「カジュアル面談にはどんな目的・メリットがあるのだろう?」
「カジュアル面談の流れや効果的に行うためのポイントが知りたい」
カジュアル面談をこれから導入しようと考えている方や、すでに導入しているものの思うような成果が出せずに悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
本記事では、近年導入する企業が増えているカジュアル面談について、面接との違いや実施するメリット、具体的な流れからポイントまで徹底解説していきます。
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カジュアル面談を効果的に実施するコツを紹介
カジュアル面談を実施してもなかなか成果が出せない、と感じていませんか?
カジュアル面談には採用に繋がるメリットがたくさんありますが、効果的に進めるためには、正しいやり方が必要不可欠です。
そこで、カジュアル面談の実施方法やポイントをまとめた資料をご用意しました。
時間だけが取られてしまうマイナスな面談ではなく、採用に繋がる面談にしたい方は、ぜひ資料をご覧ください。
カジュアル面談とは
カジュアル面談とは、選考前に候補者と社員がカジュアルに話をして、互いの知りたい情報を交換する機会のことです。
企業が候補者に対して一方的に質問する面接とは異なり、双方向に質問することで相互理解を深めていきます。面接のような合否判定が無いうえに、企業が候補者に対してアピールするケースも多く、企業が評価される場でもあるのが特徴です。
カジュアル面談 | 採用面接 | |
---|---|---|
企業側の目的 | マッチングを見極めたい 応募意欲を高めたい | 採用基準を満たしているか判断したい |
候補者側の目的 | マッチングを見極めたい 応募すべきか判断したい | 選考に通過したい 内定を獲得したい |
候補者の応募経路 | 企業からのスカウト リファラルによる社内推薦 オウンドメディアやSNS経由での直接応募 | 求人広告経由での応募 人材紹介経由での応募 オウンドメディアやSNS経由での直接応募 |
履歴書の提出 | 不要 | 必要 |
合否判定 | なし | あり |
質問形式 | 対話形式で双方が質問 | 企業側が一方的に質問 |
服装 | 自由 | 基本的にスーツ |
【参考】面談と面接はどう違う?目的や形式の違いやカジュアル面談の設計まで解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/interview_difference/
したがって、「カジュアル面談なのに志望動機を聞かれた」「一方的に質問されて、企業理解が深まらなかった」といったケースは、候補者の不満や不信感、ひいては企業イメージの低下につながります。カジュアル面談と採用面接の違いを正しく理解し、互いのニーズを満たせるようにしましょう。
Wantedlyでは、カジュアル面談の運用に悩む方々のために、カジュアル面談で必ず知っておくべき知識や失敗しないための方法などのノウハウを1つの資料にわかりやすくまとめています。ぜひ一度確認してみてください。
カジュアル面談が注目されている背景
労働人口の減少によって採用競争が激化している今、求人広告・人材紹介サービスに登録している転職顕在層だけでなく、まだ転職意欲が固まっていない転職潜在層へのアプローチが重要になってきています。
カジュアル面談は「選考」ではないため、応募書類の提出が不要で、候補者側の応募・参加のハードルが低いのが特徴です。そのため、「試しに話を聞いてみたい」といった転職潜在層や、従来の採用活動では出会えなかったハイレベルの人材にもリーチできます。
またカジュアル面談は、近年拡大しているリファラル採用やダイレクトリクルーティングの入り口としても活用されます。
リファラル採用やスカウト経由の場合、従来の採用手法と違って企業側からアプローチしているため、候補者の企業理解は浅く、志望度も低い状態です。そのため、いきなり面接へ案内するのではなく、まずはカジュアル面談で企業の魅力を十分に伝える必要があります。
売り手市場が続いている今、まずは採用を前提としないカジュアルな接触機会を設け、いかに企業認知度・志望度を高められるかが採用成功のカギといえるでしょう。
カジュアル面談の重要性やこれからの採用の考え方は、以下の記事で解説しています。ぜひあわせてご確認ください。
【採用の新常識】なぜ採用に”ファンづくり”と”カジュアル面談”が必要なのか
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook_2/
カジュアル面談のメリット
カジュアル面談のメリットは、大きく分けて次の3つです。
1.転職潜在層にリーチできる
前述の通り、カジュアル面談は「選考」ではないため、候補者側の応募・参加のハードルが低いのが特徴です。したがって、従来の手法では出会えなかった転職潜在層や優秀層にもリーチできます。
また、カジュアル面談を通して自社のファンになってもらえれば、今すぐの応募に至らなかったとしても、将来の転職先候補として考えてもらえる可能性があります。
これからの採用は、従来の短期決戦の採用スタイルから、求職者に想起される存在となるための「リクルートメント・マーケティング」への切り替えが必須です。マーケティング起点の採用戦略の考え方は以下の記事で解説していますので、ぜひあわせてご確認ください。
【採用の新常識】上手くいかない採用から脱却するために必要な考え方
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook/
2.動機づけできる
カジュアル面談では、企業説明や質疑応答によって候補者の企業理解を深められます。1対nの企業説明会よりも、候補者の知りたい情報や興味をひく情報をピンポイントで提供できるため、効果的に動機づけできるでしょう。
はじめは選考を受ける気のなかった候補者が、カジュアル面談を通じて企業の魅力を知り、応募や内定に至るケースはよくあります。
3.ミスマッチを防げる
カジュアル面談は合否判定がないため、候補者が本音ベースで話しやすいのが特徴です。企業選びで重視している点・これまでの経験やスキル・転職にあたって不安に感じていることなど、候補者の率直な意見や価値観が知れるため、ミスマッチ防止がはかれます。
とくに、求職者・企業側ともにカルチャーマッチを見極める場として活用すると非常に効果的です。考え方やキャリア感などの話題の中で、自社の組織文化にマッチするかどうか見極められると、ミスマッチを防げるでしょう。
【参考】カルチャーフィットとは?採用に役立つ具体的な質問を紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/culture_fit/
また、応募前のカジュアル面談の段階で、企業側が等身大の情報を提供することもミスマッチ防止につながります。企業の良いところだけでなく、まだ整っていない部分も包み隠さず伝えることで、入社後のギャップによる早期離職を防げるでしょう。
【参考】採用ミスマッチが生じる原因とは?防止策と企業事例を紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/mismatch/
カジュアル面談のデメリット
カジュアル面談はメリットが大きい反面、採用工数が増え、採用担当者や協力してもらう現場社員の負担が増える点がデメリットといえます。
しかし、カジュアル面談を通じて双方のマッチングを確かめたり、候補者の動機づけや企業理解の促進を行うことで、母集団の質や選考通過率が高まり、結果として全体の採用効率は上がる可能性が高いでしょう。
カジュアル面談の事前準備
カジュアル面談をスムーズに進めるためには事前準備が重要です。面談当日までに次の2点を行いましょう。
1.事前に資料を渡しておく
リファラル採用やスカウト経由でカジュアル面談する場合、候補者の企業理解はほとんど0に近い状態です。そのため、以下のような企業理解を深められる資料を事前に送付しておきましょう。
事前に資料を送付しておけば、候補者は「基本情報を押さえたうえで、さらに一歩踏み込んで聞きたいこと」を面談当日までに考えられるようになります。
また、前日のリマインドメールなどで、面談を担当する社員のプロフィールを簡単に伝えておくこともオススメです。もしWantedlyを使っている場合は、事前に自身のプロフィールを送付しておきましょう。自身の経歴・価値観に目を通してもらえれば、安心感・信頼感を与えられ、候補者からの質問も生まれやすくなります。
Wantedlyのプロフィールの作り方は以下の記事で解説していますので、ぜひあわせてご確認ください。
【参考】保存版 | 魅力が伝わる「Wantedly のプロフィール」作りのTips
https://www.wantedly.com/companies/wantedly/post_articles/338918
2.質問することをまとめておく
面談が終わってから「あれも聞いておけばよかった」と後悔しないよう、求職者への質問事項は事前にリスト化しておきましょう。
とくに、転職理由や転勤の可否については面談中に聞くのがオススメです。
その後の面接でも聞ける内容ではありますが、合否に関係のない面談だからこそ本音ベースで聞くことができます。
カジュアル面談で求職者に聞くべき内容は、こちらの記事で解説しています。
【参考】カジュアル面談では何を聞く?採用成功につながる5つの質問事項
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/casual_interview_hearing/
カジュアル面談の進め方・当日の流れ
カジュアル面談は次のステップで進めましょう。
1.アイスブレイクも兼ねて自己紹介する
2.合否に関係のない面談であることを改めて確認する
3.候補者の状態・ニーズを確認する
4.候補者のニーズにあわせて企業の魅力を伝える
5.候補者からの質問に答える
6.ネクストステップを案内する
ここからは、それぞれのポイントやトーク例を紹介していきますので、「どんな順序で何を話せばよいかわからない」という方はぜひ参考にしてください。
1.アイスブレイクも兼ねて自己紹介する
まずは、アイスブレイクも兼ねて自己紹介からはじめましょう。最初のアイスブレイクでいかに緊張を和らげ、フランクな雰囲気を作れるかどうかが、その後の面談の質を左右します。
お互いに緊張している状態ではなかなか本音で話せませんし、採用担当者のパーソナルな部分が見えなければ候補者も自己開示できません。そのため自己紹介では、部署名や名前だけでなく、出身地・趣味・特技など、候補者との会話を広げられ、共通点を見つけられそうな項目まで伝えるようにしましょう。
自己紹介をきっかけに双方向のコミュニケーションをとることで、アイスブレイクだけでなく、候補者のパーソナリティを知ることにもつながります。アイスブレイクのポイントや具体的な質問例は、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご確認ください。
【参考】【面接官必見】アイスブレイクの鉄板ネタ7選|やりがちなNG例も
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/ice_break/
2.合否に関係のない面談であることを改めて確認する
自己紹介が終わったら、本題へ移る前に「合否に関係のないカジュアル面談」であることを改めて伝えましょう。
候補者の中には、事前に面談と言われていても「本当は選考なのでは?」と不安に思っている方や、カジュアル面談の目的や意図がわかっていない方もいます。
そのため「面接ではないので、選考の合否とは一切関係ありません。
本日は◯◯さんに自社をより深く知っていただきたいと思っていますので、ぜひ何でも聞いてください。」など、候補者の不安を払拭するための一言を必ず入れましょう。
3.候補者の状態・ニーズを確認する
次に、候補者の状態やニーズを確認しましょう。候補者は面談の内容次第で今後選考を受けるかどうかを判断します。
したがって候補者の意向を高められる面談とするためには、候補者の状態やニーズを見極め、それに合わせて効果的な魅力づけをしていく必要があります。
「なぜ今回カジュアル面談に参加しようと思ってくれたのか」
「自社に対してどんなイメージがあるか」
「他にどんな業界・企業を見ているか」
「なぜ転職を考えているのか(中途採用の場合)」
「就職活動の軸は何か(新卒採用の場合)」
などと質問し、候補者の企業理解度や価値観を確かめ、この後伝えていくべき情報を整理していきましょう。
4.候補者のニーズにあわせて企業の魅力を伝える
続いて、3で得た情報をもとに企業説明していきましょう。
候補者が大切にしているのは事業の内容なのか、働き方なのか、企業風土なのか。候補者の反応も見ながら、柔軟に話を展開させていきましょう。
大切なことは会社のありのままの姿を伝えることです。どんな会社にも合う人と合わない人がいます。全ての側面を綺麗に伝えてしまうと、採用ができたとしてもミスマッチにつながる危険性があります。
例)20代前半若手、ベンチャー志向の場合
ベンチャー企業を中心に会社を探しているので、自身が成長できる環境を求めていることが伺えます。その点が確認できれば、そこに合わせて自社の具体的な魅力を伝えていきます。
例えば「ボトムアップの文化なのでやりたいことがあれば任せてもらえることが多い」「20代のマネージャーが多くマネジメントに挑戦できる機会がある」などといったことを伝えると、候補者がイメージしやすくなります。一方で、「研修等の教育制度が手厚いわけではないので、自分で学び取っていく覚悟が必要」などといった人によっては合わない部分もミスマッチが防げるようにあえて伝えていきましょう。
こういった魅力付けは、候補者が見ている他の企業との差別化も意識しながら行っていくとより高い効果が期待できます。
4のパートを誰が面談に出ても、一貫した内容を保ち続けることは難しいことでもあります。こういった会社への理解のブレを防ぐためにも、上で紹介したような会社説明の資料を作成しておくことをおすすめします。
その際カジュアル面談が資料の読み上げの場にならないように注意が必要です。候補者に事前に送ったり、説明しやすくするためのツールとして活用していきましょう。
5.候補者からの質問に答える
企業説明がひと通り終わったら、「他に聞きたいことや気になることはありますか?」と聞き、候補者からの質問に答えていきましょう。
候補者の中には、本当は聞きたいことがあるのに遠慮してしまう方もいます。そのため、「仕事以外のことでも大丈夫ですよ。せっかくの機会ですので遠慮なく何でも聞いてください。」とハードルを下げるとよいでしょう。
もし可能であれば、社内見学を実施するのもオススメです。時間の許す限りとことん候補者のニーズに応え、魅力づけしていきましょう。
6.ネクストステップを案内する
最後に、ネクストステップとなる選考の案内をしましょう。
ネクストステップは、後日メールなどで案内するのではなく、当日中に案内するのがポイントです。時間が経つにつれ自社への興味・関心は薄れてしまうため、もっとも意向が高まっている面談の最後に案内することで選考参加率を上げられます。
とくに、面談を通して「ぜひとも選考に参加してほしい」と感じた候補者に対しては、その旨を伝えたうえで特別な選考フローへ案内するのがオススメです。候補者の志望度をさらに高められるうえに、優秀な人材の早期獲得につながります。
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カジュアル面談を成功させるポイント・注意点
ここでは、カジュアル面談を効果的に行うためのポイントを5つ紹介していきます。
せっかく面談の機会を設けても、候補者に悪い印象を与えてしまっては台無しです。双方にとって有意義な時間となるよう、ぜひこれから紹介するポイントに注意して面談を実施しましょう。
1.面接にならないようにする
カジュアル面談で一番気をつけるべき点が、面接にならないようにすることです。
カジュアル面談は、選考の前段階。候補者は、まだ面接を受けるかどうか決めかねている状態です。そんな時に面接のような質問をしてしまうと「カジュアル面談と聞いていたのに、実際は面接だった」と悪い印象を与えてしまいます。
面接のような雰囲気を出さないようにするために、「候補者に企業の魅力を知ってもらうためのプレゼンテーションの場」くらいのイメージで取り組むのがオススメです。
2.リアルな情報で企業の魅力を伝える
いいところばかり見せてしまうと、入社後にギャップを感じ、早期退職につながる可能性があります。いいところだけでなくまだまだな部分も伝え、ありのままの情報を伝えていきましょう。
自社の足りていない部分まですべて見せることで、企業理解を深めることだけでなく、自社への信用にもつながります。
3.候補者が知りたい情報をもつメンバーをアサインする
年齢や経験など、似たような経歴をもつメンバーを同席させることで、候補者が実際に抱える不安や悩み、さらには同じ目線から見える企業の魅力が伝えられます。
とくに、デザイナーやエンジニアなど専門的なスキルが必要とされる職種の場合は、必ず現場の社員を同席させましょう。入社後に配属する予定の部署の社員を同席させることで、より業務内容や働き方に関する理解を深められます。
4.候補者からの逆質問に備える
カジュアル面談は、双方向に質問することで相互理解を深める場であり、候補者が企業を評価する場でもあります。候補者からの逆質問にきちんと答えられるよう、回答や関連資料は事前に準備しておきましょう。
カジュアル面談では、以下の逆質問が多い傾向にあります。
・どんな人が活躍しているか
・どんなスキルが求められるか
・どんなところにやりがいを感じるか
・今後はどんな事業に力を入れていく予定か
・面談担当社員の入社理由やキャリアプラン
また、合否判定のない面談だからこそ、給与・残業時間・配属先・研修内容・福利厚生など、一歩踏み込んだ逆質問をされる可能性があります。
もしこのとき曖昧な回答をしてしまえば、候補者からの信用を大きく失ってしまうため、自社の労働条件や昇給制度はもちろん、平均残業時間・有給消化率・離職率・育児休業取得率・産休または育休後の復職率など、働きやすさに関連する数値は事前に調べて頭に入れておきましょう。社内報など、カルチャーや職場環境がわかる資料を用意するのも効果的です。
5.候補者体験(採用CX)を重視する
採用競争が激化している今、企業の立場は「選ぶ側」から「選ばれる側」へと変化しています。そして候補者は、採用活動における「体験」を重視して企業を選んでいるため、カジュアル面談を含む各採用プロセスにおいて「候補者が価値を感じる体験」を提供することが重要です。
候補者一人ひとりと真摯に向き合えば、たとえ採用に至らなかったとしても、自社のファン獲得や企業イメージ向上につながります。そのためカジュアル面談では、候補者一人ひとりのニーズに寄り添い、「参加してよかった」と思ってもらえるような内容や対応を心がけましょう。
harmo株式会社では、カジュアル面談における候補者体験を重視した結果、面談参加者の選考移行率が80%以上となっています。同社の施策は以下の記事で紹介していますので、ぜひご一読ください。
【参考】エンジニアのCX(候補者体験)重視のカジュアル面談とは
https://www.wantedly.com/hiringeek/interview/labw_03/
なお、候補者体験の重要性や具体的な施策は以下の記事で解説しています。ぜひあわせてご確認ください。
【採用の新常識】内定辞退を回避する、候補者視点の選考フローとは
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook_3/
カジュアル面談の活用方法・実施すべきタイミング
カジュアル面談は「選考前」に企業と求職者が相互理解を深めるために行うものですが、採用チャネルによって活用方法や実施すべきタイミングは異なります。ここでは、具体的な採用フローへの組み込み方を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.ダイレクトリクルーティングの場合
ダイレクトリクルーティングの場合は、「スカウト→カジュアル面談→書類選考・面接」の順に行いましょう。
ダイレクトリクルーティングは企業側からアプローチする手法のため、候補者の意向や企業理解度は比較的低い状態です。そのため、まずはカジュアル面談に参加してもらうことと、カジュアル面談にて企業の魅力を十分に伝えることが採用成功のカギとなります。
スカウト文面にて「まずは会ってお話してみませんか?」と返信の心理的ハードルを極力下げることが重要です。カジュアル面談に招待する際の例文やスカウト返信率を上げる方法はこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご確認ください。
【参考】ダイレクトスカウトの返信率を改善するコツ|例文や事例も紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/scoutmail_reply/
2.リファラル採用の場合
リファラル採用の場合は、前述のダイレクトリクルーティングとほぼ同じ流れです。「紹介→カジュアル面談→書類選考・面接」の順に行いましょう。
リファラル採用における候補者は、自社の業務内容やカルチャーをよく知る社員が推薦した人材であるため、価値観のマッチングやパーソナリティの適性が見込めます。候補者自身も「もっと詳しく話を聞いてみたい」と思うほどには、自社に対して興味関心がある状態です。
しかし、万が一不採用になった場合、紹介者と候補者の関係に不和が生じるリスクがあります。そのためカジュアル面談では、採用担当者や現場社員からあらためて企業の魅力を伝え、あくまで「候補者本人の意思」で選考に参加するかどうか決めてもらいましょう。
企業理解度や志望度が低く、「友人に勧められたから」という理由のみで入社してしまうと、仕事のモチベーションが保てず早期離職してしまう恐れがあります。不採用時のトラブルを防ぐためだけでなく、社員の定着化をはかるためにも、カジュアル面談での動機づけは非常に重要です。
【参考】リファラル採用で起こりうるトラブルとは?防止策と成功事例を紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/referral_trouble/
3.求職者側から応募してもらう場合
採用サイトやSNSに窓口を設置し、求職者側からカジュアル面談に申し込んでもらう方法もあります。前述の2つのケースとは異なり、求職者からの応募を「待つ」パターンです。この場合の採用フローは、「求職者からの申し込み→カジュアル面談→書類選考・面接」の順になります。
たとえば株式会社オノヤでは、採用サイトからオフィス見学・カジュアル面談の予約ができるようになっています。株式会社キーワードマーケティングのように、LINEの公式アカウントから気軽に申し込めるようにするのもよいでしょう。
引用:株式会社オノヤ 採用サイト、株式会社キーワードマーケティング LINE公式アカウント
このように常にカジュアル面談の窓口を設けていれば、工数をかけることなく母集団形成でき、募集期間外の機会損失を最小限に抑えられます。つまりカジュアル面談は、閑散期における企業説明会の代わりとしても活用できます。
Wantedlyでは、募集ページに「話を聞きに行きたい」ボタンがあるため、求職者側から簡単にカジュアル面談に申し込めるようになっています。また、募集は掲載し放題で、ブログの投稿やダイレクトスカウトも可能です。
Wantedlyでできることや具体的な料金は以下のサービス資料にまとめています。ぜひ一度確認してみてください。
Wantedlyでカジュアルな出会いを実現しよう
カジュアル面談は応募のハードルを下げ、より多くのターゲット人材との出会いが可能になります。
Wantedlyは通常の求人広告とは違い、「話をきいてみたい」といったカジュアルな応募方法のため、応募のハードルが下がり、より多くの優秀人材ターゲット人材と面談を行える可能性が高まります。
登録しているユーザーは、会社の目指すことの魅力や働きがいなどを重視して会社選びをする傾向が強いです。そのため、最初の時点で志望度が高くなくても、カジュアル面談で魅力を伝えることができれば、カルチャーマッチした人材を採用することができます。
カジュアル面談と相性の良い採用サービスを探している方は、ぜひサービス詳細を確認してみてください。
こちらの記事ではWantedlyの人事責任者による著書から、カジュアル面談の実践法について解説していますので、あわせてご覧ください。
なぜ採用に”ファンづくり”と”カジュアル面談”が必要なのか【採用の新常識】
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook_2
カジュアル面談の成功事例5選
ここでは、カジュアル面談を活用して採用成功した事例を5つ紹介します。各社の具体的な取り組みを参考にし、自社の採用に活かしましょう。
1.Dreamly Ltd
Dreamly Ltdでは、カジュアル面談を通してフロントエンジニア2名の採用に成功しています。
カジュアル面談を導入する前は「1人でも多く優秀なエンジニアを採用したい」という想いから、自社のよい点ばかりを伝えてしまい、結果として入社後のギャップやミスマッチが発生。
しかし、カジュアル面談にて自社のよい点だけでなく過去の失敗やまだ整っていない部分まで率直に伝えるようにしたことで、お互いの期待値を合わせられ、価値観の合う人材を獲得できるようになりました。
▶︎Dreamly Ltdの採用施策事例を無料ダウンロードする
2.株式会社スリーシェイク
株式会社スリーシェイクでは、カジュアル面談を通してエンジニアを中心に20名以上採用しています。
以前は、チェックリストをもとに求職者のスキルを見極めるための面談を実施していたものの、正確にスキルを把握するのは難しくアンマッチが発生。
そのため、面談の形式を「スキルを見極めるための面談」から「パーソナルな部分を知るためのカジュアル面談」へと変更しました。
カジュアル面談は複数名の社員と雑談する形式で、求職者が知りたいことに答えるスタンスで実施しています。
▶︎株式会社スリーシェイクの採用施策事例を無料ダウンロードする
3.メトロエンジン株式会社
メトロエンジン株式会社では、カジュアル面談を通して営業担当2名、カスタマーサクセス1名の採用に成功しています。
知名度のある会社ではないからこそ、いきなり面接するのではなく、カジュアル面談によってまずは企業理解を深めてもらうことを重視。
カジュアル面談にてざっくばらんに自社の魅力を伝えることで志望度を上げ、その後の選考・内定までつなげることに成功しています。
▶︎メトロエンジン株式会社の採用施策事例を無料ダウンロードする
4.株式会社PRUM
株式会社PRUMは「等身大のカジュアル面談」を目指し、以下の施策を行いました。
・スカウト文面に研修内容や入社後の流れを詳しく記載
→カジュアル面談の参加意欲を高め、当日の質問レベル向上にも成功・カジュアル面談では候補者の希望や期待を丁寧にヒアリング
→自社ができること・できないことを正直に話してミスマッチを防ぐ・カジュアル面談の流れをテンプレ化し、ヒアリングシートを作成
→面談担当者によって話す内容や面談の質が変わらないようにする
上記の結果、面談参加者の選考移行率は50%、選考に進んだ候補者の69%が内定承諾しています。同社の施策は以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひあわせてご確認ください。
【参考】入社者の8割をWantedlyで実現|PRUMのスカウト返信率25%超えの秘訣とは
https://www.wantedly.com/hiringeek/interview/eventreport_20240130/
5.株式会社favy
株式会社favyは「まず会ってみること」を大切にして、未経験の方や転職意欲がそこまで高くない人材ともカジュアル面談を行うようにしています。
実際に会ってみると、プロフィールには書かれていない魅力がたくさんあるため、経歴やスキルでスクリーニングしないようにしているそうです。
また同社は、「絶対に採用する」という温度感ではなく、あくまで自社のファンを増やす機会としてカジュアル面談に臨んでいます。その結果、候補者が聞きたいことを素直に聞けるリラックスした雰囲気を醸成できています。
同社の施策は以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひあわせてご確認ください。
【参考】ローコストで月間150件の応募を獲得|株式会社favyのファンを増やす採用サイクルの秘訣とは?
https://www.wantedly.com/hiringeek/interview/eventreport_20240220/
まとめ
今回は、カジュアル面談を実施する理由や効果的に行うための進め方について解説しました。
売り手市場へと採用市場が変化したこと、そして求職者の価値観の多様化が、カジュアル面談の導入が進んでいる背景と紹介しました。
カジュアル面談から採用へと繋げるためには、自社のことを知ってもらい、お互いの理解を深める機会として捉えることが大切です。ぜひ今回紹介した内容を参考にし、カジュアル面談を活用して採用を成功させましょう。