採用活動において、各企業が独自の採用サイトを構築・運用し、人材獲得に努める事例は数多くあります。決められたフォーマットがなく企業独自の特徴を出しやすい採用サイトは、優秀な人材からの興味関心を獲得できる有効な施策です。
しかし、Webサイトの構築・運用には多額の費用が発生します。そのため、採用サイトの運用を検討するものの、なかなか実行に移せない企業も少なくありません。本記事では、コストを抑えながら実現できる、採用サイトの作り方をご紹介します。
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採用サイトを作る3つの目的
各企業は、主に次の3つの目的から採用サイトを活用しています。
1.企業の情報を余すことなく伝える
各種広告などの求人媒体では、決められたフォーマットに従い情報を入力し公開するのが一般的です。これらは情報の発信が容易という利点があるものの、企業が求職者に伝えたい情報をすべて入れ込むのが難しいことが難点です。
一方、採用サイトの場合、デザインからコンテンツまですべて企業側が決定できます。自由に画像や動画、フォームを設置でき、求職者への伝わりやすさ、見やすさ、操作のしやすさを心がけたサイトを構築できます。
2.採用におけるブランディングが可能になる
採用サイトで企業の特徴や求める人材を発信することで、企業のイメージを求職者にわかりやすく伝えられます。これは採用ブランディングにも役立ちます。
消費者や顧客ではなく、求職者に対してのブランディングを手がける採用ブランディングは、企業ブランディングとは似て非なるものです。求職者の視覚や思考に訴えかけられるよう採用サイトを構築・運用すれば、「この企業で働く自分」を具体的にイメージしてもらえ、最終的には「ここで働きたい」と考えてもらえるようになります。
3.長期的なコスト削減につながる
採用サイトは採用におけるコスト削減にも有効です。
各種広告や求人媒体を採用活動に取り入れていると、広告出稿や媒体への掲載費がかかり続けます。一方、応募につながるような採用サイトを構築できれば、求職者をダイレクトに集められます。採用サイトの構築や運用にかかるコスト以上に、広告や求人媒体の利用頻度を下げて掲載費を圧縮できれば、長期的なコスト削減に寄与します。
採用サイトの作り方・5つのステップ
ここからは、採用サイトを構築する際の流れと、各フェーズで行うべきことを解説します。
1.コンセプトを設計する
まずは採用サイトのコンセプトを決めます。採用サイトにおけるコンセプト設計では、「どのような」求職者に「何を」伝えたいのかを決めることが重要です。
コンセプトを決めるうえで、必要になるのが求める人材の要件です。獲得したい人材の要件を明確化し、ターゲットを具体的に定め、求める人材に届けるべき企業の魅力や特徴を想定してサイト作りをはじめていきます。
【参考】採用したい人材の見極め方|優れた人材に入社してもらう方法とは
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/wantto_hire/
2.必要なコンテンツを洗い出す
次に、採用サイトに「何を掲載するのか」を決めます。必要な画像や動画、イラスト、文章の内容などを洗い出しましょう。ここで大切になるのが、「ターゲットが求めるコンテンツ」を考えることです。
企業側が発信したい情報にばかり偏るのではなく、求める人材にとって有益な情報やニーズの高い情報は何かを考え、その中で企業の魅力を伝えていく工夫が必要です。
3.サイトマップを作成する
サイトマップとは、サイト構造をリスト化した「サイトの地図」に該当します。構築前にサイトマップを作成しておくことで、どのようなコンテンツがどこに必要なのかを、担当者の誰が見てもわかるようになります。
なお、あまり複雑なサイトマップにしてしまうと、完成までに時間を要するようになり、制作へのモチベーションが低下するおそれがあります。必要十分なコンテンツを意識して、シンプルな構成にしましょう。
4.ワイヤーフレームを作成する
ワイヤーフレームとは、「ページの設計図」のようなもので、ページのレイアウトやコンテンツを配置する位置を示します。サイトマップをもとに、どのページにどの画像を入れるのか、画像に対する文章をどこに入れるのかなど、大まかなデザインを決めていきます。
ワイヤーフレームを作成しておけば、採用担当者だけでなく採用サイトを制作する担当者にもイメージを共有できるほか、上長に採用サイトのデザインなどの承認を求める際にも役立ちます。
5.デザイン~コーディングする
採用サイトのデザインは企業が自由に決定できます。とはいえ、見づらいサイトでは情報を見てもらえずに離脱される可能性が高まるため、ターゲットにとって見やすく、キャッチーなデザインを心がけます。色あいや画像・イラストの雰囲気も、獲得したい人材に刺さりやすいニュアンスを意識しましょう。
デザインが定まったら、コーディングに入ります。コーディングとは、作成したデザインをWebブラウザに表示させるために必要な作業です。採用サイトを一から作る場合、コーディングに関する専門知識が必要ですが、テンプレートを用いてサイトを構築できる、WordPressなどのCMSを活用する方法もあります。
採用サイトに掲載するコンテンツ
採用サイトに掲載するべき、主なコンテンツは次のとおりです。
1.企業のビジョン
企業がどのような想いを持って、何を目指しているのか、端的に伝えるコンテンツを掲載しましょう。ビジョンのほか、ミッションや企業文化を掲示する企業もあります。
多くの求職者は、応募において給与などの待遇だけでなく、その企業の価値観も知りたいと考えています。企業が目指す将来像や価値観への共感は、応募の基準になり得るものだからです。
また、ビジョンに共感する求職者は企業へのロイヤルティが高まる傾向にあるため、入社辞退や早期離職を抑制する効果も期待できます。
2.代表メッセージ(インタビュー)
代表からのメッセージは、企業の熱意を伝えるために重要なコンテンツです。代表からのメッセージに企業の将来に関する内容を含めれば、採用サイトに掲げたビジョンやミッションの信頼性が高まります。
企業が重要視していることをメッセージに込め、求職者に熱意を届けましょう。
3.社員メッセージ(インタビュー)
社員メッセージは、求職者が企業を身近に感じられるようになる有効なコンテンツです。求職者自身が働く姿をイメージできるようになり、掲載されている社員への親近感も醸成できます。
なお、メッセージを発する社員の属性が偏らないように注意しましょう。年齢や性別、所属部署などが異なる社員のメッセージを複数掲載して、さまざまな求職者に届くコンテンツを準備するのがポイントです。
4.企業の事業内容
どのような事業を、どのような体制で行っているのかも掲載します。求職者にとっては重要な情報になるため、コーポレートサイトよりも詳細でわかりやすい内容を心がけます。
すべて文字で表現するのではなく、働く姿をイメージできるように適宜写真や動画を用いると効果的です。
5.募集要項
採用サイトに必須のコンテンツです。募集しているポジションや部署ごとに、次の情報をまとめて記載します。
- 募集職種
- 所定労働時間
- 給与・賞与
- 年間休日日数
- 福利厚生制度
- 採用予定人数
- 募集条件
- 採用実績
6.選考の流れ
応募から採用までの流れやスケジュールも掲載します。わかりやすさを重視して、選考フローは図表化もオススメです。
- 書類選考
- 会社説明
- 適性テスト
- 一次面接
- 二次面接 など
企業の選考の実態にあわせて、選考の方法とその内容についても簡潔に示しましょう。
こちらの記事では、採用サイトに求められるコンテンツと、その重要性についてまとめています。ぜひあわせてご覧ください。
【参考】採用サイトの効果的なコンテンツとは?成功事例や種類も解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/contents/
採用サイトの社内作成と外部委託の費用比較
採用サイトの制作は工数がかかるだけでなく、専門知識も必要になることから外部に委託する企業も多くあります。
外部委託にかかる費用は、委託先によって大きく変動します。多くの場合は数十万円程度から、デザインやコンテンツにこだわる場合や、掲載する動画の作成まで依頼する場合は数百万円規模になることもめずらしくありません。
10万円ほどで制作を請け負う業者もありますが、コンテンツの内容はある程度フォーマット化されており、自由度が低いケースが一般的です。
一方、「見積りをとってみたけれど、予算をオーバーしているため内製化したい」という考えにも注意が必要です。
内製する場合、Webサイトの構築やデザインに明るい社員がいなければ、育成からスタートすることになります。通常の業務も行いながらサイト制作を学び、実際に構築していくのは簡単なことではありません。完成までに長い時間を要するだけでなく、残業が増え、人件費の増大も懸念されます。
また、クオリティも担保されないため、完成しても思ったような効果が得られないことも考えられます。
社内で制作 | 外部委託 | |
---|---|---|
費用目安 | 100万円以下 ※「担当者数×日数×日給」およびその他教材費など | 10万円~500万円 |
制作期間目安 | 数ヶ月以上 | 2週間~ |
注意点 |
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上の表のように、一般的な採用サイトを構築するには、内製・外注のどちらを選択してもコストが発生します。コストを抑えようと費用の安さばかりに目を向けると、効果の低い採用サイトができあがってしまうこともあるため注意してください。
採用サイトの代わりにWantedlyを活用している事例
「採用サイトを社内で作りたいが、専門知識を持つ社員がいない」「効果があるかわからないものに高額の予算を割けない」。採用サイト制作にありがちなこうした課題は、Wantedlyの活用で解決できます。
Wantedlyは、求人情報や企業情報の掲載だけでなく、企業カルチャーや実際に働く様子をブログ形式で発信できる「ストーリー機能」を備えています。企業の想いやビジョンの発信も容易です。
実際に、採用サイトの代わりにWantedlyを活用し、採用に成功している企業の例を紹介します。
and factory株式会社
and factory株式会社では、代表メッセージや社員インタビュー・対談、社内の様子、福利厚生制度などについて、Wantedlyのストーリーで積極的な配信を行っています。
ストーリーでは社内メンバーの交流を目的としたボルダリング部の活動のレポートなども公開。活気あふれる社員の様子がよくわかる記事を数多く掲載しています。
【参考】and factory株式会社のストーリーを見る
https://www.wantedly.com/companies/andfactory/stories
株式会社Gunosy
株式会社Gunosyは2020年12月以降、採用サイトをWantedlyに移行し活用しています。同社のストーリーには、さまざまな社員のインタビューや体験談、同社で開催した懇親会などイベントのレポートを掲載。採用サイトに求められる情報を、数多くの写真とともに社員の目線から発信しています。
Wantedlyのストーリーを用いてブログ形式で情報を発信することによって、企業風土や独自のカルチャーも伝わりやすい内容になっているのが特徴です。
【参考】株式会社Gunosyのストーリーを見る
https://www.wantedly.com/companies/gunosy/stories
株式会社マネーフォワード
株式会社マネーフォワードは、Wantedlyを採用サイトとして活用しているだけでなく、積極的にダイレクトリクルーティングを行っています。
Wantedlyのストーリーに年間数10本の記事を掲載するなど、求職者への情報発信にも注力しており、社員インタビューを中心に役員メッセージや社内の様子、イベントレポートなどさまざまな記事を掲載しています。
同社の様子を月ごとにまとめた「月刊マネーフォワード」のような独自コンテンツもあります。こうした情報発信で認知を高め、Wantedly上でスカウトを行い、採用につなげています。
【参考】株式会社マネーフォワードのストーリーを見る
https://www.wantedly.com/companies/moneyforward/stories
Wantedlyなら予算に左右されない採用を実現できる
予算の都合や社員にかかる負担から、採用サイトを一から構築するのが難しい場合には、ぜひWantedlyをご活用ください。
アカウントを作成し、フォーマットに沿って画像や文章を入れるだけで採用ページを作れるほか、前述したストーリー機能の活用で、求職者に伝えたい情報、求職者が知りたい情報の手軽な発信が可能です。
また、採用サイトは「作って終わり」のものではありません。検索エンジンの上位に表示され、多くの求職者の目に留まるようになるまでには、多くの時間が必要になります。
一方、WantedlyのドメインはSEOにおける優位性があります。情報を掲載できるだけでなく、スピーディーな認知度向上を実現できることもWantedlyの特徴です。コストを抑えながら、採用担当に負担をかけない採用サイトの構築・運用の手段としてぜひご検討ください。
Wantedlyでできることや具体的な料金についてサービス資料にまとめています。一度確認してみください。
まとめ
採用活動にかける費用を抑えつつ、認知向上・ブランディングにも効果的な施策として、採用サイトの作成・運用を検討してみましょう。各種広告や求人媒体に掲載するコストを下げながら、応募を増やせる効果が期待できます。
求める人材の要件をまとめ、必要なコンテンツを整理して、企業の特色がわかる採用サイトを構築・運用し、企業にマッチする人材獲得を目指しましょう。