なにをやっているのか
◆世界中の人々が"日本を楽しむ"ことができるDigital Japan Townとなる、越境ECサービス”DOUZO”
越境ECとは、海外の商品を購入することができるECのことです。世界全体でみると越境ECの年間GMVは1兆ドルを超えるなど、年々発展の一途を辿っている巨大な市場が存在します。また日本でも人気のECサイトが新たに海外モールに出店をしたり、最近では越境ECの支援サービスを提供する企業が登場したり、日本国内でも注目され始めたビジネスモデルです。
また、DOUZOが事業を展開する”シンガポール”では、2019年時点で総人口の約55%を占めるEコマース利用者がおり、2021年には人口約560万人に対して411万人もの人がECを利用する見込みが立てられています。その背景には、スマートフォンの普及率向上による”ネット環境の構築”(インターネットの利用率は人口の88%と高水準である)、クレジットカードの普及(1人あたりのクレジットカード保有枚数の平均は3.3枚。これは日本の平均よりも多い数値になります。)による”決済の簡略化”やいったECを取り巻く環境が整った東南アジアでも有数のEC先進国といえます。また、すでに日本製の商品が、シンガポールには多数あり、親日国としても有名ですので、douzoの介入余地は大きい市場であると考えています。
◆DOUZOが目指すのは”Consumer(消費者) to Manufacturer(製造者)”の第一人者
昨今、C2Mというモデルが中国を中心に広まり、「次世代の製造販売の形」として注目を集めています。日本のGoogleでC2Mと検索をかけると、”完全受注型生産*”という言葉がヒットします。(*消費者の希望通りに製品を製造し、受注数のみ販売すること)
間違ってはいないものの、これはいわゆる伝統的な製造販売の形式の一つを表しており、世界で注目を集めている次世代のC2Mとは大きく異なります。
従来の製造販売では、商品のR&D(研究開発)に長い月日を費やし、マーケティングに巨額の予算をつぎ込むことで、製造者が「良いと思った製品」を消費者に「良い商品」だと思わせて購入を誘う、という流れで行なうのが主流でした。(もちろん実際に良い商品であることもある)
これを ”Marketing-driven”と呼びます。
対してC2Mは、消費者のニーズや嗜好、予算といったプラットフォーム上に集まる「消費者の需要データ」を活用して、商品を開発し製造・販売する、Consumer-drivenな新しい製造販売の形を指します。このC2Mでは、製造者・消費者の双方にメリットが存在します。製造者側はR&Dの期間およびコストを大幅に削減でき更にマーケットに適した商品を販売することが可能になります。また消費者側は品質の良い、ニーズに適した商品を安く購入することが可能になります。
日本ではあまり馴染みのないC2Mですが、世界では「製造販売における技術革命である」とさえ呼ばれ、非常に多くの注目を集めています。
我々DOUZOは、このC2Mを貿易に転換することを目指しています。
貿易は”規模の経済性”が非常に大きく、大量に仕入れた商品を大衆に販売するMarketing-drivenなビジネスモデルが一般的です。DOUZOでは、この貿易にC2Mの仕組みを導入することで、Consumer-drivenに消費者が欲しがる商品を供給するという貿易の形を構築しています。C2Mの貿易では、製造者は在庫のリスクなく海外に商品を販売することができ、消費者は自分がほしい商品を安価に購入することができるようになります。
貿易におけるC2Mの第一人者となることを、DOUZOは目指しています。
具体的には、DOUZOを貿易のプラットフォームとして活用することで、これまで顕在化されてこなかった需要に気づくことが可能になったり、ユーザーアンケートを実施しエンドユーザーの生の声を常に発見することが可能になったりします。また、共同購入型のサービスの特徴である購買が約束されているという状況下での発注は極力在庫リスクを持たずに販売することを可能にします。
また、蓄積されたデータに基づき、新たな人気商品の創出や企業のブランディングを手がけることもでき、商品の輸出・販売から商品のブランディングやプロモーションまで一気通貫で支援することが可能です。
なぜやるのか
◆貿易領域における破壊的イノベーターを目指す、DOUZOの挑戦
世界の貿易総額は世界の総GDPの3割を占めるほど巨大であり、貿易が世界経済の柱であることは言うまでもない事実です。そして今は、その貿易が個人でも行える時代になりました。
この発展を遂げ続ける貿易は、未だにコストの高さが解消できていません。
商品が国境を超え消費者に届くまでには、国際輸送だけでなく荷積み・荷降ろし、貿易書類手続き、税関検査などなど、非常に多くの煩雑なステップを踏む必要があります。
この貿易コストは固定費が非常に高く、抑えようとすると、規模の経済性を活かす他に方法はありません。そのため、個人で商品を輸入する場合は貿易コストが非常に高くなってしまい、欲しいモノが買えても非常に大きな出費となってしまいます。また企業が輸入を行なう場合にはこのコスト=リスクを最小限にし、売上を最大にするため、大量に売れる商品を大量に輸入するという形になり、それにより大衆にウケる商品のみがラインナップされ個々人が買いたいモノには手が届かない、という結果になります。
事業展開先であるシンガポールでは、"フリーポート"といわれる関税が"ほぼない"国の一つになります。関税がかかったとしても、酒類やタバコ類のような嗜好品に限定されるため、非常に貿易がしやすい国になります。
そのため、シンガポールは貿易大国として、さまざまな国との輸出入が盛んであるがゆえ、多くの商品が並んでいます。このレッドオーシャンな市場にあえてdouzoは挑戦することで、各国の市場への横展開は容易になると考えています。
◆ポテンシャルの高い日本市場、越境ECにおける課題はプレイヤーの少なさにあり。
世界から見た日本の商品は、”高品質・高信頼・低価格”、またアニメや漫画、伝統工芸品などユニークな商品も多く、非常に高い評価を受けています。しかし、実際は日本の商品はあまり海外に流通しておらず、宝の持ち腐れ状態にあります。
ここ数年で、AmazonやLazadaなど大手海外プラットフォーマーたちが日本企業の輸出支援に乗り出していますが、かたや国内プラットフォーマー代表であった楽天グローバルマーケットはサービス終了するなど、日本企業に寄り添って安定的に商品を海外に輸出する国内プレイヤーが少ないのが現状です。
最近の国内プレイヤーではキムテソンさん率いるwant,jpが圧倒的な成長を続けておりますが、それでも日本の持つ巨大なポテンシャルを引き出すにはプレイヤーの数がまだまだ足りていません。
◆コロナによるサービス停止、それでも諦めなかった世界を変えたDOUZOの想い
元々、お土産代行プラットフォームだったDOUZOは、繋がり・ぬくもりを意識したサービスでした。こんなエピソードがあります。
とある初老のユーザーが日本食器をリクエスト。私自身がそれを購入して彼のもとまで届けてあげました。すると、その日本食器は亡き奥様と日本旅行に行った際に見かけ、「次に日本に行ったときに購入しよう」と二人で決めた思い出の品だったそうです。二人で日本に行って購入する夢は叶いませんでしたが、DOUZOを使い実際に手に入れることができ、大変喜んでいただけました。
DOUZOは、ECや配送ではありえない、有機的な感情の交換すら起こるプラットフォームになれるのではないかと、世界を変えるサービスになるのではないかとワクワクしていました。
また、リクエスト型購入 × パーソナル物流で深いニッチなニーズに応えることができ、実際の実績値として、2019年にMVPをローンチ、6ヶ月でユーザー数は2万人超、リクエスト総額は4,800万円。順調にサービスは成長していました。
そんな矢先、コロナの流行によりサービス停止を余儀なくされ、いわゆるHard Thingsに直面しました。しかし、サービス停止の状態でも、タイから毎日のように「日本の商品が欲しい」というリクエストが届いていました。自分達が作っていたものが、こんなにも必要とされていることに気づき、どうにか日本の商品を届けれないかと仮説検証を続けていました。そういった中で辿り着いたものが、このDOUZOというサービスです。
どうやっているのか
CEO 上田
CTO 佐藤
◆目下3つの施策にフォーカスし、1年後には黒字化を達成予定
DOUZOは規模の経済性が働くビジネスモデルであり、サービスローンチ直後から素早いスピードでユーザーを獲得していく必要があります。
そのため、目下3つの施策にフォーカスして事業を推進していきます。
①バイラル装置の確立
共同購入を目的としたシェアが起こり、ユーザーがサービスのメリットだけで増えていく状態を創ります。そのためには、お土産代行サービスで培ったDOUZOのユーザー20,000人へ1stローンチを行い、オーガニックでユーザーが増えていく状態を目指します。
②商品ベースの確立
・どんな商品が魅力的なのか?
・利益幅はどれくらいまで確保できるのか?
・継続購入の可能性、複数購入はあるのか?
といったデータを用いた、流通全体を掴み、黒字化に向けてフォーカスいたします。
③サプライチェーンの構築
日本での仕入れからタイ国内での配送までの一気通貫したサプライチェーンを構築します。
◆メンバー紹介
■CEO:上田 達
千代田化工建設株式会社に新卒入社。フィリピン、オーストラリアでの赴任を経験し、日本としての強みやアジア中心ビジネスの可能性を実際に目と耳と肌で感じる。その後、株式会社Showcase Gigを経て、2019年1月に株式会社douzoを創業。
■CTO:佐藤 柾史
早稲田大学基幹理工学研究科にて、ハイブリッドシステムとプログラミング言語理論の研究に従事。 研究では、並行制約プログラミングによりハイブリッドシステムをモデリングするための言語HydLaの言語開発と、その言語処理系の開発に取り組む。主に言語仕様の考案や、処理系の最適化に貢献した。在学中、株式会社douzoにてインターンに従事し、お土産プラットフォームDOUZOのアプリ開発、およびバックエンドの開発を担当。2020年4月、新卒第一号として株式会社douzoへ参画。
■CCO :藤井 智也
早稲田大学在学中に三才ブックス「ラジオライフ」に法律記事を寄稿するなど、フリーライターとして活動。編集・校正業務などの知見を広げる。その後、早稲田大学大学院に進学し、刑事法分野の著作多数。代表的なものに、「不正駐車の取締業務としての違約金の徴収と弁護士法72条」「逮捕監禁事件における被害児童の承諾の真意性」など。また、「判例特別刑法 第3集」の事務局として、編集・校正業務に従事。法学修士。現在は、フィクション作品の法律監修や世界設定の考証担当などに従事するかたわら、マージナル21研究会や早稲田大学理論刑法学研究会の事務局として、研究会の運営実務も行う。
■Head of Creative:平大路 拓也
2014年に独立後、様々な事業や会社が生み出される前段階から関わりブランディングを行う。事業アイデア、コンセプトメイキングなどを行い、事業化に向けた社内外でのプレゼン資料から始め、グラフィックデザイン(ロゴ、パッケージ、エディトリアル)、Webデザイン、UIUXデザインまでトータルでデザイン・アートディレクションを行う。思考力と発想力で、業種を超えて様々なクライアントと継続的に問題解決を行う。
◆douzoのValue
■Customer happiness
お客様の幸せを第一に考えること
お客様が求めているものを探し、それに応える
常にお客様視点で考えて行動する
■Be Open
メンバーに情報を共有すること
認識を合わせ、適格な判断を各自が行えるよう
徹底した情報共有を行なう
■Think big, Dive deep
広い視野で深く考えること
大きな結果は大きな考えから生まれる
考えて考えて考えて行動する
■Work with Respect
メンバーに敬意を持って行動すること
誠実に親切に、そして厳しく接することで
会社全体としての価値を高める
■Move Fast
常にスピードを意識して行動すること
起こりうるリスクを計算し、スピードと天秤にかけ
柔軟に最速で行動する
■Thrive Together
常に自分自身とメンバーの成長を意識すること
歩みを止めず、常に勉強を続け、
メンバー全体が成長し続けるよう努める