会社紹介スライドとは、潜在的な顧客や採用候補者の理解促進を目的として、企業の全体像を簡潔にまとめた資料のことです。
この記事では、採用活動で使う会社紹介スライド(採用ピッチ資料)に特化して、働く場としての自社の魅力を効果的に伝えるスライド資料を作成するポイントを解説していきます。
スライドに掲載すべき企業情報とその構成の仕方、図や写真を使った情報の伝え方、パッと見てポイントが理解しやすいデザインのコツなどについて紹介します。自社のニーズに合わせて会社紹介スライドを改編する際の参考にしてください。
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会社紹介スライドの用途と目的
初めに会社紹介スライドの用途と活用目的について解説していきます。
会社紹介スライド(採用ピッチ資料)とは何か
採用領域における会社紹介スライドは、「企業の成り立ち」「経営者」「事業内容と強み」「組織と人」「仕事の魅力」などに関する情報を、募集要項とともにわかりやすくまとめた資料です。
もともと会社説明会などの場で、候補者とのリアルなコミュニケーションを補う資料として用いられていました。また、候補者側に繰り返し目を通してもらい、企業理解を深める資料としての役割もあります。
オンライン採用へのシフトによる重要度の高まり
2020年以降、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で採用活動のオンライン化が進みました。このため会社紹介スライドをスカウトメールとともに候補者に送ったり、オンライン面談・面接やWeb会社説明会の補助ツールとしても、さらに活用されるようになりました。
画面越しのコミュニケーションは対面に比べてニュアンスが伝えにくくなり、相手の理解度も把握しづらくなります。こうした状況を補完するツールとして、会社紹介スライドにはこれまで以上に重要な役割が求められています。
オンラインを起点とした継続的なコミュニケーションを通じ、候補者に企業を正しく認知してもらい、働く場としての興味・関心を喚起し、志望度を上げていかなければなりません。このような「採用マーケティング」を展開するには、これまでの会社紹介スライドを改めて見直し、適切に改善していく必要があります。
会社紹介スライド(採用ピッチ資料)で伝えるべき情報
では、会社紹介スライドにはどのような情報を盛り込めばいいのでしょうか。伝えるべき企業情報とその伝え方のポイントを解説していきます。
表紙:写真やイラスト、メッセージを入れる
シンプルに社名と「会社紹介資料」だけで構成する表紙も多いですが、その場合はスライドのタイトルや地色をコーポレートカラーにしたり、社名ロゴを使用して企業独自のブランドイメージを出しています。
一方で、「誰に対する資料なのか」「どのような内容の資料なのか」を伝えている表紙もあります。また、「何をやっている会社なのか」「経営理念」「採用メッセージ」などを短いフレーズで訴求している企業もあります。
【例】誰に対する資料なのか
・●●●(社名)に興味を持ってくださった方への手紙
・エンジニア向け会社紹介資料
・トップマネジメントへの招待状【例】どのような内容の資料なのか
・5分でわかる●●●(社名)
・会社・製品・開発運用体制・挑戦・ユニークなところ
・市場の概況、ミッション・事業・組織・採用情報【例】何をやっている会社なのか(理念・採用メッセージ)
・マーケティングとデザインに強いコンサル型web制作会社
・受託開発会社からサブスクリプション・テックカンパニーへ
・一緒に食の課題を解決しませんか
デザイン面では、社員たちの笑顔の集合写真を入れたり、事業や商品・サービスを象徴するようなイラストを使用して印象づけている企業も見られます。
会社概要:無味乾燥な表にならないようデザインする
会社の基本データとして、正式社名、設立年、代表者名、所在地、従業員数、事業内容などを示すページです。
会社概要ページは、読みやすい文字の大きさを採用することが基本です。味気ないデータになりがちなので、多くの企業がオフィスや店舗、プロダクトの写真、笑顔の社員の集合写真と組み合わせるなどデザインを工夫しています。また、会社紹介スライドの冒頭ではなく、ファクトページとして最終ページ付近に配置する構成も見られます。
経営理念:抽象的なフレーズには話し言葉の補足を忘れずに
どのような想いで事業に取り組む会社なのかを伝えるため、会社のパーパスをはじめ、ミッション・ビジョン・バリューなどの経営理念を示すページです。
ミレニアル世代やZ世代など、これからの企業成長を担う中堅・若手の人材は、企業や事業の社会的な「意義」への共感を最も重視して仕事を選ぶことがわかっています。このため経営理念のわかりやすい伝え方を工夫する必要があります。
参考:パーパス採用とは?注目の背景からメリットまで詳しく解説
経営理念は全社員の行動原則として抽象的な言葉になっていることが多く、社外の候補者にはなかなか実感を伴って理解できません。そこで、自社の理念をそのまま示すだけでなく、日常的な言葉でわかりやすく補足するなどの配慮が必要です。
経営陣:会社や事業への想いを自分の言葉で語る
企業や事業の意義については、CEOが語るページを設けている企業も多くなっています。経営トップが会社や事業への想いを自分の言葉でわかりやすく伝える構成は、会社や事業のことをよく知らない候補者の共感を得ることが期待できます。
参考:採用の肝は「個人のパーパスを語れるか?」Almoha共同創業者COO唐澤氏が語るパーパスの重要性
また、経営者として想いを語るページとは別に、経営陣全員の紹介ページを設けている会社紹介スライドも多いです。こちらのページには全員の役職とこれまでの略歴を記載します。
いずれのページも経営陣のポートレート掲載は必須です。被写体の人物にはカメラに対してやや半身に構えてもらい、自然な笑顔で目線はカメラに向け、背筋を伸ばした上半身を撮影すると使い勝手のよい構図の写真になります。
事業:自社の強みと商品/サービスをわかりやすく伝える
事業の内容とその強みについて伝えるページです。自社のビジネスモデルや商品・サービスを、それをよく知らない候補者の目線でわかりやすく解説することがポイントです。
事業をわかりやすく伝えるコツは、要するに何をめざしているのか、ひとことで表すこと。そしてシンプルな図を添えて視覚的に伝えることです。図の構成要素は、業界の構造、カスタマーの悩み、自社が提供するプロダクトの価値です。業績の数字を経年的に示すこともわかりやすい情報になります。
事業内容については正確性を重視するあまり、専門用語を使って説明したり、複雑な図版を作成しがちです。会社紹介スライドの作成では、いかに短時間に候補者に伝えられるか、記憶してもらえるかを優先し、1ページで伝える情報を取捨選択しましょう。
あえて複雑な事業モデルの理解を深めてもらいたい、多様なプロダクトについて解説したいなどの場合には、複数ページに分けて段階的に伝える構成が適しています。
仕事:どんな成長ができるのかを伝える
ウォンテッドリー株式会社の調査によると、転職で重視することとして「仕事内容のやりがい(58%)」「自己成長性(47%)」がトップになっています。
引用:ウォンテッドリー、転職と副業に関する調査結果(2023)
現代の候補者は、仕事のやりがいや自己成長性を重視することがわかっています。これを踏まえ、多くの会社紹介スライドでは、自社の組織構造を示すとともに「こんな仕事をやっています」「働き方の取り組み」「ユニークな開発体制」といった切り口で仕事内容を伝えています。
いずれも職種ごとの日常の仕事の進め方や身につくスキル、仕事のやりがいなどが読み取れる内容が多いです。また、研修プログラムなど社員の成長を支援する制度や自社のキャリアパスなど、どのように成長できるのかが見える情報も押さえています。
人:社員のパーソナリティを伝える
若年層の求職者は「どんな人と一緒に働くのか」に関心が高く、会社紹介スライドに主要メンバーを顔写真付きで紹介するページを設ける企業が増えています。
このとき注意したいのが、社員のパーソナリティが見える紹介ページにすることです。人名は最近の採用サイトにあるようなイニシャル表記ではなく、氏名またはニックネームを記載し、リアルな個性が感じられるページにしましょう。簡略なものであっても社内やチームでの役割がわかる人物紹介コメントを添えることも大切です。
募集要項:どんな人に来てほしいかを明確にする
選考過程で候補者が条件面などを再確認できるよう、会社紹介スライドにも「募集要項」ページを設けておく必要があります。選考フロー(面談から本選考への流れ)についても掲載しておくと、リマインド資料として有効に活用してもらえます。
さらに会社紹介スライドには候補者の志望度を上げる役割もあるため、職種と関連付けて「どんな人を仲間に迎えたいか」について、企業側の想いを記載しておくことが望ましいといえます。
よくある質問と回答:目の前の候補者に話しかけるように書く
候補者との接点でよく聞かれる質問や、ほかのページでフォローしきれない内容があれば、Q&A形式で回答するページを設けて情報を提供しておきましょう。「よくある質問と回答」のページを充実させると、面談や面接の時間を有効に使えるようになります。
候補者によく聞かれる質問項目
・社員の平均年齢や年代別構成比、男女比
・役員や管理職の年齢
・3年以内の離職率、平均勤続年数
・新卒と中途の割合
・働き方の多様性(リモートワーク環境やフレックスタイム制度はあるか)
・転居を伴う転勤の有無
・繁忙期はいつ、どのような時期か
採用活動が長期化する中で、候補者の知りたいことは変化していきます。一人ひとりの疑問や不安を解消するためにも、目の前の候補者に話しかけるような気持ちで回答を作成することをお勧めします。
会社のミッション・ビジョンを伝えるならWantedly
Wantedlyでは、企業が事業として「何をやっているのか」「なぜやるのか」「どうやっているのか」を軸に会社のプロフィールページを作成できます。
企業の存在意義や経営者の想い、一緒に働くメンバーの情報を発信することで、候補者の「共感」をベースに自社のファンづくりができ、志望度の高い有望な母集団を確保できる採用プラットフォームです。
自社の会社紹介スライドを活用したスカウトサービスやカジュアル面談の運営など、採用活動に役立つさまざまな機能を備えています。成功報酬はなく、採用単価が抑えられるのもメリットです。
Wantedlyには約350万人の個人ユーザーが登録しています。知名度や待遇よりも事業の社会的な意義や自身が成長できる環境を重視して企業を選ぶ、20代〜30代の優秀層が多いのが特徴です。
候補者に伝わる会社紹介スライドを作成するコツ
次に、実際に会社紹介スライドを作成する際のポイントとなる基本原則を解説していきます。
「1スライド1メッセージ」の構成で作成する
一つのスライドに盛り込む情報が多過ぎると、言いたいことが伝わらず、理解してもらえない資料になります。
このページでは候補者に何を理解してもらいたいのかをよく考え、「1スライド1メッセージ」を基本として優先度の高い情報を確実に伝えましょう。オンラインの画面で見る場合も、リアルな場でプロジェクターを使って映す場合も、文字が小さすぎると候補者はスピーディーに情報を把握できなくなります。
詳細情報はWebサイトにリンクを貼って確認してもらうこともできます。
長い文章ではなく図やイラストで伝える
長い文章で丁寧に説明しようとせず、シンプルな図やイラストで視覚的に伝える方法を工夫しましょう。自社のビジネスモデルや仕事を進める際の連携体制などは、図にして示されたほうが短時間に把握できます。
現場の写真や社員が実際に働く様子の写真を掲載することも、候補者に具体的なイメージをもってもらうことで理解が促進されます。
候補者目線でストーリーを作る
スライドごとに伝えたいメッセージを明確化しても、必要な情報を羅列しただけでは候補者の記憶に残りにくく、「つまらない資料」になりがちです。
例えば、伝えたいポイントを押さえて「部署の構成」→「SEの仕事内容」→「仕事を進める際の連携」→「開発部のメンバー紹介」→「SEのキャリアプラン」といった順番でスライドを構成しても、それぞれのスライドの情報がバラバラな印象になります。
同じ情報内容であっても、「ウチの組織はこうなってます」→「開発部にはこんなメンバーがいます」→「ユニークな開発体制あります」→「よく社外の人たちとコラボします」→「当社らしいキャリアパスはこんな感じ」としてみましょう。つなげて読むと意味が通じるようなストーリーを作って構成すると、候補者は理解しやすくなります。
口頭で候補者に説明する内容を先に決める
ストーリー性をもたせて記憶に残りやすいスライドの構成を決めるには、先に口頭で話す内容を決めるのがコツです。最初に資料だけで考えていくと、あとで口頭で説明しようとした際に時間がかかりすぎるなどで、資料を大幅に作り直す作業が発生します。
口頭でのプレゼンテーションを練習しながらスライド資料を作成すると、情報の優先順位がわかり、ムダのない資料を作ることができます。
文字の大きさ、色の組み合わせにメリハリをもたせる
スライド内の「文字の大きさ」と「色の組み合わせ」を工夫しましょう。見出しやポイントとなる部分の文字を大きく・太くしたり、色を変えたりして強調し、注目度を高めます。
その際、フォント(文字の書体)を変えたり、文字にあまりたくさんの色を使いすぎると、読み手が疲れてしまい逆効果になるので注意が必要です。情報部分と余白のバランスを調整し、一定のホワイトスペースを確保することも大切です。
レイアウトのノウハウについては、他社の会社紹介スライドを参考にして学ぶことができます。
採用コンセプトとの整合性をとる
採用活動のオンライン化の影響で、かつてはリアルなコミュニケーションの補助資料であった会社紹介スライドは、選考過程において興味関心を引く資料として単独で活用される比重が高まっています。
このため採用コンセプトとの整合性をとり、ほかの採用ツールや情報発信と内容面で齟齬や違和感のない会社紹介スライドを作成しなければなりません。一貫性のある採用コミュニケーションを実施することは、候補者の安心感や信頼感の醸成につながります。
【参考】採用コンセプトとは?重要性・決め方・人気企業の事例を解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/concept/
他社事例を研究して継続的にアップデートする
候補者に伝わる会社紹介スライドを作成するには、できるだけ多くの他社事例を見て、資料の作り方のパターンを自分の中にストックすることが役立ちます。
スライド構成の考え方、イラストの使い方、グラフの見せ方など、他社事例から学んで自社に応用できる要素は数多くあります。日本や海外の会社紹介スライドの事例をまとめたサイトを参考にすることができます。
自社の採用ニーズなどの変化に伴って会社紹介スライドをアップデートする際に、他社事例の中で「これはいいな」と思った手法を採り入れて改良していきましょう。候補者の反応を見ながらある程度時間をかけて試行錯誤することが、結果的に伝わる会社紹介スライドを作成する最も効率的な方法になります。
参考:日本の会社紹介スライドのまとめ
参考:Speaker Deck(各国のビジネス資料事例が閲覧できるサイト)
会社紹介スライドの4つの活用法
会社紹介スライドには、主に4つの活用方法があります。
1. Web上に公開する
自社採用サイトや採用オウンドメディア、採用ブログページなどに会社紹介スライドを公開しましょう。採用活動の全フェーズにおいて候補者とのコミュニケーションを補完し、会社理解を深めてもらえます。
また、Wantedlyのブログ機能である「ストーリー」にも会社紹介スライドを埋め込むことができます。特定のテーマでブログを発信する際などにも、候補者に会社の全体像を把握してもらうことが可能となります。
2. 募集やダイレクトスカウトに掲載する
特定の職種の募集ページに会社紹介スライドを埋め込んだり、1対1のダイレクトスカウトに会社紹介スライドを添付することができます。また、求人広告などにひも付けることも可能です。
Wantedlyでは、求人媒体の選定に悩む方々のために、主要な5サービスの料金や登録属性などの情報を1つの資料にわかりやすくまとめました。ぜひ一度確認してみてください。
また、Wantedlyでは、スカウト媒体の選定に悩む方々のために、全13サービスの料金や返信率、登録属性などの情報についても1つの資料にわかりやすくまとめています。ぜひ一度確認してみてください。
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3. 面談前に候補者に送る
本選考前のカジュアル面談に先立ち、候補者には会社紹介スライドに目を通してもらいましょう。候補者は会社について知りたいことが具体的に見えてくるので、面談時間を有効に使えます。
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4. 社員紹介(リファラル)で使用する
社員の知人を紹介してもらうリファラル採用においても、紹介者の説明に加えて候補者に客観的な会社理解を促すうえで会社紹介スライドは効果的です。
事例紹介:会社紹介スライドを活用し採用に成功している企業
株式会社Resilire(レジリア)
グローバル企業のサプライチェーン全体のリスクをデータ分析で可視化し、SaaS型のリスク管理ソリューションとして提供する株式会社Resilire(2018年設立)。同社では、自社採用サイトに会社紹介スライド「Company Deck」を公開するとともに、Wantedlyのサービスを活用した情報発信を継続してきました。
会社紹介スライドでは、表紙に「5分でわかるResilire」と資料の内容を要約し、社員たちの写真を掲載して閲読意欲を高めています。CEOが創業の想いや社名の由来を語り、自社プロダクトについては、まずサプライチェーンとは何かを図で示し、そこで何を変えていくのかを順を追って解説していく候補者目線の構成となっています。
今後のビジネスの展望や自社のカルチャーなどについても過不足なく伝え、何度も目を通すことで企業理解が深まるリマインド資料としての機能も備えています。
▶株式会社Resilireが公開するWantedlyの会社情報など
キャディ株式会社
製造業大手と高い技術をもつ全国の中小町工場を独自の「受発注プラットフォーム」でつなぐキャディ株式会社(2017年設立)。Wantedlyを活用した情報発信を軸に潜在的な候補者層の興味・関心を喚起し、勉強会形式のミートアップをシリーズで開催、多数の参加者を集めることに成功しています。
会社紹介スライドでは、候補者があらかじめ企業理解を深められるよう、同社の複雑なビジネスモデルの構造や提供価値をわかりやすく解説。候補者が事業モデルを正しく認識している状態でカジュアル面談を実施しました。
面談では事業内容の説明に多大な時間を割く必要がなくなり、候補者一人ひとりのカルチャーマッチの確認に時間を有効活用し、有望な人材の採用に成功しています。
▶会社紹介スライドを活用したキャディ株式会社の採用成功事例を無料ダウンロードする
株式会社SmartHR
人事・労務管理クラウドサービスを提供する株式会社SmartHR(2013年設立)では、創業5年目より会社紹介スライドを自社採用サイトに公開中です。
全体に文字やイラストの明るくカラフルな色使いが特徴で、グラフの数字などの見せ方も工夫され、読者の印象に残りやすい資料となっています。企業のミッションとともに自社サービスや今後の成長戦略などもわかりやすく伝えています。
「情報をオープンにして採用力を高めていこう」とのコンセプトのもと、働く環境を整えるための取り組みや給与制度などもデータを交えて現状をありのままに伝え、採用ミスマッチを最小化。この資料を公開してから、応募数が約5.3倍に増加し、閲覧数はのべ40万回を超えたそうです。候補者の事前理解が進むため面談の時間が有意義になる効果も見られ、年間約200名の採用に成功しています。
参考:インタビュー:あの会社の採用広報#1 SmartHR瀧田成紗氏|採用広報のカギは”カルチャー”を発信すること
まとめ
企業の成長ステージや事業環境の変化に応じて、会社紹介スライドにはきめ細かいアップデートが必要になります。
そのため会社紹介スライドの作成担当者は、常に課題感をもっています。「もっとわかりやすくて自社の魅力が候補者に伝わる会社紹介スライドをつくりたい」と。
スライドのクオリティを高めることは重要ですが、一番大切なのは候補者にとって企業の実像が短時間に把握できる資料になっているかどうかです。本記事をヒントに、自社の採用活動を的確に補完する会社紹介スライドの機能をさらに高めていただければと思っています。