求職者の売り手市場が続く昨今、他社への入社などを理由に内定辞退が生じるケースも少なくありません。こうした背景を受け、内定辞退の防止や内定者フォローの効率化を目的として、さまざまな内定者フォローツールが登場しています。
そこで本記事では、内定者フォローツールのメリットとデメリットを解説し、オススメ12選の特徴や費用について解説します。
ぜひ、自社に最適な内定者フォローツールの選定にお役立てください。
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内定者フォローツールとは
内定者フォローツールとは、企業と内定者および内定者同士のコミュニケーションを促進するツールです。内定辞退の防止や入社意欲の向上、内定者フォロー業務の効率化などを目的としています。
サービス形態は、コミュニケーションに特化したSNS型や、入社前に知識や意欲を向上させるeラーニング型などさまざまです。
また内定者の提出物管理や日程調整を行えるツールもあり、採用担当者の負担軽減を期待できます。
選考から入社後まで意識すべき候補者体験については以下の記事で解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook_3
内定者フォローツールのメリット・デメリット
内定者フォローツールのメリットとデメリットを理解しておくことで、より自社に適したツールの選定が可能です。それぞれについて解説します。
内定者フォローツールのメリット
内定フォローツールのメリットは以下の3点です。
1.内定辞退を防止できる
企業や他の内定者とのコミュニケーションを通じて帰属意識が高まることで、内定辞退の防止につながります。
具体的には、SNS機能を用いた採用担当者からの声がけや質疑応答、内定者同士での情報交換、Web会議を用いた共同ワークなどが可能です。
入社前の時期は不安や焦りがつきものです。こうした時期に内定者フォローツールを通じて心のケアを行うことで、自社への入社意欲もより高まるでしょう。
2.採用担当者の業務負担を軽減できる
内定者フォローツールを活用することで、採用担当者の業務負担を軽減できます。
カレンダー共有機能によるイベントの日程調整や、提出物管理機能による提出もれの防止、通知機能による各種連絡やリマインドなどが可能です。
内定者フォローの効率化によって、採用担当者の負担を軽減することができます。
3.入社前の学習を通じて知識・意欲を向上できる
eラーニング型の内定者フォローツールを用いれば、入社前から研修を行えます。
カリキュラムには、ビジネスマナーや一般常識、モチベーションアップなどさまざまなテーマが用意されています。新卒・中途問わず、空いた時間を活用して受講できるのが特徴です。
その他、自社の基本情報をまとめた資料の配布や課題図書の指定なども可能なため、目的に応じて内定者の意識・意欲の向上に役立てましょう。
内定者フォローツールのデメリット
内定者フォローツールには内定辞退の防止や業務の負担軽減などのメリットがある反面、デメリットも存在します。以下3点を理解しておきましょう。
1.内定者が入社前に行う活動を阻害するリスク
過剰な連絡や課題は、内定者の入社意欲を低下させる場合があるため注意が必要です。
新卒であれば、入社前の期間に卒業論文執筆や卒業旅行を計画していることが多いです。中途であれば、退職するまでは現職の引継ぎに追われる傾向があります。
こうした活動を阻害するような、過剰な連絡や課題は避けましょう。
2.コミュニケーション疲れをおこすリスク
一部の内定者フォローツールは、企業とだけでなく内定者同士でのコミュニケーションを図れます。
必要以上のコミュニケーションは疲労感が増すので、適切なコミュニケーションが行われるように調整が必要です。
たとえば投稿のルールを決める(例:投稿は22時まで、個人的な質問は控える)、採用担当者が提示した共通テーマについてのコミュニケーションを行うなどの工夫をすると良いでしょう。
3.監視されていると思われるリスク
内定者フォローツールによる近況や課題進捗の把握を、内定者が「監視されている」と感じる場合があります。
採用担当者が管理する面では効率的ですが、内定者側のメリットを説明したうえで運用することが大切です。
母集団形成から内定者フォローまでを行いたい場合
自社にマッチした人材の採用から内定者フォローまでを一貫して行いたい場合は、Wantedlyをご検討ください。
スカウトや募集による母集団形成から選考後のフォローまで、1つのプラットフォームで完結できます。内定者フォローに関しての特徴は以下の通りです。
・採用したい候補者への直接メッセージからはじまり、内定者フォローまでを一貫して行える
・内定者にブログの投稿や募集の拡散(SNS)をお願いすることで帰属意識がうまれ、内定辞退の防止にもなる
・WantedlyはSNS拡散機能があるので、リファラルにも繋がりやすい・チャット形式でやりとりできるので、内定者とのコミュニケーションをとりやすい
・ユーザープロフィールはプライベート画像の掲載やSNS連携をしている場合も多く、コミュニケーションのきっかけになる
・内定者は応募時点から利用しているため、使い慣れていて負担が少ない
内定者フォローツール12選
内定者フォローツールには多くのサービスが存在しています。
ここでは、オススメ12選を「SNS型・eラーニング型・SNS+eラーニング型・管理サイト型・その他」の5つに分類して紹介します。
SNS型
SNS型の内定者フォローツールは、企業と内定者および内定者同士によるオンライン上でのコミュニケーションを可能にします。職場や先輩の様子などの社内情報の共有、入社前の質問受付け、内定者同士の入社前交流などに活用できます。
メールに比べて手軽なため、早い返信や高い返信率を期待できるでしょう。
以下で具体的に2つのツールを紹介します。
エブリONE
エブリ株式会社が提供するSNS型の内定者フォローツール。
特徴や費用は以下の通りです。
・初期費用は無料、月額費用は基本料金10,000円+1人あたり300円~
・一般的なSNS感覚で、スマートフォンとパソコンのどちらからでも操作できる
・スマートフォンには専用アプリを提供、手軽な操作で内定者からの早いレスポンスを期待できる
・内定者のコミュニティをつくるだけでなく、サークル機能を用いて地域ごとや男女ごと、配属先ごとなどのグループのように細分化できる
・各種ファイルをストックできる共有ファイル機能があり、大容量のファイル共有や提出書類の管理に役立つ
・ウイルス対策ソフト標準装備や不正アクセス防止など、セキュリティが強い
・その他、動画コンテンツ配信やアンケート機能なども利用できる
Chaku2 NEXT
株式会社サーフボードが提供するSNS型の内定者フォローツール。
特徴や費用は以下の通りです。
・費用は要問合せ、無料でお試しできる
・SNS投稿機能により、活躍する先輩の画像や、先輩からの声を投稿できる
・使い慣れたSNSの要領で気軽に利用でき、投稿に対していいねスタンプやコメントを入力できる
・メンバー一覧から内定者と先輩社員がお互いのプロフィールを確認できる
・スケジュール管理機能で入社までの各種予定を共有できる
・採用担当者から内定者へのアンケート機能が使える
eラーニング型
eラーニング型の内定者フォローツールは、入社前に動画などの学習コンテンツを提供することで、知識や意欲を向上させます。
以下で具体的に2つのツールを紹介します。
サイバックスUniv.
リスクモンスター株式会社が提供するeラーニング型の内定者フォローツール。
特徴や費用は以下の通りです。
・会費制サービスの初期費用は1IDあたり50,000円~、月額費用は60,000円~
・従量制サービスの初期費用は1IDあたり12,000円~、月額費用は1コース1,000円~
・採用担当者は内定者フォロー向け74コースから受講させたいものを選択
・受講期間を設定し受講状況をリアルタイムで確認できる
・練習問題や修了試験で習熟度をアップできる
Schoo for Business
株式会社Schooが提供するeラーニング型の内定者フォローツール。
特徴や費用は以下の通りです。
・初期費用は無料、月額費用は1IDあたり1,500円で受け放題
・基礎的なビジネススキルからセルフマネジメントを学ぶ授業などさまざ
・研修担当者は管理画面から受講状況の確認やリマインドメールの送付ができる
・受講後のレポート提出設定によって、受講促進や理解度チェックの手間を軽減できる
SNS+eラーニング型
SNS+eラーニング型の内定者フォローツールは、SNSによるコミュニケーションの促進とeラーニングによる知識や意欲の向上をあわせて、内定者を多角的にフォローします。
以下で具体的に4つのツールを紹介します。
エアリーフレッシャーズクラウド
EDGE株式会社が提供するSNS+eラーニング型の内定者フォローツール。
特徴や費用は以下の通りです。
・初期費用は50,000円、月額費用は1人あたり330円~
・コミュニティ機能は、グループワークから先輩の情報配信まで幅広く活用できる
・アンケート機能は、回答漏れ防止、簡単集計などの便利機能がついている
・提出物管理機能は、記入フォーマットの共有から回答期限設定、差し戻しができる
・内定者教育でニーズの高いビジネスマナーとExcel講座を無償で公開できる
・セキュリティ基準が高い大手金融機関、通信会社、公的機関などの導入実績あり
URL:https://fresher.jp/index.html
関連情報:エアリーフレッシャーズクラウドの特徴・レビュー紹介ページ
内定者パック
株式会社プロシーズが提供するSNS+eラーニング型の内定者フォローツール。
特徴や費用は以下の通りです。
・初期費用は無料、年額費用は1人あたり5,000円~(内定~翌年6月末)
・SNSや掲示板機能などコミュニケーションツールが豊富
・お知らせ機能やアンケート機能、催促ができる可能
・内定者向け eラーニングが受け放題
・ビジネスマナーやビジネス文章、office関連などeラーニングが充実している
Any See
システム・エボリューション株式会社が提供するSNS+eラーニング型の内定者フォローツール。
特徴や費用は以下の通りです。
・初期費用は20,000円、年額費用は1人あたり / 5,000円
・SNS型のスマートフォン向けクラウドサービス
・管理側はお知らせ通知で既読確認や開封状況を把握でき、未読者あてに再送信ができる
・アンケート機能によりイベント日程を調整でき、決定したスケジュールはSNSで一括共有できる
・eラーニングにより、入社前にビジネスマナーや業務に必要な資格取得をサポートしてくれる
・アプリ利用が少ないなど、内定辞退の兆候がある内定者を自動検知してお知らせしてくれる
URL:https://sys-evo.co.jp/anysee
グロービス学び放題フレッシャーズ
株式会社グロービスが提供するSNS+eラーニング型の内定者フォローツール。
特徴や費用は以下の通りです。
・初期費用は無料、月額費用は1人あたり9,000円~
・文章と画像、音声、動画、SNSによる学び合いなどの仕組みにより飽きずに学べる
・1つ3分間ほどの学習とテストを繰り返して進行してくれる
・スマートフォンだけでなく、タブレット端末やパソコンでも利用できる
・コメントを投稿できるSNS機能で、受講者同士の交流を入社前から促進してくれる
・学習の進捗や復習量に応じてポイントが得られ、グループ内でのランキングを表示してくれる
・専用の管理画面にて受講者それぞれの学習進捗状況をチェックできる
URL:https://freshers.globis.co.jp
管理サイト型
管理サイト型ツールは、採用から内定フォローまでの一括管理が主な目的です。
そのため管理システムの一環として内定者フォローを行えると理解しておくのが良いでしょう。
以下で具体的に2つのツールを紹介します。
採用一括 かんりくん
HRクラウド株式会社が提供する管理サイト型ツール。
特徴や費用は以下の通りです。
・初期費用は100,000円、月額費用は20,000円~、無料お試しができる
・採用フロー設計で、全体の進捗状況と候補者ごとの採用選考進捗ステータスを把握できる
・LINE連携により、使い慣れたSNSでのコミュニケーションがとれる
・Zoom連携により、Web面接やWeb面談が実施できる
URL:https://www.career-cloud.asia
MOCHICA
株式会社NEO CAREERが提供する管理サイト型ツール。
特徴や費用は以下の通りです。
・初期費用は無料、月額費用は25,000円~、無料お試しができる
・LINE連携を用いてメッセージを送れるため内定者の反応率が向上
・1対1のトーク機能や一括送信だけでなく、各企業の要望に応じてカスタマイズできる
・内定者向けのコンテンツや動画を共有できる
・チャットサポート機能により、管理画面から専任担当へ質問や相談を無料で行える
URL:https://www.neo-career.co.jp/humanresource/mochica
関連情報:MOCHICAの特徴・レビュー紹介ページ
その他
その他にも多様な内定者フォローツールが存在します。
以下では具体的に2つのツールを紹介します。
バヅクリ
プレイライフ株式会社が提供する、オンラインで社員同士の関係構築を行えるチームビルディングサービス。
特徴や費用は以下の通りです。
・費用はチケット制、6回分で1,320,000円(最大50人参加)
・座学ではなく体験型のものが多く、各講座はプロ講師が担当
・お絵描きやマインドフルネスなど遊び要素を取り入れた内容のため、内定者同士が本音で交流しやすい
・利用側はプログラム選びと日程調整のみ行えば、企画〜当日の運営までを一括で代行してもらえる
フレッシャーズ・コース
株式会社ダイヤモンド社が提供する採用担当者と内定者のコミュニケーションツール。
特徴や費用は以下の通りです。
・費用は1人あたり8,000円~
・冊子版とWeb版があり、毎月1巻ずつで全6巻
・著名人のインタビュー記事、図やイラストを多用しており雑誌感覚で読める
・コミュニケーション・ペーパーのやり取りで、定期的に内定者とコミュニケーションを図る
URL:https://jinzai.diamond.ne.jp/tools/fresherscourse
まとめ
内定者フォローツールのメリットとデメリットを解説し、オススメ12選の特徴や費用について紹介しました。
自社に最適な内定者フォローツールを選定することで、内定辞退を防ぐだけでなく意欲が高い状態での入社を実現しましょう。