採用活動を進めるにあたり、「もっと業務を効率的に行いたい」と考える採用担当者の方も多いのではないでしょうか。特に昨今では、人材の獲得競争の熾烈化により、採用効率を高めることが必須となってきています。そのためにも、応募者管理、選考の進捗管理、各媒体別のデータ分析など、情報を管理・分析する業務をいかに負担なく進められるかがポイントになるでしょう。
採用業務の管理方法として、大きく「Excelで管理する」「ATS(採用管理システム)で管理する」の2つの手法があげられます。本記事では、ExcelとATSのそれぞれのメリット、ExcelからATSへ移行する際の手順などを解説していきます。
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Excelで採用管理するメリット
採用業務の管理として、多くの企業に導入されているツールがExcelです。他業務でも使用する場面も多く、慣れ親しまれたツールであるため、導入ハードルの低さが特徴です。Excelで採用管理を行うメリットとしては、以下の3つがあげられます。
1.応募者情報を一元で管理ができる
氏名、連絡先、応募ポジション、選考状況などの応募者情報を、1枚または複数のシートで管理することができます。全ての情報を1つのファイルに集約することで、情報の分散や見落としを減らすことが可能です。また検索機能やフィルタリング機能を使うことで、特定の条件に基づいた応募者データを素早く確認できます。
2.カスタマイズの自由度が高い
採用管理に必要な項目やフォーマットを自由に設定できるなど、柔軟性があります。例えば、応募者の基本情報に加えて、評価コメントや面接スケジュールなど、項目を自由に追加できます。また、選考プロセスの進捗状況の色分けや条件付き書式で可視化することで、より分かりやすく管理することも可能です。さらに、関数やマクロ機能を活用することで、計算やデータ処理を自動化し、効率的な運用を実現できるでしょう。
3.コストが低い
業務用ソフトウェアとしてExcelがすでに導入されている企業であれば、追加費用を支払う必要がありません。特別なサブスクリプション契約や外部サービスに依存せずに利用できるため、経済的かつ効率的なツールとなるでしょう。コストを最小限に抑えながらも、採用管理の基本的な業務を実現できます。
Excelで採用管理するデメリット
続いて、Excelで採用管理を行うデメリットについてみていきましょう。採用規模が大きくなり、複数人で管理していくフェーズになると、以下のデメリットを感じる場面が増えるのではないでしょうか。
1.手動入力によるミスが発生
応募者情報や選考状況などの多くの項目は、手動で入力する必要があります。手作業は負担がかかるだけでなく、入力ミスが発生しやすいという懸念があります。例えば、候補者の名前や連絡先を間違えて記録してしまった場合、企業への信頼性を損なう可能性があるでしょう。また、データや進捗状況の更新漏れが発生すると、選考プロセス全体の精度が低下します。こうしたヒューマンエラーによるトラブルが避けられない点は、大きなデメリットと言えるでしょう。
2.データ量が増えると管理が煩雑に
採用規模が拡大して応募者数が増えると、Excelでの管理は徐々に煩雑化する傾向があります。当初は問題なく運用できていたシートでも、行数や列数が増えることで視認性が低下し、必要な情報を素早く見つけることが困難になるでしょう。また、膨大な情報を整理するために複数のシートを作成してしまうと、データの関連性を把握するのに時間がかかり、結果として操作ミスが増えるかもしれません。
3.同時編集やリアルタイム更新が難しい
共有フォルダでファイルを運用していると、一人が作業中の間は、他の人が変更を加えられない場合があります。進捗管理や情報更新が遅れることで、採用プロセス全体のスピードに影響を与える可能性があります。
4.セキュリティリスクが高い
採用活動では、候補者の個人情報や企業の内部情報を扱うため、万全なセキュリティ対策が重要です。Excelファイルを共有フォルダなどを通じて管理している場合、第三者による不正アクセスや情報漏洩のリスクが高まります。また、万が一ファイルが破損したり削除されたりした場合、データ復旧も困難です。
ATS(採用管理システム)に移行するメリット
これまでExcelで採用管理するメリット・デメリットをみてきました。それでは、仮にATS(採用管理システム)に移行した場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下、4つの点にメリットをまとめました。
1.計算・分析の自動化
ATSは応募者データや採用活動に関する情報をもとに、自動で計算や分析を行う機能を備えています。例えば、採用媒体や手法別に、応募者の選考通過率や採用コストなどの指標を簡単に算出可能です。これにより、手動でデータを集計する必要がなくなり、作業時間の短縮とミスの削減が実現できるでしょう。正確な分析結果を活用することで、「成果の出やすい媒体・手法に予算を寄せる」といったように、より効率的な採用戦略を立案できるようになります。
2.最新情報のリアルタイム共有
クラウド上でデータを一元管理するため、リアルタイムにチーム内で情報を共有できます。これによりチームメンバー全員が、候補者の最新情報や面接スケジュールなどを即座に把握できます。また、複数人が同時にシステムを操作できるため、連絡漏れや情報の行き違いが減り、採用活動全体のスピードと精度が向上するでしょう。
3.選考プロセスの可視化
ダッシュボードを活用することで、候補者の進捗を一目で把握できます。また、選考プロセスを可視化することによって、ボトルネックとなっている部分や進捗が遅れている要因が特定できるため、改善策が打ち出しやすくなります。選考全体がスムーズに進むことで、応募者にとって満足度が高い体験を提供できるでしょう。
4.セキュリティの強化
暗号化技術やアクセス権限の設定により、データの不正アクセスや情報漏洩を防ぎます。さらに、自動的にバックアップが行われるため、万が一のデータ消失リスクにも対応できます。
ATSの機能について、詳しくはこちらの記事もご覧ください
▼ATS(採用管理システム)導入のメリットは?|機能や選定基準を解説
ATS(採用管理システム)を検討すべき状況
多くのメリットがあるATSですが、導入する必要性は企業がおかれている状況によって異なってくるでしょう。ここからは、特にATSを導入することで恩恵を受けやすい状況を紹介していきます。
採用人数や応募者が増加している
採用人数や応募者が増えるほど、取り扱うデータ量も増えていきます。管理するシートも複雑化し、情報を探索・編集するためにかかる時間が長引く可能性があります。ATSを導入すれば、一つの管理画面で情報を見やすく整理できるため、業務の効率化が図れるでしょう。
手動での更新や進捗管理に限界を感じている
手作業での更新や進捗管理は、多くの時間がかかり、応募者が増えていくにつれて業務負担も膨大になっていきます。選考状況の把握やデータの更新に時間が取られすぎていると感じる場合は、ATSを導入することで効率化を図るべきタイミングと言えます。
選考プロセスの可視化や自動化をしたい
選考プロセスの全体像を把握しにくいと感じたり、タスクの抜け漏れに悩まされていたりする場合は、ATSの自動化機能が役に立つでしょう。選考プロセスの可視化をすることで、歩留りの改善につなげられます。また、選考の各ステップで発生するタスクをシステムに任せることで、重要な意思決定に集中できるようになるはずです。
他ツールと連携して一元管理したい
複数の採用ツール(採用媒体・オンライン面接ツール・スケジュール管理ツールなど)を利用している場合、それらを一元管理できるATSの導入が効果的です。他ツールと連携機能を持つATSが多いため、データを集約することで、効率的な採用管理が実現できるでしょう。
ATS(採用管理システム)へ移行するステップ
ATSの導入を進めるにあたり、以下の6つのステップを踏むと移行がスムーズになります。
1.現状分析
2.予算を決める
3.ツールを決める
4.スケジュールを決める
5.データ移行
6.社内教育
それでは各ステップの詳細をみていきましょう。
1.現状分析
まずは現在の採用業務における課題点を洗い出しましょう。例えば、「情報共有の遅れ」や「手作業によるミス」などと具体的にあげていき、解決したいポイントを明確にします。このステップを踏むことで、ATSに求める機能を把握しやすくなります。
2.予算を決める
ATSはツールや機能によって費用が異なるため、必要な機能を整理した上で、予算を決めていきます。ATS導入のメリットは単純な費用対効果だけではありません。「業務効率の向上により、戦略的な業務に集中できるようになった」「応募者体験がよくなったことで、企業の評判があがった」「データ分析によって、選考の精度があがった」といったような定性的な効果も考慮すると良いでしょう。
3.ツールを決める
複数のATSツールを比較検討し、自社のニーズに最も合うツールを選定します。機能、操作性、カスタマイズ性、サポート体制などを基準に選ぶと良いでしょう。無料デモを活用して実際の機能や使用感を確認することをおすすめします。
4.スケジュールを決める
導入から運用開始までのスケジュールを立てます。この際、データ移行や社内教育にかかる時間も考慮し、現場の負担を最小限に抑えるよう配慮すると良いでしょう。
5.データ移行
Excelや他のツールで管理している応募者データをATSに移行します。多くのATSにはCSVファイルをインポートする機能が備わっているため、そちらを活用すると良いでしょう。データ移行時には、不要なデータを整理した上で、必ずバックアップをとってから移行作業を進めるとスムーズです。
6.社内教育
ATSを効果的に活用するためには、採用チームや関係者への教育が不可欠です。システムの基本的な操作方法や新しいプロセスに関するトレーニングを実施し、全員がスムーズに運用できる状態を目指します。
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Wantedly Hireは、ウォンテッドリーが提供する「現代の採用に最適化された、次世代型採用管理システム」です。次世代型と呼ばれる理由を3つの点から説明します。
1.採用業務の一部を半自動化できる
採用業務の中で時間を取られてしまいがちなのが、選考担当者の日程調整ではないでしょうか。特にマネージャーや現場社員など複数名の調整が必要なケースの場合は、日程を合わせるだけで一苦労です。Wantedly Hireであれば、複数名の選考担当者の組み合わせを自動で調整できる機能が備わっています。また、候補者への対応漏れをなくせる自動アラート機能や繰り返し作業を減らせるデフォルトアクションの設定など、途中辞退を防ぐための業務を効率化できます。
2.選考ステップを柔軟に設定できる
一口に「選考プロセス」と言っても、求人している職種や応募者の意向によって、その工程は変動するものです。Wantedly Hireには選考プロセスを柔軟にカスタマイズできる機能はもちろん、一次選考や最終選考の各ステップに対して、「面談+課題」「面談+面接」のような複数のアクション設定も可能です。そのほか、各面接の評価フォームを変更したり、応募フォームをカスタマイズしたりと、柔軟な選考プロセス設計が実現できます。
3.採用基準の統一化で、高精度の見極めができる
採用担当者によって、見極めるべき基準がバラバラで、候補者の評価が定まらないという悩みも多いのではないでしょうか。Wantedly Hireであれば、全ての評価は「スコアカード」という機能で管理され、候補者ごとの平均点や合計点を算出できます。これにより、全ての応募者に対して公平で一貫した採用面接が実施でき、高精度の見極めが可能になります。
まとめ
この記事では、採用業務の管理をExcelで行う場合とATS(採用管理)で行う場合のそれぞれのメリットを整理しました。採用規模の拡大などに伴い、業務の効率化を図る必要性が高まっている状況であれば、ATSの導入を検討してみると良いでしょう。ATSの導入は業務負担の削減だけではなく、応募者体験の向上にも効果的です。適切なツールを選び、計画的に導入を進めることで、採用活動全体の質と成果を高めることが期待できます。
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