※本記事は、2018年3月22日に「opt cafe!」にて公開した記事の転載となります。
半期に一度、全社員の中から最もオプトイズムを体現し、成果を発揮した者が選ばれるMVP。
稲葉典之さんに続くもう一人は、運用型広告のスペシャリストと社内外から名高い、桒野聡さんでした。
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■入社直後は決して順風満帆ではなかった。
入社するまでに1か月くらい期間があったので、その間にアドテクやマーケティングなんかをみっちり勉強したつもりでした。
ところが、専門用語の意味や内容は理解できているのに、いざ仕事を始めてみると全く業務が回らない。お客様との会話の中でもWEBマーケティング特有の専門用語に付いていくだけで精一杯でした。
自分が転職してきた目的でもある、“顧客事業の収益に寄与できる”ような提案や意見が全然できなかったんです。
前職では新規営業担当でお客様と短期的なお付き合いが多かったので、長期的な関係構築も自身の課題でした。コンサルタントとしてお客様の課題に深く踏み込み、解決策を継続して提示し続けなければいけない。それはやはり詰め込みの知識では賄えないものでした。
広告運用経験もなかったので、はじめの1年は本当に失敗の連続でした。
お客様からも期待を込めた叱咤をたくさんいただきましたが、お客様の事業が好きで、いただく期待に応えたいという一心だったように思います。
苦しい時期でしたが、転職してきた目的や、送り出してくれた前職の人たちに顔向けできないという思いもあり、必死に食らいついていました。
■失敗に学び継続することで、お客様から信頼いただく。
「失敗からちゃんと学ぼう」っていうのは常に意識していました。
失敗したことは変えられない事実なので、そこから自分はどう変わることが出来るかに気づくことの出来る機会だと前向きに捉える。つまりその失敗を自分のモノにして利用して昇華しきろうと。
自責的に捉えると同時に、自分がしてきた失敗は他の人でも起こりうることかもしれないと、体系化して組織としてのナレッジに変えていくことも意識していました。
そういった日々の意識付けもあり、お客様にとってチャレンジングな施策であっても、如何にリスクを最小限にとどめて最大限の期待効果を上げられるかという提案が出来るようになったと思います。
ミスや失敗を恐れるのではなく、最大限の予測をしてチャレンジする。そこから出た結果を受け入れる。「ダメだった」という結果が分かることもある種の価値だと思います。
そうやって、考えて考えて考え抜いていくことでやっと転職してきた目的(事業の収益に寄与できるようなコンサル)に近づけた気がしています。
挑戦した結果、実績にも効果が表れ始めました。その頃から施策における細かなリスクヘッジを求められるよりも、「もう桒野さんにお願いしておけば、勝手にやってくれると思っています。」と言われることが多くなり、自分という"人"で選んでもらっていると実感できるようになっていきました。
■"価値を提供できる組織"への第一歩。属人化された仕事からの脱却。
オプトに入って感じたのは、良くも悪くも”個”を尊重するような組織風土だというところ。”個”が際立って強いし、優しい人も多いように感じていました。一方で当時のコンサルタントのやり方はすごく属人的だなとも感じていました。
前職の経験からも、自分にしかできないことに価値を見出すのではなく、全員ができるようにする「標準化」を進めることが、チームとして大きな成果を出せると考えていましたが、目の前の業務で精一杯で行動に移すことはありませんでした。
きっかけとなったのは、経営者育成研修という社内研修への参加でした。1年間を通した研修を受けるなかで、組織に対して自分が出来ることは何かというのを考える機会が増えていきました。
経営者育成研修の最終回がホールディング(グループ全体)や自社(オプト)への課題の提示と改善提案になります。そのときに、日々変わりゆくデジタルマーケティング商材の最前線で居続けるためにも、強い“個”が牽引している組織状態から、「定量的な管理」と「提案活動の体系化」で組織を強くする提案をしました。
これまでも何度となく運用型広告の主戦場と併せて組織の在り方を変えてきたと思いますし、今後もどんどん体制は変わっていくと思いますが、この2つは組織にとって不変の軸であるべきだと思っています。
現在は、トレーディングコンサルタントの部署全体にSFAを導入するというところまで標準化に向けた取り組みが昇華されてきました。
こういった組織改革プロジェクトを進めていく中で学んだことを糧に、新たに始めたプロジェクトにもどんどん参画していきました。複数のプロジェクトマネジメントを進めるなかで学んだことを、クライアントチームや自身のチームマネジメントに、時には自分のキャリアデザインにも活用するようになっています。
■今後の目標は、自分の事業をもつこと。
「自分の事業」をもつことが目標です。最先端の技術と、魅力的な仲間がいる。そして、そこに集まった仲間も自分も楽しみながら働けている状態が理想です。その実現の形は、起業であっても個人事業主であっても、社内起業であっても、形態は問いません。
「いつでも事業を運営できるくらいのスキルは身につけておきたい」というのが新卒時からの私の目標だったので、あまりブレていないですね。
現状の業務内容も、事業運営に似ていると感じています。
お客様から預かったご予算に、自分なりの付加価値をどれだけ加えられるか。お客様へ成果として還元すると共に、市場が活性化するようなインパクトのある仕事へつなげられるか。そのため、現業で常に高いパフォーマンスを出せるよう尽力することが、目標達成への近道だと感じています。
また他にも今考えているのは、部門や個人がそれぞれの専門性や興味がある分野で独立している状態になれば面白いなと思っています。単一スキルではなく複数のスキルセットを保有している状態で。
そうすれば、会社は普段のオンタイムは社員として給料を支払う。そして、業務時間外に別のプロジェクトを推進し、そのプロジェクト単位に対して別途支払う。そんな仕組みがあったら、より一人一人が自立し、物心両面の幸福という状態になれるんじゃないかなと思っています。まだまだ計画段階ですが…ただ、まずは自分がそういった働き方が出来るくらいスキルを磨いていきたいと思います。成長していくための変化は苦しいだろうし、リスクもつきもの。でもそれすらも楽しんでしまえるくらいの心持ちで、挑戦していきたいと考えています。
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組織の課題を解決するために奮闘するにも、自身の目標に向かって突き進むのも、必ず考える上で「組織・チーム」の視点を忘れない桒野さん。
自分の未来を見据え、能力を磨き、絶えず動き続けることで、個客の未来を実現し、次なる未来へと、ともに進んでいく。
桒野さんという人を通して、オプトが掲げるイズム「誠実な野心家」の在り方を感じることができました。
以上、現場からお伝えしました。