働き方や価値観の多様化を受け、人材の流動性はますます高まっています。さらに少子高齢化や労働人口の減少といった社会課題も加わり、多くの企業では従業員の定着率を高めようと、さまざまな取り組みに着手しています。
そんな取り組みのひとつが、ES(従業員満足度)の向上です。しかし、ESとは感覚的な概念にも捉えられる指標であり、具体的な施策に落とし込めないと悩む経営者や人事担当者も多いでしょう。
本記事では、ESを構成する具体的な要素にあらためて目を向け、向上を促す方法を考察していきます。
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ES(従業員満足度)とは
ES(Employee Satisfaction)は、「従業員満足度」を表す指標です。労働環境や待遇、企業からの評価、従事する職務へのやりがいなどを含め、職場に対して従業員が「満足している度合い」を示します。
現在、多くの企業では従業員のES向上を大きな経営課題と認識しています。その背景には、終身雇用制度の形骸化や「転職」に付随するイメージの変化といった、働き方や価値観の多様化が大きく関係しています。
たとえばフリーランス人口の増加傾向にも表れているように、現代はひとつの企業に固執することなく、働き方や生き方を自身で選択する時代となっています。これまではネガティブに捉えられがちだった転職回数なども、現在では「経験の数」としてポジティブに評価する企業も少なくありません。
しかし、これは裏を返せば、企業における従業員の定着率低下を意味します。貴重な人材に長く働き続けてもらいたいと考える企業にとって、ESの向上は企業活動における重要な取り組みに位置付けられています。
ESを構成する主な要素
ESの指標とされる「満足度」とは、定性的な性質の言葉です。感覚的かつ括りの大きな概念をそのまま取り扱っていては、実態の把握はできません。
何をもって従業員の満足度を測るのか、下記のような項目に因数分解して俯瞰してみましょう。
- 企業からの評価
- 貢献意欲
- キャリアプランへの理解
- 労働環境と給与
- 福利厚生
こうした複数の要素が絡み合って、ESは構築されています。単純に給与が高ければ、あるいは業務にやりがいを感じさえすれば、それでESが高いとは評価できません。
ESの向上にあたっては、各項目の数値が総合的に高い状態を目指していく必要があります。
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1.企業からの評価
企業に勤めている以上、勤務先からの評価は無視できず、ESに大きくかかわってきます。
ただし、「高い評価を受ける=満足する」の単純な図式は成り立ちません。成果をあげたにもかかわらず低い評価がくだされることはもちろんのこと、逆に身に余るほどの高評価であっても、従業員は「自分の仕事が正しく評価されていない」と感じるでしょう。
なお、モチベーションが高い従業員ほど、この傾向は強く見られます。従業員の業務に対する自己評価に対して、あるいはかかげる目標と成果のギャップに対して、適切なフィードバックが返ってくることで、はじめて「企業は自分を見てくれている」と実感できます。
企業が適切な評価をくだすためには、上司だけではなく部下や同僚、ときには他部署のメンバーからの評価も加味した「360度評価」のような制度を設けることも有効です。
2.貢献意欲
貢献意欲とは、「会社に貢献したい」と考える気持ちのことです。仕事に前向きに取り組むために大切な要素であり、従業員の満足度を測る指標としても機能します。
そのため、個人の業務が部署や会社にとって、さらにその先の社会全体にとって、どのような影響を与えているのかを実感できる環境づくりが企業には求められます。そこから得られる自己肯定感は、高いモチベーションの発露や業務に対する満足感の獲得につながっていきます。
従業員の担う業務が、多方面にどのような影響を与えているのか。定量的な成果指標はもちろん、数字には現れない定性的な領域も丁寧にフィードバックすることで、ESは向上していきます。
3.キャリアプランへの理解
従業員一人ひとりのキャリアプランへの理解も欠かせません。
ESの向上を図るためには、従業員の「今」だけを見るのではなく、各人の将来も考慮して、業務や今後の取り組みを支援する姿勢が企業には求められます
さらに、ライフプラン(人生設計)にまで配慮が成されれば、さらにESは向上するでしょう。仕事とはあくまで人生の一部であり、よりよい人生にするための要素のひとつにすぎないためです。
従業員にとっての仕事を広義に捉え、そこに企業という存在がどのようにかかわるべきなのか。双方が理解し納得できている状態がベストです。
4.労働環境と給与
働く環境や給与も、当然ながらESに大きくかかわる要素です。なかでも給与は従業員に対する定量的な評価そのものであり、働き続けるためのモチベーションにも直結します。
ただし、いくら給与が高くても、過酷な労働環境を強いられたり、環境改善への意見が封殺されるような組織では、ESは高まりません。充実した福利厚生や円滑な人間関係など、働く環境と給与の両面が重要です。
すべての従業員には、プライベートや家庭の事情があります。給与をはじめ、福利厚生や人事制度、就業規則など労働環境も含めて見直すことで、ESは向上していきます。
5.福利厚生
福利厚生とは、給与以外で従業員やその家族ににもたらされる報酬の総称です。雇用保険や健康保険など、支給が法律で定められた「法定福利厚生」だけではなく、特別休暇の取得やフレキシブルな勤務体系の整備など、企業が独自に用意する「法定外福利厚生」の充実にも目を向けましょう。
福利厚生は、快適な職場環境づくりと密接に関連しています。働きやすく、業務外のストレスが少ない職場環境はES向上に直結し、従業員の定着にも作用します。
前述のように、仕事に対する価値観やプライベートとのバランスなど、生き方や働き方に求めるものは従業員それぞれで異なります。多くの従業員に喜ばれる福利厚生制度を整備し、業務に集中できる職場環境を提供することで、ESは大きく向上します。
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「従業員の定着」にとどまらないES向上のメリット
ESの向上は従業員定着率の向上に欠かせない要素です。その結果、体制に安定感が生まれ組織は強靭化し、従業員の中長期的な成長にもつながっていきます。
さらに、ES向上のメリットはそれだけにとどまりません。
- 売上がアップする
- CS(顧客満足度)が向上する
- 優秀なパートナー企業が増える
ESが高まるほどに業務のクオリティが上がっていき、ひいてはクライアントの満足度向上にも寄与します。
1.売上がアップする
ESの向上は業務へのモチベーションや組織への貢献意欲の向上に直結します。結果、従業員のパフォーマンスも高まり、売上や継続率アップにダイレクトに反映されていきます。
どれだけ優れたプロダクトを取り扱っていても、「ES向上→パフォーマンス向上」の循環がなければ、顧客との良好な関係は望めません。ESの向上は、売上アップの起点として機能します。
2.CS(顧客満足度)が向上する
高いESは、業務に対する理解度を深めます。自身の業務にやりがいを感じ、その意味を内面化できている従業員は、ベクトルを内ではなく外に向けられます。高いモチベーションで顧客や関係各所に向きあうことで、おのずとCS(顧客満足度)を高められるでしょう。
一方、職場や仕事に対する不満や疑念が拭えなければ、ベクトルは内に向かいます。本来向き合うべき業務から意識が遠ざかり、比例してCSも低下します。
前向きに仕事に取り組む、ESが高い従業員が多い企業ほど生産性が高まり、CS向上にフィードバックされていきます。クライアントとの盤石な関係性によって別のクライアントを紹介される機会が増えるなど、波及効果も望めるでしょう。
3.優秀なパートナー企業が増える
ESが高い従業員は、業務の目的や挙げるべき成果を明確にできています。必要に応じて、パートナー企業の協力を仰ぎ、業務スピードやスケールにレバレッジをかけていきます。建設的な折衝を経て、優秀なパートナー企業も増えていくでしょう。
仮に従業員が退職してしまったとしても、パートナーとの間に培われた取引関係は、企業の財産として残り続けます。
ESを向上させる方法
ESを向上させるには、福利厚生の強化をはじめ、評価制度の見直しや企業あるいはチーム単位での意識共有など、複数の施策が検討されます。
- 従業員個人のキャリアプランを作る
- チーム・部署の課題や目標を共有する
- 企業としての課題や目標を共有する
- 評価制度の見直し
- 適切な人員配置や環境整備を行う
- 福利厚生を充実させる
- 定期的なESチェックを行う
まずは従業員が置かれている環境に目を向け、個人視点での満足度の向上を図ります。続いて個人を取り巻く環境に意識を向けていくアプローチです。
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1.従業員個人のキャリアプランを作る
多くの従業員は、必ずしも自身のキャリアプランを明確にできているわけではありません。
- 従業員が今後どうなりたいのか?
- 何のためにその業務を行うのか?
こうした中長期的なキャリアプランを形成するために、企業側からその礎を作っていきます。そのためには、人事制度や教育制度など、人材育成にかかわる環境の整備が求められるでしょう。
たとえば、先輩や上司などが定期的にコミュニケーションをとるメンター制度の導入です。従業員が目指す役職や職務などを希望に応じて選択できる制度など、価値観の多様性を受けいれる姿勢も大切になるでしょう。
2.チーム・部署の課題や目標を共有する
「上手くいっているときは自分のおかげ」「上手くいかないときは自分以外のせい」。このように、仕事に対する意識が内向きになっている状態は、ESの低下を招きます。もちろん、生産性も高まりません。
従業員の視野を広げるために、チームや部署の課題や目標を「正確に」共有しましょう。
なお、立場や役職によって伝える内容が異なれば、共有とはなりません。ポジショントークや社内政治によって情報が湾曲されることは離反を招く要因にもなり、ESの向上もなされません。社内報の発行など、情報を一律に展開できるような施策を取り入れてみましょう。
3.企業としての課題や目標を共有する
企業と従業員が同じビジョンを共有し、一つの共同体として動く状態を目指します。
ただし、企業のビジョンに一方的に共感を求めるのではありません。求められるのは、事業の意味や社会への影響などに対し、従業員が主体的に理解を深めていけるように促すアプローチです。結果、従業員が業務の目的や挙げるべき成果を明確にできるようになれば、ESは高まっていきます。
全体朝礼などで伝えるだけでなく、社内報を発行するなど、従業員が自発的に情報を取得しにいける環境を構築しましょう。
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4.評価制度の見直し
評価制度の見直しによってESが改善する例は多いです。従業員の納得感を醸成できる評価制度をいま一度考えてみましょう。
評価制度に不満を募らせる原因に、成果に対するフィードバックにおける公平感の欠如があります。「あの人は役員のお気に入り」「プロパー社員ばかりが優遇される」といった空気が蔓延していては、従業員のES向上は望めません。
評価基準を明確に示して客観的に俯瞰できるようにする、複数の評価者を立てて属人性を排除するなど、偏りを是正するための工夫が求められます。また、評価の精度を高めるべく、評価者を対象とした研修や情報共有も並行して行いましょう。
5.適切な人員配置や環境整備を行う
従業員にはそれぞれ適性があります。企業や採用担当者は、従業員ごとの性格や能力、スキルセットを理解し、適切な人員配置を講じます。
「代わりがいないから配置換えが難しい」と停滞する間にもESは下がり続けます。従業員本人の配置転換意向が明確であればなおさらです。
また、組織の人間関係もESに大きくかかわる変数です。事実、退職理由の多くに「人間関係」が挙げられています。
従業員と業務との適性、そしてチーム内における従業員同士の関係性。環境整備はこれら複合的な観点から行う必要があります。
6.福利厚生を充実させる
福利厚生は従業員に対する給与や賞与以外の報酬として導入されますが、単純な付加価値以上の意味を持つケースも多々あります。多くの従業員に歓迎される福利厚生制度の整備は、ES向上にも寄与するでしょう。
たとえば、子育て世代が多い職場であれば、育休期間を延長する、子どものイベントの日には特別休暇を付与するといった福利厚生です。育児への配慮や積極的なバックアップ姿勢を示せば、ESは飛躍的に向上します。
従業員が利用できるランチ補助なども有効です。コミュニケーションの活性化などの副次効果も期待され、こちらもES向上につながるでしょう。
また、福利厚生の充実はES向上のみならず、採用強化にも有効です。企業のアピールポイントにもなり、優秀な人材の獲得にもつながります。
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7.定期的なESチェックを行う
ESのチェックには、一般的に社内アンケートが用いられます。
- 自身の業務が適正に評価されていると感じるか
- 人間関係は円滑か
- 給与や待遇面に不満はないか
- キャリアプランへの不安はないか
これらの調査結果から、優先度の高い項目を特定し、業務環境の改善や人員配置の見直し、新たな福利厚生制度の導入など、具体的な施策に落とし込んでいきます。
なお、アンケートの回答内容は役職や部署など、どの範囲まで共有されるのかを事前に伝えることが大切です。不信感があれば、従業員は本音で回答してくれません。調査を外部機関に委託する方法も考えられるでしょう。
ESを向上させるポイント
ESの向上にあたっては、「この施策をすれば高まる」といった万能なものはありません。次に挙げるようなポイントも意識してみましょう。
- 「こうなってほしい」ではなく「こうなりたい」を作る
- 良いも悪いも公に見せていく
- 結果だけではなくプロセスを見せる
これらに共通するのは、満足度をコントロールする術を従業員自身に身につけてもらうことです。
1.「こうなってほしい」ではなく「こうなりたい」を作る
満足度を他者がコントロールできる範囲には限界があります。満足度とは、あくまでも従業員の当事者意識に立脚するものです。
企業が従業員に向けて「こうなってほしい」とアナウンスするだけではなく、従業員が「こうなりたい」と思えるよう、モチベーションを喚起することが重要です。
従業員が理想とするキャリアや、業務を通じて実現したいと考える意向を、自身が言語化できるようにサポートします。目標の共有や評価制度の見直し、福利厚生の充実もその一環です。
結果、能動的に業務に取り組める環境が整備され、ESやエンゲージメントが向上。企業には、その先にあるCS向上や従業員定着率アップといったメリットがもたらされます。
【参考】エンゲージメントとは?従業員満足度(ES)との違いや向上のメリット
https://www.wantedly.com/hiringeek/organization/engagement_improvement/
2.良いも悪いも公に見せていく
ESが低い企業の特徴に、良い面だけを見せようとすることがあります。
たとえば、現場ではさまざまな問題が顕在化しているにもかかわらず、全体の会議の場などではポジティブな報告や共有ばかりが展開されるケースです。結果、企業への不信感を招き、従業員の心は離反していきます。
悪い面や直面する課題は、解決に向かうモチベーションを喚起する材料として前向きに捉えていくべきです。同じ方向性を共有するきっかけとして、ネガティブな事柄も隠さないことが大切です。
3.結果だけではなくプロセスを見せる
プロセスの共有はESの向上と深くかかわります。特定のプロジェクトひとつとってみても、成果までにどのような課題に悩まされ、どのようにして解決へ導いたのか。こうしたストーリーを見せることで、従業員の熱意を引き出します。
プロセスの共有には、社内報やコミュニケーションツールの導入などが有効です。レポートなど形式ばったものだけでなく、福利厚生の一環として部署間でのランチ補助を導入するなど、カジュアルにコミュニケーションをとれる仕組みを整備するのもよいでしょう。
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福利厚生の充実は、ESを向上させる施策のひとつに数えられるものです。
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ES向上にあたっての実際の取り組み事例を、「Perk」の活用事例から見ていきましょう。
株式会社ストロボライト
植物との暮らしを提案するECストア「LOVEGREEN STORE」などを運営する株式会社ストロボライトでは、オフィスに出勤しなくても利用できる福利厚生を導入し、ESの向上に取り組んでいます。
新型コロナウイルスの感染拡大は、テレワークを全社導入するなど同社の働き方を一変させました。しかし、慣れないリモート環境によるコミュニケーション不備や、テレワーク環境が整わないなどハード面での課題も顕在化。同社の福利厚生制度は「オフィスへの出勤」を前提に設計されていたものだったのです。
そこで採用されたのが、福利厚生サービス「Perk」です。コーヒーの定期便サービスや、食事デリバリーの割引など、テレワークを快適にするための福利厚生が人気を集めたほか、共通の話題作りにもなる副次効果も生みました。
「Perk」導入の背景は、「どんな福利厚生があったらいいか?」を従業員にヒアリングした結果、要望の多かったサービスがそろっていたことにあったといいいます。従業員の意見を尊重する社風がES向上につながった好事例です。
従業員の「こうなりたい」「こう働きたい」と思えるよう、モチベーションを喚起することの重要性も示されています。
【参考】「オフィスに来ないと受けられない福利厚生」では、今の時代に対応できない|Perk User Interview・株式会社ストロボライト
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株式会社トレタ
外食産業の課題をテクノロジーで解決し、産業改革を目指す株式会社トレタでは、従業員のフルリモート勤務化に伴い、在宅勤務の環境整備に力を入れています。
同社ではコロナ禍以前からテレワークを見据えた福利厚生の整備を行っており、デスクやディスプレイの購入などにかかる費用を支給したり、オフィスの備品を従業員の自宅に貸し出すなどの取り組みに注力していました。
しかし、コロナ禍では生活リズムや時間の使い方も変わってきます。そこであらたな福利厚生施策として、プライベートの充実やリラックスした環境づくりを図るべく「Perk」を導入。外食関係のサービスを利用した話題がSlackで盛り上がったりとコミュニケーションが活発化し、従業員満足度の向上につながっています。
従業員が企業に求めるものは、テレワーク環境で様変わりしています。ニーズをすばやく拾い上げ従業員に寄り添う姿勢を示し、ES向上につなげた事例です。
【参考】リモートワークが広がる時代に最適な社内制度はどこにある?|Perk User Interview・株式会社トレタ)
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株式会社キュービック
株式会社キュービックでは、役職やチームを超えて関係性を構築するコミュニティ「FAM制度」を導入し、オフラインでのコミュニケーションの活性化に注力しています。
しかし、全社でのフルリモート勤務体制への移行を受けFAM制度は刷新を余儀なくされます。そこで活用されたのが、福利厚生サービス「Perk」です。
なかでも人気を集めたものは、「食」に関する福利厚生メニューです。飲食店に足を運ぶことがためらわれるなか、企業内のイベントスペースにてFAM活動を開催。デリバリーの割引サービスの活用頻度が高まっています。
これまでES向上に寄与していた制度が課題に直面するなか、あらたな福利厚生制度を導入してリカバリーを図った好事例です。
【参考】エンゲージメント強化をサポートする「カルチャーフィットした福利厚生」|Perk User Interview・株式会社キュービックhttps://www.wantedly.com/companies/wantedlycs/post_articles/292612
まとめ
ESの向上は、一朝一夕で実現するものではありません。待遇面の充実のほか、自身の業務が企業や社会に対してどのような影響を与えているかの理解を促進するなど、複数の要素が絡み合って実現されます。
ESの向上は、企業と従業員、双方にメリットをもたらします。人材の流動性が高まり続ける現在、その重要性は今後もさらに増してくるでしょう。