内定辞退の防止策5選|入社意欲を高めるコツ・成功事例を紹介

「内定辞退を防ぐためには、具体的にどのような施策を打てばよいのだろう」
「他社はどのようにして内定辞退を防いでいるのだろう」

母集団形成や選考までは順調にいくものの、内定辞退率の高さに悩まされている方は多いのではないでしょうか。

優秀な人材を確保するため、そしてこれまでかけた工数や時間を無駄にしないためにも、内定辞退は何としても避けたいことだと思います。

そこで本記事では、内定を辞退する候補者の心理を理解したうえで、すぐに取り組める施策や他社事例を解説していきます。

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内定辞退が生じる3つのパターン

なぜ内定辞退が生じるのか、まずはその原因と候補者の心理を解説します。候補者が内定辞退するパターンは、大きく分けて次の3つです。

1.採用担当者の対応に不信感を抱いた

採用担当者の対応に不信感を抱いた場合、内定辞退につながる可能性があります。

候補者からの質問に対して曖昧な回答をしたり、高圧的な態度をとってしまうと、「この採用担当者の言うことを信じてよいのだろうか」と候補者は不安を覚えてしまいます。

また、メールなどのレスポンスが遅かったり、求人票に書いてある内容と実際に選考で聞いた話に相違がある場合も、不信感を抱くきっかけとなるでしょう。

候補者にとって採用担当者は企業の顔です。採用担当者の印象が悪いと企業に対するイメージも下がり、「本当にこの会社に入社を決めて良いのだろうか」と、候補者の入社意欲を大きく削ぐことになるでしょう。

2.働くイメージが湧かず、漠然とした不安がある

働くイメージが湧かず、漠然とした不安がある場合も内定辞退につながります。

「本当にこの会社に決めてよいのだろうか」という不安から他社を検討しはじめ、最終的に他社への入社を決めてしまうパターンです。

自社に対して何か不満や懸念点があるわけではないものの、他社への未練が捨てきれず、「内定ブルー」と呼ばれる状態に陥ってしまう候補者は少なくありません。

「この会社でやっていけるだろうか」
「職場に馴染めるだろうか」

このような候補者の不安な気持ちに寄り添い、適宜イベントや面談などでフォローしていかなければ、候補者の心をつなぎとめ続けることは難しいでしょう。

3.雇用条件や待遇に納得がいかない

雇用条件や待遇への不満も、内定辞退の要因となります。

とくに残業時間、転勤の有無や頻度などは募集要項に載っていないことが多く、たとえ気になっていても選考中の質問を遠慮してしまうのが候補者の心理です。

そのため、内定を得た後にはじめて詳細を確認し、希望条件と大きな乖離があったために内定辞退してしまう候補者は少なくありません。

企業説明会やカジュアル面談など、選考前の段階でしっかりと情報開示しなければ、候補者の希望条件と実際の雇用条件にズレが生じたまま選考を進めてしまい、内定に至ったとしてもお互いの苦労が水の泡となってしまうでしょう。

内定辞退を防止するための5つの取り組み

新卒採用 メリット

ここでは、内定辞退を防止するための取り組みを5つ紹介します。

内定辞退の防止策というと、候補者を引き止める方法をイメージする方が多いかもしれませんが、無理に説得したり自社のマイナス面を隠しても早期離職となるだけです。

「内定辞退の数を減らすこと」ではなく、「候補者と信頼関係を築き、入社に対する不安を払拭すること」が本来目指すべきゴールです。

また「内定辞退の防止策=内定出し後に行う施策」と考えがちですが、実際は選考中の施策も内定辞退率に大きな影響を与えます。

ぜひこれから紹介する5つの施策を参考にしてみてください。

1.選考中の態度やレスポンスの早さに気をつけ、信頼関係を構築する

前章で解説した通り、採用担当者に対する不信感は内定辞退へとつながります。

そのため、選考中の段階から真摯な対応や早いレスポンスを心がけ、候補者と信頼関係を築いていけるようにしましょう。

採用担当者の対応レベルを上げるためには、面接官同士でフィードバックし合ったり、外部セミナーに参加するのが効果的です。

また候補者との連絡手段は、メールや採用サイト経由ではなく、LINEやショートメッセージなど、より迅速にコミュニケーションがとれるツールを選びましょう。

【参考】内定者面談とは?目的や流れ・内容について徹底解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/candidate_interview

2.選考のストーリー設計を行い、納得感・達成感を演出する

選考のストーリー設計を行い、納得感と達成感を演出することも、内定辞退の防止につながります。

面接での質問があまりに表面的で簡単だと、「本当に自分のことを理解したうえで採用しているのだろうか」と候補者は不安になります。

また「別の会社にも挑戦してみようかな」と、他社へ興味が移ってしまうこともあるでしょう。

そのため、2次面接では「なぜ自社なのか」と志望動機を深掘りし、3次面接では「自社で何を成し遂げたいのか」とキャリアプランを深掘りするなど、適度な難易度を演出しながらも、徐々に自社への関心を高めていけるようなストーリー設計が重要です。

候補者の思考をとことん深掘りし、「自分の考えをしっかり理解してもらえた」「自分の力で内定を勝ち取った」と候補者に思ってもらうことで、内定に対する納得感と達成感を演出しましょう。

3.採用した理由を伝え、歓迎・必要としている姿勢を示す

採用した理由を候補者に伝えることも、内定辞退の防止につながります。

候補者の中には、自分のどんな部分が評価されたのかわからないと、内定を得ても手放しで喜べず、入社後活躍できるかどうか不安に思う人もいます。

そのため、内定通知する際は採用した理由も必ず伝え、自社が必要としている姿勢を示すことで、候補者の入社意欲を高められるようにしましょう。

以下の記事では、内定時に「あなたをオファーする理由」と「貢献してもらいたい領域」をまとめた別紙を添えている企業の事例です。ぜひ参考にしてみてください。

【参考】事業も人も、成長に終わりはない。 歴史に挑戦する「素直で前向き」な組織の採用事情 |hokan 松元氏 #5 NEXT UNICORN RECRUITING
https://www.wantedly.com/hiringeek/interview/rc_nur5/

4.候補者の家族に対してもフォローする

内定辞退を防止するためには、候補者本人だけでなく、候補者の家族に対するフォローも重要です。

どんなに本人が入社を希望していても、家族から反対されてしまうことは少なくありません。

ただ、反対されてしまう要因は、業界に対する先入観や企業理解度の低さによるものがほとんどです。

そのため、候補者の家族に対してパンフレットや社内報を送付するなど、自社を正しく理解してもらい、安心してもらうための施策を行いましょう。

5.イベントを開催して定期的に接触する

内定辞退を防止するためには、内定承諾後も定期的に候補者と接触することが重要です。

一度内定承諾したものの、入社までの期間に考えが変わり、内定辞退となってしまうパターンはよくあります。

とくに新卒採用の場合、内定出しから入社まで半年以上もの期間が空くため、友人や家族と関わる中で価値観が変化したり、時間的余裕や漠然とした不安から他社に目移りしてしまうこともあるでしょう。

そのため内定承諾後も安心することなく、入社意欲を維持・向上できるようなイベントを開催し、定期的に候補者と接触する必要があります。

接触の頻度は月1回程度が理想です。イベントを通して企業理解をさらに深め、候補者の漠然とした不安を払拭できるようにしましょう。

どのようなイベントを開催すべきかは、次の章で解説します。

内定辞退を防止するために有効なイベント5選

続いて、内定辞退を防止するために有効なイベントを5つ紹介します。

前章で、内定辞退を防ぐには定期的に候補者と接触することが重要だとお伝えしましたが、むやみに接触回数を増やしても候補者の負担となるだけです。

次の内容を参考にし、候補者にとって有意義なイベントを開催しましょう。

1.社員座談会

社員との座談会は、業務内容への理解を深め、働くイメージをもってもらうために有効なイベントです。

実際に働く社員から日々の仕事内容や職場環境について説明することで、「仕事についていけるだろうか」「職場の雰囲気に馴染めるだろうか」といった候補者の不安を払拭できます。

また、入社を決めた理由や仕事のやりがいを伝えることで、候補者の入社意欲も高められるでしょう。

2.社内見学会

社内見学会も、働くイメージをもってもらうために有効なイベントです。

オンライン採用が主流となった近年では、企業へ訪問することなく内定を得る候補者もいるでしょう。

しかし、実際に働く環境や社内の雰囲気がわからないまま、入社を決断できる人はほとんどいません。

そのため、社内見学会は内定承諾書の提出期限までに実施するのがポイントです。

オフィス環境だけでなく、社員がイキイキと働いている様子を見せることで、入社意欲を高めることにもつながるでしょう。

3.トップとの交流会・セミナー

経営陣との交流会やセミナーも、入社意欲を高めるために有効です。

トップよりあらためて企業理念や事業方針を説明することで、自社への信頼度も上げられるうえに、候補者のモチベーションも高められます。

また、会社の将来性に対して不安を感じている候補者も少なくないため、経営陣より具体的なビジョンを共有したり、候補者からの質問を受け付ける時間を確保するとよいでしょう。

4.体験入社・内定者アルバイト

体験入社は、業務内容への理解を深め、働くイメージをもってもらうために有効です。

1日体験入社しただけでも、具体的な仕事内容や必要とされるスキル、職場の雰囲気や1日の流れなど多面的に企業理解を深められるため、入社後のギャップを防ぐことにもつながります。

また新卒採用の場合は、内定者アルバイトとして実際に働いてもらうのもよいでしょう。

「この会社でやっていけるだろうか」といった漠然とした不安を払拭できるうえに、企業への帰属意識を高められます。

5.同期との懇親会

同期との懇親会は、横のつながりを作り、入社に対する漠然とした不安を軽減させるために有効です。

とくに新卒採用の場合、内定者フォローの中で最も有効なのが内定者懇親会だといわれています(キャリタス就活2021 学生モニター調査)。

これから一緒に働く仲間と交流することで安心感が得られ、入社後のイメージをポジティブに変えられるでしょう。

【参考】内定者懇親会とは?重要性や目的・成功させるポイントを紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/candidate_gathering

【参考】内定者懇親会の内容とは?流れやコンテンツ・実施のポイント
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/gathering

内定辞退の防止に成功した企業事例

最後に、内定辞退の防止に成功した企業事例を3つ紹介します。各社の戦略や施策を学び、自社の採用活動に活かしましょう。

Sansan株式会社

Sansan株式会社は、候補者一人ひとりの志向性に合わせた選考体験を設計したことで、内定辞退率を大幅に減少させました。

メガベンチャーや外資系企業などの採用競合に勝つためには、選考前だけでなく選考中も候補者の意向を上げる努力が必要だと考え、「候補者が最も大事にしているものは何か」「入社を決断するにあたり足りていないものは何か」と、一人ひとりの志向性を考慮したうえで必要なアクションを選択。

選考体験の設計に取り組みはじめてからは、年間20名の新卒エンジニア採用に成功しています。

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参考記事:内定承諾率を劇的に改善。Sansan流、新卒エンジニア採用の秘訣 / Sansan株式会社

株式会社マネーフォワード

株式会社マネーフォワードは、「働くイメージがもてない」という内定辞退理由を減らすため、21卒から長期インターン採用を開始しています。

実際に現場で働いてもらうことで、企業理解度の向上はもちろん、帰属意識の醸成やビジネス感度の高い学生との早期接触にも成功。

結果として、長期インターンからビジネス職5名・エンジニア職2名を採用しています。

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参考記事:立ち上げから上場後まで。マネーフォワードが語る「新卒採用の軌跡」 / 株式会社マネーフォワード

株式会社yutori

株式会社yutoriでは、最終面接後に「お試し入社」という特殊な選考ステップを用意。

現職の状況を考慮したうえで1〜4週間ほど働いてもらい、「本当にこの会社でよいのか」候補者に見極めてもらうことと、帰属意識を高めることを目的としています。

お試し入社期間中に辞退する候補者は少なからずいるものの、入社後のギャップを防ぐことにも成功し、離職率0%と目覚ましい結果を残しています。

参考記事:選考フローに「お試し入社」を設けてから1年半、社員の離職率0%のスタートアップの話 | 株式会社yutori

まとめ

今回は、内定辞退を防止するための取り組みや成功事例を紹介しました。

内定辞退を防ぐためには、候補者と信頼関係を築き、入社に対する不安を払拭することが重要です。

ぜひ今回紹介した施策や事例を参考にし、自社の選考プロセスや内定者フォローの内容を見直してみてください。

選考から入社後まで意識すべき候補者体験については以下の記事で解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook_3

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