中小企業も効果を出せるエンジニア採用|有効な手法と実施ポイントを解説

ビジネスにおけるデジタル化が進み、あらゆる業種業態の企業でエンジニアの採用ニーズが高まっています。しかし、予算や人員など採用リソースに限りがある中小企業では、求めるエンジニアの採用が難しくなっている現状があります。

この記事では、中小企業がエンジニア採用で成果をあげる方法や留意点などを解説します。

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優秀なエンジニアを採用するコツを公開

自社にマッチした優秀なエンジニアにアプローチできていますか?

開発に馴染みのない採用担当者や経営者にとって、エンジニア採用の要件を正しく設定することは容易ではありません。

そこで、優秀なエンジニアを採用するために押さえておきたいポイントを、1つの資料にまとめました。

専門知識を持たない採用担当者の方にも簡単に理解できる内容になっていますので、ぜひご覧ください。

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なぜ中小企業のエンジニア採用が難しいのか

まずはじめに、エンジニアの採用難易度が上がっている背景を整理しましょう。  

デジタル人材は超売り手市場 

エンジニアの採用ニーズが急速に高まるなかで、経験豊富なデジタル人材の数は限られています。採用市場では数少ない優秀なエンジニアを多くの企業が奪い合っており、中小企業だけでなく大企業もエンジニアの採用に苦戦しています。

ウォンテッドリーが2021年にユーザーを対象に実施した調査では、全体の69%の企業でデジタル人材が不足しているとの回答でした。不足人数は1~5名が最多で62%、職種別ニーズの1位はエンジニアで67%という結果となっています。

会社や事業の認知度が低い

会社の知名度や事業内容の認知度が低い中小企業は、一般に求人に対して応募が集まりにくく、母集団形成が難しい実態があります。

ただし、誰もが知るような知名度はなくても採用市場で魅力ある企業として認知され、エンジニアの採用に成功している中小企業もあります。

エンジニア採用のノウハウが不足

エンジニア採用の経験が豊富ではない企業では、採用ノウハウが不足しがちです。すると、自社にマッチしたエンジニアの見極めが難しく、選考に時間がかかるうえに採用ミスマッチが起こりやすくなります。

現場がエンジニアに求める役割を正確に把握するだけでなく、企業の価値観やカルチャーにマッチしているかを確認することが重要です。

教育・育成体制が未整備

エンジニアは、自分自身が成長できる環境があるかどうかを重視して企業を選びます。現状の教育制度の充実度だけではなく、実際の業務を通して何を学べるのかが重要です。この点が見えにくい場合、応募を見送る候補者が増えます。

中小企業のエンジニア採用では、会社(経営者)が、一人ひとりの人材の成長やキャリア形成をどのように考えているのかを候補者に伝えることが重要になります。

参考:69%の企業がデジタル人材不足。デジタル人材を充足させるカギは”成長を推奨する雰囲気”の醸成|Wantedly、デジタル人材に関する調査結果を発表

中小企業がエンジニア採用を成功させる5つのポイント


次に、実際にエンジニア採用に取り組む際、押さえるべきポイントを見ていきます。

1. 自社ならではの魅力を洗い出す

まず、エンジニアを採用するうえでの自社の魅力、アピールポイントを洗い出します。

ウチはスキルに見合った十分な報酬は出せないから、と自社の魅力を過小評価してはいけません。近年の若年世代が待遇より重視しているのは、その会社のビジネスが世の中にどのような価値を生みだしているかです。そこに自分が共感できるかどうかが重要になります。

どんな技術を使ってどのようなメンバーとプロジェクトに取り組むのかもアピールポイントです。中小企業は、一人のエンジニアに高い裁量が与えられ、自由に開発を進められる環境も相対的に多く、それは大企業にはない魅力となります。

2. 人材要件を見直す

次に、自社が現状最も必要としているエンジニアの役割や職種を明確にしましょう。

一口にエンジニアといっても、フロントエンドのアプリ開発から、ミドルウェアやOS、サーバやネットワークなどシステムの基盤となるインフラ構築まで、幅広い技術領域があります。

また、即戦力で末永く活躍してもらいたいからと、採用基準を高く設定しすぎるケースもあります。例えば年齢を35歳以下に限定しないだけでも、経験豊富で優秀なエンジニアと出会える可能性が広がります。

参考:採用ペルソナとは?作り方や項目例を解説【テンプレート付き】

3. エンジニアが働きやすい環境を整える

エンジニアは、リモートワークがストレスなくでき、在宅勤務を織り交ぜながら効率的に働けて、主体的にワークライフバランスを保てる職場環境を求めています。

また、オフィスでの私服勤務をOKとすることや、使用するパソコンや各種ツールが常に最新の状態にアップデートされている環境整備もエンジニアの定着には欠かせません。

4. 適切な採用媒体を選定する

やみくもに大手求人サイトを利用しても、大量の採用情報のなかに自社の求人が埋もれてしまいます。採用予算をふまえて、自社のターゲットとなるエンジニア層が利用する頻度の高い採用媒体を厳選し、採用活動を行うことが重要です。

Wantedlyは、企業のやっていること、大切にする価値観、一緒に働くメンバーへの共感を軸として、知名度に左右されずに低コストでエンジニアの採用を実現できるサービスです。

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5. 効率的かつ効果的な採用業務設計をする

採用に携わる人員が少ない中小企業では、いかに効率よく業務を推進するかは大きなポイントです。まずは開発部門と密に情報交換を重ねて人材要件のブレをなくし、求めるエンジニア像を明確化しましょう。

採用業務を一元的に管理し、業務の効率化がはかれる採用管理システム(ATS)の利用もオススメです。自社のリソースや採用ノウハウに合わせて採用業務の一部をアウトソーシングする採用代行サービスの利用も検討に値します。

参考:【新卒・中途別】採用管理システム(ATS)12選|選び方や効果も紹介

中小企業が利用しやすいエンジニア採用手法3選


次に、中小企業の利用に向いているエンジニア採用手法を見ていきます。

1.エンジニア採用に強い求人媒体

エンジニアの登録者が多い媒体、登録するエンジニアのスキルを可視化している媒体、マッチング機能に優れた媒体、若手エンジニアに強い媒体など、媒体ごとの特性をふまえて利用することができます。

Wantedlyでは、エンジニア採用に強い10社のサービスの特徴や料金などの情報を1つの資料にわかりやすくまとめています。ぜひ一度確認してみてください。

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2.人材紹介(エージェント)

エンジニア採用に実績をもつ人材紹介会社の利用は、中小企業がハイエンドのエンジニアを採用する有効な手法です。

採用が成立した場合のみ紹介手数料(その人材の年収の35%程度)が発生する成功報酬型のサービスが多く、無駄なコストをかけずに済みます。

初めにエージェントの担当者に自社が求めるエンジニア像をできるだけ詳細に伝え、ミスマッチのないエンジニアを紹介してもらうことが重要になります。

参考:エンジニア採用に強い人材紹介会社8社比較|成功方法も解説

3.エンジニア特化型の採用イベント

転職意向をもつエンジニアを対象とした採用イベントへの出展も、中小企業が効率よく候補者との接点をもつことができる手法です。

大手企業の出展者も多いですが、ブースへの着席人数は企業規模による差はほとんどありません。「企業の担当者に声を掛けられたから」との理由でブースで話を聞く候補者が多く、一日に数十名のエンジニアと直接対話できます。

中小企業のエンジニア採用でおすすめなアプローチ方法5選

では次に、エンジニアへのアプローチにおいて中小企業にお勧めの方法をご紹介します。

1.テックブログ

採用市場で自社のファンを増やしていくことを目的に、大手企業にはない自社の魅力をエンジニア向けに発信しましょう。開発部門のエンジニアに協力してもらい、どのようなプロジェクトに取り組んでいる会社なのかを伝えます。

押さえるべき要素は、この開発を通して世の中に提供したいバリューは何か、そのためにどんな技術を使うのか、プロジェクトの課題と解決へのプロセス、チームメンバーの役割と個性の活かし方、開発を通じてエンジニアとして学習したこと、などが伝わる内容をめざすのがポイントです。

参考:技術広報とは?目的・施策例・成功のコツを解説【事例つき】

2.ダイレクトスカウト

企業から能動的に候補者にアプローチするダイレクトスカウトは、知名度に左右されにくく、中小企業が自社の魅力を伝えやすい手法です。

返信をもらえるスカウトメールのポイントは、長文にしないこと。プロフィールを読み込んで声をかけた理由を簡潔に伝え、そのエンジニアが志向するキャリアパスを推察して「自社でできること」「あなたに期待すること」を率直に伝えるのがコツです。

自社の紹介文も長文にせず、そのエンジニアに刺さりそうな部分だけを簡潔に伝えてみましょう。

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3.カジュアル面談

「エンジニアが働きやすそうな会社だな」と興味をもってくれた候補者とは、「カジュアル面談」の機会を設けましょう。まずは採用選考とは切り離した気軽な会話のキャッチボールを通じて、価値観の部分で共感できるかを確認し合います。

カジュアル面談は本選考の場ではありませんので、ファンづくりの延長線上で「まずは会ってみる」スタンスが大切です。直接会うと、プロフィールからは見えなかったエンジニアの成長ポテンシャルを発見できることがあります。

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4.リファラル採用

従業員に自社で活躍できそうな知人を紹介してもらうリファラル採用も、中小企業のエンジニア採用に適した手法です。自社をよく知る従業員の人選であることから、ミスマッチが少なく入社後の定着・活躍が期待できます。

昔からある「縁故採用」とは違い、リファラル採用は従業員が知人を紹介するのみで、その後の選考プロセスは通常の中途採用と同じです。採用試験や面接の結果、不採用となることもあります。

参考:リファラル採用の成功事例12選|メルカリ、富士通、セールスフォースなど

5.フリーランスや副業人材の雇用

エンジニアの中途採用が難しくなるなか、正社員にこだわらずにエンジニアを確保することも可能です。高いスキルを有するフリーランスのエンジニアや、本業として別の企業に在籍しながら副業として働いてくれるエンジニアと業務委託契約を結びます。

このような人材確保には中途採用ほど熾烈な採用上の競争はありません。雇用保険や健康保険などのコストもかからず、必要な時に必要なだけ力を借りることができます。

参考:2カ月でサービスローンチを支えた「副業」の存在。先手の施策が組織を成長させる|カウシェ 代表取締役CEO 門奈 剣平氏

中小企業の魅力を効果的にエンジニアに伝えるならWantedly


Wantedlyは給与などの条件ではなく、パーパスなどへの共感を軸に中小企業とエンジニアをマッチングできる採用プラットフォームです。登録ユーザーは20~30代の若手が多く、エンジニア、デザイナーなどのデジタル人材の登録が半数近くを占めています。

採用コンテンツの掲載数には制限がなく、成果報酬もないため採用単価を低減可能です。ブログ機能も充実しており、今すぐ転職したいとは考えていない優秀な潜在層に早期からアプローチできます。ダイレクトスカウトやカジュアル面談への接続も容易に行えます。

エンジニア採用をめぐって大企業と争奪戦を展開するのではなく、着実に自社のファンを増やし、自社にマッチしたエンジニアの採用を実現します。

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エンジニア採用に成功している中小企業

株式会社コーボー


Webマーケティング、システム開発、エンジニア派遣のSES事業を展開する株式会社コーボー(2011年設立)。

同社はWantedlyを活用したダイレクトスカウトを通じ、SESエンジニアに対して候補者が抱きがちなネガティブイメージの払拭に取り組みました。ブログではエンジニアのキャリア設計を中長期的な視野で支援する企業姿勢を繰り返し伝えたそうです。

候補者のプロフィールを読み込み、なぜ声をかけたのかを明記したスカウトメールを送り、カジュアル面談につなぎました。面談の場では共感する気持ちを大切に候補者のカルチャーマッチを確認。

その結果、当初はSESエンジニアとして働くことを想定していなかった人材を含め、1年間で即戦力のエンジニア4名の採用に内定承諾率100%で成功しています。

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カラビナテクノロジー株式会社


福岡県に拠点を置き、Eコマースサイトの構築、スマートフォンアプリの開発、受託型のシステム開発および運用サービスを提供するカラビナテクノロジー株式会社(2015年設立)。

Wantedlyを活用し、地方発の魅力あるベンチャーを志向した創業の想い、フラットな組織と自由な働き方、個性豊かな社員の姿などを継続的に発信。ミスマッチのない採用をめざし、数多くの写真を使って会社のありのままの姿を候補者に伝え、全員に納得したうえで入社してもらうことを重視してきました。

その結果、約4年でI・Uターンを含む30名ほどの採用を実現し、直近1年では5名のエンジニアを採用。採用単価を抑えながら入社後の定着率および活躍水準の高いエンジニアとデザイナーの採用に成功しています。

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BULB株式会社


2014年に札幌市で創業したBULB株式会社は、スタートアップ企業の事業開発サポートやシステム開発、幅広いCtoCビジネスを支えるクラウドサービスの運営を手がけるIT企業です。

創業後のアーリーステージでは、正社員のエンジニア採用で上場企業や首都圏のIT企業に競り負けることが多く、フリーランスや副業人材へのアプローチを開始。

Wantedlyを活用し、北海道だけでなく全国各地のエンジニアを対象に自社のファンづくりに向けた情報発信に取り組みました。オンライン面談機能を積極的に活用し、首都圏や全国の候補者とカジュアル面談を継続的に実施しています。

その結果、採用市場での知名度も少しずつ向上しました。4年間で同社に関心を示してくれた100名ほどの全国の人材とつながりをもち、そこから約40名のエンジニアを雇用するに至っています。

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まとめ

ビジネスのIT・デジタル化が進展するなか、デジタル人材は中長期的に減少傾向にあり、業界を問わずエンジニアの採用はますます難しくなっています。

大手採用メディアに求人広告を出稿して応募を待つ従来の採用手法では、もはや中小企業が求めるエンジニアを確保するのは困難です。

今回は、潜在転職者層への継続的な情報発信を通じてファンを増やし、確実にマッチするエンジニアを採用する手法について、実践ポイントを交えて解説しました。

本記事を参考に、自社のエンジニア採用を一歩進めていただければと思っています。

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