報サイトなどに掲載できないこともあります。募集要項の作成時には、抜け漏れがないように注意しましょう。

2.記載すると良い項目

必須ではないものの、記載するとほかの求人票・募集要項と差別化できる内容には次の項目が挙げられます。

  • ワークライフバランスに関する内容
  • 社内研修制度
  • 資格取得支援
  • 残業時間削減の取り組み

募集要項を作成するうえで重要なのは、求職者が見たときにどう感じるかです。事務的な必要事項が淡々と書かれているだけでは魅力的に見えません。

求職者が注目していそうなこと、気にしていそうなことを明確に発信することで、求職者の興味を惹きつけられます。

【項目別】募集要項の書き方

募集要項の具体的な書き方を、項目別に解説します。それぞれの項目を魅力的に記載し、求職者の応募モチベーションを向上させましょう。

1.業務内容

業務内容は、求職者が仕事をしている姿を具体的にイメージできるように記載します。

求職者は複数の求人票を比較検討しています。肝心の業務内容が曖昧な表現で記されていては、求職者の興味を惹けません。

求職者が業務内容をイメージしやすくなるように、表現を工夫しましょう。たとえば「スタッフ」とひと言で終わらせてしまうのではなく、「接客スタッフ」「レジスタッフ」が適切です。

2.就業場所

就業場所も重要な情報です。「東京都内」と書いたとしても、それが23区内なのか郊外の市なのかでは意味が大きく異なります。求職者の多くは通勤の便を考慮して企業を選択するため、市区町村や最寄り駅まで記載しましょう。

職種に応じて勤務場所が異なる場合は、勤務場所ごとに分けて記載します。その際も最寄り駅などを忘れずに記載しましょう。

3.試用期間

無用なトラブルを避けるために、試用期間も明確にしておきましょう。給与形態など、試用期間の詳細をできるだけ具体的に記載します。

労働条件や福利厚生も忘れずに記載してください。求職者の誤解を招くことの無いような表現を心がけましょう。

4.応募要件

応募要件は性別や国籍などではなく、業務の遂行上必要になるスキルを指します。詳しくは後述しますが、募集要項のなかには記載がNGとされているものもあります。

たとえば「パソコンができる」と書いてある募集要項があるとします。しかし、これだけではどのようなレベル感を求めているのかが求職者に伝わりません。「Excelの関数を使用できる」「Wordの装飾ができる」など、できるだけ詳細に書きましょう。

募集要項の書き方のポイント

募集要項の書き方のポイント

募集要項は、企業と求職者の最初の接点です。事務的な内容だけではなく、どんな企業なのか、どんな人材を歓迎しているのかを明確に示す必要があります。

また、誰が読んでも理解できる、わかりやすい文章とすることも重要です。ひとつずつ具体的に見ていきましょう。

1.企業の強みや魅力をアピールする

業務内容や給与、休日日数のほかにも、企業独自のアピールポイントは必ずあります。企業の強みを募集要項に記載し、他社との差別化を図りましょう。たとえば、充実した社内研修制度や資格取得支援、時短勤務などが該当します。

また、どのような風土の企業なのかを求職者に示すことも重要です。とくに働き方は、求職者の注目度が高い傾向が見られます。企業が掲げる働き方の方針は、募集要項にも盛り込みましょう。

こちらの記事では採用における「ファンづくり」について実践方法と共に解説しています。
ぜひあわせてご覧ください。

なぜ採用に”ファンづくり”と”カジュアル面談”が必要なのか【採用の新常識】https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook_2

2.求める人材像を明確にする

採用はただの数あわせではなく、求める人材像が必ずあります。ここが明確になっていなければ、企業と人材のミスマッチを招きかねません。

具体的には、以下の情報を盛り込むと良いでしょう。

  • 求職者に求める資格・能力・経験
  • 望ましい性格や人柄
  • どのように活躍してほしいか

ある程度の条件指定をすることで、条件に合致しない人材からの応募が減少します。同時に、条件に合致する人材からの応募が増えるでしょう。

3.わかりやすい文章で書く

募集要項をじっくり読んでいる求職者ばかりとは限りません。短時間での情報収集を目的に閲覧しているケースも考えられます。

専門用語だらけ、難しい漢字だらけの読みにくい文章では、そもそも読んでもらえません。中学生が読んでも意味がわかるぐらいの、わかりやすい文章を意識しましょう。さらに、曖昧な表現を控えて具体的な数字などを用いて表現すると、より求職者はイメージしやすくなるでしょう。

求職者が募集要項を読み、実際に働く姿をイメージできるような募集要項が理想です。共感を喚起できるような、やさしい文章を心がけてください。

募集要項を作成する際の注意点

募集要項を作成するにあたって、法律で記載が禁じられていること、書いてはいけないことがあります。

  • 性別による制限
  • 年齢による制限
  • 国籍や出身地などに起因する差別表現
  • 最低賃金以下の給与
  • 嘘・誇張表現

ただし、性別と年齢に関しては例外があります。

性別の場合は、現金輸送車の求人では男性のみを対象にすることが認められています。年齢に関しても、長期でのキャリア形成を目的としているなど、明確な理由がある場合は例外として問題ありません。

なお、年齢に関しては別途書面を作成し、その裏付けにあたる法律や省令を記載する必要があります。十分に注意してください。

募集要項の書き方テンプレート

本記事で紹介してきた内容を踏まえ、募集要項の書き方を整理しましょう。以下のテンプレートを参考に、企業の強みや求める人物像を明確に記載できるよう努めてください。

項目内容
業務内容【正社員】
1:生命保険営業
2:パソコンへの顧客情報入力事務
応募資格1:高卒以上、営業経験者は優遇
2:高卒以上、Excelの表計算ができる、事務職経験者は優遇
試用期間入社後3ヶ月間
給与【試用期間中】
1:20~25万円
2:18~23万円
【試用期間後】
1:23~28万円
2:20~25万円
昇給賞与昇給年1回 賞与(年2回 昨年実績3ヶ月)
諸手当通勤手当全額(但し上限3万円/月)、残業手当
福利厚生【共通】会保険完備、社員旅行、社内研修制度
【1のみ】資格取得支援
勤務地東京都○○区
JR山手線××駅下車、徒歩10分
勤務時間9:00~17:00
休日休暇週休2日、祝日、有給休暇、夏季・年末年始休暇、慶弔、試験休暇
企業概要【代表者】希望 太郎
【設立】2005年4月
【従業員数】20名
【事業内容】金融商品販売
【交通】JR山手線××駅下車、徒歩5分
応募方法履歴書と職務経歴書をご郵送ください。書類選考の上、後日次の選考のご案内をします。
採用担当:山田一郎
PR弊社では未経験者でも活躍できるようメンター制度を整えています。第一線で活躍したい人、営業や事務を通じてお客様の役に立ちたい方を募集します。

上記は、あくまでも一例です。上記を参考に、企業独自の募集要項を作成してください。

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まとめ

募集要項の記載内容にはいくつかの制約があるものの、ただ事務的に作ってしまっては効果の最大化は望めません。企業の魅力を伝えつつ、求める人物に応募してもらうために、募集要項での差別化を心がけましょう。

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