2024年7月17日に、「ウォンテッドリーとRIZAPが考える新しい福利厚生の形」についてのウェビナーが開催されました。このイベントでは、RIZAP株式会社の本澤茜氏とウォンテッドリー株式会社の橋屋優理氏が登壇し、それぞれ「従業員エンゲージメント向上のための福利厚生施策」と「RIZAPが持つ事例を交えた健康経営」をテーマに行われました。
従業員エンゲージメント向上のための福利厚生施策
橋屋:皆さん、よろしくお願いいたします。それでは最初にWantedlyのパートから進めさせていただきます。私からは「従業員エンゲージメント向上のための福利厚生施策」というパートでお話をさせていただきます。
まず、エンゲージメント施策の本質について考えてみましょう。エンゲージメントという言葉自体は耳にする機会が増えてきましたが、その本質は何でしょうか。端的に言えば、それは「働きがいを構築し、表現すること」です。少々抽象的に聞こえるかもしれませんが、この概念を基に福利厚生を設計することで、真の意味でのエンゲージメント向上につながるのだと考えています。
私はエンゲージメント事業部にいるため、多くのお客様から「エンゲージメントって何?」「どうやって上げるの?」といった質問をよくいただきます。これに対する私の答えは、「従業員と企業の方向性を揃えること」がエンゲージメント施策の核心だ、というものです。両者の方向性が一致する条件として、働きがいを満たすことが極めて重要になってきます。
ともするとエンゲージメントの施策は、1on1がどうとか、研修がどうとか、飲み会をやってみようとか、福利厚生を充実させようとか、そういった個別の施策になりがちですよね。でも、これらの個別施策の前に、「働きがい」という上位概念を満たし、従業員と企業の方向性を揃えることが、本質的なエンゲージメント施策につながると思うのです。今日はここを改めて皆さんと認識合わせしたいと思っています。
働きがいとは?
では、働きがいはどのように生まれるのでしょうか。働きがいは、従業員と企業の信頼関係で成り立つと言われています。この信頼関係を構築する要素として、アカデミックな観点から「信用」「尊重」「公正」「誇り」「連帯感」の5つの要素が挙げられます。
一つ一つ聞くと当たり前のように感じるかもしれません。でも、これらの要素が本当に満たされているかを真剣に考えることが、効果的なエンゲージメント施策を検討する出発点となります。
ハーズバーグの二要因理論
ここで、福利厚生やエンゲージメントを考える上で有用な理論として、ハーズバーグの二要因理論を紹介します。この理論は、職場での満足度に影響を与える要因を「衛生要因」と「動機付け要因」の2つに分類します。
衛生要因には、人間関係、職場環境、そして今回のテーマである福利厚生が含まれます。これらは、充実していても特別なやる気を引き出すわけではありませんが、不足すると不満を生み出す要素です。つまり減点方式で捉えられる傾向があり、きちんと満たしておくことが重要だと言われています。
一方、動機付け要因は、やりがいに直接関連する要素です。例えば、ミッションへの共感や憧れの存在などが該当します。これらは加点方式で、充実するほどモチベーションを高める効果があります
福利厚生は、主に衛生要因の方を満たすものだということを覚えておいていただけるといいかなと思います。給与や手当てといったものもここに入ってきます。
良い福利厚生とは?
これらの理論を踏まえ、良い福利厚生とは何かを考えてみましょう。
まず、働きがいを構築するためには従業員と企業の信頼関係が必要です。その信頼関係を築くには、先ほど挙げた信用、尊重、誇り、公正、連帯感といった要素を高める必要があります。そして、これらの要素を形にするために、働きやすさとやりがいを構築することが大切です。福利厚生は、主に働きやすさを構築する施策として位置づけられます。
したがって、良い福利厚生とは、信用、尊重、公正、誇り、連帯感を満たし、働きやすさを効果的に構築するものであるべきです。これが、私たちが考える福利厚生サービス、あるいは福利厚生のあるべき姿です。
日常性の担保がポイント
その中でも特に重要なポイントだと考えているのが「日常性を担保すること」です。これまでの福利厚生は、どちらかというと非日常を提供するものが主流でした。特にコロナ以前は、そういった傾向が強かったように思います。しかし、これからの時代に求められるのは、日常的に利用でき、従業員と企業の関係性を日々深められるような福利厚生だと考えています。
例えば、年に1回しか利用できない特典よりも、毎週利用できるちょっとしたクーポンの方が、日常的で効果的かもしれません。日常生活のサイクルに乗ったものを使っていただいて、「いつも隣に福利厚生があるな」「いつも会社がいてくれるな」と感じていただけるのが非常に大切になってきていると思います。
例えば、有名テーマパークのチケットが2枚もらえるという福利厚生があったとします。これは素晴らしい福利厚生だと思います。テーマパークに行くことは一生の思い出になる可能性があり、そのインパクトはとても大きいですよね。このような特典はとても大切で、コロナ以前はこういったサービスが主流でした。日常的というよりは非日常を提供するのが福利厚生だ、という考え方が2019年以前は主流だったと思います。
しかし、コロナ禍でリモートワークが浸透し、日々使えるようなサービスが求められるようになりました。テーマパークの例でいうと、私自身は実は15年くらい行っていません(笑)。一般的に見ても、多くて半年に1回くらいの頻度ではないでしょうか。年齢によっては行けるか行けないかという問題もありますし。東京に住んでいる人は行けても、大阪の人は行けないということもあるでしょう。つまり、日常性や誰でも利用できるという要素が満たせていないんです。
ライフサイクルに対応するサービス
福利厚生で日常性を実現するポイントの一つは、ライフサイクルに対応するサービスをどう揃えるかという点だと考えています。生活サイクルに沿った行動や、趣味、年齢、性別、エリアを超えるサービスを揃えることが大切です。
今回このテーマでお話しさせていただいたのも、弊社のサービスがそういった日常性の利用ができることを心がけてサービス設計しているからです。RIZAP様も、運動のような習慣に落とし込んで提供される性質があるので、そういったところが共通点としてあるのかなと思っています。
福利厚生サービス Perk
私たちが提供している福利厚生パックも、この「日常性」の考えに重きを置いて設計されています
例えば、200円相当のクーポンを毎週発行し、それを利用できるようにしています。内容は、ここに載っているようなお店や、ファミリーマートなども含めて全国で使えるものです。生活サイクルで考えると、食事は1日3回あり、基本的に誰もが食べるものです。そのため、皆さんが対象になります
毎週好きな内容を選べるようになっていて、コンビニで水がもらえるようなものも含まれています。これは、先ほどのテーマパークの例とは真逆で、一生の思い出にはならないかもしれません。でも、こういったサービスを提供することで、「何もいらない」という人を作らない設計にしています。
週単位でクーポンを発行することで、毎週パックを使っていただくことができます。さらに、ポイントをつけて、より深く特典を使いたいという企業さんのニーズにも対応しています。このように、日常生活の出費を支援するという形で提供しているのは、こういった背景があるからです。
福利厚生で大事なポイント
これまでの内容をまとめますと、エンゲージメントや定着、採用において重要なのは「働きがい」だということです。この働きがいは、信用、尊重、誇り、連帯感によって構成されています。
働きがいを高める手段として福利厚生を活用する場合、「日常性」が重要な要素になってきます。従業員のライフスタイルを考慮して、エリアや趣味を幅広くカバーするサービスを提供することがポイントです。例えば、RIZAP様からも健康経営というテーマでお話しいただきますが、年に1回だけジムに行く、というようなものではなく、基本的には週に2回ぐらい行けるようなサービスを提供されているかと思います。このように、日常生活に根付くものが効果的なんです。
ウォンテッドリー株式会社の紹介
では、ここからは少しお時間をいただいて、弊社のサービスの概要をご説明させていただきます。先ほどお話しした内容と重複する部分もありますが、簡潔にお話しできればと思います。
弊社のミッションは「究極の適材適所より、シゴトでココロオドルひとを増やす」というものです。Wantedlyと言うと採用のサービスを思い浮かべる方が多いのですが、実は今日お伝えした福利厚生サービスを含めたエンゲージメントサービスがかなり充実しています。
福利厚生業界では、採用からスタートしているサービスはあまりなく、組織作りやHRを起点にサービスを作っているという点が弊社の大きな特徴です。現在提供しているサービスは、ブランドで言うと1,000以上、さらにその中で使えるプラットフォーマーも多いので、実際に使えるサービスは数十万にも及びます。
先ほどお伝えしたように、高い利用率が非常に重要で、それが我々の強みにもなっています。ギフトチケットなどは日常的に利用でき、使う人、使わない人を選ばず、誰もが使いたくなるようなサービスを目指して逆算して作っています。
ポイント制度も柔軟で、追加購入や様々な金額のポイント交換が可能です。サービスの内容も、旅行やエンターテイメント、ジム、学習、育児支援など多岐にわたります。これらは初回の導入時に使っていただいたり、慶弔見舞いの形でポイントを従業員に配布したりすることもできます。また、決算時や年度末に配布していただくこともあります。
ポイントの交換先には、有名なサービスや皆さんもご存知のサービスが多数あります。全国にあるお店をしっかりと押さえているというのがポイントだと思います。
それ以外にも、旅行やエンターテイメント、ジムなどがあります。実はRIZAP様にも掲載いただいています。また、学習や育児関連のサービス、生活支援なども含まれています。この辺りも是非ご覧いただければと思います。
使いやすさにも注力しています。デザインも非常に綺麗で、「いいね」と言っていただくことが多いです。操作も直感的で、例えばビックカメラの店員さんにバーコードを見せるだけで割引が適用されるようなものもあります。
サポート体制も充実しています。管理者の方や従業員の方それぞれにフォローさせていただいています。特に初動が大切なので、その辺りのフォローや継続的なフォローもしっかり行います。管理者の方の手間を減らすことを心がけています。
また、利用レポートも2ヶ月経過時点から定期的に発行しています。何にどのくらい使われているかを確認しながら、様々な施策を打っていただくことができます。
是非サービスのご説明や今日のお話の内容について、お気軽にご相談いただければと思います。私のパートは以上になります。このまま本澤さんにパスを渡したいと思います。よろしくお願いします。
本澤:では、素敵なパスをいただきましたので、ここからはRIZAPパートとさせていただきます。
RIZAP株式会社法人マーケティングユニットの本澤です。2018年に新卒としてEC総合コンサルティング企業に入社し、楽天市場出店者向けの広告運用代行や運営コンサルティングなどの経験を積みました。その後、楽天グループの広告部で経営企画を担当し、2023年に現在のRIZAPに入社しました。本日は運動とエンゲージメントの関係について、事例を交えてお話しいたします。
運動とエンゲージメントの関連
本題に入る前に、本日のお話に出てくる数字やデータはRIZAPが実施したインターネット調査に基づいていることをお伝えさせていただきます。右下の方に調査概要を記載しましたが、22歳から70歳の日本在住の男女2000名に対して2022年にRIZAPが行った調査の結果になっております。
まず、エンゲージメントと健康習慣の関係についてお話しします。エンゲージメントとは、仕事に対する活力、熱意、没頭が揃っている状態を指します。
エンゲージメントが高いと、仕事に誇りややりがいを感じる可能性が高くなります。一方、低い状態では仕事への興味関心や自信の低下、さらには抑うつ状態になるなど、従業員の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。まさに、従業員が心身ともに健康に長く働き続けるためには、エンゲージメントという概念を知っておくことがとても重要になるというわけです。
「必要だと思う人事制度・福利厚生サービス」は?
RIZAPが行った調査で「必要だと思う人事制度・福利厚生サービスは何ですか」という設問において、「人間ドック・スポーツクラブの利用補助・事務所内の運動施設など健康管理」と回答した人が全体の50%で、順位としては2番目に需要があるという結果になりました。
また、「実際に導入されている福利厚生の中でよく利用するものは何ですか」という設問に関しては、健康診断・人間ドック・スポーツジムなどの健康・スポーツが3番目に需要があるという結果でした。これら結果から、従業員が導入して欲しい、実際に導入されたら活用したいと思っている福利厚生には、健康・運動に関する需要が高いという現状が分かるかと思います。
エンゲージメントが高い層は全体の3割
ではポイントとなるエンゲージメントに関してはいかがでしょうか。調査では、エンゲージメントが高い層は全体の3割という結果になりました。エンゲージメントを定義する活力・熱意・没頭の3つに対して「そう思う」から「そう思わない」の4段階で回答してもらったところ、上位2つの「そう思う」「まあそう思う」に当てはまる回答者は全体の3割になります。
全体の3割が多いか低いかに関しては答えがないかもしれませんが、自社に当てはめて考えた時に、半分以上の従業員がエンゲージメントが高くない状態にあると思うと、もう少しエンゲージメントが高い従業員を増やすためにできることはないかと思うのではないでしょうか。
健康習慣がある層は全体の47%
ここからは運動との関連についてお話しします。調査の中で「普段健康を気遣う行動をどの程度していますか」という設問に関して、健康習慣があると答えた層は全体の47%でした。残りの53%は健康習慣がないと答えています。健康習慣の定義は右側に記載がありまして、毎日体重計に乗る、朝食を食べる、週に2回運動するなどが含まれています。
今回は運動だけに絞った健康習慣ではないので、明確に運動習慣があるというデータとは異なりますが、運動を含む健康習慣がある層は調査では47%と、半分にも満たないという結果になりました。
健康習慣の有無とエンゲージメント・年収との関連
では、エンゲージメントとの相関を見てみましょう。運動を含む健康習慣があると回答した層のエンゲージメントを見ると、エンゲージメントが高いとされる層が42%になることがわかります。
ここでポイントとなるのは2つあります。1つ目は、運動習慣がないと回答した層と比較して、エンゲージメントが高いとされる層が26%から42%と大幅に良い結果であること。2つ目は、健康習慣がないと回答した層と比較し、エンゲージメントが低いとされる層が34%から25%と減少し、こちらも良い結果であることです。
つまり、健康習慣がある層の方が健康習慣がない層と比較して、エンゲージメントが高い層がより多く、エンゲージメントが低い層が少ない。そのため、全体的にエンゲージメントが高いということになります。
下段の年収など他の要素もエンゲージメントの高低に影響があることがわかりますが、健康習慣も影響していることがおわかりいただけたかと思います。企業側がいかに従業員が健康習慣を持てるようにするかという、健康経営と呼ばれる観点が重要視されていることも納得できるのではないでしょうか。
運動がもたらす好影響
スポーツ庁が出している調査データでも、運動習慣があり、かつその運動の頻度が高い群の方が、日常生活そのものにおいても充実感を感じている人の割合が多いことを示しています。このことからも、健康習慣や運動が日常生活にもたらす好影響があることがわかりますね。
これは個人的な意見になりますが、私も趣味の読書を通して健康習慣について学んでいると、運動がもたらす心身への良い影響が大事だと強く感じることがあります。日々ちょっとでもいいので運動を心がけていただくことが、業務におけるエンゲージメントを高く保つと同時に、プライベートも充実させるコツになるかなと思っています。
社会保険労務士法人 ベスト・パートナーズ様の事例
ここからはRIZAPの事例を紹介させていただきます。
ベスト・パートナーズ様と一緒に、RIZAP法人向けサービスの1つであるchocoZAPを活用した福利厚生「chocoZAPステーション」を用いた事例です。
ベスト・パートナーズ様は、大阪と東京に事務所を構える社会保険労務士事務所で、取り組みを実施した2020年時点でスタッフ数が22名でした。事前に伺っていた課題は、病気には至っていないが体重や体脂肪など改善した方がいいスタッフがいること、習慣的に運動しているスタッフもいるがそうでないスタッフもいることでした。
そこで、「スタッフに対して健康への気づきを与え、生活習慣の改善に取り組んでもらう」いうゴールを設定し、福利厚生としてchocoZAPの無料利用と、体組成計やヘルスウォッチの支給を実施しました。
もちろん導入時には懸念がありました。「必ずRIZAPやchocoZAPの店舗に行かなければならないのか」などを懸念するお声だったり、ジムに通ったことがない初心者の方の中には、トレーニングマシンを使うのではなくて店舗に行くこと自体にも抵抗があるといったお声もあげられておりました。
そこで対策として実施したことが4点あります。
1つ目が丁寧な社内周知、2つ目・3つ目が利用促進で、主に全スタッフに対する説明会の開催やインセンティブシステムの導入を実施しました。4つ目がレクチャー会と題しまして、RIZAPトレーナーからガイダンスやマシンの使い方のレクチャー会というものを実施しました。
これらの対策4つを通して、chocoZAPを利用するスタッフのジムに対する心理的なハードルを下げて、取り組みにより参加していただくようになったかと思っています。
実施の結果
取り組みを開始した2023年2月のデータを見ていきましょう。こちらはスタッフの皆さんの利用状況をカテゴリー別に表しています。
次に、取り組みを開始して約1ヶ月後の2023年3月のデータを見てみましょう。
サービス全体の利用率は82%のままでしたが、chocoZAPの店舗に行った、つまり何かしら店舗で運動を含む健康習慣を行ったスタッフが5%から82%に急増しました。この急増の要因としては、3月17日に実施した先ほどの懸念事項対策の1つ、レクチャー会ではないかと分析しています。
スタッフの運動習慣や運動への意識を導入前後で比較したデータがこちらです。
運動頻度に関しては、「ほとんど運動していない」と回答していた層が40%から29%まで改善し、その他の「月1回」「3回程度」またはそれ以上に引き上げられていることがわかりました。これまで運動していなかった層の方々が運動するようになったのです。食事や睡眠の状況など、運動以外の健康習慣とされる項目についても意識改善が見られました。
特に食事に関しては、必要性を感じていない層がほぼ0になり、逆に習慣的に気をつけているという回答をした層が0%から23%にも増加しました。運動以外の健康に関わることに対してもスタッフの意識が高まったことがわかります。
このような行動・意識改善が起きた要因を、定性的な観点からスタッフに聞いてみたところ、気軽に、何かのついでに、会社の近くで5分ぐらいの運動など、日常的なシーンに入り込む「ちょこっと」とした変化から起きていることが予想できました。セットで提供される体組成計とヘルスウォッチをしっかり使ってくださっているスタッフの方もいらっしゃいました。
後ほど紹介しますが、この日常的に「ちょこっと」する運動というのがchocoZAPの大きな強みでもあります。このような要因が予測できることは、とても嬉しい結果だと思っています。
choZAP店舗の利用店舗・利用シーン
chocoZAP店舗の利用時を見てみても、自宅や勤務地など「ちょこっと」行ける範囲の利用が多かったです。また、利用時間としては、お仕事がお休みの日が1番多かったのですが、就業前後の朝夜や休憩時間のお昼に利用してくださったスタッフの方もいらっしゃいました。これもまさに、忙しい日々の日常の中で「ちょこっと」通えるということがわかる結果になったと思います。
エンゲージメントについても導入前後で比較したところ、エンゲージメントが高い群がわずかですが割合が上がっている結果になりました。
以上の取り組みと結果から、運動とエンゲージメントには相関性があり、些細な「ちょこっと」とした運動でも効果を発揮するということが伝わりましたら幸いです。
RIZAP健康セミナー受講者の声
こちらはRIZAP健康セミナー受講者の声をまとめたものです。
こちらも先ほどのchocoZAPステーションを活用した福利厚生サービスと同じく、法人向けサービスです。健康セミナーと題したセミナー形式で、参加者自身に健康への気づきを与え、行動変容まで導くことを目的としたプログラムサービスとなっています。
参加された方からは、「運動を習慣化する大切さを感じた」「運動による気持ちの変化が思った以上にあった」など、運動に対する意識変化の声をたくさんいただいています。
このように、RIZAPでは先ほどのchocoZAPステーションだけでなく、その他の様々なサービスを通して、従業員の皆様の健康とエンゲージメントの向上を日々サポートしています。
本日参加していただいている皆さんにも、ご自身の運動とエンゲージメントについて考える機会になりましたら幸いです。
chocoZAPを活用した福利厚生
※2024年7月当時の内容のためサービスに変更がある可能性がございます。ご了承ください。
では最後に、chocoZAPを活用した福利厚生についてお話しさせていただきます。
昨今、店舗数を増やしており、テレビCMなど広告もたくさん出しているため、ご存知の方が多いかと思いますが、RIZAPではchocoZAPというジムをサービス提供させていただいております。
このchocoZAPを従業員様にお得にお通いいただける福利厚生サービスを法人向けとしてご提供しているのが、「chocoZAPステーション」です。chocoZAPステーションは、chocoZAPをはじめとするRIZAPの8つのブランド、ゴルフやイングリッシュなどが特典的にご利用いただくことができます。
chocoZAPは「簡単」「便利」「楽しい」の3つをコンセプトにしております。また法人の観点からいたしますと、「従業員が喜ぶ」「使う」「健康になる」も同様にコンセプトです。忙しい従業員の皆様に、ぜひちょこっと立ち寄っていただいて、運動だったり、歯のホワイトニングだったりの自己実現につなげていただければと思っております。
chocoZAPステーションの特典
chocoZAPステーションの特典では大きく7つあります。
1つ目は、先ほども出てきましたが、契約人数に応じた体組成計とヘルスウォッチの提供でデータの取得ができること。
2つ目は、充実したスマホアプリで各従業員が健康管理ができること。
3つ目が、全国に1500店舗以上と通いやすい環境にあること。
4つ目が、RIZAPの運動促進メニューだけではなく、RIZAPゴルフやラRIZAPイングリッシュなどRIZAPのブランドを特典的に幅広くお使いできること。
5つ目が、ご担当者様向けに従業員の利用率や運動量が分かる利用分析レポートを毎月お出ししております。
6つ目は、サービス導入時には希望される企業様には従業員様向けに説明会を実施させていただいております。
最後7つ目、RIZAPの様々な健康セミナーのオンライン開催が通常価格税抜き30万円のところ50%オフで提供させていただいております。
以上の7つのように、chocoZAPステーションでは特典も多く揃えさせていただいております。もしchocoZAPステーションの詳細情報が気になるご担当者の方いらっしゃいましたら、ぜひお打ち合わせリをクエストしていただければと思います。
質疑応答
橋屋さん、本澤さん、ありがとうございました。
いくつか視聴いただいている皆さんからご質問をいただいているので、その辺りのお話ができればと思います。
「Parkの利用率が高いとのことですが、大体何%ぐらいが目安になってきますか」というご質問をいただいています。こちらは橋屋さんから回答お願いします。
橋屋:
世の中のいわゆる総合型の福利厚生サービスですと、大体月間で15%~20%くらいと言われて私たちが基準値として置いているのは30%というところです。実際の平均もそのくらいかなというところです。
一方で、高いところだと50%、70%と平気で超えてくるようなところもございます。その辺りは、導入後の施策や、しっかりと一緒にコミットしていただけると、そのくらいの数字が狙えるかなと思っています。
ここで言う利用率というのは、クーポンクリックを指します。ログインではなく、実際に使われた数で算出しているというところもポイントかと思います。
小松:
ありがとうございます。福利厚生についてのご質問もいただいていますね。「福利厚生はこれまで旅行の割引きなどが多いイメージだったので、今回の内容で驚きました」という声をいただいております。「実際に今人気のある福利厚生ってどういうものなんでしょうか」というところで、トレンドの話になるかと思いますが、もしあれば教えていただければと思います。
橋屋:
はい、私からお答えさせていただきます。日常性という話と繰り返しになってしまうんですけれども、この日常性というのがかなりトレンドとして強まってきているというのがポイントかなと思っています。
いわゆる高度成長期以降の90年から2000年にかけては、先ほどお伝えした通り、非日常の部分をカバーするということが主流として非常に強かったかなと思っています。
コロナの時に切り替わった理由としては、やはりリモートワークの常態化が非常に大きいかなと思っています。そこを皮切りに、誰もが、どこでも使えるというところがすごく強くなってきているなと感じています。特に会社以外のところでちゃんと使えるというところが非常に強くなってきているという印象です。
小松:
ありがとうございます。本澤さんはいかがですか?
本澤:
私も全く同じ意見を持っておりまして、やはりトレンドとしてそういった変化がここ数年で起きている。これは個人的な意見にはなるんですけども、やはり福利厚生を使おうとすると、何日までに申し込んでおかなきゃいけないとかがすごく多い印象だったんですね。
例えば私は映画を見るのが好きなんですけど、映画の割引券で映画を見たいなと思った時に、即時性がなくて、そもそも事前に申し込んでおかなければいけなくて間に合わないとか、結構そういう経験がありました。逆に今は、いわゆる即時性だったり日常性で常に使えるといったものが求められていて、需要としては高まってきているのかなといったところになります。
小松:
お二人ともありがとうございます。次の質問です。「実際にRIZAPが実施しているエンゲージメントを高める施策などはありますか」。本澤さんからご回答いただきつつ、その後橋屋さんからご回答いただければなと思います。
本澤:
RIZAPではエンゲージメントを高める施策として、上司と部下の1on1だったり、チーム単位での目標設定の徹底といった基本的なところから、ちょっと変わった施策というか、社風も存在していますね。
たとえば、業務中の挨拶って「お疲れ様です」だと思うんですけど、私たちRIZAPは「お元気様です」と言っております。「元気」といったポジティブなワードの方がいいよねっていうところからきていまして、これはかなり浸透しております。
「ワオ文化」と呼ばれるものもあります。RIZAPの理念に基づいているんですけども、私たちの理念の1つとして「期待を上回る感動を提供する」っていうものがあります。これは従業員同士でもそうですし、お客さんであるゲスト様に対してもそうです。「ワオ」と言いたくなるような働き方をお互いにしようといったところの理念があったりします。
挨拶にしろ、働き方にしろ、こういったコミュニケーションの基礎を作ることによって、理念の浸透だったり、共感性を高める、ビジョンを共有するっていうところでエンゲージメントを高める施策っていうのを、運動以外でもRIZAPもしております。
橋屋:
最初に、エンゲージメント施策は矢印を揃えることと近いとお話しさせていただきましたが、そういう意味で言うと、弊社のミッションやビジョン、バリューといったものが日常のコミュニケーションで使われるような工夫をかなり施しているかなと思います。
例えば、本当に原始的ですが、いろんなところにポスターを飾ったり、クリスマス会のときにバリューが入ったマグカップを配ったりといったこともやっています。
また、先ほどの「お元気様です」というお話を聞いて思ったのですが、エンゲージメント施策というのは、新入社員の受け入れ施策やオンボーディングに近いところがあるのかなと思います。コミュニケーションの性質が同質化していくのが大事だと言われていますので、同じ言葉を使うというのはすごく有効なんだろうなと思いながらお話を聞かせていただきました。
今日のテーマである福利厚生について言えば、どういう福利厚生を入れるかというお話に終始してしまったんですけれども、なぜそれを入れるのかという発信をセットでするのが非常に重要だと思います。
例えば、平等ではなく公平性という話をさせていただきましたが、特定の人が受けられるもの、例えば女性がより快適に働けるようにしたり、世帯持ちの人が働きやすくするためのものは、必ずしもみんなが同じものを受けられるわけではありません。しかし、最終的にみんなが同じように働けることを目指していると思うんです。
そのため、どういう意図で福利厚生が入れられているのか、なぜParkやRIZAPが導入されているのかといったメッセージングをセットでしていくのは非常に重要で、弊社もここはこだわってやっているかなと思っているところですね。
小松:
ありがとうございます。では、最後の質問です。
今回は特に本澤さんのところから、運動についてのお話も中心にさせていただいておりましたが、「運動以外にも従業員のエンゲージメントを上げる施策はありますか」というご質問いただいています。何かその他の部分があればお二人からお伺いできればなと思います。
本澤:
はい、運動以外にもエンゲージメントを上げる施策というのは、この世の中にたくさん存在しています。今回私たちは運動というところにフォーカスしてお話しさせていただいたんですが、他にもあります。
例えば、先ほどRIZAPでもやっていますとお伝えした上司との1on1だったり、共通の言葉を使って従業員とコミュニケーションを取るというのも1つです。組織を活性化させるというところですね。
もう1つは、従業員の成果を承認するような表彰制度をしっかり設けるというのも入ってくるかなと思います。やはり従業員のマインドを上げるだったりとか、しっかりビジョンを共有していくというところが、運動以外でも社内でできるところになります。
今回ちょっと運動にフォーカスしてしまったので、エンゲージメントを上げるイコール運動しなきゃいけないのかなって思ってしまった方もいるかもしれないんですけど、当然運動以外にもあります。もし今働いている環境やお仕事が運動とのマッチ度が低い場合は、それ以外の方法でもエンゲージメントを上げることができますので、幅広く施策を取っていただけるといいかなと思います。
橋屋:
はい、そうですね。先ほどの話とも重複しますが、いろんな施策のゴールをコミュニケーションの性質が揃うかということを意図するというのはすごく大事だなと思っています。
例えば1on1をするにしても、本澤さんからもありましたが、共通言語で話すという話だったり、例えば飲み会とか歓迎会とかやられると思うんですけど、あれもビフォーアフターで新入社員の方がいかに既存社員と同じコミュニケーションになるための場であるかということを考えながらお話しすると、何のためにやっているのかとか、そのためにどういう会であるべきなのかというところが少し考えがクリアになります。
そのため、施策と組み合わせて同じコミュニケーションの性質になるかというのを大事にするというのがポイントになるかなと思っています。
小松:
ありがとうございます。では、一旦その他にも質問いくつかいただいていたんですが、お時間の都合でこちらで終了とさせていただければと思います。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
まとめ
セミナーは大変な反響を呼び、多くの方々から質問や感想が寄せられました。今後も引き続き、皆様の職場での意欲や満足度向上に資する情報を発信していく所存です。Wantedlyでは、このような組織の課題解決をサポートするサービスとして、人材採用のためのWantedly Visit、そして従業員エンゲージメント向上を目的としたEngagement Suite(Perk、Story、Pulse)をご用意しております。ぜひお気軽に相談会にお越しください!