近年はビッグデータやIoT等の新しい技術開発が進み、国内のエンジニア需要が大幅に増加しています。その影響で多くの企業ではエンジニア不足が課題になり、採用を急いでいる状況です。
エンジニアの採用に際して「優秀なエンジニアを採用時に見極められるのだろうか」と不安に思う採用担当者も多いのではないでしょうか。
今回は、活躍が期待できる優秀なエンジニアの特徴や、人事でも優秀なエンジニアを採用するためにやるべきことをお伝えします。
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優秀なエンジニアを採用するコツを公開
自社にマッチした優秀なエンジニアにアプローチできていますか?
開発に馴染みのない採用担当者や経営者にとって、エンジニア採用の要件を正しく設定することは容易ではありません。
そこで、優秀なエンジニアを採用するために押さえておきたいポイントを、1つの資料にまとめました。
専門知識を持たない採用担当者の方にも簡単に理解できる内容になっていますので、ぜひご覧ください。
優秀なエンジニアとは?3つの特徴を解説
一般的に「優秀」といわれるエンジニアとはどのような人物なのでしょうか。優秀なエンジニアに共通する特徴を紐解いてお伝えします。
1.ビジネススキルが高い
優秀なエンジニアの共通の特徴として、ビジネススキルの高さが挙げられます。
エンジニアである前にビジネスパーソンとして、専門技術以外の豊富な知識や汎用的なスキルが優秀なエンジニアには備わっています。
プロジェクトが大型のものであるほど、社員やクライアント、などさまざまなステークホルダーと関わり合いながら、成果をあげなければなりません。
そのため、自分の守備範囲の技術やコミュニケーションだけでなく、関連部署や取引先企業と円滑にやり取りのできる高いビジネススキルが求められます。
2.目的から逆算ができる
目的志向で仕事をすることは、優秀なエンジニアの重要な要件です。ビジネスである以上、案件のニーズ・目的を理解することは必須となります。
たとえば外部案件の場合、クライアント対応をフロントの営業やコンサルタントだけに任せているエンジニアは、いくら技術力が高くても単なる作業屋になってしまいます。社内外問わず、依頼者が成し遂げたい目的を自ら咀嚼し、そこに技術力をアジャストして納品ができるエンジニアは、各所から重宝されます。
目的志向のためには、視野の広さも重要になります。
エンジニアの真の目的は良いシステムを作るだけではなく、そのことで会社を成長させることや社会に貢献することのはずです。とかく“狭く・深く”が求められがちなエンジニアだからこそ、「経営に間接的に携わっている」という当事者意識があるエンジニアは活躍の場が広がります。
3.技術に対する好奇心が強い
インターネットの誕生から、ディープラーニングの再燃やブロックチェーンに渡るまで、ここ数年の技術的革新は目を見張るものがあります。
技術に対する純粋な好奇心や、新しい技術を学ぶ力は、まさにこれからのエンジニアに求められるポイントといえます。
最先端の分野での高い技術力も、数ヶ月後には陳腐化するのが昨今のIT業界です。優秀なエンジニアほど、新しい技術の学習やスキルアップに対して貪欲です。
採用の際は、純粋な好奇心・学習心の強さや、未経験のことにもチャレンジした経験などを確認するのがよいでしょう。
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非IT人事(経営者)が優秀なエンジニアを採用するには
エンジニアはITの専門家ではない人事にとっては、見極めが難しいといわれています。非ITの人事担当や経営者が優秀なエンジニアを採用するコツをお伝えします。
1.社内のエンジニアを巻き込む
エンジニアの世界は技術進化とともに細分化が進み、職種の分類としては30種類以上にも及ぶといわれています。ITが専門領域でない人事のみでは、エンジニアの採用は年々難易度が増しています。
そのため優秀なエンジニアを採用するためには、社内のエンジニアを巻き込み、協力体制を作ることが不可欠です。
求人票・スカウトメールの書き方の相談であれば、チェックをしてもらうだけで済みます。
とくに求人票で注力したいのが「業務内容」と「働き方」です。
活躍可能性が開発言語や使用技術に依存するエンジニア職の採用では、曖昧な求人票だとミスマッチのリスクが高まります。
エンジニア目線で「具体的かつ魅力的な内容が記述されているか」を社内エンジニアにチェックしてもらいましょう。
その際、固有名詞の表記の正しさも合わせてチェックしてもらいます。エンジニアは専門用語が多い世界です。適切な綴りで書かれていなかったり、大文字と小文字を間違えているだけで「レベルの低い会社」と捉えられてしまう可能性があります。
また力量があるエンジニアほど、自由で多様な働き方を求める傾向があります。社内エンジニアに自社の働きやすさや魅力に感じる制度をヒアリングするのも効果的です。
求人票では単なる制度としての紹介だけではなく、その制度を設けることで「どんな働き方をしてほしいか」などの想いや背景情報を訴求できると良いでしょう。
面談での見極めやスカウトの送信も、エンジニアの協力により効果は増します。普段の業務に支障がない範囲で協力を要請してみましょう。
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2.攻めの採用手法でアプローチする
求人を出すだけの待ちの姿勢では、競争の激しいエンジニア採用で成果をあげることは難しいのが実情です。
情報発信をしたり、自社にマッチしそうな候補者へ直接アプローチするなど、攻めの姿勢で採用を行う必要があります。
採用広報
採用広報とは、自社で働くイメージを持ってもらうための情報発信を行う採用活動です。
基本的な募集要項だけでなく、具体的な仕事内容や働き方、職場の雰囲気、企業理念や現場の声をコンテンツとして配信し、企業の魅力を立体的に伝えます。
採用広報で情報発信をする際、一番大切にするべきなのは「自社にどのようなイメージを持ってもらいたいか」です。
自社のイメージを伝えるためには、会社の「ビジョン」と「バリュー」を発信しましょう。
・ビジョン:何のために・なぜやっているか(WHY)
・バリュー:どうやってやっているか(HOW)
ポイント:採用広報の発信方法
発信手法は自社オウンドメディア・ブログ・動画・SNSなど各種あります。
それぞれメリット・デメリットがありますが、ターゲットに響きそうな手法を優先するようにしてください。
エンジニアならではの採用広報活動として、テックブログの発信やイベントへの登壇なども効果的です。
先ほど紹介した通り、優秀なエンジニアは学習に対して積極的です。
技術に特化したテックブログやプレスリリースを定期的に書いたり、外部イベントに登壇をすれば、自社の認知向上とともに多くのエンジニアと接触する機会が作れます。
採用広報は継続的な発信が必要でパワーがかかりますが、非常に重要な施策です。自社に興味を持ったエンジニアに魅力的な情報を提供できるように準備をしておきましょう。
テックブログや技術系イベントなどの「技術広報」の施策は以下の記事で解説しています。成功のポイントや企業事例も紹介していますので、ぜひあわせてご確認ください。
【参考】技術広報とは?目的・施策例・成功のコツを解説|事例つき
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/technical_pr/
ダイレクトリクルーティング
優秀なエンジニアほど現場の第一線で活躍し、引く手あまたな状態です。
ダイレクトスカウトやリファラルでの誘いなどが常にきているため、求人への応募やエージェントへの登録などの能動的な転職活動を行うに至りにくいです。
そのため、候補者に直接アプローチをするダイレクトリクルーティングはエンジニア採用に欠かせない手法といえます。
まずはスカウトサービス主要13媒体の料金・特徴資料を無料ダウンロードする
ポイント:優秀なエンジニアから返信をもらうには
優秀なエンジニアは数多くのダイレクトスカウトを受け取っています。
定型のスカウト文面では効果が見込めないため、反応率を上げるためのコツを紹介します。
前提として、文面は候補者に合わせて必ずカスタマイズしてください。
ただでさえ誘いの多いエンジニアには「候補者の何に興味を持ったか」は強くアピールする必要があります。
採用後に任せたい仕事なども具体的に伝えて、候補者に「話を聞いてみたい」と思ってもらえる文面を作りましょう。
メールの文面チェックは社内エンジニアに協力してもらうのがおすすめです。専門的な内容になればなるほど、知識や経験のある人がメールを書いたのか、エンジニアのチェックが入っているかどうか、見分けが付きやすくなってしまいます。
社内エンジニアの巻き込み体制が整っていれば、スカウトメールの差出人そのものを社内エンジニアにするのも効果的です。同じ職種であるエンジニアからのスカウトメールであれば、候補者が興味を示す確率が上がりやすくなります。
最後のポイントですが、忙しい現職のエンジニアには気軽なカジュアル面談から始めるのがおすすめです。
いきなり採用面談に進めるのではなく、カジュアル面談や説明会など、気軽に参加できる形のオファーから始めるようにしてください。候補者にとって負担の少ないアプローチを提案することで、返信のハードルを下げられます。
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低コストで優秀なエンジニアを採用するには?
自社にマッチした人数を採用計画通りに採用しつつ、採用単価を抑えることができれば、採用担当としては最高の成果です。
低コストで優秀な人材を採用することを考えている方は、以下で紹介するWantedlyも候補に入れてみてください。
Wantedly
Wantedlyは給与などの条件ではなく、やりがいで企業と求職者がマッチングできるサービスです。
6ヶ月30万円から求人を掲載することができ、求人の掲載数に制限がなく成果報酬もないため、他の媒体や手法よりも採用単価を抑えることができます。
登録者としては20~30代の若手人材が多く、エンジニア、デザイナーなどのIT人材の登録が半数近くを占めています。
優秀なエンジニアの採用成功事例
最後に、優秀なエンジニアに採用している事例を2社紹介します。
1.株式会社コーボー
他社のシステムやソフトウェアの受託開発、保守・運用を委託する「受託開発/SES」は自社サービスを持たないため、他社との差別化に苦労しがちです。
東京に拠点を構えるSES企業、株式会社コーボーもエンジニアからのマイナスイメージに苦労していました。
同社では、エンジニアのキャリアを大切にする文化があり、求職者が中長期的に希望するキャリアを歩めるよう、営業を交えて担当案件を決めているそうです。
さらに元請け直の案件の獲得を心がけ、高稼働の企業や炎上している案件が多い顧客とは取引を控えるようにしました。Wantedlyを導入して企業広報を始めてからは、これらのエンジニアを大切にする施策を発信。スカウト機能も活用して、1年半で4名のエンジニアを採用することに成功しました。
1年半で4名の即戦力のエンジニアを採用した秘訣を公開中|資料を無料ダウンロードする
2.BASE株式会社
ネットショップ作成サービス「BASE」や、ショップオーナー向け金融サービス「YELL BANK」など、さまざまなEC関連サービスを提供するBASE社の採用事例です。
BASE社は2016年に大型の資金調達を行ったタイミングで、エンジニア採用に力を入れ始めます。
ポイントは、当時採用未経験だったCTOがダイレクトリクルーティングなどの採用実務に取り組んだ点です。同じエンジニアという立場から「なぜあなたに注目したのか」「自分たちならどんな環境が提供できるか」とラブレターのような書き方にすることで、返信率を向上させたそうです。
カジュアル面談もCTOが担当し、エンジニアのモチベーションを刺激しそうなチャレンジや自社カルチャーを伝えて、魅力付けをおこないました。
また、テックブログやイベント開催などの採用広報活動にも力を入れました。
その結果BASE社では、2014年エンジニアは10人以下だったにも関わらず、2021年には社員の約4割を占める40名ほどにエンジニア組織を増強するまでに至りました。
参考:『大企業も苦戦するエンジニア採用。苦しくてもやり抜く気構えを|TECH TEAM BUILDERS #4 BASE EVP of Development 藤川氏』
3.株式会社リンクアンドモチベーション
2000年創業の組織・人事のコンサルファームであるリンクアンドモチベーション社が、エンジニア採用に注力したことでHRテックカンパニーへと成長した事例です。
リンクアンドモチベーションは2016年に従業員エンゲージメントを測定する「モチベーションクラウド」をリリース。2019年には「コミュニケーションクラウド」「チームワーククラウド」と新サービスを同時リリースし、HRテックカンパニーとしての存在感を高めてきました。
しかしモチベーションクラウドの開発を開始した当初は、開発は外部パートナーがメインでした。
その後内部でエンジニアを育成する体制への変換を狙い、2019年から中途採用に力を入れ始めました。
まず始めにダイレクトリクルーティングやリファラル採用を行いました。
しかしエンジニアにとって魅力的な働き方や報酬が整備されていなかったため、当初は苦戦を強いられました。
そこで、ビジョンや事業目標、この先作り上げたい開発文化、その実現に向けた課題を赤裸々に開示することにしたのです。
報酬などの条件ではなく自社文化や実情を生々しくさらけ出すことによって、即戦力エンジニアではなくビジョン共感型エンジニアの採用に成功しました。
2020年には採用ブランディングにも力を入れ、エンジニア採用は軌道に乗りはじめました。今では2023年までに社内エンジニア100名体制を目指すほどのHRテックカンパニーへと成長を遂げたのです。
参考:『カオスから脱却し、開発パートナーと一体化したアジャイル組織を立ち上げるまで|TECH TEAM BUILDERS #6 リンクアンドモチベーション 開発責任者柴戸氏・ 採用責任者尾上氏』
まとめ
エンジニアは専門職だからこそ、知見のない採用担当が一人で採用を行うのは難易度が非常に高いです。
だからこそ、社内のエンジニアを巻き込んでいくことが採用成功のカギとなります。
また優秀なエンジニアは、ダイレクトスカウトや採用広報など攻めの採用手法を活用しないとなかなかアプローチが難しいかもしれません。エンジニアの採用に苦戦している会社は、ぜひ取り入れてみてください。え