エンジニアは採用競争が激しく、スキルの見極めが難しいことから、採用難易度がもっとも高い職種といっても過言ではありません。エンジニアの採用担当をしているものの、開発経験や知見が少なく、採用に苦戦している方は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、エンジニア採用のノウハウが得られるオススメの本をご紹介します。採用担当が知っておくべき知識やトレンドも解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
優秀なエンジニアを採用するコツを公開
自社にマッチした優秀なエンジニアにアプローチできていますか?
開発に馴染みのない採用担当者や経営者にとって、エンジニア採用の要件を正しく設定することは容易ではありません。
そこで、優秀なエンジニアを採用するために押さえておきたいポイントを、1つの資料にまとめました。
専門知識を持たない採用担当者の方にも簡単に理解できる内容になっていますので、ぜひご覧ください。
エンジニアの採用担当者が知っておくべき知識とは?
開発経験のない非エンジニアでも、優秀なエンジニアを採用することは可能です。しかし、エンジニアの業務内容やキャリアに関する基礎知識がなければ、解像度が低く的を射ていない採用活動をしてしまい、なかなか採用にはつながりません。
エンジニア採用を成功させるためには、少なくとも「自社に必要なエンジニアとは具体的にどんな人材か」「エンジニアにとって魅力的な企業・仕事とは何か」を理解しておく必要があります。そのためにも、以下の4点は必ず押さえておきましょう。
エンジニアの採用担当者が知っておくべき知識
・エンジニアの職種(技術領域)
・エンジニアの職位(キャリアパス)
・プログラミングの基礎知識(技術の仕組みや用語の理解)
・エンジニアのキャリア観
【参考】エンジニア採用で人事担当者が知っておくべき知識を紹介
Wantedlyでは、エンジニア採用に悩む方々のために、必ず知っておくべき専門知識や採用要件の考え方、募集・選考で失敗しないコツなどのノウハウを1つの資料にわかりやすくまとめました。ぜひ一度確認してみてください。
エンジニア採用にオススメの本5選
それでは、エンジニア採用にオススメの本を厳選してご紹介します。「どんな内容が学べるか」「どんな課題を抱える企業に向いているか」など、各書籍の概要を解説しますので、ぜひご自身にあう本を選んでみてください。
1.作るもの・作る人・作り方から学ぶ 採用・人事担当者のためのITエンジニアリングの基本がわかる本
エンジニア向けのキャリアマッチングプラットフォーム「LAPRAS」を提供するLAPRAS株式会社の人事責任者らの著書。非エンジニアが社内外のエンジニアと円滑にコミュニケーションをとるために必要な知識が詰まっています。
当書では以下の内容を解説しているため、「技術用語がわからず、現場エンジニアや人材紹介会社とのコミュニケーションに苦戦している」「Webアプリケーションの構造や開発工程の全体像がわからないため、採用ポジションの業務内容が具体的にイメージできない」という方はぜひ読んでみてください。
学べる内容
・Webアプリケーションの仕組みや構造
・エンジニアが開発を進める工程の全体像
・各プログラミング言語の特徴や、用語同士の関係
・各職種が扱う領域の違いや、各職位の役割
・採用要件を定義するときのポイント
・エンジニアが魅力を感じる求人票とスカウトの例文 など
著者:中島 佑悟 高濱 隆輔 千田 和央
出版社:翔泳社
発行:2020年4月
2.ITエンジニア採用とマネジメントのすべて
エンジニア採用とマネジメントに関わって10年、現在は合同会社エンジニアリングマネージメントの代表として、エンジニアの採用・定着・活躍コンサルティングを行う久松氏の著書。
母集団形成から入社後の活躍までの各ステップで生じる課題を取り上げ、具体的な施策とポイントを記した実践的な内容になっています。
「母集団形成や意向上げに苦戦している」「現場エンジニアを上手く巻き込めない」と悩む採用担当者や、エンジニアの定着・活躍に悩む経営層にもオススメの一冊です。
学べる内容
・エンジニアの採用市場とキャリア観
・自社の「売り」の見つけ方
・採用計画〜募集〜選考〜内定までの具体的な施策とポイント
・現場エンジニアを巻き込む方法や注意点
・入社後のケアやオンボーディングの進め方
・定着と活躍を後押しする評価制度 など
著者:久松 剛
出版社:かんき出版
発行:2022年7月
3.非エンジニア人事のためのエンジニア採用の教科書
外国人ITエンジニアを中心に人材紹介事業を展開している株式会社JELLYFISHの法人・候補者集客の責任者らの著書。これまで支援してきた企業および候補者のケースをもとに、母集団形成から入社後の活躍までのあらゆる課題や施策を網羅的に解説しています。
当書では、採用マーケティングの進め方や採用ブランディングの手法も解説しているため、エンジニア採用だけでなく採用活動全般の知見を深められます。また、自社にマッチした転職潜在層エンジニア数が算出できるシートやエンジニアの職種一覧など、実務に役立つダウンロードコンテンツが用意されているのも魅力です。
「さまざまな手法を知り、採用戦略をアップデートしたい」「エンジニアの採用効率や採用率を高めたい」という方はぜひ読んでみてください。
学べる内容
・エンジニアの採用市場とキャリア観
・採用マーケティングの考え方と進め方
・採用ブランディングの手法と認知拡大のコツ
・採用広報や選考体験で候補者の意向を上げる方法
・内定承諾率を高めるポイント
・採用活動を改善するためのデータ分析方法 など
著者:株式会社JELLYFISH 新城 優 阪本 早弥奈 石原 将 稲川 幸宏
出版社:ゴマブックス
発行:2022年3月
4.ゼロからわかる新卒エンジニア採用マニュアル
学生エンジニアの3人に1人が使う就職活動支援サービス「サポーターズ」を運営する、株式会社サポーターズの代表取締役である楓氏の著書。
新卒エンジニア採用に特化した内容のため、「エンジニア志望学生のキャリア観が知りたい」「ポテンシャルを視野に入れた採用要件の作り方がわからない」など、学生エンジニアへのアプローチに苦戦している方にオススメの一冊です。
学べる内容
・新卒エンジニア採用の重要性
・採用スケジュールとコスト(総合職との違い)
・技術力と志向性を加味した採用ペルソナの定め方
・各採用手法の特徴と選び方
・社内の協力体制を整えるコツ
・内定承諾後から入社までにすべきケア
・大学別エンジニア志望学生の傾向とキャリア観 など
著者:楓 博光
出版社:あさ出版
発行:2022年9月
5.小さな会社がITエンジニアの採用で成功する本
フリーランスITエンジニアとして日々さまざまな開発案件に参画し、エンジニア採用にも携わる大和氏の著書。現役エンジニアの視点から、経営層や採用担当者が知っておくべき最低限の知識を事例を踏まえて解説しています。
当書はITベンチャーに特化した内容ではないため、製造業・流通業・サービス業など、ITを活用して売上増加・業務効率化を目指している企業にもオススメの内容です。
「IT化を進めるために、これから本格的にエンジニア採用をはじめようとしている」「採用実績や知名度のない企業が成功するコツが知りたい」という方はぜひ読んでみてください。
学べる内容
・開発に必要な人件費の相場や考え方
・エンジニアに頼みたい業務の洗い出し方
・中小企業が優秀なエンジニアにアプローチするコツ
・エンジニアの技術力や仕事に対する姿勢を見極める質問例
・正社員とアウトソーシングの上手な使い分け方
・エンジニアを正当に評価し、定着化をはかるポイント など
著者:大和 賢一郎
出版社:日本実業出版社
発行:2019年6月
エンジニア採用に強い企業がオススメする採用関連の本3選
続いて、エンジニア採用に強い企業の採用担当者がオススメする本をご紹介します。「エンジニア採用の知識をさらに深めたい」「採用や組織成長のノウハウを学びたい」という方は、ぜひこちらもチェックしてみてください。
1.Scaling Teams 開発チーム 組織と人の成長戦略
70名以上のエンジニアが活躍する株式会社ヌーラボの馬場様・安立様オススメの一冊。
エンジニアの採用・マネジメント・文化の構築まで、組織成長のためのあらゆるノウハウが詰まった本です。実体験に基づくアドバイスも多く、企業の成長戦略を考える際のヒントとなります。
【参考】株式会社ヌーラボの採用プロセスや組織成長の施策とは?https://www.wantedly.com/hiringeek/interview/rc_ttb13/
2.エンジニアのためのマネジメントキャリアパス
クラウド会計ソフト「freee」の創業エンジニアであり、現在CTOを務める横路様オススメの一冊。
「エンジニアのための」とタイトルにありますが、採用担当者にも有用な本です。IT業界の管理職に求められるスキルやキャリアパスが解説されているため、マネージャークラス・リーダークラスのエンジニアを採用するときの参考になるでしょう。
【参考】freee株式会社がカルチャーを壊さずに事業拡大・組織成長した秘訣とは?https://www.wantedly.com/hiringeek/interview/rc_ttb1/
3.採用学
GMOペパボ株式会社のCTOである栗林様オススメの一冊。
日本の新卒採用に対して問題提起しており、「よい採用」とは何か考えるきっかけになります。選考で見るべきポイントや求職者の心理などが解説されているため、エンジニアに限らず採用全体の知見を深められます。
【参考】GMOペパボ株式会社のエンジニア採用方針と組織づくりの施策とは?https://www.wantedly.com/hiringeek/interview/rc_ttb2/
上手くいかない採用から脱却する「すごい採用」の考え方
エンジニアに限らず、近年は労働人口の減少によって採用競争が激化し、企業の立場は「選ぶ側」から「選ばれる側」へと変化しています。また求職者のキャリア観も多様化し、「仕事のやりがい」を重視する人が増えています。
したがってこれからは、とにかく母集団を集めてそこからふるいにかける「量」を重視した採用は上手くいきません。限られた母集団の中でマッチング精度を高めていく「質」を重視した採用へ切り替えていく必要があります。
ウォンテッドリー株式会社では、これからの採用に必要な考え方をテーマに、書籍を出版しています。求職者のキャリア観の変化・採用トレンド・自社にマッチした潜在的な候補者へアプローチする方法などを解説していますので、ぜひご一読ください。
▶︎すごい採用―考え方を変えれば採用はうまくいく(大谷昌継 著)
また以下の記事では、本書の内容を一部抜粋して解説しています。ぜひこちらもあわせてご確認ください。
【採用の新常識】上手くいかない採用から脱却するために必要な考え方
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook/
【採用の新常識】なぜ採用に”ファンづくり”と”カジュアル面談”が必要なのか
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook_2/
【採用の新常識】内定辞退を回避する、候補者視点の選考フローとは
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruiting_textbook_3/
まとめ
社内外のエンジニアと円滑にコミュニケーションをとり、優秀なエンジニアを採用するためには、エンジニアの業務内容やキャリア観に関する知識が必須です。
また、求職者のキャリア観や採用トレンドは時代によって変化するため、採用担当者は継続的な情報収集と採用戦略のアップデートが必要でしょう。
ぜひ今回紹介した本を活用し、エンジニア採用や採用活動全般の知見を深めてみてください。