福利厚生の人気ランキングを発表!従業員満足度が高い制度と男女別の調査結果

最新!2023年の福利厚生人気ランキングを発表|男女別従業員が選ぶベスト福利厚生も

この記事では、人気の福利厚生をランキング形式で詳しく解説します。

福利厚生は、企業が従業員やその家族に対して提供するサービスです。給与に加えて支給される報酬や価値といった位置づけで、健康保険や雇用保険に代表される「法定福利厚生」のほか、各企業が独自に提供する「法定外福利厚生」も求められています。

終身雇用が主流だった時代から、福利厚生は働きやすい環境を整備するための給与の補填策として位置づけられてきました。しかし、近年では福利厚生の考え方が進化し、従業員のライフスタイル全般を支援する手段となっています。

また、福利厚生の充実度合いは、求職者が職場を選ぶ基準としても用いられています。つまり、満足度の高い福利厚生の導入は、優秀な人材の確保や定着率の向上に有効な施策と認識すべきでしょう。

本記事では、人気を集めている福利厚生メニューをランキング形式で紹介します。男性・女性間に見られる志向性の違いも含めてご確認ください。

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人気の福利厚生制度ランキング

人気が高い福利厚生の特徴として、最近では「従業員の健康ケア」や「家族に関わる支援」が目立ちます。労働人口の減少および高齢化に伴い、従業員が健康的に安定して働ける環境作りの重要性が高まっている表れといえるでしょう。

また、女性の社会進出がますます活性化し、共働き世帯が半数以上を占める現代において、従業員の仕事と家庭の両立をサポートするサービスが求められているのは自然の流れです。

では、従業員からは具体的にどのような内容の福利厚生が求められているのでしょうか? 働く男女500名を対象に実施したアンケート調査から、人気の福利厚生制度をランキング形式で紹介します。

1位64.4%特別休暇
2位44.4%住宅手当・家賃補助
3位44.0%ヘルスケアサポート
4位41.4%慶弔支援
5位40.8%ファミリーサポート
6位38.0%自己啓発支援
7位30.2%財産形成支援
8位28.0%子育て支援
同率9位22.6%介護支援
同率9位22.6%保険サポート

※調査対象:全国の働く男女500名/調査方法:インターネットアンケート調査/調査期間:2023年2月
※複数回答可

【参考】あると嬉しい福利厚生制度10選|従業員満足度が高い人気の福利厚生はどれ?
https://www.wantedly.com/hiringeek/organization/welfare_demand/

1位:特別休暇

企業が従業員に対し、法で定められている休暇に加えて独自の休暇を与える制度です。休暇当日の給与支給の有無や取得日数も含めて、企業側で規則を決定できます。

  • 慶事や弔事のための「慶弔休暇」
  • 心身の疲労回復を目的として勤続年数に応じて与えられる「リフレッシュ休暇」
  • ボランティアへの参加日を休みとする「ボランティア休暇」

これらは特別休暇の代表的な例として、多くの企業で採用されています。

その他、最近では従業員のプライベートな部分にも配慮したユニークな休暇が登場しています。

  • 誕生日前後の日に休める「バースデー休暇」
  • 失恋で傷ついた心を癒すための「失恋休暇」
  • ペットを失った悲しみから回復するための「ペット忌引休暇」

従業員の暮らし全体に目を向け、サポートできるような特別休暇の制定が理想的です。

2位:住宅手当・家賃補助

住宅に関わる金銭的な補助は、常に安定した人気を保っています。

以前は、社宅や寮の提供が一般的でしたが、現代ではむしろ住宅ローンや家賃の補助が求められる傾向です。結婚をしているかどうか、子どもがいるかどうかなどによって従業員のライフスタイルは大きく異なっており、求める住まいのかたちも多様化していることがうかがえます。

コロナ禍を経て、住居は勤務場所を兼ねつつあります。今後は在宅勤務の手当も加味しながら、住宅に関わるサポート体制を整備していく必要があるでしょう。

3位:ヘルスケアサポート

ヘルスケアサポートとは、従業員の健康維持のための支援全般のことです。たとえば、法定の健康診断には含まれない人間ドックや、診療、入院にかかる費用を援助することが考えられます。

ヘルスケアに関わる福利厚生費は、企業全体で増加傾向です。労働人口が減少し、一人ひとりが長く安定的に働く環境の整備が求められるなかで、企業と従業員双方の健康志向が上昇してきたことが背景にあります。

従業員の健康を「食」の観点から支援する福利厚生も充実してきました。とくに最近では、社員食堂の導入が難しい中小企業に向けた「置き型社食サービス」も人気です。従業員の健康的な食生活を手軽にサポートできます。

4位:慶弔支援

慶弔支援とは、主に従業員の慶弔に金銭的補助や休暇を与える制度です。

社歴を重ね年齢を経るにつれて、身の回りの慶弔事は増えていきます。とくに大きなライフイベントでは、金銭的な負担が大きくなるだけでなく、精神的な疲労も溜まるでしょう。見舞金などで経済的な支援を行ったり、疲れを取るための休暇を用意したりすることで、従業員を親身にサポートできます。

慶弔見舞金については、導入企業が8割以上という報告もあります。企業として用意すべき支援と捉え、制度を整備していきましょう。

5位:ファミリーサポート

ファミリーサポートとは、家族に対する全般的な支援を指します。たとえば金銭的な補助である家族手当は、配偶者や子どもなど、扶養する人数に応じて金額が変動するのが一般的です。

人気の背景には、コロナ禍でテレワークに切り替わり、家族と過ごす時間が増えた従業員が多いことが挙げられるでしょう。

コロナ禍を機に、リモートワーク体制を本格的に整備した企業は少なくありません。今後も在宅で業務を行う従業員が多い企業では、家族に対する支援の充実はますます求められていくと予想されます。

6位:自己啓発支援

従業員の学びをサポートするのが、自己啓発支援です。資格検定の取得費用の援助、あるいはセミナーの開催などが該当します。

終身雇用が当たり前だった時代とは異なり、現代の従業員は定年まで同じ企業で勤め上げることを想定していません。さまざまな企業をわたり歩く前提とするのであれば、できる限り自分を成長させてくれる企業で経験を積みたいと考えるでしょう。

福利厚生メニューのなかに、従業員のスキルアップや勉強を応援する制度があれば、採用活動における大きなアピールポイントとなり、向上心のある優秀な人材が集まる可能性が高まります。

7位:財産形成支援

従業員の財産形成を支援する制度として、代表的なものが財形貯蓄制度です。

財形貯蓄制度には、貯蓄目的に縛りがない「一般財形貯蓄」、老後の資金作りのための「財形年金貯蓄」、住まいの資金作りのための「財形住宅貯蓄」の3つがあります。とくに、財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄は一部が非課税になるため、従業員からの注目度も高いです。

財産形成への関心が高まる昨今、企業側でそれを支援する制度を用意することは、従業員のモチベーションアップと定着率の向上にも役立ちます。

8位:子育て支援

福利厚生を通じた子育てサポートも人気です。出産・育児期の休業や手当については、法律でも定められています。

最近は女性のみならず、男性が率先して子育てに注力することも一般的になりつつあるため、実情にあわせた独自の子育てサポートを提供する企業も増えてきました。育休期間の延長や、社内保育所の設置、社員食堂の子どもへの開放など、さまざまな取り組みが始まっています。

仕事と子育ての両立に苦労する子育て世帯にとっては、企業が子育てを後押ししてくれる制度はなによりも魅力的に映ります。「子育てをバックアップする企業」として、企業イメージ向上にもつながる福利厚生です。

9位(同率):介護支援

法律上も介護休暇や介護休業が定められていますが、それらに加えて独自の介護支援制度を設ける企業が増えています。

日本で介護をしている人のうち、約6割が介護と仕事を両立しています。労働人口が減少する一方で、介護の担い手は40〜50代の働き盛り世代が多く、生産性の向上を阻む一因と指摘する声も聞かれます。

介護面でのサポートにより、従業員が仕事に集中できる環境が整えば、企業の生産性の向上にもつながるでしょう。

  • 介護に関する相談窓口の設置
  • 介護サービス提供企業の紹介
  • 介護サービス費用の補助

これら、介護そのものに関わるサポートのほか、在宅勤務やフレックスタイム制の導入など、介護者である従業員が働きやすい環境整備も大切です。

9位(同率):保険サポート

法人保険を活用した福利厚生も人気の高いメニューのひとつです。

法人保険とは、法人が保険の契約者、従業員が被保険者(保険の対象となる人)となって加入する保険のことです。死亡保険や医療保険など多くの種類があります。

従業員個人で契約するよりも割安で、加入条件のハードルが低くなっているケースが多いことから、従業員にとってメリットが大きい福利厚生といえます。従業員の勤務に対するモチベーションを向上させ、職場に定着させる効果も期待できるでしょう。

女性に人気の福利厚生

女性に人気の福利厚生

従業員が求める福利厚生は、男女によっても志向性が異なります。

働く期間において、結婚や出産などライフステージの変化が大きく影響する女性からは、「働き続けられる」環境の整備が歓迎されている傾向です。

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1位:特別休暇

体調にあわせてフレキシブルに休暇を取得できる制度が整備されていることは、女性にとって大きなアピールポイントになるでしょう。

また、妊活休やマタニティ休といった妊娠に関わる休暇があれば、安心して子育ての計画を立てられるようになり、長く安定的に働けるイメージが醸成されます。

2位:慶弔支援

自分自身や家族に関わる慶弔時に、プランニングや各種手配など、中心的な役割を担う女性は少なくありません。その分、金銭的な負担や心的負担を感じることも多くなります。

慶弔支援制度の充実は、従業員や家族を大切にしている企業の姿勢の表れです。企業イメージにもポジティブに作用し、女性人材の確保にもつながります。

3位:ヘルスケアサポート

女性の活躍が目覚ましい一方で、女性特有の健康課題に対する認知度はいまだに追いついておらず、職場での理解を得られずに苦しむ女性も少なくありません。

多岐にわたる女性特有の健康課題も視野に入れたヘルスケアサポートは、多くの女性に歓迎される福利厚生です。

男性に人気の福利厚生ランキング

一方、男性に目を向けてみると、育児や家事に積極的に関わるようになった結果、家族や余暇に関わる支援を志向する人が目立ちます。

1位:特別休暇

さまざまな特別休暇があることを見てきましたが、とくにワークライフバランスを重視する男性には、育休など家族に関わる休暇の取得を強く望んでいる傾向が認められます。

共働き世帯が増えるに従い、優先順位を上げて育児に取り組む男性も増えてきた一方で、育休を取得する男性への風当たりは強いままというケースも見られます。

こうした背景を受け、2021年6月に改正された育児・介護休業法は、従業員への育休取得の打診や、男性従業員の育休の取得状況の公表を、企業に義務として課すとを明記しています。法的にも、男性の育休取得を支援する流れが生まれてきているのです。

企業として率先して男性の特別休暇を整備していけば、とくにプライベートや家族との時間を大切にする男性従業員からの信頼を勝ち取れます。

2位:住宅手当・家賃補助

住居は従業員自身や家族にとってリラックスできる場所であると同時に、テレワークが広がるにつれて勤務場所としても活用されるようになってきています。

社宅や寮の提供、住宅ローンの補助のほか、「仕事部屋としてもう一部屋欲しい」といった要望に応える家賃補助も喜ばれるでしょう。

3位:ファミリーサポート

共働き世帯が増えている昨今、やはり課題となるのは育児です。男性も家庭運営に参加し、夫婦を挙げて仕事と家庭の両立を目指していても、どうしても手が回らない場面は出てきてしまいます。

企業内保育所があったり、保育園・ベビーシッターの保育料の補助があったりすれば、仕事に集中する環境は劇的に改善されます。育児に積極的に関わる男性従業員が職場に定着する効果も見逃せません。

ユニークな福利厚生の事例

ユニークな福利厚生の事例

各企業が独自に提供する法定外福利厚生の充実度合いは、人材確保や定着率向上に寄与しています。そこで近年では、企業理念や事業内容に則したユニークな福利厚生を用意する企業も増えてきています。

  • 「11ヶ月働いて1ヶ月休む」長期休暇制度
  • 辛い花粉症の時期に北海道で勤務する「避粉地ワーク」
  • 最大200万円を支給する、破格の奨学金返済支援制度
  • 自社サービスのバイトアプリを利用すれば報酬が2倍になる制度
  • 勤務日を平日と休日で入れ替えられる制度

このように、趣向をこらしたさまざまな福利厚生制度を導入する企業が見られます。

法定外福利厚生の充実で他社との差別化を図ることは、採用活動にも有意な影響を与える取り組みです。ユニークな福利厚生を展開する企業について、下記の記事もあわせてご確認ください。

【参考】ユニークな福利厚生制度10選|エンゲージメントが高まる条件とは?
https://www.wantedly.com/hiringeek/organization/welfare_unique/

まとめ

人気の高い福利厚生をランキング形式で整理してきました。全体的な傾向として、勤務環境の整備だけでなく、プライベートな時間への配慮も含めた従業員の生活全体をサポートするような福利厚生制度が求められています。

また、形態としては、社員食堂や保養所などの固定的な施設サービスよりも、手当や休暇といった自由度の高いサービスへの志向性が高まってきていることも特筆すべきポイントです。

福利厚生を整備するにあたって大切なのは、従業員のニーズに合ったメニューを用意することです。

性別や年齢、ライフステージによって、求める福利厚生は異なります。人気の高い福利厚生を参考にしつつも、各従業員にとってあるべき福利厚生の姿を考えることが大切です。

従業員の多様な価値観に応えられるような福利厚生を企業だけでは用意できない場合は、福利厚生代行サービスを使うことも選択肢のひとつです。豊富な福利厚生メニューを手軽に導入でき、従業員の満足度も高められます。

従業員のニーズと照らしあわせながら、福利厚生の充実を図っていきましょう。

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