「自社単独の新卒採用には限界がある。専門家のノウハウがほしい」
「中途採用のように学生を紹介してくれる新卒エージェントはないだろうか」
新卒の人材採用に取り組む採用担当者の中には、学生との接点作りに苦戦している人も多いのではないでしょうか。
今回は、新卒採用における人材紹介のメリット・デメリット、おすすめのサービス、活用方法を解説します。
新卒採用を成功させる新常識を解説
ここ最近の新卒採用は難易度が高く、既存の就活ナビサイトだけでは難しい時代が続いています。
新卒採用に悩む方々のために、就活ナビサイトに頼った採用から脱却し、優秀な学生を継続して採用できる方法を1つの資料にまとめました。
以下から資料をダウンロードして、これからの新卒採用に必要な知識を身につけましょう。
学生が新卒人材紹介サービスを利用する理由
新卒採用サービスは中途採用で一般的な人材紹介のシステムを新卒入社する学生向けとして提供しています。
売り手市場化が続く中で人材採用に課題を持つ企業は増加しており、新卒紹介サービスへの関心も高まっています。
まず、学生がどのような理由から新卒紹介サービスを利用するのか、確認していきましょう。
1.就職情報収集のため
新卒紹介サービスを利用する学生の多くは、就職情報を収集する目的でエージェントに登録しています。
就職活動は学生にとって自己の人生を左右する大きなイベントです。そのため新卒紹介サービスの力を借りて業界の傾向・動向・評判などを仕入れ、自分が目指す方向性と合致しているか徹底的に分析しています。
また新卒紹介サービスを通じて非公開の求人など一般に知られていない情報を得られる場合があります。新規の事業展開に関わる職種であったり、これから開拓する海外市場についての職種など、企業が公募できない求人は意外に多いのです。
とくに専門的な分野について学んできた学生は、新卒紹介サービスを通じて非公開の人材募集に出会える可能性があります。
2.就職の相談役として活用
新卒紹介サービスに登録すると、学生には担当カウンセラーがつくのが一般的です。
カウンセラーは学生についての客観的な評価、面接対策など就職活動において自己分析に役立つアドバイスを行います。就職に関する専門的なノウハウを基に回答してくれるため参考にしやすく、就活成功の大きな糧となります。
また、履歴書やエントリーシートの添削、面接へのアドバイスを手伝ってくれるカウンセラーも多いため、学生にとって利用価値が高いのです。そのためカウンセラーを就職活動の相談役として活用する学生も少なくありません。
新卒人材紹介サービスのメリット
ここでは、新卒紹介サービスを企業が利用するメリットについて説明します。
1.成果報酬のため初期コストがかからない
新卒紹介サービスは中途採用の人材紹介と同様、成果報酬のため初期コストがかかりません。内定を出すもしくは入社した段階ではじめて料金が発生するため、就活ナビサイトや求人誌のように掲載料を支払わなくて済むのです。
成果報酬は、年収にあわせて算定されるケースと、1人あたり〇円とあらかじめ金額が設けられているケースに分けられます。年収にあわせて算定される場合、相場は理論年収の20~25%程度である場合が多く、年収350万円の新卒の場合、70~88万円程度かかります。
中途採用の人材紹介の場合、理論年収の30~35%程度の手数料が相場ですから、新卒紹介の方が安価に設定されているケースが多いと言えます。1人あたりの金額が設けられている場合、相場は1人50~120万円程度です。
1年目の年収をいくらで設定しているかによってどちらが得か変わりますので、見積もりを取りながら決めていきましょう。成果報酬のため初期コストがかからず、費用をかけたのに採用できなかったというリスクがない点が新卒紹介サービスの特徴です。
Wantedlyでは、新卒採用に悩む方々のために、必ず知っておくべき専門知識や採用要件の考え方、募集・選考でのコツなどのノウハウを1つの資料にわかりやすくまとめました。ぜひ一度確認してみてください。
2.採用にかける人的コストを削減できる
採用にかける人的コストを削減できる点も、新卒紹介サービスの大きなメリットです。
とくに新卒採用の場合、企業によっては4月入社にあわせて多数の学生を採用しなければなりません。そのため一定の時期に業務が集中し担当者の負荷が過大になりがちです。
担当者は採用活動以外の業務を抱えている場合も多くありますので、負荷を軽減するために新卒紹介サービスを利用するのです。
新卒紹介サービスによって担当者は面接など選考プロセスを中心とした採用コア業務に専念できます。人的コストの削減につながる点が、新卒紹介サービスを活用する企業にとってのメリットになっています。
3.多様なサービスを提供してくれる
新卒紹介サービスが学生の紹介から入社まで多様なサービスを提供する点も企業にとってのメリットになっています。
多くの新卒紹介サービスが学生向けにWordやExcelなどの基本的なOA技術のトレーニング・ビジネスマナー講座・ビジネスセミナーなど多数のイベントを開催するのが一般的です。内定者研修や懇親会の企画に積極的な新卒紹介サービスもあります。
また面接辞退や内定辞退が発生した場合に理由を共有してもらうなど企業側が通常知り得ない情報の共有も期待できます。
4.素早い対応が期待できる
新卒紹介サービスは契約後すぐに人材要件に合致する学生を探してくれます。そのため
「入社を間近に控えた3月に辞退者が出た」
「事業計画の見直しで新卒採用を増やしたい」
などのニーズにも素早く対応可能です。
就活ナビサイトなどの求人メディアは申し込みから掲載、人材からの応募、面接まで時間が必要です。新卒紹介サービスなら短期間で母集団の形成に結びつく点が企業にとってのメリットになっています。
5. 自社に対する学生の心象を知ることができる
人材紹介サービスを利用すれば、自社に対する学生の本音が聞けます。
「企業」と「求職者」という立場上、通常は学生の応募理由や辞退理由に関する本音はなかなか聞けません。候補者本人に直接聞いたとしても、建前の理由しか教えてもらえないでしょう。
しかし人材紹介会社が間に入れば、CA(キャリアアドバイザー)から学生の本音を聞いてもらえます。自社の弱みや足りない部分など、求職者目線での率直な意見が知れるため、採用活動の見直しがはかれます。
また、内定承諾から入社まで間が空いてしまう新卒採用において、本音を聞きながら採用を進められる点は、内定承諾率の向上や入社前辞退を回避することにもつながります。
新卒人材紹介サービスのデメリット
ここからは、新卒紹介サービスを利用する際に注意すべきポイントを解説します。あらかじめ知っておけばリスクを減らせますので、目を通しておきましょう。
1.一人あたりの採用コストが高い
人材紹介サービスは、一人あたりの採用コスト(採用単価)が高いのがデメリットです。
採用手法として一般的な就活ナビサイトの場合、掲載料金は高額ですが、成果報酬は発生しません。複数名採用しても料金は一定です。
しかし人材紹介サービスの場合、基本的に成果報酬制のため、採用人数が多ければ多いほど採用コストが膨れてしまいます。そのため大量採用には不向きです。
採用予定人数が多い企業や、採用単価を抑えたい企業は、他の採用手法を検討してみましょう。新卒採用の手法は以下の記事で紹介しています。
【参考】新卒採用手法9選|特徴・費用・最新トレンドも解説【比較表つき】
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/newgrads_method/
2.学生の母集団が限られてしまう
新卒紹介サービスは登録制のため、アプローチできる学生の母集団が限られてしまいます。
自社が求める人材要件にマッチする母集団を持つ新卒紹介サービスであれば問題ありませんが、ズレが生じていると期待通りの採用につながらないケースもあります。
新卒紹介サービスには
・首都圏の学生が多い
・理系学生(もしくは文系学生)が多い
・アスリート学生や芸術分野の学生が多い
・ベンチャー志向の強い学生が多い
など、それぞれ特徴があります。自社が求める人材要件に合ったサービスを活用していきましょう。
100種類以上の新卒採用サービスを解説した記事がありますので、新卒紹介のカテゴリも参考にしてみてください。
3.採用ノウハウが蓄積されない
新卒紹介サービスを利用する場合、母集団形成のプロセスをエージェントが担当します。企業にとっては面接など選考プロセスに集中でき、採用にかかる工数が減るというメリットがあります。
しかし、一方で主体的・戦略的に動く場面は減ってしまうため自社に採用ノウハウが蓄積されにくいのです。長期的には自社で採用活動を行いたいと考える企業の場合、注意が必要と言えます。
新卒人材紹介サービスの選び方
新卒人材紹介サービスを選ぶ際は、次の4点をチェックしましょう。
1.登録学生は自社の採用要件とマッチしているか
2.予算は適切か(料金形態や成果報酬の金額)
3.採用の実績、ノウハウ、評判は満足できるか
4.担当者のレスポンスは早く、相性がいいか
人材紹介サービスには、特定の分野や業界に特化した媒体があります。自社の採用要件とマッチする学生が多く登録している媒体なら、採用成功の確率を高められます。
また、予算設定も大切です。長期的な利用を前提として、無理なく継続できるサービスやプランを選びましょう。
さらに、見積もり段階での営業担当者やカウンセラーとの相性も重要です。自社の採用プランに深い理解を示し、協力的な姿勢を示してくれる人材紹介会社であれば、安心して任せられるでしょう。
新卒人材紹介サービス比較8選【一覧表つき】
新卒採用にオススメの人材紹介サービスは以下の通りです。それぞれの特徴や料金プランを比較し、もっとも自社にあうサービスを選びましょう。
▼新卒人材紹介サービス比較表
サービス名 | 登録学生 | 料金形態・相場 |
---|---|---|
就職エージェントneo | 18万人以上 | 成果報酬型 文系 100万円/人 理系 110万円/人 |
リクナビ就職エージェント | 60万人以上 | 成果報酬型 100万円/人 |
マイナビ新卒紹介 | 55万人以上 | 成果報酬型 文系 85万円/人 理系・体育会系・海外大学留学生 100万円/人 |
doda新卒エージェント | 14万人以上 (約7割が首都圏・関東圏) | 成果報酬型 文系 90万円/人 理系 100万円/人 |
type就活エージェント | 学生数は非公開 (約7割が上位校) | 非公開 |
DYM新卒紹介サービス | 学生数は非公開 (上位校や体育会系中心) | 成果報酬型 130万円/人 |
キャリタス就活エージェント | 40万人以上 (約6割が上位校) | 非公開 |
JOBRASS新卒紹介 | 7万人以上 (約6割が上位校) | 成果報酬型 文系 90万円/人 理系 100万円/人 |
1.就職エージェントneo
学生層:学部、地域問わず18万名以上
特徴:イニシャル課金型の送客サービスあり
報酬システム:成果報酬型 文系1人100万円/理系1人110万円
運営企業:株式会社ネオキャリア
URL:https://www.s-agent.jp/
2.リクナビ就職エージェント
学生層:学部、地域問わず60万名以上
特徴:中小企業の採用に強い
報酬システム:成果報酬型 1人100万円
運営企業:株式会社リクルート
URL:http://job.rikunabi.com/agent/
3.マイナビ新卒紹介
学生層:学部、地域問わず55万名以上
特徴:インターン導入に積極的
報酬システム:成果報酬型 文系1人85万円/理系、体育会系、海外大学留学生1人100万円
運営企業:株式会社マイナビ
URL:https://shinsotsu.mynavi-agent.jp/
4.doda新卒エージェント
学生層:首都圏・関西圏が全体の7割
特徴:都心の就活に強い
報酬システム:成果報酬型 文系1人90万円/理系1人100万円
運営企業:株式会社ベネッセi-キャリア
URL:https://doda-student.jp/
5.type就活エージェント
学生層:早慶・MARCH・関関同立といった高学歴層が全体の7割
特徴:留学経験や学歴で絞り込みオファー可能
報酬システム:非公開
運営企業:株式会社キャリアデザインセンター
URL:https://typeshukatsu.jp/s/service/
6.DYM新卒紹介サービス
学生層:上位校の学生団体や体育会系との独自ネットワーク
特徴:SNSの活用や採用マッチングイベントの開催による集客
報酬システム:成果報酬型 1人130万円
運営企業:株式会社DYM
URL:https://dym.asia/services/new-graduates/
7.キャリタス就活エージェント
学生層:MARCHクラス以上が約50%、TOEIC600以上が25%以上
特徴:キャリタス就活40万人、CFNバイリンガル学生約3.2万人のデータベース
報酬システム:非公開
運営企業:株式会社ディスコ
URL:https://agent.career-tasu.jp/
8.JOBRASS新卒紹介
学生層:GMARCH以上私大約57%、関東国公立大約10%
特徴:登録学生数約70,000名
報酬システム:成果報酬型 文系1人90万円/理系1人100万円
運営企業:株式会社アイデム
URL:https://www.saiyo-jobrass.com/
新卒人材紹介サービスを上手に活用するコツ
人材紹介サービスを最大限に活用するためには、次の3点に留意しましょう。
1.良好な関係を築く
人材紹介サービスを使って採用成功するためには、営業担当者との関係性が重要です。良好な関係を築けず、他社より優先順位が下がってしまえば、優秀な学生を紹介してもらえない可能性があります。
関係性構築の方法としては、人材紹介会社に出向き、CA(キャリアアドバイザー)へ直接企業説明するのがオススメです。企業理解を深めてもらうことで学生に紹介しやすい状態をつくり、マインドシェアを獲得しましょう。
2.採用要件を細かく伝える
人材紹介サービスでは、膨大なデータベースから条件にあう学生を抽出します。そのため自社にマッチした学生を紹介してもらうためには、採用要件を細かく伝えることが重要です。
and factory株式会社では、社員インタビュー記事を活用したことで、CAとの求める人物像のすり合わせに成功しています。具体的な人物像を提示することで、言語化が難しい採用要件も共有でき、CAとのコミュニケーションの円滑化がはかれています。
▶︎and factory社の採用施策事例を無料ダウンロードする
【参考】採用要件の作り方|職種別サンプルあり
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/requirements/
3.企業の魅力を伝える
採用要件にあう学生が見つかっても、学生側の応募意欲がなければ採用につながりません。そのため採用要件だけでなく、自社の強みや魅力もCAに伝えましょう。
企業の魅力は、次の6つの観点から洗い出せます。
1.市場(誰に対して価値を提供しているのか)
2.事業(どのような手段で市場に価値を届けるのか)
3.業務(事業を成功させるため、どんな仕事をしているのか)
4.人(業務を遂行するために、どんな人が必要とされているのか)
5.文化(人が集まることによって、どんな文化が形成されているか)
6.制度(文化を維持するために、どんな制度が設けられているか)
もし「他社に勝るような魅力や独自性がわからない」という場合は、以下の記事をご確認ください。視点や切り口を変えることで、自社ならではの魅力や価値を見つけられるでしょう。
【採用の新常識】上手くいかない採用から脱却するために必要な考え方
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook
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Wantedlyで新卒採用を成功させた事例
Wantedlyを活用して新卒採用に成功した企業の事例を紹介します。
1.株式会社マネーフォワード
FinTech企業として知られる株式会社マネーフォワードでは採用の専任担当者がおらず、採用イベントに参加しても100名のうち2名にしか知られていない時期があったといいます。
そこで認知度をあげるためWantedlyのミートアップイベントを活用。業界や市場に関心を持つターゲット人材に対し勉強会や座談会のイベントを開催し知名度を高めていきました。
イベントからの応募率は平均80%と高く優秀な学生層の採用に結びついたため、同社ではWantedly導入後、18卒26名、19卒35名、20卒49名の採用に成功しています。
株式会社マネーフォワードが行った採用施策の詳細と類似の事例を1つの資料にわかりやすくまとめました。ぜひ一度確認してみてください。
▶︎株式会社マネーフォワードの採用成功事例を無料ダウンロードする
2.株式会社オープンエイト
SaaS型AI動画編集クラウドの開発などの事業を展開している株式会社オープンエイトは創業2年目から新卒採用を行っていました。
しかし採用コストとKPI設定に課題があり、新卒採用人数の増加とともにコストの抑制を検討していたといいます。
そこでWantedlyを利用したところ、求人を制限なく掲載可能な上にスカウトの返信率が40%を記録するなど高い効果を発揮。同社が採用した20年の新卒採用10名中6名がWantedly経由だったそうです。
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3.株式会社ミトラ
岡山県で医療機関向けシステム開発事業を展開している株式会社ミトラでは、採用活動に大手の就活ナビ媒体を利用していました。ところが大企業の利用が次第に伸び、中小企業に人材が集まらなくなってきたといいます。
そこで同社ではWantedlyを利用、会社の想いや等身大の発信を心がけたところ、ダイレクトスカウトでも高い反響を獲得。首都圏から離れた岡山県で100名近いインターン応募や8名の採用につながっています。
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まとめ
人材紹介サービスは基本的に成果報酬制のため、採用とならない限りコストは一切発生しません。また、採用工数をかけずに自社にマッチした人材を獲得できる点がメリットです。
採用単価が高いため大量採用には不向きですが、CAの力を借りてミスマッチの少ない採用を実現したい方はぜひ活用してみましょう。
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